みのる選:2019年10月度
2019年10月25日 | |
枝豆の止まらぬ旨さ鞘の嵩 | うつぎ |
湖の色モノクロとなり冬ざるる | たか子 |
まなかひに阿蘇五岳見ゆ秋日和 | 宏虎 |
色変えぬ松籬とす御陵かな | はく子 |
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2019年10月24日 | |
すがれ虫雨戸半分閉めずおく | うつぎ |
枝付きの丹波枝豆お裾分け | 満天 |
古墳から次の古墳へ秋惜しむ | 菜々 |
好物と言はれいそいそ栗ご飯 | みづき |
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2019年10月23日 | |
大空に鳶の輪を描く神の森 | やよい |
七宝にはた窯変に柿紅葉 | よう子 |
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2019年10月22日 | |
峠茶屋葉つぱ褥に通草売る | 智恵子 |
遠足の子らも撫でゆく力石 | せいじ |
柿吊るす茅葺屋根の深庇 | やよい |
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2019年10月21日 | |
嘴を熟柿で染めし盗人鴉 | 素秀 |
甑岩へ洩れ日綾なす木の根道 | 菜々 |
天蓋の松色変へぬ力石 | せいじ |
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2019年10月20日 | |
高鳴りて神苑に湧く秋の水 | 菜々 |
好物の柿を供へて夫偲ぶ | はく子 |
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2019年10月19日 | |
蟷螂の尻あげ縋る力石 | せいじ |
野仏に屈めば袖にゐのこづち | うつぎ |
2019年10月18日 | |
終活の話が尽きぬ老の秋 | 明日香 |
秋夕焼写真撮る間もなく褪むる | 明日香 |
露天湯の湯煙霧に紛れけり | 素秀 |
寸土なく古し石垣石蕗の花 | うつぎ |
新蕎麦や並びてふたり昼の酒 | もとこ |
歴年の汗の滲みたる力石 | はく子 |
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2019年10月17日 | |
霧飛んで山あいの村まだ覚めず | うつぎ |
新米の幟林立道の駅 | やよい |
露天湯や君も湯治か枯蟷螂 | やよい |
翁の碑訪はん紅葉の御堂筋 | 菜々 |
あかぎれの指より外す指輪かな | なつき |
天高し屋上三百六十度 | はく子 |
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2019年10月16日 | |
病室の窓の狭庭に小鳥くる | やよい |
雨風の音に寝つけぬ夜の長し | よう子 |
甑岩上りきれずに秋の蝶 | 菜々 |
川底の磊々見せて水澄める | ぽんこ |
新藁は土俵用らし宮忙し | うつぎ |
小春日や妻と仲良く庭手入れ | せいじ |
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2019年10月15日 | |
採り忘れに非ず茶色の種オクラ | こすもす |
岩田帯授かるによき小春かな | 宏虎 |
白雲を捉えんと伸ぶ竹の春 | はく子 |
豊年や俵型なる力石 | 菜々 |
川べりに隠れし稚魚や草紅葉 | 智恵子 |
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2019年10月14日 | |
弁当棚みんな売り切れ台風来 | よう子 |
台風一過山車に跳ね跳ぶ男衆 | たか子 |
皆元気よと一筆箋柿の秋 | 菜々 |
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2019年10月13日 | |
丘の上の家積み木めく秋夕やけ | 菜々 |
ノアのごと家族で籠もる颱風裡 | せいじ |
嵐過ぎたぞと朝窓小鳥来る | 明日香 |
一塵もなき大空を鳥渡る | みづき |
烏瓜これより奥は獣道 | かかし |
深呼吸台風一過の空仰ぎ | 満天 |
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2019年10月12日 | |
新米と母の糠漬け日本一 | 智恵子 |
筆硯の庵に射し込む十三夜 | 愛正 |
稲架襖休耕田と隣りあひ | 三刀 |
2019年10月11日 | |
籾を摺る納屋を飛び交ふ村雀 | 愛正 |
句会果て床に転がる式部の実 | こすもす |
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2019年10月10日 | |
ぎんなんの落つるにまかせ宮暮るる | 小袖 |
爽やかにソプラノ洩るる校舎から | 満天 |
活ける間もほろほろこぼれ実むらさき | 菜々 |
楼門の漆黒の鋲秋の冷え | たか子 |
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2019年10月09日 | |
半世紀祖母の命日菊日和 | こすもす |
ジーパンに盗人萩を持ち帰る | せいじ |
遠来の吾子を迎ふる月の駅 | せいじ |
秋の声八百年てふ古木より | ぽんこ |
神木へ移す車道の枯たうらう | やよい |
堂縁を借りて一服秋日和 | たか子 |
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2019年10月08日 | |
佇めば楽たのしめと秋の川 | 明日香 |
国分かつ山より流れ紅葉川 | 菜々 |
落柿舎の添水静寂を一擲す | 宏虎 |
柿熟れて無住の庭を点しけり | やよい |
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2019年10月07日 | |
里山の日差しに藁塚の膨らみぬ | うつぎ |
道連れのご当地訛り花野風 | なつき |
三代に亘る擂り鉢とろろ汁 | うつぎ |
稲架日和バスに揺られて里山路 | 菜々 |
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2019年10月06日 | |
玉砂利を鳴らし参拝菊日和 | 智恵子 |
カリヨンの響けば釣瓶落しの日 | せいじ |
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2019年10月05日 | |
田終ひの煙たなびく里山路 | 宏虎 |
先生の胸へとゴール運動会 | なつき |
祠へと誘ふ畦の彼岸花 | 明日香 |
柿太る生家に兄の独り住む | はく子 |
2019年10月04日 | |
草刈を終へし褒美の零余子飯 | 三刀 |
波打てる棚田の畦の彼岸花 | 明日香 |
能勢栗に長蛇の列や道の駅 | うつぎ |
市役所のギャラリー埋む賞の菊 | せいじ |
運動会合図待たずに子ら走る | 素秀 |
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2019年10月03日 | |
一人漕ぎできしぶらんこ天高し | 菜々 |
みのり田の風の漣足止む間なし | たか子 |
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2019年10月02日 | |
棚田より溢れんばかり稲穂波 | 明日香 |
廃校舎いまレストラン大銀杏 | たか子 |
一少女画架を立てたる花野かな | 智恵子 |
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2019年10月01日 | |
金の穂の夕日に戦ぐ猫じゃらし | やよい |
秋日射し浴ぶ望郷の四郎像 | なつき |
運動会綱一本にどよめけり | 宏虎 |
きちきちの高き飛翔にのけぞりぬ | たか子 |
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2019年09月30日 | |
物干しに煙草くゆらせ秋の人 | せいじ |
門前に大甕据へて新蕎麦屋 | みづき |
川べりの一叢殊に虫すだく | やよい |
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2019年09月29日 | |
黄金田にウエーブなして風の道 | やよい |
相互ひ久闊叙して師の墓参 | せいじ |
秋天に鉾を立てたる大公孫樹 | ぽんこ |
苑そぞろ秋七草にめぐりけり | 菜々 |
島山の低し一面青蜜柑 | 宏虎 |
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2019年09月28日 | |
古里のバス停下りて花野道 | なつき |
水の秋鷺の抜き足差しに | 満天 |
飛び火めく本丸跡の彼岸花 | なつき |