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2023年9月17日

9月9日~9月15日 コメントを書く

2023年09月15日
豊頬の観音像に萩の風あひる
踏み入ればおんぶ飛蝗の放物線せつ子
六地蔵います野菊の籬かな智恵子
行厨は楠のしもとの秋日影たか子
2023年09月14日
石畳履きゐる風のしだれ萩あひる
犬の鼻蹴つててんでに跳ぶ蝗素秀
弓なりの竿や鱸の鰓洗豊実
雲うつる仏足石の秋の水なつき
2023年09月13日
秋暑し訪ねし店は休業日みきえ
爽やかに振りほどきたる束ね髪かえる
鉄瓶に秋草生けて画家の家むべ
手びさしに信号待ちす西日かな満天
2023年09月12日
パノラマに見ゆ秋航の水平線千鶴
秋の渓瀬がしら白く迸り明日香
萩叢を籬としたる楠大樹せいじ
熊よけの鈴を鳴らしつ茸狩みきお
観音の片頬濃ゆき秋日影ぽんこ
2023年09月11日
断捨離に一日費やす秋の暮こすもす
祝砲の峰々に谺す秋祭澄子
産まれくる子牛にと敷く今年藁みきお
2023年09月10日
狛犬のだんごつ鼻に露の玉明日香
秋澄むやスワンボートの散らばりてせいじ
古襖の唐紙がはじく秋の翳もとこ
2023年09月09日
ほんのりと染む尼寺の酔芙蓉はく子
ぽん菓子屋爆ぜて祭火揺れにけりなつき

2023年9月10日

9月2日~9月8日 コメントを書く

2023年09月08日
と行きてはまた戻りくる蜆蝶あひる
あるなしの風におしやべり秋桜明日香
2023年09月07日
芋の葉の裏を表へ風あそぶきよえ
虫の音に落ちゆく夢の世界かな満天
2023年09月06日
解体の瓦礫の山に残る虫ぽんこ
八千草を籬としたる地鎮祭せいじ
手を添へて水琴窟の秋を聞くむべ
2023年09月05日
秋晴や指笛高く犬を呼ぶ澄子
言はでもの愚痴口に出て秋憂ふたか子
中庭に臥龍松見ゆ夏座敷もとこ
秋暑し買ひ忘れして戻る道せいじ
好きだった秋草手向く母墓前きよえ
県境と記す標や吾亦紅あひる
2023年09月04日
ピカピカにキッチン磨き涼あらたやよい
かなかなや友の墓石の真新しむべ
日暦の痩せしと思ふ九月かな素秀
2023年09月03日
猫じやらしホームの高さ越えんとす明日香
乱れ萩風にほぐるる小径かな素秀
2023年09月02日
おはぐろのジプシーせるは獣道豊実
笊に盛る獅子唐しの字つの字かなあひる
野路ゆけば此処よ此処よと虫の声澄子
群れなして旋回したる鯉涼しぽんこ

2023年9月3日

8月26日~9月1日 コメントを書く

2023年09月01日
痩せし腕取りてそこまで秋夕焼たか子
芋の葉の半分程が喰はれけり豊実
朝日刎ねダイヤモンドの草の露むべ
広き野に牧草ロールひつじ雲愛正
2023年08月31日
大岩を卓に行厨いわし雲智恵子
のんびりと垂れて糸瓜の太さかなよし子
薄雲に透けて幽かに望の月明日香
2023年08月30日
なまくらな包丁を研ぐ残暑かなぽんこ
2023年08月29日
牧牛の大き瞳に秋の雲素秀
びー玉は忘れものらし夏休みあひる
2023年08月28日
拭きあげし廊下秋日を刎ねにけり澄子
地下街は迷路のごとし秋暑したか子
巨人めく大きサンダル孫来るあひる
2023年08月27日
熊蝉に急かされて超ゆ山路かなむべ
棺に入る汝れの遺愛の菊枕みきお
水音と風も馳走や川床料理もとこ
2023年08月26日
乗る人もなき炎天の観覧車智恵子
広縁に正座して聞く秋の声せいじ

2023年8月27日

8月19日~8月25日 コメントを書く

2023年08月25日
湯殿より窓越しに見ゆ月涼しなつき
腰深く落として処暑の太極拳素秀
稔田の鹿の狼藉憎みけり千鶴
石庭の一水白く秋立ちぬむべ
2023年08月24日
扇風機祈る老母の背に向けるあひる
なぞへなす谷戸の棚田の稔かな素秀
雷雨来て地上の熱を冷ましけり満天
喧嘩負け西瓜にかぶりつく子かななつき
雨やんだよと告ぐるやに法師蝉明日香
秋茄子の畑潤して紫雨上がるきよえ
2023年08月23日
参磴を塞ぎし風の乱れ萩ぽんこ
太陽光パネルが埋む枯野かな明日香
雨意兆す風に騒がしねこじやらしせいじ
蔀戸に秋風通ふ薬師堂もとこ
愛犬のつかずはなれず露まみれ澄子
2023年08月22日
ペディキュアを塗られ微笑む生御魂澄子
遊ばれよ京の残暑を覚悟してもとこ
残暑にも負けず青春切符旅なつき
傘立てに日傘犇めく診療所智恵子
2023年08月21日
世話役は老人会や地蔵盆こすもす
先頭を行く老骨の夏帽子うつぎ
本殿の鈴緒取り替へ涼新たぽんこ
2023年08月20日
配達便受取りねぎらふ残暑かな満天
風渡る葉擦れの稲の香りかなあひる
朝粥でもてなす京の残暑かなもとこ
2023年08月19日
漆黒の闇の高きに大花火たか子

2023年8月20日

8月12日~8月18日 コメントを書く

2023年08月18日
露天湯の頭上に群るる赤とんぼ愛正
野良猫の視線の先に瑠璃蜥蜴こすもす
階をなせる段丘蕎麦の花素秀
裏山の影襖なす星月夜千鶴
2023年08月17日
法話聞きながら舟漕ぐ秋遍路なつき
野分去り街の灯りの澄みまさりはく子
引き潮を追ひし足跡秋の浜なつき
2023年08月16日
大嵐過ぎて安堵の送り盆うつぎ
蜩の降り注ぐやに大欅むべ
麦わら帽被り父似の羅漢ありなつき
漆黒の闇に揺らめく五山の火千鶴
2023年08月15日
あるなしの風に大仰蓮広葉ぽんこ
峠茶屋松の梢に氷旗愛正
山頂の夜景に揚がる遠花火豊実
2023年08月14日
海峡の渦せめぎ合ふ瀬戸の秋千鶴
みな美女に見ゆる編み笠風の盆かえる
句帳手に道草しつつ墓参りこすもす
眠ることも仕事よと笑む生身魂もとこ
2023年08月13日
とれとれの野菜を供へ盆供養たか子
2023年08月12日
風いなす早稲の穂波のはや重し素秀
屹立す杉美林より鹿の笛素秀

2023年8月13日

8月5日~8月11日 コメントを書く

2023年08月11日
爺の背な水鉄砲に滅多打ちなつき
藍染の卓布に変へて涼新た澄子
民宿の客も総出で鰯引くみきお
幼な子も花桶運ぶ墓参かなみきえ
初めてのお泊りできし夏休みなつき
2023年08月10日
帆のごとく翅立て運ぶ蟻の列みきお
笊の豆涼しまろべば波の音小袖
ご遺影に語りかけもし盆用意ぽんこ
ななかまど色づく蝦夷の大路かなむべ
2023年08月09日
かき氷食ぶ友の愚痴聞きながらもとこ
掌の返へれば進む踊の輪素秀
暑に耐ふる介護ノートの日数かなたか子
お泊りの孫と一緒に盆用意なつき
清らかな子らの宣誓原爆忌こすもす
2023年08月08日
水足らぬ面して畑の夏野菜明日香
玉蜀黍畑を抜けてチャペルへとむべ
全容に蔦を鎧ひし供養塔ぽんこ
サンダルをはみ出す指に絆創膏もとこ
2023年08月07日
気功の手翳す秋天支ふごと小袖
立ち食いの頬にケチャップ夏祭豊実
2023年08月06日
潮吹きのごと尾根影に遠花火はく子
銀輪の夫の荷台に大西瓜あひる
2023年08月05日
祭の夜むかしの声のままに知己素秀
ペンギンの頭上を泳ぐ館涼しはく子

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