いつも喜んでいなさい。

(テサロニケ人への手紙第一 5章16節)

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2021年12月7日

素十俳句の研究

ご協力頂いた南上加代子句集の合評も残すところ3日で終了になります。次なる教材の選定について祈っていたところ、初学の頃に小路紫峡先生から諭された言葉を思い出して「これだ!」と思いました。

写生を訓練するために素十の作品を勉強しなさい。

高野素十は、阿波野青畝師とともに昭和の四Sと呼ばれその時代の俳句会を牽引した作者です。水原秋桜子とともに東京帝国大学医学部で学んだ盟友 であり、作句の面でも虚子門の同士として互いに切磋琢磨しましたが、後に、虚子の主張した「花鳥諷詠、客観写生」に反発した秋桜子が対立して、知る人ぞ知る「昭和俳句史初期の一大事件」に発展し袂を分かつことになります。

徹底して虚子の教えを実践した素十作品もそうですが、仲間との信頼関係を大切にしながらも名実を求めるというような野心は全くなく、自ら俳論の書や句集を編むということもなかったという素十の人となりには大いに学ぶ点も多いと思います。作品の鑑賞のみにとどまらず、その人間像を学ぶこともまた意義のあることだと思います。

期の途中になりますが、加代子句集の鑑賞に引続いて素十俳句の合評に移行します。ぜひ一緒に学びましょう。一人でも多くの方が参加してくださって、『素十のこころ』を共有したいと願っています。

昭和の四Sを探る 素十俳句の研究

2021年12月5日

俳諧大要に学ぶ

Slackでふとつぶやいた正岡子規著『俳諧大要』について、メンバーの紫陽花さんが青空文庫でみつけたと教えてくださり、そこが起点となってよき刺激が広がりつつあります。Slackの活動がこのような形で結実していることにも感謝です。

原文は文語体で読みにくいのでわかりやすい現代語訳に挑戦しようかという話もしていたのですが、省略の効いた文語体の行間には子規が伝えたかった含蓄が潜んでいる気がして、半端な現代語訳では許されそうにないと思うようになりました。

馴染みにくい文語体であっても、読む人それぞれが辞書をたよりに自分なりに解釈し受け入れてこそ血となり肉となるのだと考えて現代語訳化はやめることにしました。というより、私には重すぎる…というのが本音です。

なんども読み返していく中で、いつ果てるともわからない薄命と戦いながらどのような思いで子規がこの書を記したのかを考えさせられるようになり、私なりに受け止めた思いを記録しておこう思って日記の記事に纏めました。

WEBページで公開されている子規論の関連記事も参照していますので、公式ページとしては位置づけずに日記のリンクだけにさせていただきました。Slackには別途リンクを貼らせていただきます。

俳諧大要に学ぶ

2021年12月3日

落穂句会

満天星の紅葉火屑をこぼしけり みのる

今日は高砂にある尾上聖愛教会での落穂句会でした。いつものようにホームグラウンドの市の池公園での吟行です。

例によって GH晴れになり昨日の寒さからは一転、温かい日差しで気持ちの良い園内を散策しました。苑の一隅にひときわ炎のように燃える満天星紅葉を発見しスマホカメラに収めました。ごちゃごちゃした背景がボケるようにポートレートモードでの撮影です。右側にある百日紅の幹がまたいいでしょう(^^)

お母様の介護でここしばらく吟行の叶わなかったわかばさんが、やさしいご主人の計らいで特別に参加できました。感謝!

みのるの近詠 も更新しました。

2021年12月2日

重複リセット問題

過日、兼題句会で重複リセットトラブルが発生しましたが、すぐにプログラムを修正して再発防止を図りました。

各句会システムには、リセットフラッグというチェックファイルがあります。

毎日句会のリセットフラッグには、[20211203] というふうに今日の日付が記録されていて、アクセスがあるたびにフラッグの日付と今日の日付を比較して、日付が変わっていたらリセットプログラムへ作業を引き継ぎます。

句会システムのリセットは以下のようなルーチーンで処理されます。

対策前のリセットルーチン

ページアクセス→1.フラッグチェック→2.実行確認画面→3.リセット実行→4.フラッグ書換→リセット終了

4.のフラッグ書換まで完了していれば、別の人がアクセスしても 1.のフラッグチェックで蹴られるので重複リセットは発生し ません。でも実際は発生したのです。

リセットプログラムの処理時間は 1/10秒以下なのですが、人の操作が介入する 2.の [実行確認画面] というプロセスは時間が読めません。ここが盲点だったのです。

つまり 3.のリセットが実行される前に複数のユーザーが 2.の [リセット実行確認画面] に到達して停滞していれば、何人でも何度でもリセットが実行されてしまいます。

発生確率は数秒間だと思うのですが、そのくらいのタイミングで複数の方がリセット操作をされたのだと考えられます。

対策後のリセットルーチン

ページアクセス→1.フラッグチェック→2.実行確認画面→3.リセットを実行する前にもう一度フラッグをチェック(実行済みなら何もしないで終了)してからリセット実行→ 4.フラッグ書換→リセット終了

修正したのは、3.のプロセス、つまりリセット実行の入口でもう一度フラッグチェックするようにしたのです。

この結果、2.の [実行確認画面] で何人停滞していても、1/10秒以下で同時押しされない限り重複でリセットされることはなくなります。人の番人が存在すれば、

いま Aさんがリセットしようとしてるから Bさんはちょと待ってね!

という対応ができますが、システムは命令書どおりに忠実に実行してしまうのです。

毎週句会は曜日チェック、兼題句会は年月チェックになるだけでコンセプトはみな同じです。私のミスで兼題句会システムへの重複防止対応を忘れていたというのが今回のトラブルの原因でした。

興味のない方には面白くもないお話でごめんなさい。

2021年12月1日

季語講座

LINEでのあさこさんとのおしゃべりで季語に関する悩みをお聞きしたので、みのるの考え方を纏めてみました。

季重なり

俳句入門するとまず「季重なりの禁止」を教わります。でも正しくは、

「季語が二つある」から季重なりなのではなく、「季感が複数ある」ものが季重なり…

と覚えてほしいのです。初学の間は季感を的確に判断することは難しいので、ある程度上達して理解できるようになるまでは一句の中に複数の季語を使うことを戒めているのです。次の句を鑑賞してみてください。

ビーチ傘立ちし薩摩の芋畑

GHを公開して間もない頃、みのる選のこの作品に対して「季重なりではないの?」という疑問が寄せられました。「ビーチ傘」は夏の季語「芋畑」は秋の季語なので明らかな季重なりではないのか…というのです。

みなさんはどう思われますか?

芋畑のほとりに使い古しのビーチ傘がちょっと傾いて立てられている…というのが句の情景です。おそらくこの芋畑は、初秋の収穫前の時候ではないかと想像できます。

畑仕事の合間に残暑の日差しを避けて休憩できるように大きなビーチ傘を立ててあるのでしょう。芋どころ薩摩ならではのローカルな生活ぶりが感じられないでしょうか。

確かに歳時記では「ビーチ傘」は夏の季語です。けれどもビーチで使われているという状況下でなければ季語として働かないと思います。倉庫の中で保管されていたり粗大ゴミとして捨てられているビーチ傘に夏の季感はないからです。

季語が入っていても無季

造花の薔薇を句に詠んでも命のないものに季感はないので、ことばとしての季語が入っていても無季の句…ということになります。絵画や写真もしかりです。決して「季語さえ詠み込めば俳句」ではないので勘違いしてはいけません。

ホームや車内吊りの桜や紅葉のポスターは、当季の情報を伝えるためのものなのでギリギリセーフと云えます。

季語が複数でも同季なら…

「季語は絶対に一つ」という厳しい指導者もおられます。

組織での活動なら指導に従うしかありませんが、 の場合は、同季の季語であれば複数詠み込んでも可としています。

但し、主季語が明確になるように表現する必要があります。具象的な季語同士の場合は喧嘩してしまうので、具象的な季語を主役にして感覚的な季語との組み合わせなら違和感は生まれないと思います。このあたりの扱いはやや上級の判断が必要なので初学の間は真似しないほうがいいと思います。

目には青葉山ほととぎす初鰹

この句は、三段切れ、季語が3つという特異な作品です。決して名句だとは思いませんが、「何となくそんな頃」という時候の挨拶として世間ではよく引用されます。3つの季語はいづれも夏、まさにそんな頃…という季感の句なので、季重なりではないです。

当季に縛られず季感で詠む

吟行で当季ではない季語と遭遇したときに、無理やり当季で詠もうとされる方が少なくありません。(夏の)薔薇、秋薔薇、冬薔薇にはそれぞれ固有の趣があるわけで、今が秋だから秋薔薇、今が冬だから冬薔薇ではないのです。

必ず当季で詠むこと、そうでない句は決して採らない

というような強引な指導は間違っていると私は思います。

どのような季節であっても眼前の対象物や情景に最も相応しい季語を斡旋すべきです。たとい秋の吟行であっても春の雰囲気として捉えたほうが季語が生きる場合は、自分自身の感興を春にタイムスリップさせて春の句として詠むのが正しい詠み方だと思います。

春の趣を感じたのに今が秋だから無理やり秋の句として詠む…のはむしろ虚構です。

約束事に縛られて窮屈な詠み方が習慣になると正しい感性が養われなくなります。規則や理屈にしばられて詠むのではなく自分自身の感覚を大切にして融通無碍の世界に遊ぶことこそが本物の俳句の楽しみ方だと私は信じています。

2021年11月29日

アドベント

母教会では、昨日からアドベントの礼拝がはじまり礼拝堂のアドベントキャンドルに火が点けられました。夜は、横浜から仕事で関西へ来ていた長女と、長男家族もあつまって一緒に夕食の卓を囲みました。

去年のみのる日記 を見るとコロナ禍のまっただ中、家族が集まることさえはばかられるような状況でしたが、今年はようやく出口が見え始めてよかったです。でも海外での再流行や新種出現のニュースを見聞きするとまだまだ油断は禁物ですね。

を立ち上げて間もない2002年の日記も懐かしく読み返しています。

おおよそ20年前、コロナ禍のことなど想像もできない平和な時代、私も多少若く熱い頃の日記です(^^)

2021年11月27日

嵯峨野吟行記

週間天気予報から好日を選んで、昨日嵯峨野の祇王寺を訪ねました。2019年11月の GH吟行句会以来ですからじつに2年ぶりです。

コロナ禍前には程遠い感じでしたが、それでもかなりの人出で賑わっていました。前回は失敗したので今回の往路はタクシー利用です。 駅前のタクシー営業所は予約のみとのこと、たまたま駅前に戻ってきた地元のタクシーをとめて尋ねましたが拒否されました。

やっぱり歩くしかないかと半分諦めて屋形船の舟だまりまで歩くと、真正面にまあるい錦繍の小倉山が出迎えてくれてちょっと和みました。

渡月橋を渡ったあたりで通りがかりの個人タクシーを見つけてようやく交渉成立、ちょうど京都市内からの客を下ろしたあとで市内へ戻るところだったとのことでラッキーでした。徒歩40分はかかる道、10分足らずで祇王寺到着です。

数日前に三原のあさこさんと LINEでおしゃべりしたとき、「紅葉にはちょっと遅いかもね…」と話していましたが、ピークを過ぎて丁度下り坂に差し掛かったところという感じで、苔庭の散紅葉を見るには丁度よかったのではと思います。

常連のカメラマンの方とおしゃべりしましたが、今年は天候不順で例年より紅葉に艶がない…とのことでした。

抽んでて天空に燃ゆ照紅葉 みのる

京の紅葉名所のほとんどは「いろは紅葉」ですが、祇王寺はコハウチワカエデという種類で高々と伸びる幹立ちの美しさがたまらないのです。グラデーションもイロハモミジに負けないくらい美しいです。

昨日は、故瀬戸内寂聴さんを偲ぶという思いもあったので祇王寺の座敷で祇王、祇女や高岡智照尼らのたつきにも思いを馳せました。

明るい小春の日差しに燃え上がるような苔庭紅葉の美しさは言うまでもないのですが、吉野窓の格子に透けた竹春の藪がことさらに美しく感じました。彼女たちもまた同じこの景色を見て過ごしたであろう日々を想像しながら悼みました。

吉野窓繰ればさやけし竹の春 みのる

11時まえに到着、2時間位祇王寺を堪能して帰路につきました。祇王寺近くのお店で昼食を済ませ、途中、二尊院、落柿舎、常寂光寺を懐かしくチラ見しながら、大河内山荘へ抜ける竹林の道を辿りました。

途中トロッコ嵐山駅が見下ろせたり、御髪神社などもあり、嵯峨野は何度も来ているのにこの道を通ったのは初めてで新鮮な感動でした。次回はトロッコ列車で亀岡へ抜けて京都経由で帰る計画を立てようと思いました。

建仁寺垣をはみだす照紅葉 みのる

小柴垣の道をさらに進むと野々宮にでました。参拝の長い列が竹林の道まで伸びていました。着物姿の女性が多かったです。

やがて渡月橋への本通りにでたところで万歩計を見ると一万歩をゆうに超えていて急に疲れを覚えました。「栗ぜんさい」の旗に誘われてしばし休憩。美味しかったです。

嵯峨に食ぶ善哉栗は能勢といふ みのる

家苞に大きな栗まんじゅうを買って、嵐山駅15時着、嵐山→桂→梅田→三宮と阪急電車を乗り継ぎ、三宮から自宅最寄りまでは高速バス利用で17時30分無事帰着しました。コロナ禍でおおよそ2年間封印してきた吟行気分を思い存分堪能できたよき好日でした。

感謝!

白拍子現れよ苔庭紅葉燃ゆ みのる

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