2010年8月の日記

2010年8月26日

十三夜

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(明石浦漁港からパールブリッジを望む)

写真は、月曜日(23日)に撮影に行った明石浦漁港の夜景です。 夕日撮影を終えて帰ろうと思ったところ、明石海峡大橋の上にとても美しい月が上がっていました。 昨日が十五夜の月だったようですので、この月は十三夜になります。 十三夜といえば必ず思い出す一句があります。

湯ほてりにゆるむ襟元十三夜  加代子

ひいらぎ時代から親しくしていただいている加代子さんは、いまはご高齢でしばらくご無沙汰していますが、とても明るく面倒見のよい方でした。とにかく吟行が大好きで素晴らしい吟行句がたくさんあります。 揚句は、温泉宿での一句と思いますが、艶があって素敵な句でしょう。 来月の吟旅の夜も丁度十三夜にあたるようなので、明日香の山影にこんな月が上がってくれたら嬉しいですね。

2010年8月25日

明日香一泊吟行

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(夕日の釣り人@明石浦漁港の波止から撮影)

明日香一泊吟旅まで一ヶ月を切りました。 相変わらずの猛暑続きですが、体調を整えて備えましょう。 現在、17名の参加が確定していますが、今月末で最終決定の予定です。 一泊吟旅は、結社在籍時代に何度も企画しましたので、経験上それほど無理ではないと考えています。 初めての方は、果たして毎回10句も詠めるだろうかと心配でしょうね。 でも、案ずるよりも産むが易しで、実際に体験してみれば案外何とかなるものなんです(^^

ひとりで吟行に行くと、特にノルマがないので中々思うように句が詠めないことが多いですよね。 でも、吟行のあと必ず句会をするというルールで縛ると、苦しくても詠めるから面白いです。 心を無にして精神集中できるのは、1〜2時間が限度と言われています。 普段、親しい句友らと一緒に出かけられるとき、一日数時間をかけて、あちこちと巡って吟行するというのは、あまりよい吟行法ではありません。 場所を決めて、一時間吟行しては一と句会、場所を変えてまた一時間吟行してもう一と句会という方法がよいのです。 四、五人の句会なら、喫茶店でも四阿でも出来ると思います。 出来れば、午前中一回と午後にもう一回というような方法がいいですね。

時間をかけて句を詠もうとすると、必ず頭で考えて組み立てようという気持ちが働きます。 短時間に集中し直感的に作句するという訓練が大切なのです。 吟行で詠んだ句を自宅でゆっくり推敲するというのは、とてもよいことですが、 「考えながら作る」という習慣からは抜け出ることが必要で、これが鍛錬会での一番の目標です。 何度もお話したと思いますが、吟行句会の時は手持ち句を持っていかず、 必ず当日現地で詠むということを厳守してください。 そうしないと何時までたっても吟行の楽しさを見出すことは出来ません。 手持ち句があるという安心感が働くので、緊張感がなく集中して作句できないからです。

定例や GH吟行句会のほかにも、どしどし小グループ(二人以上)での吟行句会を実践してください。 清記用紙をそのまま郵送してくだされば、よろこんでみのる選をいたします。

2010年8月22日

礼拝

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(夕日のスポットを浴びるスズメバチ君)

午前中は礼拝に出席、久しぶりに午後は何も行事がなかったので、 親しくしていただいている教会のお友達と一緒に昼食をし、その後、ご自宅に招いてくださったので、お茶をしながら楽しくおしゃべりを楽しみました。 八月は、いろいろと行事が多かったので、久しぶりにゆっくりとした時間を過ごすことが出来て感謝でした。

今日の写真は、二日前に登場したスズメバチ君のアップ写真です。 この蜂君とレンズとの距離はおおよそ50センチ、今から考えるとよくこんな無謀なことをしたものです(^^

2010年8月21日

朝の須磨浦

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(須磨沖の帆船)

昨日、須磨潟の朝焼けを撮ろうと頑張って4時半に起床、マイカーで10分の須磨浦公園見晴らしに出かけました。まだまだ残暑が厳しいですが早朝の須磨浦は流石に涼しく、展望台は貸切で条件は最高だったのですが、雲が厚くて朝日が出てきません。結局、黄金に染まる須磨潟の写真は撮れませんでした。

ふと沖に目を転じると、なにやら見かけない船が・・・
なんと帆船らしい影が見えるではないですか。 慌てて望遠レンズをセットして撮ったのが今日の写真です。 もう少し大きく撮りたかったのですが、持ち合わせているレンズではこれが限界でした。 黄金に染まる須磨潟の風景は、またのお楽しみです(^^

2010年8月20日

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(梢の夕日)

昨年の春に庭をリニューアルし、アオダモという落葉樹を5株植えました。 バットの材料になる木としてテレビで報道されて有名になりました。 樹液が美味しいのでしょうか、今年は蝉がわんさとやってきて毎朝大合唱です。 ところが、スズメバチもこの樹液を目当てにやってくるようで、ときどき蝉とスズメバチが衝突しています。

水撒きのときにもスズメバチがうろちょろしているので気持ち悪いのですが、いまのところは被害はありません。何か対策をしないと・・・と思いますが名案はなし、スズメバチに巣を作られないように毎日点検しています。 昨日は、関東地方は涼しかったようですね。関西は今週一杯は猛暑だそうで厳しいですが、朝散歩はなんとか頑張っています。

今日の写真、梢の夕日を背景にスズメバチを撮って見ました。 小動物たちは思い煩うことなく、命を育んでいるのですね。 ちょっと感動しました。

2010年8月19日

残暑

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(夕凪の須磨浦)

GH会員の皆様、残暑お見舞い申し上げます。

ここ数日の猛暑は、この夏一番だそうで、やむなくエアコンのお世話になっています。 流石に日中の吟行は無理ですね。 お見舞い代わりに、涼しげな須磨浦の夕景をアップしました。 水平線に薄っすらと見える山影は、紀伊半島の生駒金剛の山並みと思います。

2010年8月18日

一泊吟行の心がけ

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(須磨浦の夜景)

昨日は、GH定例句会でした。 猛暑が続く昼間の句会にもかかわらず19名のメンバーが参加してくださり、その熱意に感激しました。 GH定例を再開して、8ヶ月になりますが、互いに励ましあって切磋琢磨してくださるので、随分レベルが上がってきたように思います。

参加してくださっているメンバーは実感しておられると思いますが、GH句会では、没句の欠点探しや理由説明は一切していません。みのる選の入選句について、その作品のどこがどうゆうふうによいのかということ、また、添削された理由などを時間の許す範囲で説明します。 この学びを繰り返し実施することで、具体的な写生、明確な句意ということを知らず知らずのうちに覚えるからです。 没句の欠点探しは、面白く、役に立つように思いがちですが、そうではなく返って作句の妨げになるのです。 よい写生句は、句を鑑賞したときに一幅の絵が見えてくるようでなければいけない・・・と、阿波野青畝先生から教えられました。 自分で推敲するときでも、言葉の無駄を省き、説明や報告を避け、より具体的に描写する工夫が大切です。

9月の GH定例はスワン句会と合同で一泊吟旅です。 世話人の方たちの奉仕によって着々と準備が進み、20名程度の参加者が見込まれています。 吟行地は、奈良県の明日香めぐりですが、二日間、宿舎の研修室を借り切って、宿舎の周辺で作句します。 あちこちと移動するのではなく、一つ処に腰をすえて句を詠む訓練をします。 観光地での吟行は、どうしても地名、史跡名などの固有名詞、また謂れなどを意識して詠みたくなります。 けれども、そのような作句は、得てして類想が生まれやすく、必ず行き詰まります。 著名な作家の作品に前書きといって、「明日香石舞台にて」というような説明を付すケースがあるようですが、 私はあまり好きではありません。説明がないと鑑賞できないという作品に魅力を感じないからです。 俳句は、17文字という制約があるゆえに、言いたいことが全ていえない・・・そこがまた苦しく愉しいのです。 31文字ならかなりのことが言えますね。そこが俳句と短歌との決定的な違いだと思います。

9月の明日香路は季語の宝庫です。田んぼは豊の秋となり輝いているでしょう、また畦道には彼岸花が燃え、夕暮れ時には赤とんぼが群れているかもしれません。夜には虫達が合唱、輪唱していることでしょうから、のんびりと端居を楽しみましょう。 野路を散策すると、道端には可憐な草花が咲き、道しるべや道祖神、案山子などにも出会えると思います。 また、行く先々での水音や風の音、木々のさやぎ、薄紅葉等々、いろんな秋の気配を感じることでしょう。 どうか足元や身辺の素材に注意しながら、感性を研ぎ澄まし、心を集中して、「句を拾う」 という作句姿勢が身につくように頑張ってみてください。きっと個性的な作品が授かると思います。

今日の写真は、須磨浦公園の見晴らしから、神戸方面を望む夜景です。 手前に見えている桟橋の明かりは、須磨の海釣り公園です。

2010年8月7日

披講と名乗り

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(明石大蔵海岸の夕日)

今日は句会の披講と名乗りのリズムについて書いてみました。 披講が始まったら、余計なことを考えないで集中して耳を傾けます。 披講中に私語をするなどはもってのほかですね。 そして、自分の句が読み上げられたら、間髪をおかず、大きい声で名乗ります。 名乗りというのは、「みのる!」と極めてシンプルに、歯切れよく、大きな声で自分の俳号を名乗ることです。 決して真似てはいけないパターンを以下に示します。

”みのるです”
”はい、みのるです”
”えーと、それわたしかな?”
”みのるです。ありがとうございます”
・・・・(かなり時間がたって) ”あっ!すみません、みのるです”

みなさん、身に覚えがないでしょうか。 ”ですます”は、もちろん、自分の俳号以外の言葉は一切不要です。 選んでくれた人への感謝は、句会が終わってから直接本人に言えばよいことです。 句会に慣れていない初心者は、自分の句なのに気づかないということもありがちですが、 真剣に取り組む意識がなければ、何時までも初心者を卒業できません。 披講者は句を読み上げたあと、1、2秒の間をおいて名乗りがなければ、 「どなたですか?」と問い正すことなく、パスして次の句を読み上げます。 これが正式な句会のルールなのです。 もちろんそれは、せっかく自分の句を選んでくれた人に対して、とても失礼な行為になります。 それだけに、名乗りというのは大切な行為なのです。 披講中に余計なメモは取らないほうがいいでしょう。 メモを取ることに気をとられて、うっかり自分の句が読み上げられているのに気づかないということも多いからです。

披講は、句会の中でも重要な役割を果たします。 訓練のためには、いろんな人が輪番などで披講体験するのもいいですが、 10人以上で実施する句会などでは、披講者がてきぱきと進行していかないと、 無駄に時間を使うことになりますので、ある程度経験のある方を 披講者として決めておくほうがいいかもしれませんね。 字余りや字足らずの句であっても破調に聞こえないように読み上げるテクニック、 句またがりの句をリズムよく読むテクニック、大きな声で歯切れよく読むテクニック 等々、披講時の細かいテクニックについては、句会などのときにまたお話しましょう。

これまで GHでは、結社のように難しいことを声高にいうことは避けてきました。 もちろんこれからも変りません。 俳句は愉しむもの、上下関係や上手下手などの差別なくみんなが仲良く和やかな雰囲気で俳句ライフを過ごすことをお勧めするのがゴスペル俳句の理念だからです。 けれども、将来、結社に入会されたり、他流試合として他の句会に参加されたときに、 躓かないように、基本的な知識やマナーは身につけて於かれた方がいいと思います。

2010年8月4日

句会での選句法ついて

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(青田を掠める燕)

暑い日が続きますね。 今年は頑張って何とかエアコンを使わずに過ごしていましたが、 流石に八月に入ってからは忍耐できませんでした^^)

今日の写真は、広島のおばあちゃんの田んぼで撮ってきた燕さんです。 青田をすれすれに飛び回って虫を捕っているのだと思います。 燕の動きが早いので中々上手くゆきませんでしたが何とか一枚まともに撮れました。

今月のGH定例句会は、8月17日です。 暑いさなかですし、お盆のあとなので出にくいと思いますが、ぜひ元気なお顔を見せてください。 17日は、9月の一泊吟行の訓練も兼ねて句会の運用を若干工夫してはと考えています。 大きく変るわけではないですが、できるだけ短時間で効率よく句会を進める練習です。 そのための注意点を数回に分けて書いてみようと思います。

俳句上達の秘訣は、選句力を向上させることです。 初心者であってもまぐれで佳句を授かることはあります。けれども選句力にまぐれはありません。 ですから、その人の実力を測るのに多くの指導者は、作品よりも選句内容を見るのです。 句会のときに、勉強のためということで大半の句をノートに控えられる方がいます。 決して悪いことではないのですが、句会の進行が遅くなりますし、何よりも選句の訓練になりません。 清記用紙から写し取るのに必死で、最終5句を絞る作業を適当にすますということでは、 いつまでたっても選句力の向上は望めません。

句会における正しい選の方法は、ある程度の目処をつけて、清記用紙から佳句の抜き取りをします。 具体的な例として、20人句会で5句出句5句選という条件で説明しましょう。 清記用紙は20枚、全100句の中から5句を選ぶことになります。 そのために予選として、清記から自分が共感できる句を抜き取るのです。 この場合、抜き取る句の数は、概ね20%くらいを目処にします。 100句の場合なら20句程度が適当です。 そうしないと、最終5句に絞るときに、また時間がかかってしまうからです。 確立から言うと清記用紙一枚につき1句ということになります。 もちろん、一枚の清記から1句も選べないこともありますし、2句以上抜き取ることもありますので、あくまで平均的な目安ということになります。

清記用紙が3枚以上手元に溜まる場合は、選句の判断、抜き取りのスピードが遅いということになり、 結社の句会などでは厳しく注意されます。 清記が回ってきたら一句一句時間をかけて考えないで、直感的に選んでいくように訓練します。 ですから、どんなベテランでも採りこぼしが生じます。 それはそれで反省し復習して、次回からの課題としていけばいいのです。 直感力を磨くことは、作句の上でも大切なことなのです。 自分が抜き取った句が、選者の選とどのくらい合致しているか、あるいは自分が目標とする先輩の選とどのように異なるか・・・などという観点を注意深く復習するのもいいことです。 こうして、選句の力がつけば、自然に作句力もアップしていくのです。

選句力をつけるためのもう一つの方法は、秀句を鑑賞することです。 阿波野青畝先生の句集や俳話を読むのも良いことです。 これらの本は、古書で探すしか手に入らないですが、図書館などで探されれば見つかると思いますので、暑い時期は避暑を兼ねて図書館通いされるのもいいですね。 次回は、披講のときの心がけについて説明することにします。

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