2014年8月
目次
籐いすに身体を預けてリラックスし好きな音楽を聴いている。音楽 CD の連続演奏かも知れない。そのうち最も好きな曲となって気分も高揚し思わず籐いすを揺すりながら右に左にと身体を動かしてリズムに乗っているのである。音楽好きな作者自身の写生である。
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籐椅子でのリラックスタイム。大好きな思い出の曲にハートがゆさぶられているのでしょう。楽しそうですね。 (よし女)
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ゆさぶる曲ってどんな曲かしらといろいろ想像させられます。至福の時ですね。 (満天)
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楽しそうですね 昔懐かしい音楽がながれきて たぶん青春時代を思い出されたのでしょう。籐椅子がゆれるほど曲にのってをられるなんて。(よし子)
辞書には、単物(ひとえもの)とは裏をつけずに仕立てた和服類の総称とあるが、昨今は和服そのものが滅多に見られなくなり季語として用いられる機会も減った。理屈から言えば縫代も見えてしまうのは当然なのであるが、それだけに神経を使って丁寧に仕上げてある。いかにも涼しげな美しい日本の伝統文化に感動したのである。句集には揚句と隣り合って、「わが胸に見ゆる袱紗や単物」の句が見られるので、ひょっとすると揚句も自画像なのかも知れない。
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一読どう鑑賞していいものかと迷いました。たぶん品女さんはお裁縫がお好きなのだと思います。よし女さんが書いておられるように単物は縫い代の始末が大変なようです。単物の制作過程で綺麗に見えるように苦心された思いを詠まれたと感じました。(ひかり)
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単衣ものもよく縫わされました。上物は表から透けても醜くないように縫代をテープで包むのですが、緩んだり突っ張ったりしないようにコツがいって苦労します。それが綺麗に処理されていると表から見えてもいかにも涼しげです。掲句は自画像でしょう。単物の正装をピシッと決めた喜びが伺えます。 (よし女)
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これは自分がきている着物ではなく、他の人がきている単物を見られた時の感想ではないかと思います。縫代がきちんと始末されてゐるお着物は涼しげで品よく見えたのでしょう、薄物の仕立ては表以上に裏側に手間がかかりますもの。(よし子)
高原や北国では夏でも温度の低いときは炉に火を入れる。山家の一年中絶やさない炉火もまた夏炉であり、山荘の雨の夜に火を入れたストーブも夏炉である。揚句の僧は人里離れた深山のうらぶれた寺院を守りながら清貧に暮らしている。訪れた客人に対しても謙虚でその信心深さが為人から滲み出ている。惜しげもなく贅沢に薪を焚く夏炉ではなく、手あぶりに足るほどの質素な夏炉なのである。
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下五の夏炉かなには、貧しいながらも有るがままを受け入れこれで充分心は豊かである、と思わす季語の力がはたらいている。清貧に暮している僧に親しみを感じている作者が見えます。 (うつぎ to)
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一句全体からは山寺の僧のつましい暮らしが連想出来、何か懐かしい思いがします。とろりと燃える夏炉の深山寺を訪れたいと思いました。 (よし女)
プールで泳いでいる生徒の安全確認のために四方八方へ目を配って睨みをきかせている教師像である。炎天下なので教師自身も生徒達と一緒に泳いで愉しみたいという誘惑もあるだろうにと同情している気分もある。低学年の生徒の場合は特に心配で真剣な教師の眼差しが見えてくる。このようなシーンではおおよそ使われないと思われる「八方睨み」の措辞が新鮮である。
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プールサイドを回りながら四方八方に気を配っている教師像。八方睨みの措辞が効果抜群です。 (よし女)
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プールとか水遊びとか説明しなくとも、その情景がありありと目に浮かんでくるのが凄いと思いました。作者は子供の安全を守るという教師の真剣な姿に感動したのでしょう。 (さつき)
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学校のプールサイドで生徒たちを見守っておられる先生の真剣な様子を八方睨みとは言い得て妙だと感心しました。(よし子)
雑魚寝であろうとお構いなく寝られる人と他人の鼾が気になって寝られないタイプとがあるが、作者は後者である。うたた寝のような浅い眠りのままに朝窓が白らじんできたということであるが、どのようなシチュエーションであるかは鑑賞者の連想に委ねられている。昔、何人かの句輩と一緒に六甲山の山小屋を借りて、徹夜で俳句鍛錬会をしたことがある。1時間刻みで 10 句という句会を何度も繰り返すのである。そのうち一人二人と討ち死にして雑魚寝のまま夜が明けるのである。ぼくはそんなシーンを連想したが、トラブルか緊急の対応のために帰宅できず、やむなく小さい部屋で雑魚寝で夜を明かしたというケースも考えられる。
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「雑魚寝させられたる枕」という言葉で作者としてはあまり好ましくない状況なのでしょう。枕に焦点を当てていることに私もユニークだと思いました。伊吹山ツアーで大阪までフェリーで雑魚寝して振動とエンジン音で一睡もできず、美しい夜明けの空を眺めたのを思い出しました。 (さつき)
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登山での山小屋1泊、かいこ棚とか言っていましたがこれこそ雑魚寝でした。枕元の荷物や鼾などでうとうとと夜が明けた事を思い出します。いづれにしても「枕明易し」の措辞が練れていると感心しました。 (よし女)
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枕に視点を合わした処がユニーク。一直線に並んで窮屈そうだった枕が朝にはどんなになっていたのでしょう。以外とお行儀よく並んでいたか?あちこち向き向きに散らばっていたか?窮屈で寝苦しい夜も又楽しい旅の思い出。5人姉妹の私達は子連れで里に帰るとこんな風でした。弾む話に一層短い夜でした。 (菜々)
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