みのる選:2014年2月度
2014年02月21日 | |
雪解川へと北窓を開け放つ | なつき |
春水のほとばしり出る筧かな | 有香 |
産土の要の松や百千鳥 | 三刀 |
展望台人影のなく冴返る | さつき |
家宝てふ一刀彫りの雛飾る | つくし |
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2014年02月20日 | |
屈み入る仏の洞の冴へ返る | なつき |
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2014年02月19日 | |
さざ波の綺羅の水面に葦の角 | 雅流 |
薄氷のかけらたゆたふ潦 | 菜々 |
水底に鯉身じろがず春寒し | 満天 |
移民像真向く外海風光る | ひかり |
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2014年02月18日 | |
古草を分ければしかともの芽出づ | 三刀 |
駐車場掻きたる雪を堆く | こすもす |
大淀の橋の幾重や青き踏む | ひかり |
強東風に揺るる寺門の大草鞋 | なつき |
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2014年02月17日 | |
真夜に覚む屋根より墜ちる雪の音 | あさこ |
里山の雪間の道を吟行す | よし子 |
魁けて咲く春蘭を屈み見る | 満天 |
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2014年02月16日 | |
磊々に奏でそめたる春の水 | 有香 |
梅東風に翼ひろげて天使像 | 菜々 |
五本指くつ下脱いで日向ぼこ | なつき |
嫁ぎたる娘より届きし愛のチヨコ | ともえ |
雪道の轍は歩き易きかな | ぽんこ |
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2014年02月15日 | |
野小屋いま雪解しづくの虜かな | 雅流 |
雪高く積まれ恐竜めきにけり | こすもす |
新雪に足跡しるす愉しさよ | はく子 |
2014年02月14日 | |
緋毛氈床几に払ふ春の雪 | 菜々 |
春の雪工事現場の修羅隠す | 満天 |
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2014年02月13日 | |
地に触れんばかりに枝垂れ梅匂ふ | 菜々 |
虎落笛否豆腐屋の遠き笛 | 満天 |
春泥に立ち往生やハイヒール | よし子 |
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2014年02月12日 | |
下萌ゆるよちよち歩きできし子に | 菜々 |
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2014年02月11日 | |
うすらいの揺らぎて岸を離れけり | ともえ |
蝋梅の匂ふ旧家のなまこ塀 | 三刀 |
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2014年02月10日 | |
工事場の轍ぐちゃぐちゃ春の泥 | よし子 |
寒林を礫のごとく鳥の翳 | 三刀 |
蝋梅の三分咲きとて香を放つ | あさこ |
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2014年02月09日 | |
下萌をとばしサッカーボール蹴る | 雅流 |
遮断機の谺す峡の余寒かな | 有香 |
先客の影の朧や露天風呂 | よし子 |
下萌えに傾ぐ一碑は一里塚 | 菜々 |
競ふごと背伸びす風の花菜かな | ぽんこ |
水温む鯉はジャンプを繰り返し | あさこ |
薄雲を払ひてしるき寒オリオン | なつき |
ホルスタイン模様に庭の雪間かな | こすもす |
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2014年02月08日 | |
沖波に見え隠れする浮寝鳥 | さつき |
2014年02月07日 | |
ごと転ぶ残念石に下萌ゆる | 菜々 |
狛犬の鼻面を這ふてんと虫 | さつき |
鏡なすダム湖へ峡の雪霏霏と | 雅流 |
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2014年02月06日 | |
悴める手もて一願石撫づる | つくし |
野ざらしの地蔵は春の雪帽子 | ぽんこ |
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2014年02月05日 | |
春立つやゆるりと動く池の鯉 | 雅流 |
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2014年02月04日 | |
立春の神馬はペンキ塗り立てと | 治男 |
夕千鳥煌めき翔ちし渚かな | 三刀 |
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2014年02月03日 | |
ハンドベルめきたる軒の雪雫 | さつき |
福豆を噛みて機嫌や長寿眉 | 三刀 |
五指組みて祈るマリヤに春日燦 | ぽんこ |
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2014年02月02日 | |
蒼天へ背伸びするごと冬木立 | 有香 |
通夜僧を見送りてより月冴ゆる | 雅流 |
どてら着て犬の散歩す里の道 | さつき |
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2014年02月01日 | |
清貧に母は天寿や冬すみれ | 雅流 |
蹲踞に青空映る庭の春 | 菜々 |
水仙花寝墓の丘を埋めつくす | さつき |
2014年01月31日 | |
春炬燵俳句談義に足が生え | こすもす |
飛び翔ちし鴨また陣へ戻りけり | ともえ |
大いなる雨の珠抱くいぬふぐり | 宏虎 |
水仙の香り愛でつつ活けにけり | よう子 |
幾橋を潜りて逸る雪解川 | よし子 |
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2014年01月30日 | |
老夫婦相寄り添ひて寒に耐ふ | 三刀 |
庭芝に仄と青さす春の雨 | 菜々 |
踏青やチャペルの庭に青畝句碑 | ぽんこ |
たたなづく嶺々墨絵めく春の雨 | はく子 |
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2014年01月29日 | |
一水の奏でそめたる森の春 | 満天 |
浮寝鳥揺さぶりて過ぐ小舟かな | つくし |
城堀の薄氷めがけ石礫 | なつき |
春を待つ遺影に語りかけもして | あさこ |
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2014年01月28日 | |
浜どんど大漁旗をけぶらしむ | なつき |
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2014年01月27日 | |
日向猫四肢を伸ばせり春隣 | 宏虎 |
項垂れて心許なき冬の薔薇 | 菜々 |
柄杓もて割る蹲踞の薄氷 | よう子 |
老い吾に背を伸ばせとて大冬木 | あさこ |
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2014年01月26日 | |
日脚伸ぶ電波時計に狂ひなし | 宏虎 |
ピカピカに広縁磨き春を待つ | はく子 |
昇る陽に向ひて並ぶ寒雀 | さつき |
雲切れて紺碧の春見えにけり | 菜々 |
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2014年01月25日 | |
打ち響く太鼓に震ふ梅の花 | 三刀 |
囀りに耳澄まし在す寿老神 | ぽんこ |
大枯木鎮守の杜を抽ん出し | さつき |
一茎の侘助活けし茶の湯かな | よし子 |
干されたる漁網の匂ふ浜小春 | 治男 |
酒蔵の試飲がめあて探梅行 | 菜々 |
万歩計見せ合ひもして町小春 | 有香 |