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1月30日 (投句26名 選句31名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
流木のくすぶり潮を噴く焚火 素秀 7 あひる.はく子.明日香.みきお.よう子.隆松.紫陽花.
縮れたる冬菜のひだに土匂ふ たか子 6 かえる.あひる.もとこ.きよえ.ふさこ.智恵子.
寒牡丹ひとつひとつに藁の家 澄子 5 みきえ.せいじ.満天.明日香.みきお.
氷嚢を替へて風邪の子また睡る ひのと 4 素秀.なつき.あられ.そうけい.
大釜に湯気酒米の蒸し上がる あひる 4 せいじ.きよえ.千鶴.智恵子.
バスケットの子らの歓声春隣 千鶴 3 満天.わかば.ひのと.
雪うさぎふいに飛び出すリフト下 智恵子 3 宏虎.そうけい.ふさこ.
真言を唱へる明けの息白し うつぎ 3 豊実.素秀.たか子.
護摩堂へ渡る木橋や池凍る なつき 2 宏虎.わかば.
早梅の写メの誘ひや外にも出よ よう子 2 もとこ.よし子.
葦の間に鴨遊ばせて日が暮るる 宏虎 2 はく子.紫陽花.
吟行の締めは角打ち寒造 素秀 2 澄子.むべ.
山茶花や散華のごとく散り敷けり なつき 2 千鶴.よし子.
寒椿落ちてなほ色鮮やかに 満天 1 こすもす.
妙法に降る雪綴る妙の文字 もとこ 1 よう子.
居座りて列島真上雪催い ふさこ 1 愛正.
釣人の着ぶくれてをり波止の夕 きよえ 1 かえる.
水鳥のひょいひょい歩く波の上 きよえ 1 たかを.
胡麻塩になる土くれや雪時雨 せいじ 1 みきえ.
寒木瓜のかたまりて咲くいのちかな むべ 1 澄子.
雪道の轍伝へど底擦りぬ うつぎ 1 愛正.
春よ来よ砂場ぶらんこ子らを待つ はく子 1 こすもす.
子等の去り今年で終わり雛納め みきお 1 なつき.
粕汁を温め客を待ち侘びる かえる 1 むべ.
出来立ての霜へ丸ばつ書いてみる 明日香 1 たか子.
蒲団干す船去りし沖まなかひに ひのと 1 たかを.
ビルを切る光輝を放つ寒の月 愛正 1 豊実.
すべり台上手く滑れて春を待つ はく子 1 ひのと.
水筒を忘れしベンチ雪だるま かかし 1 あられ.

1月29日 (投句27名 選句34名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
砂浜や廃船照らす寒の月 愛正 4 かかし.たかを.みきお.智恵子.
陽だまりに椅子置く寒の弾き語り なつき 4 かえる.更紗.こすもす.千鶴.
寒暁の空へ始発の発車ベル 豊実 4 たかを.みきお.こすもす.うつぎ.
苗札を埋めてしまひ庭の雪 うつぎ 4 あひる.素秀.明日香.むべ.
冬麗の空に高鳴る鳶の笛 せいじ 4 たか子.紫陽花.みきえ.ぽんこ.
島の子に習ふ近道小春空 ひのと 3 たか子.せいじ.あられ.
堅雪を踏んで喧嘩の帰り道 ひのと 3 かえる.そうけい.うつぎ.
まつすぐに冬芽蒼天指しにけり むべ 3 豊実.千鶴.せつ子.
薄墨に滲みて東山眠る もとこ 3 わかば.はく子.なつき.
水洟をすする話のつなぎとし 宏虎 3 もとこ.素秀.ひのと.
祖母の味吾の味となり大根汁 あひる 3 宏虎.満天.明日香.
歓声の響く園児ら雪つぶて かかし 2 満天.きよえ.
暁の中洲を走る群千鳥 素秀 2 愛正.智恵子.
大寒の青空にあるゆるびかな わかば 2 むべ.澄子.
微かなるしぶき飛ばして大根切る あひる 2 せいじ.よう子.
小雪舞ひフード押さへつ漕ぐペダル みきえ 2 宏虎.ひのと.
福耳のはみ出す帽子入学児 みきお 2 あられ.ぽんこ.
寒波急離れ住む子の誕生日 なつき 2 はく子.もとこ.
雲ひとつ寄せ付けもせず寒の月 満天 2 みきえ.よう子.
焼き網の上ではじくる霰餅 愛正 2 更紗.そうけい.
セキレイのつつつと進む冬田かな 千鶴 1 豊実.
さざ波に見え隠れする蘆の角 みきお 1 わかば.
血管のように枝伸ぶ冬樹かな たか子 1 あひる.
浄瑠璃を好みし母や近松忌 宏虎 1 澄子.
飛び立つはふくら雀と覚えたり よう子 1 ふさこ.
斑雪残す河原の流れかな わかば 1 愛正.
風冴ゆる頬っぺの紅く下校の子 きよえ 1 ふさこ.
水仙の風のまにまに揃ひ踏み せいじ 1 紫陽花.
寒禽の尖塔交はす刹那かな 澄子 1 せつ子.
コンビニ前休憩タイムの除雪車 こすもす 1 なつき.
雪しまく昭和の景色畦の道 かかし 1 きよえ.
移築門当時の傷や凍て返る 明日香 1 かかし.

1月28日 (投句25名 選句35名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
雪だるま門扉にもたれ果てにけり もとこ 8 かかし.豊実.せいじ.あひる.智恵子.明日香.よう子.澄子.
氷瀑の時を止めたる無音界 素秀 8 あひる.智恵子.せつ子.みきお.はく子.紫陽花.あられ.そうけい.
笠被る狸も軒へ雪の朝 みきえ 4 明日香.もとこ.なつき.うつぎ.
もう誰もいない公園雪だるま よし子 4 はく子.なつき.たかを.和子.
ぎりぎりまで延びし素麺寒ざらし 千鶴 3 ふさこ.きよえ.みきえ.
雪見ては窓に張りつく姉いもと なつき 3 ひのと.うつぎ.和子.
地蔵尊の帽子深々大寒波 満天 3 愛正.こすもす.やよい.
茅葺の屋根に氷柱の暖簾かな 智恵子 3 愛正.宏虎.千鶴.
取り損ね湯豆腐の散る土鍋かな かえる 3 みきえ.そうけい.澄子.
大雪を告げて帰りを促しぬ ひのと 3 たか子.素秀.やよい.
娘の作るどれも笑顔の雪だるま あひる 3 満天.こすもす.むべ.
無人売場百円入れて山眠る よし子 2 ふさこ.もとこ.
解約の判子を拭ひ冬終る ひのと 2 ぽんこ.たかを.
幹捻れ苔むす枝の梅二輪 明日香 2 千鶴.紫陽花.
夕暮れの湖岸に別れ雪だるま あひる 2 せいじ.みきお.
千木の先鈍く光らすみぞれかな 明日香 2 宏虎.満天.
相客は薬味をいれぬ蕎麦湯かな 素秀 2 かえる.むべ.
朝日指す水屋で梳る氷面鏡 愛正 2 かかし.せつ子.
小走りに銭湯までの懐手 澄子 2 あられ.ひのと.
冬凪の朝日に目覚む烏帽子岩 智恵子 2 豊実.ぽんこ.
凍土のゆるむ畑やスズメ来る みきお 1 かえる.
この辺り見附の名残り冬柳 澄子 1 たか子.
紙飛行機不時着したる雪間かな うつぎ 1 素秀.
侘助の白葉隠れにひそと咲く 満天 1 わかば.
黄色帽雪乗せて子ら登校す なつき 1 きよえ.
菜畑の畝間に雪の融け残る せいじ 1 わかば.
大方は襟足見せて椿落つ たか子 1 よう子.

1月27日 (投句28名 選句31名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
おはやうと雪投げかへす教師かな ひのと 11 智恵子.せいじ.たかを.素秀.明日香.はく子.そうけい.みきお.ぽんこ.もとこ.なつき.
畏まる小さき足裏雛の客 みきお 8 みきえ.千鶴.せつ子.そうけい.こすもす.ぽんこ.もとこ.やよい.
福耳に氷柱を飾る地蔵尊 素秀 7 智恵子.豊実.千鶴.よし子.みきお.よう子.澄子.
校門に阿吽の如く雪だるま かかし 7 満天.素秀.みづき.なつき.澄子.やよい.ひのと.
枝折戸を押しもどす夜や虎落笛 むべ 4 紫陽花.かえる.満天.明日香.
田園は画用紙めきて雪の原 智恵子 3 豊実.あひる.きよえ.
降り止まぬ雪の嵩見る鼻眼鏡 よう子 3 ふさこ.こすもす.うつぎ.
蝋涙のぶ厚く凍る御堂かな 澄子 3 かえる.たか子.よう子.
雪だるまチュッパチャプスの目をもらふ もとこ 2 せいじ.たかを.
二つ三つかたまり落ちぬ山椿 千鶴 2 愛正.たか子.
乗り換えの電車待つ間の北颪 澄子 2 よし子.うつぎ.
ひ孫生る友の電話や春隣 なつき 2 はく子.ひのと.
今日一日卓に飾らん冬林檎 せいじ 1 あひる.
雪だるま腕に葉っぱの付いてをり あひる 1 きよえ.
冬雲の薄れ曙光の影の色 隆松 1 せつ子.
雪晴や法面滑る園児たち かかし 1 みきえ.
落椿辿りて山路二十八丁 千鶴 1 紫陽花.
しづり雪静かな森に木霊する 智恵子 1 みづき.
舌先で湿らす切手凍ゆるむ ひのと 1 愛正.
何もせぬ事を寒さの所為にして たか子 1 ふさこ.

1月26日 (投句26名 選句36名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
梅ヶ枝に触れれば弾く力あり たか子 5 智恵子.こすもす.更紗.ぽんこ.ひのと.
傾ぎたる杣の煙や山眠る あひる 5 みきえ.素秀.紫陽花.こすもす.みきお.
一点の轍も在らず銀世界 やよい 5 愛正.明日香.澄子.千鶴.たか子.
三日月の顎くつきりと凍ててをり 素秀 5 はく子.もとこ.よう子.むべ.うつぎ.
朝日燦一夜明けたる銀世界 みきえ 4 宏虎.せつ子.明日香.あられ.
金閣寺輝き消して雪化粧 智恵子 4 満天.きよえ.むべ.なつき.
春帽子振って別れる交差点 みきお 4 せいじ.ひのと.あられ.なつき.
白白と暮れ残りたる水仙郷 はく子 3 せいじ.あひる.澄子.
粉雪と共走り舞ふ紅白帽 ふさこ 3 愛正.せつ子.きよえ.
ザクザクとペンギン歩き凍つる朝 やよい 3 たかを.そうけい.うつぎ.
封じたる風の軌跡や蝉氷 澄子 3 豊実.紫陽花.小袖.
雪しまく駅薄灯り迎へ待つ よう子 3 たかを.隆松.そうけい.
山峡に音のみ響く雪解川 みきお 2 豊実.みづき.
寒夕焼黒影映る鳥の群れ 愛正 2 小袖.みきお.
首筋にひやりと雪解しづくかな せいじ 2 かかし.ぽんこ.
早朝の厨サッシの結露凍つ せいじ 2 かかし.かえる.
雪だるま目玉のひとつ失くしけり かえる 2 はく子.よう子.
冬鷺のそろりとくぐる橋の下 むべ 2 みづき.千鶴.
木も草も初雪のせて珠光る きよえ 1 智恵子.
夜の雪や畳へ落つる帯の音 ひのと 1 みきえ.
廃屋の梅香ひろごる昼下がり 澄子 1 あひる.
大寒波外に出ないでと子のメール 明日香 1 和子.
素手のまま作ってみたり雪だるま みきえ 1 素秀.
重たさや雪持竹の傾きて 満天 1 もとこ.
門を出て箒目つゞく雪の上 ひのと 1 更紗.
初句会先生先に坐ってられ 宏虎 1 和子.
雪の夜や封じられ吐く息の音 もとこ 1 満天.
シャッターの軋んで開く寒波来る 豊実 1 かえる.
山茶花を透き通らせて夕陽落つ あひる 1 たか子.
一夜にて町変貌の雪景色 満天 1 宏虎.

1月25日 (投句30名 選句34名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
転校の友へ最後の雪つぶて ひのと 13 智恵子.むべ.せいじ.素秀.千鶴.たか子.そうけい.ぽんこ.明日香.やよい.たかを.はく子.うつぎ.
母看取る日々や盆梅一花咲く わかば 6 むべ.みきえ.もとこ.こすもす.よう子.せつ子.
待ち合わせ友の目じるし冬帽子 かえる 4 豊実.みきお.なつき.よう子.
冬耕や運転席の握り飯 素秀 4 せいじ.澄子.きよえ.ひのと.
這い登る生き物のごと地を吹雪く あひる 4 明日香.きよえ.こすもす.あられ.
貨車の音ひびく鉄路や山眠る 更紗 3 ぽんこ.ふさこ.やよい.
雪雲のふつと途切れて一つ星 なつき 3 更紗.素秀.あひる.
雪しまく窓辺先師の句集読む やよい 3 宏虎.千鶴.あひる.
白骨樹映る地とうに風冴ゆる 和子 3 澄子.愛正.うつぎ.
雪形を目安に動く農作業 みきお 3 みきえ.そうけい.小袖.
裏山のざわめき煽る北颪 千鶴 2 愛正.小袖.
初雪や見る間に広ぐ銀世界 みきえ 2 智恵子.満天.
それぞれの向きで固まる浮寝鳥 豊実 2 ふさこ.みきお.
と見る間に雪国となる窓の景 せいじ 2 満天.更紗.
下校子を校舎にとどめ霙降る なつき 1 豊実.
残り鷺映す川面もひとりかな もとこ 1 なつき.
淑気満つ矢をつがへたる指先に 更紗 1 たかを.
競い合う天気予報や大寒波 たかを 1 あられ.
雪しまく眼鏡はもはや磨りガラス あひる 1 はく子.
蒼天へ瑞枝に数多梅ふふむ わかば 1 紫陽花.
大寒の古民家の土間深眠り 和子 1 かえる.
此処よりは単線軌道吹雪けり うつぎ 1 たか子.
白鷺の一羽動かぬ寒の池 満天 1 かえる.
寒禽の鋭き声響く宮の杜 はく子 1 紫陽花.
対岸の火事に飛び出すパジャマかな 智恵子 1 ひのと.
節電に着膨れ部屋の岩となる 智恵子 1 せつ子.
ハイヒールあふる玄関女正月 よし子 1 もとこ.

1月24日 (投句25名 選句34名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
野地蔵の雪を払うてゆく子かな ひのと 16 豊実.せいじ.みきえ.智恵子.素秀.明日香.たかを.和子.はく子.たか子.よし子.なつき.やよい.むべ.うつぎ.わかば.
金属音凍てて足場の組み上がる たか子 8 かえる.みきお.こすもす.なつき.あひる.やよい.むべ.ひのと.
検査着の固き折り目や寒の内 なつき 6 せいじ.素秀.もとこ.よう子.うつぎ.ひのと.
春隣沖往く船の水尾の綺羅 わかば 5 愛正.宏虎.みきえ.満天.ぽんこ.
出来ること今日のうちにと冬田打ち こすもす 4 満天.和子.あひる.わかば.
岩壁に一筋光る氷柱かな 愛正 4 智恵子.更紗.明日香.せつ子.
街灯に垂るる氷柱やシャンデリア うつぎ 3 宏虎.みきお.はく子.
頬を刺す風のゆるびや春隣 わかば 3 千鶴.よう子.こすもす.
さみどりの若枝混じりて冬の梅 むべ 3 紫陽花.もとこ.ふさこ.
杖置いて賽銭さがす初大師 なつき 2 かえる.たかを.
蝋梅のこぼれ種より初の花 澄子 2 紫陽花.千鶴.
つかの間の陽射しに干せる布団かな あひる 2 更紗.澄子.
丸木橋濡らし流れる春の川 みきお 1 よし子.
生牡蠣を啜る後味白ワイン 豊実 1 愛正.
顔面を冷気の撫で来る冬の床 たかを 1 せつ子.
仰向けの蟹にごめんと蒸し始む かえる 1 きよえ.
降る雪や灯火は地階より点る ひのと 1 澄子.
寺語る山門脇の冬桜 愛正 1 豊実.
チャペルへと下萌の野を突切り行く あひる 1 たか子.
人去りて冬の浜辺の花アロエ 智恵子 1 ふさこ.
寒波来る水溜めおきし厨かな みきえ 1 きよえ.
星あまた悴む指の数へゐる 素秀 1 ぽんこ.

1月23日 (投句29名 選句30名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
寒紅を引きてリモート句会かな よし子 6 満天.たか子.みづき.なつき.うつぎ.ひのと.
鰤跳ねて一際大きな競りの声 宏虎 6 たかを.みづき.ぽんこ.こすもす.千鶴.きよえ.
炊き立てのご飯窪ませ寒卵 うつぎ 5 豊実.愛正.こすもす.千鶴.なつき.
鍵探る我に明るき寒の月 澄子 4 もとこ.はく子.たか子.わかば.
城代の墓碑に寄り添ふ冬桜 愛正 3 みきえ.みきお.紫陽花.
冬日濃し切妻屋根の片斜面 せいじ 3 愛正.ふさこ.澄子.
冬麗の遥かに小さく観覧車 あひる 3 素秀.智恵子.うつぎ.
初場所のひよんと伊之助跳びにけり 更紗 3 宏虎.あひる.せつ子.
トンネルを抜けて車窓に雪しまく 智恵子 2 せいじ.みきえ.
冬耕の畝啄むや鴉二羽 みきえ 2 明日香.紫陽花.
薬膳の本など買うて寒の内 たか子 2 素秀.澄子.
地蔵尊の前掛け新た春を待つ 満天 2 明日香.みきお.
夫偲ぶ友と語りし仏間冷ゆ なつき 2 かえる.あひる.
恐竜の記憶を秘めて寒卵 素秀 2 もとこ.ふさこ.
初場所の結びやだれも息を飲み 更紗 2 満天.せつ子.
枯蓮の水に映せぬ雌伏かな 素秀 1 智恵子.
大方は的をはずして弓初め 宏虎 1 豊実.
食卓に椅子詰め込んで牡丹鍋 豊実 1 ぽんこ.
着ぶくれて自由こなせぬ齢かな みづき 1 むべ.
憂き事も暫しうっちゃり日向ぼこ かかし 1 せいじ.
健脚を頼りて下る坂凍てし 澄子 1 むべ.
寒卵こつんと一つ朝御飯 よし子 1 ひのと.
ブナの枝にふくら雀の団子かな かえる 1 きよえ.
冬霞摩天楼は雲の中 智恵子 1 わかば.
厨窓水滴多し寒きびし 明日香 1 宏虎.
冬すみれプランターに陽をあつめけり 満天 1 かえる.
飛機雲の冬夕焼に焼かれをり きよえ 1 はく子.
遠火事やまだ抜け切らぬ風呂の水 ひのと 1 たかを.

1月22日 (投句26名 選句35名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
春の日を呑み込むカバの大あくび みきお 7 豊実.愛正.ぽんこ.よし子.せいじ.そうけい.こすもす.
白息を行き渡らせて眼鏡拭く ひのと 6 智恵子.満天.たか子.更紗.うつぎ.はく子.
落ちてなほ華やぐ寒の椿かな 澄子 5 かえる.愛正.満天.むべ.ひのと.
風花や一灯点る厨窓 みづき 5 素秀.なつき.せつ子.こすもす.むべ.
鍬洗ふ縄のほどけり水温む みきお 5 みきえ.なつき.もとこ.そうけい.うつぎ.
逆立ちのわざ競ふかに二羽の鴨 せいじ 4 みづき.明日香.あひる.はく子.
ダム湖畔水没の碑に雪しまく かかし 3 みきえ.あひる.千鶴.
水掻きを宙に曝して潜る鴨 せいじ 3 かかし.みきお.千鶴.
竹馬をおりて下校の顔となる ひのと 3 素秀.よし子.せいじ.
見落としていて臘梅の二、三輪 たか子 2 宏虎.澄子.
電飾の纏ふをくぐり冬芽立つ もとこ 2 よう子.小袖.
水仙を口実に坂ひと休み あひる 2 もとこ.たか子.
遠嶺のむらさき立ちて冬霞 むべ 2 紫陽花.小袖.
大寒も黄旗の翁子らの笑み かかし 2 ふさこ.たかを.
亡き主の影に添ふ庭蝋梅香 そうけい 2 かかし.智恵子.
湯めぐりの冴ゆる下駄の音温泉地 愛正 2 みきお.きよえ.
着膨れの我をとらへるウインドウ 満天 2 明日香.ひのと.
冬夕日父子のペタル影長し きよえ 2 かえる.みづき.
白菜の嵩を高くし修まりぬ 宏虎 1 ぽんこ.
炬燵舟首をすくめて左見右見 智恵子 1 宏虎.
もやい舟河口に宿る百合鴎 智恵子 1 紫陽花.
凍つ墓や額ずくやうに赤字抜く 素秀 1 せつ子.
火の山も眠らむ煙くゆらせて はく子 1 豊実.
水鳥の一羽潜るや数珠繋ぎ きよえ 1 ふさこ.
鰭酒は息子の土産頬染まる 小袖 1 よう子.
つかの間の風和らぎて春近し ふさこ 1 更紗.
冬蝶を追ひ何処までも道化る子 素秀 1 たかを.
大寒やうつらうつらと亀眠る かえる 1 澄子.

1月21日 (投句26名 選句31名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
草陰に軽やかな音春の水 みきお 5 愛正.せいじ.あひる.こすもす.澄子.
こたつ舟首をすくめて左見右見 智恵子 5 満天.たかを.そうけい.たか子.うつぎ.
寒落暉黒一色の倉庫群 澄子 5 愛正.せいじ.みづき.小袖.みきえ.
炬燵から小さき靴下拾い上ぐ ひのと 4 たかを.素秀.小袖.なつき.
寒風に晒されし麺揺れるまま ふさこ 4 せつ子.みきお.こすもす.みきえ.
もてなしは土鍋の飯と寒卵 あひる 3 智恵子.明日香.うつぎ.
あげ潮に水かき洗ふ冬かもめ 素秀 3 かえる.かかし.ふさこ.
中腹を時雨雲駆く三輪の山 明日香 3 満天.あひる.きよえ.
福祉課の受付窓の福寿草 みづき 2 なつき.ひのと.
山眠る内にマグマを秘めしまま はく子 2 宏虎.せつ子.
寒鯉の並び動かぬ石のごと 満天 2 素秀.たか子.
寒の月町眠る中煌々と 満天 2 みづき.むべ.
大寒の乾ぶ音せる耳掃除 なつき 2 もとこ.澄子.
花の香のハンドクリーム久女の忌 なつき 2 千鶴.もとこ.
朝散歩つま先で突く蝉氷 隆松 2 智恵子.ひのと.
良く干して犬に奪わる布団かな かえる 1 はく子.
まばたきに残像大き冬あかね たか子 1 ぽんこ.
寒晴や大河に沿ひしケアハウス せいじ 1 明日香.
牡蠣鍋の〆の雑炊ほっこりす きよえ 1 宏虎.
焼き網でくねる干物や冬深し 愛正 1 豊実.
我が町は老の守らふ小どんど もとこ 1 ふさこ.
もやい舟河口宿る百合鴎 智恵子 1 かかし.
足跡のたちまち凍る獣道 宏虎 1 そうけい.
日脚伸ぶ明日発つ父の旅鞄 ひのと 1 豊実.
卵生まぬ鶏飼ひて炭を焼く よう子 1 はく子.
啓蟄や土盛り上がるモグラ道 みきお 1 かえる.
冬山へ雲の紋様影となり 明日香 1 むべ.
スプレー缶振るう手套の壁アート 素秀 1 千鶴.
おでん煮るけふの薬味は土生姜 みきえ 1 みきお.
真ん中に太陽の子ら水仙花 むべ 1 きよえ.
風冴ゆる池に白鷺佇めり 千鶴 1 ぽんこ.

1月20日 (投句24名 選句33名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
無人駅出迎えの有り雪だるま 智恵子 9 かえる.満天.みきえ.もとこ.ぽんこ.明日香.みきお.なつき.きよえ.
大根干し大和三山そびらとし 明日香 7 満天.あひる.もとこ.たか子.千鶴.はく子.あられ.
母子牛鼻面よせて日向ぼこ 千鶴 6 愛正.みきえ.せいじ.たかを.みきお.きよえ.
沖へ向く百の舳先や初霞 ひのと 6 豊実.あひる.よう子.そうけい.たか子.澄子.
夕日背に人影動く蜆舟 みきお 5 豊実.ぽんこ.隆松.董雨.せつ子.
消防士の見下ろす河原お焚き上げ 愛正 4 智恵子.たかを.こすもす.ふさこ.
雪吊りは今し雪の傘となり 智恵子 3 小袖.そうけい.なつき.
さぼてんの裸の針に雪の花 素秀 3 智恵子.ふさこ.はく子.
鴨の陣われて池面の大揺らぎ あひる 2 せいじ.せつ子.
骨片の如く路傍に軍手凍つ ひのと 2 愛正.素秀.
おでん種好物そっと夫へ寄す たか子 2 むべ.ひのと.
巫女の掌にとんどの火種チャッカマン 小袖 2 こすもす.あられ.
沓脱石窪みに映す寒のそら 澄子 2 素秀.むべ.
竜の玉未明の天の砕け散る むべ 1 澄子.
生駒ねを映しきれずや水涸るゝ たか子 1 明日香.
風入れつつ走る海辺や小春の日 こすもす 1 董雨.
達筆の変わらぬ筆の寒見舞 満天 1 みづき.
庭の木々息づくごとし寒の雨 満天 1 よう子.
冬の海見えねど猛る波の音 宏虎 1 かえる.
初鏡嫁ぎ来し日を思ひけり 小袖 1 千鶴.
息白し始発列車のベルの鳴る 豊実 1 みづき.
母の忌に星の遠きや大寒来 素秀 1 小袖.
おしゃべりにお茶淹れなほす女正月 なつき 1 宏虎.
球根の芽の出揃ひて家族めく 澄子 1 ひのと.
仄かの香白水仙花の初初し きよえ 1 宏虎.

1月19日 (投句24名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
すき間なく敷かれし藁や冬田晴れ 明日香 8 みきえ.宏虎.満天.たかを.もとこ.そうけい.きよえ.紫陽花.
綾取りは菓子折りの紐小正月 小袖 6 素秀.もとこ.みきお.こすもす.智恵子.なつき.
炭を焼く能勢に火入れの煙り立つ よう子 6 みきえ.満天.せいじ.あひる.智恵子.はく子.
大枯野ゆうゆうと飛ぶ絮ひとつ あひる 4 豊実.ふさこ.なつき.千鶴.
寒灸の帰路ほっこりと廻り道 満天 3 たか子.きよえ.はく子.
鏡台に懐炉の束を遺し母 素秀 3 たか子.澄子.あひる.
母と子の公園デビュー冬木の芽 せいじ 3 あられ.明日香.ひのと.
畳なはる冬ざれの山靄包む 明日香 3 小袖.ぽんこ.みきお.
輝きにペダル止め寄る蝋梅花 みきえ 3 愛正.澄子.ふさこ.
ストーブに骨上げ終へし手をかざす ひのと 2 素秀.むべ.
浜どんど波止に火の粉の果てにけり 素秀 2 小袖.せいじ.
火葬待つ間の一服や細雪 ひのと 2 かえる.あられ.
河遥かレゴめく都会冬茜 せいじ 2 たかを.ひのと.
寒鯉の丸太のごとく沈みたり なつき 2 かえる.豊実.
春隣下校の子等のはしゃぐ声 きよえ 1 こすもす.
手袋の手ひらひらと児に呼ばれ なつき 1 むべ.
夜回りにはしゃぐ童の列乱る かえる 1 そうけい.
成人の日の呉服屋のカメラマン 小袖 1 明日香.
凍蝶のよろよろ歩き果てにけり みきお 1 愛正.
点検も忘れしリュック阪神忌 もとこ 1 宏虎.
時に火を噴きたる山の眠れるや はく子 1 紫陽花.
水陰の淀みを揺らす枯れ柳 愛正 1 ぽんこ.
冬ざれし石ひとつ置く祠かな 澄子 1 千鶴.

1月18日 (投句26名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
山峡の寸土逃さぬ冬菜畑 よう子 7 智恵子.澄子.あひる.せいじ.小袖.たか子.千鶴.
蜜柑ひとつ屋根の大工へ放り上ぐ ひのと 7 むべ.せいじ.明日香.たかを.うつぎ.そうけい.千鶴.
阪神忌生家のありし路地の黙 豊実 6 あられ.澄子.みきえ.もとこ.こすもす.はく子.
枯野から次の枯野へ測量士 ひのと 4 かえる.むべ.よう子.たか子.
門灯の淡き光や冬の雨 むべ 4 宏虎.愛正.みきえ.みきお.
セーターの紅が励ます朝支度 あひる 3 満天.そうけい.ひのと.
仕舞湯の背中をなぞる隙間風 素秀 3 かえる.豊実.ふさこ.
絵葉書の一句添へたる寒見舞 満天 3 愛正.素秀.こすもす.
梅ふふむ文士贔屓の洋食屋 澄子 3 なつき.素秀.もとこ.
福豆を握り眠る子あどけなき みきお 2 ふさこ.きよえ.
白き息顔に纏わせランナー来 素秀 2 小袖.うつぎ.
掛け声に吸ひ寄せられし寒の市 みきえ 2 豊実.満天.
山眠る石の宝殿眠らせて はく子 2 あひる.きよえ.
習わしの小豆粥喰うげん担ぎ 宏虎 1 智恵子.
久々の七千歩超え日脚伸ぶ こすもす 1 はく子.
雨戸より漏れる談笑月冴ゆる 愛正 1 みきお.
学童の去りし校庭冬夕焼 せいじ 1 ひのと.
郷を出るをさな馴染みのジャケツかな あひる 1 あられ.
枯蔓の竹にすがるも半ばまで 明日香 1 よう子.
公園にはずむ声満ち日脚伸ぶ もとこ 1 明日香.
どんど煙遂に焔の舌を出す うつぎ 1 宏虎.
花時計移転に想ふ阪神忌 たか子 1 なつき.
寒晴れへグランドゴルフ音高く はく子 1 たかを.

1月17日 (投句25名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
初釜の湯気を纏へる柄杓かな ひのと 10 かえる.みきえ.愛正.せいじ.あひる.澄子.みきお.紫陽花.うつぎ.智恵子.
吉みくじ三輪山染める初茜 明日香 5 ぽんこ.千鶴.こすもす.もとこ.ふさこ.
火の神の演舞の如くどんどの火 豊実 4 みきえ.はく子.こすもす.ふさこ.
着膨れてあちこち当たる部屋の中 智恵子 3 豊実.明日香.ひのと.
雨粒のレンズ輝く寒紅梅 むべ 3 たかを.ぽんこ.澄子.
手袋を脱ぎて祠に手を合わす 澄子 3 かえる.宏虎.満天.
直会の地酒振る舞ひとんど果つ よう子 3 たかを.たか子.なつき.
大とんど峡の朝日を烟らせて うつぎ 3 せいじ.そうけい.よう子.
大とんど銜へ煙草の小さきこと うつぎ 2 あひる.よう子.
寒灯の戸棚に探る葛根湯 ひのと 2 うつぎ.智恵子.
手を振りてマスクのままの別れかな 素秀 2 みきお.ひのと.
枯れ柳朽ちし小舟の底撫ぜる 愛正 2 きよえ.むべ.
初体験のセルフスタンド小雪舞う こすもす 1 愛正.
久々の声が弾けり初句会 なつき 1 たか子.
あんま機に総身をゆだね日向ぼこ みきお 1 満天.
寒椿くれない凜と葉隠れに 満天 1 宏虎.
風花や湯に触れて消ゆ露天風呂 宏虎 1 もとこ.
手を出せば自動の手水初詣り たか子 1 明日香.
暖房に寝息と変はる呼吸法 あひる 1 素秀.
窓越しの雪雲早し両毛線 愛正 1 なつき.
初大師ちょんまげ結ひし珈琲屋 なつき 1 むべ.
庭枯れに色きほひたつ雪中花 そうけい 1 紫陽花.
初旅は本所深川川下り 澄子 1 素秀.
白鷺の雪女の如し舞ひ降りし きよえ 1 そうけい.
炬燵入る足から充電するやうに 素秀 1 はく子.
松過ぎのマニュキアのいろ薄くなり もとこ 1 千鶴.
学童に下校うながす虎落笛 せいじ 1 きよえ.
雪見酒風に冷やさる赤ら顔 かえる 1 豊実.

1月16日 (投句24名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
喚声を連れて倒れる大とんど よう子 9 豊実.せいじ.もとこ.満天..こすもす.たか子.きよえ.ぽんこ.
常備薬喉にするりと寒の水 満天 6 かえる.豊実..こすもす.なつき.たか子.
よき音で抜ける茶筒や苑小春 ひのと 6 かえる.みきえ.あひる.澄子.みきお.むべ.
神を呼ぶ高さとなるやとんど灰 うつぎ 4 澄子.千鶴.ふさこ.よう子.
息止めて放つ一瞬弓始め みきお 4 みきえ.愛正.満天.ぽんこ.
それぞれの膳をはみ出す祝箸 みきお 3 素秀.うつぎ.ひのと.
とんど灰煽り煽るや火の柱 よう子 3 たかを.うつぎ.きよえ.
胸張りて加茂川闊歩ゆりかもめ もとこ 2 智恵子.宏虎.
初場所や赤房下の髪飾り 素秀 2 あひる.せいじ.
朝まだき届く新聞冷え切つて せいじ 2 明日香.むべ.
とんど櫓支ふるもまた竹百幹 うつぎ 2 千鶴.よう子.
歳時記は母の形見や睦月尽 あひる 1 みきお.
舞初の扇に隠す伏し目かな ひのと 1 素秀.
窓側のコート押しよけ富士を見る 豊実 1 愛正.
どんど焼き煙と炎避けながら こすもす 1 宏虎.
福笑い流行遅れの困り眉 かえる 1 もとこ.
厨事夫に任せて小正月 明日香 1 なつき.
原稿の罫線明かし春隣 素秀 1 明日香.
ぼたん雪玻璃から覗く露天風呂 智恵子 1 ひのと.
マスクの目輝かせみる飴細工 なつき 1 たかを.
境内は左義長待つや大囲ひ みきえ 1 智恵子.
遅まきに巡る古刹やどんど焼 こすもす 1 ふさこ.

1月15日 (投句24名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
一席を占め冬帽の忘物 素秀 9 豊実.かえる.愛正.なつき.あられ.きよえ.そうけい.むべ.澄子.
海鳴りを聞いて育ちぬ頰被 ひのと 7 たか子.ふさこ.素秀.みきお.はく子.よう子.澄子.
初電話忘れたはずの国言葉 あひる 6 愛正.なつき.たか子.もとこ.せいじ.ひのと.
真っ直ぐな杉の千本山眠る はく子 5 豊実.みきえ.素秀.きよえ.たかを.
寒あやめ水音絶えぬ神の池 なつき 4 満天.みきお.はく子.こすもす.
冬芽よけ吾も結びし御籤かな 智恵子 3 もとこ.あひる.たかを.
初凪や瀬戸の島々鎮もれり みきお 2 かえる.こすもす.
たまゆらの冬日差し込む奥座敷 明日香 2 みきえ.智恵子.
ミサイル飛び交ふ凍て地悲しけり みきお 2 宏虎.ふさこ.
寒稽古光の漏れる体育館 豊実 2 ぽんこ.むべ.
コロナ禍に重装備して初句会 明日香 2 せいじ.あられ.
赤き屋根ぽつんと見せて山眠る あひる 1 明日香.
湯冷めして酒温むる夜更けかな かえる 1 千鶴.
ひとり居の姉気にかかる寒の雨 たか子 1 うつぎ.
木も草も眠り起こさる寒の雨 きよえ 1 明日香.
湯帰りのタオル棒なる凍つる風 愛正 1 ぽんこ.
夕焚火見つむる背ナに闇近し むべ 1 そうけい.
寒梅の急燈母の七七日 素秀 1 あひる.
松の内お薄点てるや志野茶碗 満天 1 宏虎.
傘持たぬ身に降りかかる夕時雨 せいじ 1 ひのと.
時雨きて猫の去りゆく迅さかな 澄子 1 よう子.
山眠る昼なほ昏き裏参道 せいじ 1 満天.
注連取るや華やぎ失せし戸口かな みきえ 1 千鶴.
雪時雨谷間に瞬時陽の光 愛正 1 うつぎ.
臘梅の蝋溶かすごと雨の中 満天 1 智恵子.

1月14日 (投句25名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
凍きびし摘まば音する青菜かな 愛正 6 かえる.智恵子.あひる.もとこ.明日香.きよえ.
焼栗の爆ぜて振り向く初大師 なつき 5 愛正.智恵子.せいじ.はく子.きよえ.
荒鋤の尖りたる土冬日影 みきお 4 豊実.かえる.みきえ.はく子.
餅花の店先に揺る老舗かな 明日香 3 みきえ.あられ.こすもす.
冬霧や谷に埋もる里灯り 隆松 3 あひる.素秀.むべ.
寒菊を手折りて母の墓まいり きよえ 3 豊実.満天.たか子.
湾つつみ紅き帯伸ぶ冬落暉 もとこ 3 愛正.澄子.千鶴.
日の斑林道に鳴く笹子かな 智恵子 2 澄子.みきお.
大小の欠片分け合ふ鏡割 豊実 2 なつき.明日香.
あるがまま生きし齢や懐手 うつぎ 2 満天.千鶴.
打ち寄せる砂は重たき冬の海 素秀 2 たか子.なつき.
お年賀のタオルに跳びし兎かな 澄子 2 もとこ.ひのと.
いつもより皆お洒落して初句会 こすもす 2 せいじ.むべ.
日の届く谷また谷の樹氷道 隆松 2 ふさこ.みきお.
大鏡餅持ち運びたる力持ち 千鶴 1 宏虎.
絨毯に靴音しづむ夜のホテル ひのと 1 うつぎ.
廃線の決まる鉄橋初がすみ みきお 1 たかを.
剪定の枝積みあげて寒の雨 たか子 1 たかを.
猪狩の銃声響く獣道 かかし 1 宏虎.
甲子園目指す球児の鏡割 かかし 1 こすもす.
冴ゆる音の隣家に止みし救急車 せいじ 1 あられ.
湯気立ての盥に満たす明日の水 ひのと 1 うつぎ.
ベトナムの若き友より御慶受く せいじ 1 ひのと.
注連飾り凛と結はれて寡婦の家 あひる 1 素秀.

1月13日 (投句24名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
初稽古待てる小さき正座かな ひのと 8 みきえ.澄子.素秀.きよえ.ふさこ.こすもす.千鶴.はく子.
冬帽を目深に市の刃物研ぎ なつき 7 豊実.みきえ.澄子.智恵子.ぽんこ.あられ.うつぎ.
餌まけば総崩れなる鴨の陣 もとこ 4 せいじ.あひる.なつき.はく子.
芯の熱探りたるやに葛湯吹く 素秀 3 紫陽花.もとこ.たか子.
寒禽の声竹やぶに幾とほり むべ 3 宏虎.あひる.素秀.
厳寒やローカル線の手動ドア 豊実 3 愛正.こすもす.ひのと.
暁の片目を落とす雪兎 素秀 3 豊実.たか子.千鶴.
九十年の夢路辿りて福笑 宏虎 3 満天.きよえ.たかを.
一人鍋つついて味の薄きこと たか子 3 かかし.もとこ.うつぎ.
奥院の奥まで日差し初弘法 なつき 2 明日香.ふさこ.
燃ゆ家の怒号の叫び震災記 きよえ 2 あられ.たかを.
女正月秘蔵のワイン取り出しぬ 澄子 2 かかし.ひのと.
戎さん大鯛釣りて初笑 千鶴 2 かえる.宏虎.
逆光のあらはにしたる冬木の芽 あひる 2 紫陽花.せいじ.
目印は薫る白梅坂の家 澄子 2 智恵子.みきお.
絆創膏取れし指先春を待つ ひのと 1 隆松.
待ちかねし初句会へと美容院 こすもす 1 なつき.
シーツ干す吾を囃すかに寒鴉 こすもす 1 愛正.
悴む手ポッケの中はグー・チョキ・パ 智恵子 1 満天.
雪晴や弓ヶ浜より伯耆富士 せいじ 1 みきお.
竿移す足元見れば名草の芽 明日香 1 ぽんこ.
生月や何もせずして時潰す 宏虎 1 明日香.
杉の葉に綺羅生まれたり霜の花 隆松 1 かえる.

1月12日 (投句24名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
酒蔵の白壁まぶし寒の晴 せいじ 5 愛正.みきえ.満天.なつき.千鶴.
霜枯れの野は富士の裾曳きつづけ 澄子 4 かえる.あひる.もとこ.きよえ.
白息を残し言葉の消えにけり うつぎ 4 豊実.たか子.なつき.むべ.
若菜野の土の染みゐる膝頭 素秀 3 かえる.澄子.もとこ.
畝大根をどけたるかに競り上がり あひる 3 せいじ.みきえ.はく子.
濁り水とろり消え行く冬の鯉 豊実 3 宏虎.素秀.たか子.
全天を染め上げたるか冬夕日 はく子 3 智恵子.こすもす.むべ.
星去りて寒月のみや夜明け前 むべ 3 宏虎.明日香.きよえ.
門限にもう間に合はぬ雪催 ひのと 2 ぽんこ.隆松.
湯気立てて帰宅の子らを迎えをり かえる 2 あひる.はく子.
重なりて流れる小川薄氷 みきお 2 智恵子.たかを.
ジュエリーを娘にゆずる女正月 なつき 2 豊実.ひのと.
手に力口も曲ぐるや鏡割り 愛正 2 澄子.あられ.
河川敷朝日に光る霧氷かな 智恵子 2 愛正.ふさこ.
ひんがしの空まで染めて冬夕焼け はく子 2 せいじ.満天.
淑気満つ新幹線の富士の山 宏虎 1 たかを.
十日戎賽を振るまひ千鳥足 ふさこ 1 ぽんこ.
店頭の早くも並ぶバレンタイン 満天 1 ひのと.
帳綴や祖父の代よりこの判子 ひのと 1 素秀.
左義長や業火に迫る闇深し 澄子 1 明日香.
初乗りや私鉄シートの柔きかな みきえ 1 千鶴.
参拝の列抜けダッシュ初手水 みきえ 1 こすもす.
生垣を超えて人声冬灯 愛正 1 あられ.
心なし目つきの険し初戎 素秀 1 ふさこ.

1月11日 (投句24名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
糊強き襟を立たすや初仕事 ひのと 6 愛正.たか子.素秀.うつぎ.なつき.明日香.
恋知らぬ子の吟ずるや花歌留多 素秀 5 かえる.たか子.もとこ.あられ.きよえ.
湯たんぽの抱けばふにやりと嬰のごと あひる 4 ぽんこ.千鶴.うつぎ.むべ.
福男駆くる境内息白し みきえ 4 満天.澄子.あられ.みきお.
山ひとつ時雨の雲の超え来たる 澄子 4 素秀.あひる.もとこ.紫陽花.
左義長の赤いぬくもり持ち帰る 宏虎 3 智恵子.豊実.せいじ.
北風に煽られ二羽の鳥の舞 智恵子 3 せいじ.あひる.こすもす.
火の用心声高らかに見廻り子 かえる 3 みきえ.はく子.たかを.
願書出す詰襟の子や春を待つ もとこ 3 智恵子.満天.千鶴.
秘境宿谷間きらつく冬灯 愛正 2 宏虎.なつき.
袖まくり米研ぐ男の子寒厨 なつき 2 みきえ.たかを.
木槌振るふ翁の一打鏡割り 愛正 2 ふさこ.ぽんこ.
臘梅の曇天に解け香を放つ 満天 2 豊実.ふさこ.
風凌ぐ厳すらなき枯野かな 澄子 2 紫陽花.むべ.
雪垂り本もて浸る終ひ風呂 ひのと 2 こすもす.明日香.
鉄塔は丸裸なり山眠る みきお 1 愛正.
笹子鳴くチチとかぼそく藪の奥 千鶴 1 宏虎.
大人も子供も演者全員春衣装 こすもす 1 ひのと.
帳尻を合はさんとして冬籠る せいじ 1 澄子.
冬休み終へて両手にカバン下げ 満天 1 きよえ.
振袖の色のあふるる成人式 はく子 1 みきお.
冬野菜鍋の狭しとだんご汁 あひる 1 はく子.
人出見て清水坂の寒鴉 うつぎ 1 ひのと.
朝戸繰る白息の中月仰ぐ 明日香 1 かえる.

1月10日 (投句24名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
青々と並ぶ七草無人市 みきお 5 豊実.せいじ.愛正.あひる.澄子.
一抜けし人の噂や浜焚火 ひのと 4 かえる.素秀.むべ.なつき.
出初式やんや喝采梯子技 かえる 3 宏虎.董雨.ぽんこ.
ファスナーを喉まで上ぐる寒の入 せいじ 3 かえる.みきえ.うつぎ.
浪花津に鯨潮吹き初戎 あられ 3 千鶴.きよえ.はく子.
成人日金髪立ててをさな顔 もとこ 3 ふさこ.うつぎ.はく子.
山門をくぐり一息冬桜 愛正 3 みきお.澄子.智恵子.
ずれし畝整へ直す冬日向 千鶴 3 せいじ.紫陽花.みきえ.
湧く雲の海となりたる寒月下 素秀 3 たかを.千鶴.きよえ.
辞書繰りて読み方調ぶ成人日 みきえ 2 もとこ.ひのと.
開演前周囲飛交う御慶かな こすもす 2 なつき.もとこ.
つかの間の大家族なり七種粥 ふさこ 2 満天.みきお.
冬日射す山門に鳩寄り添ふて きよえ 2 たか子.明日香.
赤銅の太陽沈む霧の中 みきお 2 たかを.むべ.
振袖に出会ふ楽しさ成人日 みきえ 2 宏虎.こすもす.
母の忌やあの日と同じ冬日和 こすもす 2 たか子.明日香.
綻びは色はと探ぐる若菜の野 たか子 1 愛正.
拭き上げし回廊光る冬桜 愛正 1 満天.
寒禽の朝陽に唄ふ庭明かり 智恵子 1 紫陽花.
振袖の娘の立ち向かふ空つ風 あひる 1 豊実.
個性ある着物多しや成人式 満天 1 董雨.
ラガーマンボールを立てて仁王立ち たか子 1 ぽんこ.
あらたまの水たひらかに大河なる 素秀 1 智恵子.
成人日膝の子に読む絵本かな なつき 1 あひる.
裾さばき颯爽として新成人 あひる 1 ふさこ.
教材は賽二つ足す絵双六 なつき 1 素秀.
短冊と銘菓持参し初句会 明日香 1 ひのと.

1月9日 (投句27名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
寒に入る火種の如き船尾灯 ひのと 6 たか子.せいじ.素秀.うつぎ.なつき.あられ.
七種や塩ひとつまみ泡の中 みきえ 5 愛正.たか子.澄子.ぽんこ.あひる.
霊峰の芯となるべく滝凍る ひのと 4 明日香.うつぎ.ふさこ.むべ.
霜枯の野に響きたる羽音かな むべ 4 愛正.みきえ.たかを.智恵子.
松過ぎて人ゆるゆると動き初む たか子 3 かえる.澄子.あられ.
捥ぎたての七草粥や農家カフェ かかし 3 なつき.ふさこ.ひのと.
葉牡丹の縮れる渦の果てしなき みきお 3 豊実.かかし.千鶴.
糸の向きすべて同じや凧日和 せいじ 3 かえる.もとこ.あひる.
娘が腕を振るう今宵の蟹雑炊 あひる 3 宏虎.みきお.むべ.
寄席の名は「ふれ愛亭」や初笑い こすもす 2 はく子.きよえ.
差交す名刺も堅し御慶かな 素秀 2 たかを.もとこ.
御籤結ふ桜冬木の芽の確と はく子 2 素秀.千鶴.
どの顔も輝いている新成人 明日香 2 満天.智恵子.
影絵めく庭木映りし白障子 千鶴 2 満天.みきお.
後姿読経の僧の足袋白し こすもす 2 ぽんこ.かかし.
水仙の生けられ姿勢ただしけり もとこ 1 せいじ.
縫初めやまづは子のもの繕へり 更紗 1 こすもす.
健康がいの一番と鍬始 かかし 1 きよえ.
松過ぎて届くレターは遠き国 素秀 1 ひのと.
五箇山の藁葺き屋根を包む雪 智恵子 1 はく子.
河口港陣張る鴨の其其に きよえ 1 明日香.
思わぬ客慌て年玉袂より ふさこ 1 こすもす.
松過ぎて人間ドック予約せり なつき 1 宏虎.
パソコンの埃を払ひ初仕事 かえる 1 豊実.
山茶花を籬としたる角の家 せいじ 1 みきえ.

1月8日 (投句25名 選句30名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
新海苔を炙り磯の香餅に巻く かえる 7 宏虎.宏虎.あられ.智恵子.はく子.きよえ.ひのと.
息白く泥のボールを抱き帰る ひのと 4 豊実.素秀.ぽんこ.更紗.
初茶会うさぎ跳ねたる干支茶碗 なつき 4 愛正.満天.あひる.明日香.
滑りよく襖開ひて寒に入る 素秀 4 紫陽花.もとこ.更紗.たかを.
武道場トンカチで割る鏡餅 みきお 3 かかし.みきえ.たか子.
合掌の指より漏れる初明かり みきお 3 かかし.豊実.あられ.
誰が引きし傍線なりや読み始む うつぎ 3 あひる.もとこ.こすもす.
父と子の息ぴつたりや凧上る せいじ 3 なつき.満天.はく子.
恙なき日々を願ひて七草粥 満天 3 ぽんこ.むべ.明日香.
買初は夢の欠片の福袋 かかし 3 かえる.なつき.みきお.
皆去りてひとりゆくりと初詣 もとこ 2 せいじ.澄子.
乗初や波止先頭の親子船 素秀 2 たか子.千鶴.
凧あまた電線のなき台場跡 せいじ 2 かえる.みきえ.
初詣三社巡りて見る歩数 みきえ 2 愛正.千鶴.
出来上りふうふうさるる七日粥 宏虎 2 董雨.きよえ.
七つには満ちねど食す七日粥 こすもす 2 ふさこ.せいじ.
乾きたる畑に時雨の恵みかな 千鶴 1 澄子.
楮うの林の黙や和紙漉き女 智恵子 1 紫陽花.
七日粥冷や飯足してもう一杯 たかを 1 みきお.
俳号でも届きをりたり年賀状 こすもす 1 ひのと.
ひたひたとコロナ押し寄す寒の入り 明日香 1 こすもす.
煮凝や貧しき音で薬罐鳴る ひのと 1 むべ.
朝鳥が小枝を揺らす寒桜 豊実 1 智恵子.
兎居る冬満月の浮かびをり みきえ 1 董雨.
畦に摘む薺お粥と御浸しに 智恵子 1 ふさこ.
仏手柑の指太太と曲がりをり あひる 1 素秀.
七草粥刻む刃音の軽やかに かかし 1 たかを.

1月7日 (投句26名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
買初めは小さき幸せメロンパン あひる 5 かかし.はく子.みきお.なつき.千鶴.
捨鉢を起こさんと立つ霜柱 智恵子 5 愛正.かえる.みきえ.ふさこ.きよえ.
弾初に夫の拍手を賜りぬ ひのと 5 あひる.素秀.うつぎ.はく子.むべ.
弦音の陰陽を裂き弓始 素秀 4 豊実.かかし.きよえ.千鶴.
御手洗の太き青竹初詣 はく子 3 せいじ.たかを.明日香.
水仙の花に日を置く野面積み むべ 3 智恵子.みきお.ぽんこ.
パトカーが駆け抜く仕事始めかな なつき 3 更紗.もとこ.ひのと.
久方に眺める里の初山河 みきお 2 智恵子.たか子.
肌に触れ小鉤ひやりと初稽古 澄子 2 豊実.なつき.
初市や天水桶の水ゆたか ひのと 2 たかを.ぽんこ.
初電話心配される齢となり たか子 2 うつぎ.むべ.
初売りを漫ろなるまま右見左見 澄子 2 満天.たか子.
お決まりの思ひ出ばなし餅善哉 あひる 2 明日香.もとこ.
降り止まぬ寒月光や和尚逝く うつぎ 2 かえる.せいじ.
家族増え賑やかとなり牡丹鍋 豊実 2 更紗.ふさこ.
枕木に芽吹く早緑春隣 智恵子 2 澄子.こすもす.
小流れをさえぎる小石冬陽射し たかを 1 あひる.
気掛かりのミシン掛け終ふ六日かな みきえ 1 ひのと.
一夜にて氷柱の伸びる地ベタまで みきお 1 みきえ.
雑煮食ぶ義母は皺の手吾の手も もとこ 1 宏虎.
初売りの喧騒に食ぶハンバーガー なつき 1 愛正.
今年にて終はり多しや年賀状 満天 1 宏虎.
杉玉の下がる玄関初荷出す 宏虎 1 こすもす.
はぶられて泣く子に差し出す蜜柑かな かえる 1 澄子.
買初は切らせし母のお線香 せいじ 1 素秀.
安堵する検査結果や冬温し やよい 1 満天.

1月6日 (投句24名 選句30名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
双六の折目に駒の浮ひてをり 素秀 8 豊実.あひる.もとこ.たか子.みきお.こすもす.澄子.ぽんこ.
雪しずり次次震るふ杉木立 隆松 6 かかし.愛正.明日香.澄子.ぽんこ.きよえ.
げんこつを貰つて終はる初喧嘩 ひのと 5 豊実.智恵子.素秀.なつき.やよい.
辻ごとに犬に曳かれて御慶せり 澄子 4 たかを.宏虎.千鶴.やよい.
初競りや鮪輪切りの長包丁 千鶴 3 紫陽花.満天.はく子.
初稽古渚に吠える柔道着 智恵子 3 かえる.みきお.うつぎ.
水やりをつい忘れをり冬の鉢 明日香 3 智恵子.みきえ.ふさこ.
朗吟の喉湿らせて初稽古 千鶴 2 こすもす.うつぎ.
同郷と知りて年酒を酌み交はす ひのと 2 むべ.はく子.
京雑煮好み問はずのいけずぶり もとこ 2 かえる.紫陽花.
鳥の目のぎよろりと描かれ凧揚がる あひる 2 みきえ.むべ.
冬晴や綿菓子のよな雲の浮く きよえ 2 あひる.宏虎.
冬満月背筋伸ばして仰ぎをり きよえ 2 かかし.明日香.
気をつけの指先痛し出初式 豊実 2 満天.もとこ.
ガラガラの優先座席初電車 こすもす 2 なつき.きよえ.
一週間振りの故郷雪景色 こすもす 2 董雨.せいじ.
初糶の主役はすべて大間産 みきえ 1 千鶴.
新春の雲まで揚がる孫の凧 あひる 1 董雨.
子ら去りて手持無沙汰や松の内 せいじ 1 ふさこ.
四日には早や珈琲とパンの香と たか子 1 ひのと.
谷里に雪霧晴れて人の影 隆松 1 せいじ.
待ち合わせ着飾る女子の初詣 智恵子 1 たかを.
ゴミ出しの電線で待つ寒鴉 満天 1 ひのと.
七日粥すすり良きこと有る予感 宏虎 1 たか子.
臘梅の葉を落とし花ほつほつと 満天 1 愛正.
一年生授業でならふ年賀状 なつき 1 素秀.

1月5日 (投句29名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
前掛けに手を拭ひつつ御慶受く ひのと 6 たかを.ぽんこ.素秀.もとこ.せいじ.千鶴.
日常に戻るふたりの四日かな せいじ 5 みきえ.宏虎.やよい.なつき.うつぎ.
放棄田に農学部員鍬始 かかし 4 満天.なつき.明日香.たか子.
鈴鳴らし笑まひし巫女の破魔矢受く かかし 3 豊実.智恵子.董雨.
神太鼓遠く聞こゆる冬の風 宏虎 3 愛正.豊実.ぽんこ.
森深く木々の呼吸に淑気満つ むべ 3 かかし.こすもす.きよえ.
裏山は雪を抱きて茜空 智恵子 2 隆松.明日香.
水鳥に押し流さるる蝉氷 豊実 2 愛正.あひる.
初旅は三輪駅までの十分間 明日香 2 せいじ.澄子.
初東風に絵馬はやされて打ち合えり たか子 2 あひる.きよえ.
冬温し母に貰ひし割烹着 みきえ 2 満天.やよい.
おほどかに波打つ絵師の賀状かな ひのと 2 みきえ.澄子.
三日早や互ひにひとりの長電話 はく子 2 かえる.こすもす.
それぞれの生まれ日記す初ごよみ あひる 2 素秀.むべ.
晴れ渡りしづかに聳ゆ初比叡 もとこ 2 宏虎.紫陽花.
対岸に回る水車や野水仙 智恵子 2 かかし.紫陽花.
微かなる水仙の香の書斎かな 愛正 2 むべ.たか子.
買初はレジ横菓子と週刊誌 素秀 2 ふさこ.ひのと.
三が日過ぎて宅配ピザ頼む こすもす 1 ひのと.
筋トレの重き身体の四日かな なつき 1 うつぎ.
吾が居場所取り戻したる四日かな あひる 1 ふさこ.
我が時間やっとかみしむ四日かな ぽんこ 1 たかを.
吹き上げに身を委ねたる野水仙 愛正 1 董雨.
正月の風にさゆらぐクレーンかな ぽんこ 1 かえる.
初東風や海光眩し沼島沖 千鶴 1 智恵子.
地下出口身を伏せ手すり北颪 きよえ 1 もとこ.
百才を夢見る漢惠方詣 宏虎 1 千鶴.

1月4日 (投句31名 選句30名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
屋号にて御慶を交わす宿場町 澄子 4 愛正.ふさこ.千鶴.もとこ.
胸元にブローチ足して初鏡 うつぎ 4 豊実.あられ.なつき.こすもす.
初鏡我が身映せば母が居る 明日香 4 宏虎.たかを.ふさこ.千鶴.
凍て月や二人居となる窓灯り 隆松 3 みきえ.なつき.あひる.
振り返り軽く手を振る三日かな ぽんこ 3 かえる.澄子.みきお.
かるた読む母の目線を追ふ子達 智恵子 3 たかを.あられ.ぽんこ.
湯けむりの箱根駆けゆく息白し やよい 3 かえる.はく子.きよえ.
屠蘇を注ぐ戦火潜りし器もて あひる 3 宏虎.せいじ.もとこ.
たまひたる命のもとひ初お粥 せつ子 2 みきえ.素秀.
駅伝に貰ひ泣きする三日かな もとこ 2 せいじ.むべ.
八人の卓の狭しと雑煮椀 あひる 2 素秀.ぽんこ.
微かなる水仙の香の書斎かな 愛正 2 あひる.たか子.
凧揚げや知らず知らずに競ひ合ひ せいじ 2 智恵子.やよい.
初空へ始発電車の音響く みきお 2 董雨.満天.
初富士や若人駆くる箱根山 みきえ 2 満天.みきお.
何故と聞く孫にお手上げ冬休み ふさこ 2 はく子.智恵子.
たたまれてショールは膝に兎のやう 素秀 1 ひのと.
葉牡丹や街の老舗の写真館 豊実 1 かかし.
板塀の籠に侘助挿されをり 智恵子 1 紫陽花.
ひとときの賑はひ去りぬ三日の夜 千鶴 1 かかし.
歩を緩め春着のひとに寄り添へる 澄子 1 たか子.
大騒ぎされ電線の掛り凧 うつぎ 1 董雨.
お年玉中より絵柄四歳児 紫陽花 1 愛正.
沿道の声援絶えぬ冬駅伝 みきえ 1 明日香.
福袋空きて福の字萎みけり ひのと 1 むべ.
尉鶲の澄みし鳴き声枝枝へ 明日香 1 紫陽花.
喰い積のはや空になる食べ盛り たか子 1 澄子.
腰痛を気遣いながら御慶かな たか子 1 こすもす.
草臥れてなほ初売の列の中 ひのと 1 やよい.
正月のゲームに歳の差はあらず せいじ 1 ひのと.
はち切るる臘梅の花日を返す 董雨 1 明日香.
吹き上げに身を委ねたる野水仙 愛正 1 豊実.
新しき靴で踏み出し去年今年 かえる 1 きよえ.

1月3日 (投句28名 選句32名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
牧草のロール転がす北颪 愛正 7 隆松.やよい.満天.せいじ.みきお.ふさこ.智恵子.
寒禽が一閃過る空眩し 澄子 5 せつ子.紫陽花.愛正.こすもす.たか子.
注連飾早くも雀こぼしゆく 満天 5 宏虎.董雨.ふさこ.たか子.明日香.
朝の日の眩しさへ置く雑煮かな ひのと 4 あひる.あられ.みきえ.素秀.
初茜視界展ける七合目 むべ 4 はく子.うつぎ.明日香.智恵子.
皿いちまい洗はぬ娘の寝正月 かえる 3 豊実.あられ.もとこ.
あかときの路傍の石も淑気満つ 澄子 3 やよい.愛正.なつき.
臘梅の光の中の誕生日 董雨 2 せつ子.あひる.
弟の負けん気出して歌がるた あひる 2 せいじ.うつぎ.
食べこぼす嬰の椅子より拭始 ひのと 2 たかを.もとこ.
明けやらぬ参道に列初詣 みきお 2 みきえ.こすもす.
レジに並ぶ紳士リュックに破魔矢たて やよい 2 豊実.董雨.
原稿の角を揃へて二日かな 素秀 2 むべ.ぽんこ.
手刀で横切る人波買初め なつき 2 満天.たかを.
帰り際娘のくれたお年玉 たかを 2 みきお.むべ.
錫杖の環の音軽く初僧伽 智恵子 2 紫陽花.千鶴.
二日はやお茶漬けよしと変はりけり 満天 1 千鶴.
なほ続く人生ゲーム去年今年 せいじ 1 はく子.
工場の空抜け二日昼の月 なつき 1 きよえ.
いかのぼり初風とらへ高みへと たか子 1 ぽんこ.
新春やトップ意地見す花の二区 みきえ 1 ひのと.
年立つやほのほのと来し里の茜 ふさこ 1 素秀.
沓脱へ杖をひと突き去年今年 素秀 1 かえる.
初日の出一句添へたるライン来る やよい 1 ひのと.
あちこちで子の帰りゆく2日かな もとこ 1 きよえ.
年玉を宛に来る子の憎まれず 宏虎 1 澄子.
賀状来る止めたと言つた人からも 明日香 1 宏虎.
怒鳴り合う老の会話や初陽射し たかを 1 かえる.
上毛の三山まるむ冬霞 愛正 1 澄子.
新日記ペン滑らかに賀を記す 千鶴 1 なつき.

1月2日 (投句27名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
恙なく一行だけの初日記 満天 7 董雨.宏虎.むべ.たか子.やよい.なつき.澄子.
鐘が鐘追うて響けり峡の除夜 うつぎ 5 智恵子.みきえ.あひる.せいじ.澄子.
初茜新たな扉八十路なり ふさこ 4 かえる.むべ.もとこ.うつぎ.
百までを子らと数へし初湯かな ひのと 4 はく子.千鶴.こすもす.なつき.
書初めや子の縦棒の真直ぐなり みきえ 3 豊実.素秀.やよい.
初客に雀の二匹注連飾 宏虎 3 董雨.紫陽花.満天.
よく揚がる凧に変身レジ袋 せいじ 3 たかを.ひのと.ふさこ.
晩年の今が幸せ明の春 うつぎ 3 みきお.たか子.明日香.
にごり湯に疲れ溶けゆく初湯かな 千鶴 2 満天.きよえ.
書初めや筆圧太く「よろこび」と 千鶴 2 あひる.もとこ.
転びたる痛み引きずり去年今年 はく子 2 みきえ.ぽんこ.
元朝や慶雲浮かぶ赤城山 愛正 2 智恵子.明日香.
声変わりせし歓声や松葉蟹 あひる 2 かえる.ひのと.
旧年を脱いでくっきり生駒山 たか子 2 豊実.ぽんこ.
早々に米をきらして初笑ひ あひる 2 せいじ.きよえ.
香煙を掛け合ふ母と初詣 智恵子 2 はく子.素秀.
遠山に日差し残して暮れ早し 董雨 2 みきお.千鶴.
初恵比寿子らは露店に左見右見 智恵子 2 宏虎.こすもす.
ふるさとの真澄の空や大旦 素秀 1 たかを.
銀杏葉を踏みに踏まれず回り道 みきお 1 愛正.
しんしんと月とオリオン除夜更くる はく子 1 うつぎ.
久方やメトロ乗り継ぎ初詣 澄子 1 ふさこ.
飾焚く煙を纏ひ神拝む かえる 1 愛正.
朝日撮れば鳴声入る寒すずめ こすもす 1 紫陽花.

1月1日 (投句23名 選句30名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
過疎村に炊煙のぼる大三十日 愛正 7 たかを.たか子.あひる.こすもす.なつき.あられ.ぽんこ.
かみしめる今の安寧晦日蕎麦 もとこ 7 はく子.智恵子.明日香.せいじ.かえる.ぽんこ.千鶴.
めでたさも同じ朝なり去年今年 ふさこ 4 もとこ.宏虎.たか子.せつ子.
潮風の吹き上ぐ岬野水仙 みきお 4 豊実.たかを.むべ.澄子.
団欒へ帰る夜道や除夜の鐘 豊実 4 かえる.みきお.あられ.みきえ.
四世代乾杯の音に年暮るる あひる 3 明日香.せいじ.こすもす.
ゆく年の真上に来たる観覧車 素秀 3 もとこ.むべ.うつぎ.
山の端の夕日見送る大晦日 うつぎ 3 愛正.智恵子.満天.
ジェット機の航く大年の空はるか せいじ 2 宏虎.あひる.
半世紀の重箱変はらず節料理 満天 2 董雨.せつ子.
松原にしぶきかぶせて冬の瀬戸 きよえ 2 うつぎ.紫陽花.
厨房の匂ひつぎつぎ大晦日 満天 2 豊実.ふさこ.
山茶花の折れしを挿せば蕾ひらく せいじ 2 ふさこ.紫陽花.
松飾り江戸の風情を残す路 澄子 2 愛正.みきえ.
変えもせず変わりもせずに大晦日 たか子 2 満天.なつき.
くる年を月追ひかけてまろみたる 素秀 2 きよえ.千鶴.
肉眼で昴数ふる去年今年 むべ 2 素秀.澄子.
驚嘆の孫の食欲冬休み あひる 2 はく子.ひのと.
ページ繰りて閉ず五年日記果つ 千鶴 1 董雨.
煤逃げの本屋のレジの長き列 なつき 1 ひのと.
産土の朴訥とある松飾り 澄子 1 素秀.
除夜の鐘聞きつつ参道人の波 智恵子 1 みきお.
新しき暦整ふ年の暮れ かえる 1 きよえ.

12月31日 (投句25名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
メモしても買い忘れある年用意 明日香 5 宏虎.満天.千鶴.こすもす.ふさこ.
行く年やしづかにはづす本の帯 ひのと 4 たかを.もとこ.素秀.たか子.
念願の孫と酒飲む年納め ふさこ 3 智恵子.はく子.なつき.
一太刀に呼吸を合はせ餅を切る ひのと 3 明日香.むべ.あひる.
日めくりをいちまい残し餅飾る かえる 3 豊実.みきえ.澄子.
朝市の仕舞ひの早し小晦日 なつき 3 かえる.はく子.澄子.
寒風のベンチで聞きし訃報かな なつき 2 豊実.愛正.
冬萌や仔馬の跳ねる日本海 みきお 2 せいじ.明日香.
尻もちの後引く痛さ年詰まる はく子 2 満天.うつぎ.
葉牡丹の一鉢置きて癒やされる 満天 2 宏虎.ふさこ.
枯蔦の絡む面輪や磨崖仏 愛正 2 せいじ.たか子.
年の湯に身体の芯のほぐれゆく たか子 2 みきお.むべ.
小晦日なます作りに磨ぐ刃物 智恵子 2 千鶴.なつき.
吐く息の白さ確かむあしたかな 明日香 2 かえる.きよえ.
冬至過く八頭身の影法師 澄子 2 愛正.素秀.
継続の雇用契約日記買う 豊実 2 たかを.こすもす.
黒豆のもう仕上りて娘のお節 こすもす 1 あひる.
プレゼントの包み開けば冬帽子 こすもす 1 ひのと.
買ひ足しを家人に頼む小晦日 澄子 1 うつぎ.
早々と蕎麦の湯気かぐ小晦日 素秀 1 ひのと.
ディケアへ行くを失念小晦日 あひる 1 智恵子.
声あぐる辛さ大根おろし餅 あひる 1 みきえ.
豆腐屋の喇叭近づく小晦日 うつぎ 1 みきお.
新銘の供花に覆はれ墓小春 せいじ 1 もとこ.
一年の無事を浸して湯殿かな たか子 1 きよえ.

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