みのる選:2017年8月度
2017年08月25日 | |
山襞の深きより霧たちのぼる | よう子 |
自家製といふ牧場の氷菓食ぶ | 菜々 |
秋日影水面にゆらぐ金閣寺 | ともえ |
大施餓鬼禿頭青き僧集ふ | なつき |
幾橋をくぐり流灯進みけり | さつき |
峰寺へ雲と見紛ふ霧走る | 明日香 |
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2017年08月24日 | |
峰寺の秘仏に見ゆ堂涼し | 小袖 |
山頂の紫陽花未だ色褪せず | こすもす |
名水の新豆腐とて家苞に | やよい |
苔乾ききつたる処暑の百度石 | なつき |
阿波踊り地を這ふ如く進みけり | たか子 |
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2017年08月23日 | |
山泊まり闇の深さに銀河濃し | 宏虎 |
驟雨きて早瀬高鳴る峡の宿 | やよい |
かなかなや摩耶天上寺下山道 | よう子 |
画架たつる豆画伯らに牧は秋 | 菜々 |
蝉しぐれケーブルカーは山頂へ | はく子 |
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2017年08月22日 | |
牧涼し羊に道をゆずりけり | 小袖 |
万緑を貫きケーブルカーのぼる | はく子 |
展望の一湾囲む雲の峰 | 明日香 |
ひたすらに草食む羊秋高し | よう子 |
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2017年08月21日 | |
南座の屋根よりクレーン秋暑し | 満天 |
道問えばイヤホン外し爽やかに | たか子 |
新涼や御朱印帳の墨の濃さ | ぽんこ |
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2017年08月20日 | |
フロントのお国訛りや避暑ホテル | こすもす |
宿下駄で外湯巡りす星月夜 | 宏虎 |
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2017年08月19日 | |
受話器越しなるふるさとの法師蝉 | やよい |
喉元へまろぶ真清水涼新た | 菜々 |
と見る間に峡空占むる羊雲 | 菜々 |
2017年08月18日 | |
問安す水禍の里の梨実る | さつき |
カンナ燃ゆ男にもある嫉妬心 | 宏虎 |
宿膳は山菜尽し河鹿なく | やよい |
漁火の散りゆく安房の星月夜 | 恵三 |
天幕の裂けたるごとく雷鳴す | よう子 |
秋暑し軒突き合はす漁師町 | 三刀 |
落款は柳の根方幽霊画 | なつき |
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2017年08月17日 | |
過疎の里休耕田を花野とす | 恵三 |
クレーン二基入道雲へ直立す | うつぎ |
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2017年08月16日 | |
霧纏ふ湖上の景はモノトーン | たか子 |
一皿の氷菓を分つ老夫婦 | なおこ |
山風へ堂全開す盂蘭盆会 | 菜々 |
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2017年08月15日 | |
花火待つなぞへに足を投げ出して | さつき |
終戦日静かな雨の降りにけり | 菜々 |
新涼の水音を奏づ水車かな | 恵三 |
里山の田毎の案山子個性あり | 小袖 |
島の宿降り注ぐごと天の川 | 宏虎 |
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2017年08月14日 | |
塗下駄の音揃ひたる阿波踊 | ともえ |
道北の直線道路秋澄める | たか子 |
帰省子の干しもの竿のカラフルに | よう子 |
揚花火息つく隙もなく連打 | さつき |
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2017年08月13日 | |
帰省子の元気な顔が土産なり | ぽんこ |
肩車されて加はる躍りの輪 | さつき |
一雨を欲る軒先の吊忍 | 満天 |
帰省子の靴が占領上がり口 | せいじ |
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2017年08月12日 | |
用水路満々として早生稔る | 三刀 |
万緑のまつ只中に妻籠宿 | 有香 |
村祭屋台は婦人部総出てふ | よう子 |
盂蘭盆会自家製野菜山盛りに | 明日香 |
病棟の軒より巣立つつばくらめ | さつき |
2017年08月11日 | |
夕焼に一人降りたつ島のバス | うつぎ |
櫂止めて合図を待てる流燈会 | なつき |
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2017年08月10日 | |
亡き母のメモが頼みや盆用意 | 明日香 |
鳳仙花弾けし音に犬の耳 | 智恵子 |
ドクターヘリ雲の峰へと飛びたちぬ | こすもす |
と見る間に百面相や雲の峰 | なおこ |
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2017年08月09日 | |
波しぶき涼しクルーズ疾走す | やよい |
山暮れて遠蜩となりにけり | 恵三 |
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2017年08月08日 | |
漁火の沖に散らばる夜涼かな | 恵三 |
炎昼や乗る人もなき観覧車 | やよい |
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2017年08月07日 | |
弧を描いて青田を跨ぐ送電線 | 恵三 |
懸崖に座して常濡れ滝不動 | ぽんこ |
大欅数へきれざる蝉の穴 | なおこ |
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2017年08月06日 | |
身をそらし水面をつつく川蜻蛉 | ともえ |
幾橋を潜りくぐりて船涼し | やよい |
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2017年08月05日 | |
車椅子押して輪に入る盆踊り | 小袖 |
座布団に赤子すやすや夏座敷 | 菜々 |
2017年08月04日 | |
太棹の弾ける音や夏芝居 | 三刀 |
潮騒にうつらうつらす藤寝椅子 | 恵三 |
船旅のデッキに出れば大夕焼 | やよい |
見舞状灼けしポストに投函す | せいじ |
蝉しぐれ兵士の墓も古りにけり | ぽんこ |
観覧車持ち上げてをる雲の峰 | よう子 |
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2017年08月03日 | |
青葉梟巣立ちしあとの大欅 | よう子 |
ファッションにあらず術後のサングラス | はく子 |
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2017年08月02日 | |
キャンプの子牧場の朝の乳搾り | 智恵子 |
朝窓を繰るや頬撫づ風は秋 | せいじ |
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2017年08月01日 | |
庭に水打ちて寛ぐ心地かな | 満天 |
番犬も顎だして臥す油照 | 宏虎 |
豊作のお裾分けてふ西瓜来る | 明日香 |
草刈り機進む飛蝗を先立てて | 三刀 |
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2017年07月31日 | |
朝顔の寄る辺となりし四つ目垣 | 恵三 |
日除けして車窓の富士を見逃しぬ | なつき |
暗き間歩滴り珠のごと光る | なおこ |
竹筒に銭いれて買ふまくわ瓜 | よう子 |
水蜜桃赤児を洗ふごと洗ふ | たか子 |
もつと咲いてねとペチュニア切り戻す | 明日香 |
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2017年07月30日 | |
あつあつの抹茶をたてて暑気払ふ | 満天 |
校庭の要の一樹蝉しぐれ | やよい |
空磨くごとくに風の百日紅 | たか子 |
蝉の穴金輪際を見てみたし | ぽんこ |
宙探りゐる朝顔のつるの先 | はく子 |
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2017年07月29日 | |
今まさに佳境の連打遠花火 | やよい |
下闇に苔むしてをる力石 | ぽんこ |
梅を干す母の遺愛の大笊に | 菜々 |
武蔵野の杜広々と蝉の声 | なつき |
降り注ぐ万の綺羅星キャンプ村 | 恵三 |
パティシエの体験ツアー避暑の旅 | こすもす |