みのる選:2016年2月度
2016年02月26日 | |
和菓子屋の棚に小さき内裏雛 | 満天 |
渓声の高鳴りて山覚めんとす | 宏虎 |
野地蔵にちょつと裾分けつくしんぼ | 菜々 |
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2016年02月25日 | |
あたたかや一会の人が道案内 | ひかり |
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2016年02月24日 | |
ふきのとう湯に放つ時香を放つ | とろうち |
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2016年02月23日 | |
もぐら道走る畑に物の芽出づ | よし女 |
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2016年02月22日 | |
宮参り祝ふがごとく梅日和 | こすもす |
温顔の石の不動に春日影 | ひかり |
女塚訪ふ人もなく梅寒し | 菜々 |
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2016年02月21日 | |
首尾問へば多分と笑顔大試験 | 宏虎 |
土塊に種の浮き出し春の雨 | 治男 |
鳥影の発止発止と梅の丘 | 菜々 |
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2016年02月20日 | |
神鶏ののどを震はす春の水 | なつき |
つゆけしき句碑の仮名文字なぞり読む | 菜々 |
2016年02月19日 | |
川舟の揺らぐ岸辺や水温む | こすもす |
子ら競ふ紙飛行機に風光る | 智恵子 |
単線の線路まつすぐ初つばめ | なつき |
下萌ゆる丘のベンチに推敲す | ひかり |
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2016年02月18日 | |
梅の丘どの径とるも迷路めく | ひかり |
口誦さむいつもの唱歌青き踏む | うつぎ |
四温なる駅の日だまり人屯 | なつき |
糸ほどの蔓に芽を吹くさねかづら | 菜々 |
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2016年02月17日 | |
せせらぎに見つけて嬉し蕗のたう | 満天 |
湯宿の灯芽吹きの樹々へこぼれけり | よし女 |
海光の方千畳に牡蠣筏 | さつき |
奥の院へと標たつ梅の坂 | 菜々 |
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2016年02月16日 | |
風見鶏翻弄されし春嵐 | 智恵子 |
春愁や閻王と眼のあひてより | うつぎ |
雪間道踏みて富山の薬売り | よし女 |
草野球球は春泥まみれかな | 豆狸 |
足弱の吾も膝行す涅槃絵図 | 菜々 |
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2016年02月15日 | |
行商の魚少なき余寒かな | よし女 |
草萌ゆるよちよち歩きできし子に | 菜々 |
夫に買うふバレンタインのお饅頭 | よし女 |
凝りし肩ぐるぐる回し春寒し | 明日香 |
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2016年02月14日 | |
残雪の山に谺すホルンかな | 宏虎 |
イナバウアー繰り返しゐる東風の藪 | 智恵子 |
外つ国の言葉もまじるこたつ舟 | 豆狸 |
田起こしの畝幾筋も明日香道 | 明日香 |
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2016年02月13日 | |
岸壁を打つ波音も早春譜 | さつき |
春炬燵孫に折り紙習ひけり | よし女 |
春めくや鰈の腹子ほのと透け | ともえ |
風化して読めぬ一句碑凍てにけり | 豆狸 |
2016年02月12日 | |
牡蠣舟の吃水深く戻りけり | さつき |
呆け防止とて大股に青き踏む | うつぎ |
ハミングもとびだす風の木の芽道 | 菜々 |
広芝にあまねくとどく春日かな | ひかり |
寒風に肩寄せあへる羅漢かな | 豆狸 |
猪罠の檻に遊べる雀どち | うつぎ |
がうがうと怒涛のごとし東風の藪 | 明日香 |
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2016年02月11日 | |
大とんど四隅の樽に鎮め水 | 有香 |
願い絵馬うち重なりて春を待つ | 宏虎 |
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2016年02月10日 | |
春の風四方より通ふ石舞台 | 明日香 |
野良猫の春の夢みるボンネット | よう子 |
針箱は母の形見や針供養 | よし女 |
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2016年02月09日 | |
春寒しとて二タ三言すれ違ふ | 満天 |
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2016年02月08日 | |
闊歩せる鶏たちに下萌ゆる | うつぎ |
猫の夫やつれ顔して朝がへり | 菜々 |
蕗の薹摘みし移り香かと思ふ | 三刀 |
赤札を返して思案植木市 | よし女 |
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2016年02月07日 | |
藍残る薄暮の空や春きざす | 有香 |
産土の頬刺す風に梅探る | とろうち |
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2016年02月06日 | |
一両車みかんの里に傾きぬ | さつき |
のどけしや牛車で巡る城下町 | さつき |
雪庭の己が足跡踏み戻る | 三刀 |
うすらいの流離ひそめし亭午かな | ともえ |
名を呼ばれ春眠覚めし美容院 | よし女 |
炭焼の煙に日矢の斜めかな | うつぎ |
2016年02月05日 | |
野に立てば早春の風頬を撫づ | 三刀 |
罫線となる畝筋の雪間かな | よう子 |
順調な術後と笑みて春を待つ | 満天 |
庭芝のつんつんつんと青みけり | 菜々 |
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2016年02月04日 | |
庭箒たてしほとりに年の豆 | とろうち |
伐られたる台場くぬぎに新芽ふく | よう子 |
雪落つるたび武者震ひする柳 | 智恵子 |
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2016年02月03日 | |
山伏の法螺に始まる節分会 | うつぎ |
アドバルン直立したる四温晴れ | 満天 |
姦しき鳥声宮の春近し | とろうち |
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2016年02月02日 | |
春泥の轍ぐちゃぐちゃ炭焼場 | よう子 |
放つ矢に群鳩の翔つ節分会 | なつき |
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2016年02月01日 | |
結ばれし枝の神籤に春日燦 | とろうち |
風化して読めぬ一句碑凍てにけり | 豆狸 |
さざなみのごとく水尾引く鴨の陣 | さつき |
陳列の和菓子の色も春隣 | 満天 |
朝窓を繰れば一面雪景色 | あさこ |
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2016年01月31日 | |
菜を洗ふ手に水温むさふ思ふ | よし女 |
パンジーの風に笑みをる日和かな | 明日香 |
玉の日に透きて蝋梅よく匂ふ | ひかり |
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2016年01月30日 | |
薄氷に透けて魚影の動きけり | 宏虎 |
鉄塔の影が貫く雪野原 | とろうち |