みのる選:2013年12月度
2013年12月27日 | |
卓球場混む煤逃げのやからどち | はく子 |
糶台の籠を跳ね出す桜鯛 | 三刀 |
夜廻りのをみなの声の若かりし | 満天 |
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2013年12月26日 | |
小春日の賀茂の河原にジャズバンド | 菜々 |
会釈してくれしマスクの君は誰 | よし子 |
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2013年12月25日 | |
かんなの刃冬日に当てて研ぎにけり | なつき |
ハンドベル波音に似て降誕祭 | つくし |
新築の窓に灯ともる聖樹かな | うつぎ |
キャンドルの火を頒け合ひてクリスマス | せいじ |
先斗町小春の路地をたもとほり | 菜々 |
日の恵み残る濡れ縁小鳥来る | きづな |
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2013年12月24日 | |
数へ日の病院ロビー混み合へる | 満天 |
本宮へ禰宜の踏み行く霜柱 | つくし |
山粧ふ埴輪の巫女は目を細め | 有香 |
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2013年12月23日 | |
惜しげなく庭の幸なる柚子湯かな | うつぎ |
枯園に華燭粧ふ公会堂 | 雅流 |
荒鋤きの畝間に光る薄氷 | せいじ |
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2013年12月22日 | |
売れ筋はパックのお節年の市 | 満天 |
呆として柚子湯に肩を沈めけり | 三刀 |
出庫する電車に霜の鉄路かな | さつき |
抽んでし千年杉に雪しぐれ | 雅流 |
散り紅葉貼り絵めくなり石畳 | ぽんこ |
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2013年12月21日 | |
寝顔の子サンタクロース疑はず | 宏虎 |
廃線の鉄路の錆びて冬ざるる | さつき |
ウインドウ見て着膨れの腰のばす | 満天 |
2013年12月20日 | |
葉牡丹の渦に光るは昨夜の雨 | つくし |
デッサンに見目よき林檎選びけり | さつき |
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2013年12月19日 | |
ふるさとの歌でおひらき忘年会 | 満天 |
尺八の楽の漏れ来る白障子 | 三刀 |
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2013年12月18日 | |
街路樹の光のショーに年惜しむ | 菜々 |
朝漁の戻るを待てる浜焚火 | なつき |
マフラーを覆面巻きにバイクの娘 | うつぎ |
笹鳴きに誘はれ入りぬけもの道 | 雅流 |
孫と手を繋ぎ買い物クリスマス | こすもす |
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2013年12月17日 | |
朝市のテント謝恩の芋煮鍋 | うつぎ |
落柿舎はここにあるよと子守柿 | ぽんこ |
雪雲が頭上を過ぎる足湯かな | なつき |
白き息はずませママを呼びに來し | 有香 |
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2013年12月16日 | |
冬の月一朶の雲も見当たらず | 菜々 |
年迫る第九の稽古余念無く | つくし |
聖樹の灯窓より洩るるケアハウス | せいじ |
ちゃんちゃんこ法衣を脱げば好々爺 | 宏虎 |
省くこと多し余生の年用意 | はく子 |
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2013年12月15日 | |
寺抱きて眠りに入りし羅漢山 | はく子 |
おでん酒意気投合し相識らず | 宏虎 |
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2013年12月14日 | |
大寺にひびく槌音年用意 | きづな |
唐門へ白山茶花の磴こごし | 菜々 |
尼寺の庫裏の軒先大根干す | 雅流 |
2013年12月13日 | |
一舟を舫ひ水郷冬ざるる | 宏虎 |
碧天へメタセコイアの枯つくす | 満天 |
林間に紅一点の冬紅葉 | せいじ |
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2013年12月12日 | |
ラジコンのヘリの飛び交ふ枯野かな | うつぎ |
対岸の人にもの言ふ息白し | よし子 |
冬ざれの寺苑の隅に十字墓 | 菜々 |
飛火野に鹿寄せホルン響きけり | ひかり |
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2013年12月11日 | |
鴨あそぶ湖へ開きし浮御堂 | 雅流 |
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2013年12月10日 | |
コンビナートとは言いがたき大枯野 | うつぎ |
山家より煙一筋夕紅葉 | なつき |
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2013年12月09日 | |
山門を額に紅葉の東山 | よし子 |
賜りし洗濯日和冬日燦 | こすもす |
頬被りして冬菜売る媼かな | 満天 |
海風に紅葉且つ散る船着き場 | なつき |
年忘れ上座下座のなき集ひ | うつぎ |
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2013年12月08日 | |
新暦世界遺産の逆さ富士 | あさこ |
海の風水仙郷を吹き上げ来 | ともえ |
差し向かひ本音の洩るる炬燵かな | 宏虎 |
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2013年12月07日 | |
冬日燦横川詣でのバス窓に | 雅流 |
銀杏散り白亜の校舎の現れにけり | 満天 |
2013年12月06日 | |
露天風呂冠雪の富士まなかひに | はく子 |
電飾の贅を競ひて街師走 | 満天 |
彩褪せて山は眠りに入らんとす | 三刀 |
これよりは神域の山猪の罠 | うつぎ |
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2013年12月05日 | |
行厨の足を投げ出す散紅葉 | よう子 |
道の駅葉つき大根山と積む | 宏虎 |
玉の日に葉牡丹の渦緩むかと | 菜々 |
律院の庭にひともと冬もみぢ | 雅流 |
紅葉渓大吊り橋の揺れにゆれ | ともえ |
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2013年12月04日 | |
せせらぎのか細き楽や山眠る | はく子 |
紅葉影磨崖弥勒のかんばせに | よし子 |
手をつなぎ子らスキップす園小春 | よう子 |
築山を統ぶひともとの冬紅葉 | 菜々 |
讃美歌を口ずさみゆく小春坂 | せいじ |
宿下駄を鳴らして雪の露天湯へ | こすもす |
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2013年12月03日 | |
年用意さて置き今日も吟行す | はく子 |
人力車庭に待機す紅葉宿 | うつぎ |
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2013年12月02日 | |
日向ぼこ仏足石をはばからず | なつき |
メモ書きの多し暦の十二月 | 満天 |
参磴に立ち往生す枯蟷螂 | つくし |
灯台の見ゆるなぞへに蜜柑狩 | あさこ |
玉の日に庭の山茶花散りこぼれ | 有香 |
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2013年12月01日 | |
黄落の無尽蔵なるご神木 | うつぎ |
夕照にシルエットなる冬木立 | よし子 |
寒禽の鋭声こだます神の森 | 宏虎 |
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2013年11月30日 | |
神還るやに広前へ玉の日矢 | 菜々 |
大玻璃を額縁に燃ゆ庭紅葉 | 満天 |
抜ける程青き空より黄落す | さつき |
大根の青首畝をせりあがる | 宏虎 |
径に敷く紅葉友禅模様とも | はく子 |
2013年11月29日 | |
錦繍の峡二分けす一瀑布 | せいじ |
風花の乱舞茶房の玻璃越しに | こすもす |
水の面に風紋走る鴨の池 | 三刀 |
粧へる山近づけて湖静か | ぽんこ |
瀬の楽の呂律に沿ひて紅葉狩 | 菜々 |
堆く供養待つ筆寺小春 | はく子 |
山荘の片屋根覆ふ散紅葉 | うつぎ |
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2013年11月28日 | |
健脚に遅るるもよし紅葉狩 | せいじ |
朱の欄に凭れて愛でる寺紅葉 | つくし |
朝練の部活の子らの息白し | 宏虎 |
石庭にかつ散る紅葉穢となさず | よし子 |
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2013年11月27日 | |
錦繍の真つ只中に珈琲館 | はく子 |
地獄谷へと標立つ落葉道 | 菜々 |
黄落の旧居留地をたもとほる | 有香 |
抽ん出し千年杉や寺紅葉 | せいじ |
冬紅葉弁天堂の裏山に | 菜々 |
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2013年11月26日 | |
神殿を会所に老いの日向ぼこ | 治男 |
重荷負ふ友の笑顔や石路の花 | よう子 |
紅葉山夕日を帯びて炎上す | 菜々 |
結界の竹真新し紅葉寺 | なつき |
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2013年11月25日 | |
棟上げの槌音高し小六月 | 三刀 |
境内の紅葉明りに推敲す | ひかり |
忘年会手作り料理持ち寄りて | 満天 |
紅葉寺おでん屋台の混みにけり | はく子 |
遊子われ賀茂の川原に日向ぼこ | 雅流 |
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2013年11月24日 | |
久闊の集ひの卓のあたたかし | よし子 |
新海苔の缶の封切るとき香る | よし子 |
路地小春稚児のお練りの笛太鼓 | 菜々 |
七五三パパは専属カメラマン | 有香 |
と見る間に筋雲褪せる冬夕焼 | せいじ |
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2013年11月23日 | |
漆黒の海より上がる冬の月 | なつき |
谷戸の軒レースのごとく大根干す | 宏虎 |
水鳥の水尾煌めかす夕日かな | さつき |