みのる選:2018年10月度
2018年10月26日 | |
焼き藷がご褒美となる庭仕事 | 三刀 |
落柿舎へ辿る畦道草もみぢ | 菜々 |
山容の現れては失せる早霧かな | はく子 |
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2018年10月25日 | |
朝練の声はソプラノ森の秋 | もとこ |
光背のやうな秋日や高野山 | なつき |
目鼻なき羅漢の顔へ秋日影 | 隆松 |
門ごとに名入り提灯秋祭 | やよい |
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2018年10月24日 | |
秋夕焼ジャングルジムの児ら包む | たか子 |
どんぐりに顔描き並ぶ無人駅 | 智恵子 |
豊年を謝して獅子舞ふ高梯子 | やよい |
川下り左見右見して紅葉狩 | せいじ |
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2018年10月23日 | |
勝運の社はここと鵙高音 | さつき |
磊磊のせせらぎ覆ふ渓紅葉 | 宏虎 |
豊の田の一画に立つ売地札 | たかを |
暮れてなほ金波耀く稲田かな | 明日香 |
野仏に秋思の膝を折りにけり | 菜々 |
観覧車いま天辺や鳥渡る | たか子 |
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2018年10月22日 | |
澄む秋や投げ銭箱に鳴る小銭 | なつき |
ひたひたと潮さす渚十三夜 | 三刀 |
アルバムに子育ての日々秋灯下 | 菜々 |
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2018年10月21日 | |
尖塔のクルスにかかる明けの月 | せいじ |
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2018年10月20日 | |
草庵の相聞歌碑に小鳥来る | なつき |
園丁の姉さん被り菊日和 | せいじ |
すり鉢は夫が押さえてとろろ汁 | 菜々 |
2018年10月19日 | |
一水に沿ふて藩邸新松子 | 菜々 |
稜線のくつきりとして天高し | せいじ |
いつになく夫は饒舌新酒酌む | さつき |
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2018年10月18日 | |
吾亦紅道にはみでて自己主張 | なおこ |
ハイカーの声よく通る秋山路 | せいじ |
黒真珠めける草の実薬草園 | 明日香 |
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2018年10月17日 | |
小鳥来る日曜画家のアトリエに | さつき |
コスモスの風に合唱するごとし | なおこ |
能舞台へと黄落す神の杜 | 満天 |
水鏡して蹲踞の澄めりけり | なおこ |
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2018年10月16日 | |
本殿へ紅葉舞ひ散る渡り廊 | 菜々 |
薄紅葉して神苑を明るうす | たか子 |
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2018年10月15日 | |
朝露の水晶散らす草葎 | そうけい |
参磴に散り敷く紅葉な踏みそ | あさこ |
チェーンソー響く里山冬隣 | 智恵子 |
襤褸なびくごとに風の枯蓮 | やよい |
福音を妻と語らふ夜長かな | せいじ |
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2018年10月14日 | |
目薬を一滴二滴夜なべ措く | うつぎ |
五合庵訪ひて拾ひし落し文 | なつき |
敗蓮風に平身低頭す | 宏虎 |
秋天へ双手を翳す少女像 | 満天 |
橋半ば遥か遠嶺のさはやかに | やよい |
山車降りてくればパパ顔秋祭 | たか子 |
蓋とれば湯気も良き香やきのこめし | 菜々 |
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2018年10月13日 | |
背後から命の水や菊人形 | 宏虎 |
魁の一枝池畔の櫨紅葉 | やよい |
2018年10月12日 | |
混み合うて箸急かさるる走りそば | たか子 |
秋風や更地になりし風呂屋跡 | はく子 |
月光をまとひ到着終電車 | 智恵子 |
一つ灯に偕老願ひ栗を剥く | うつぎ |
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2018年10月11日 | |
秋高し修復なりし吊橋に | やよい |
乳歯二本抜けし笑顔の七五三 | こすもす |
大池に沿うては離れ野路の秋 | 菜々 |
隠沼の面に蒼穹秋高し | 隆松 |
喜寿卒寿集ふ兄妹菊日和 | はく子 |
朝寒やスリッパ探す足の裏 | たか子 |
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2018年10月10日 | |
唐風の邸を映して池涼し | 菜々 |
気乗りせぬ夜なべの針に刺されもす | うつぎ |
木の実落つ梢のリスと目の合ひぬ | 智恵子 |
血ばしりし眼見開き牛合せ | なつき |
秋の声臥せる風禍の大樹より | はく子 |
深秋や小さくなりし我が背丈 | やよい |
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2018年10月09日 | |
掛け終えて稲架芳しき夕まぐれ | 明日香 |
直線にセコイア並木秋高し | 菜々 |
な踏みそ磴に散らばる銀杏の実 | こすもす |
免許証ついに返納秋高し | 宏虎 |
明日の晴れ約束してる秋夕焼 | 明日香 |
秋澄むや旅の小道に芭蕉句碑 | ぽんこ |
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2018年10月08日 | |
島バスのアップダウンや蜜柑山 | 宏虎 |
秋霖に街灯けぶる浜通り | そうけい |
スクランブル交差点混み秋暑し | 満天 |
紅葉山震禍の疵の生々し | なつき |
秋天を一太刀に斬る飛行雲 | たか子 |
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2018年10月07日 | |
窓越しの秋日を返す畳の目 | 三刀 |
黄金の稲田の波間夕日落つ | たかを |
高牧の裳裾に展け大花野 | 智恵子 |
雲龍の水墨画めく野分雲 | せいじ |
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2018年10月06日 | |
コスモスの風に帽子を取られけり | 治男 |
2018年10月05日 | |
錆色の和紙の綴じ糸古書の秋 | ぽんこ |
何処なく金木犀の風ほのと | 満天 |
鉢に水待つてましたと秋蝶来 | 明日香 |
ポケットにラジオ孤高の松手入 | やよい |
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2018年10月04日 | |
疎に咲いて十月桜空に透く | やよい |
栗ごはん美味しお米も丹波産 | 菜々 |
防人の島の小径に落し文 | さつき |
被写体は雨粒光る彼岸花 | 明日香 |
草虱だらけのままに山路行く | たか子 |
急磴に一息つけば薄紅葉 | さつき |
紅葉宿異国語ひびく露天風呂 | もとこ |
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2018年10月03日 | |
秋思憑く医師の所見は要検査 | せいじ |
山峡の岨に水禍の名残かな | こすもす |
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2018年10月02日 | |
階調の変はる水音下り簗 | 愛正 |
力石撫でて旅立つ草の絮 | うつぎ |
松手入纏ふ法被は屋号入り | さつき |
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2018年10月01日 | |
ネクタイを締めし案山子が一等賞 | 宏虎 |
ジョギングの吾に併走赤とんぼ | さつき |
新涼や雑事あれこれ目白押し | たか子 |
一羽きて二羽きてどつと稲雀 | やよい |
五つ六つ団栗拾ひ奥津城へ | 三刀 |
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2018年09月30日 | |
萩の寺和気藹々と大茶盛 | こすもす |
対岸の土手を席巻葛畳 | はく子 |
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2018年09月29日 | |
起き抜けの六腑に沁みる秋の水 | 菜々 |
災害のニュースばかりに秋思憑く | たか子 |