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11月29日 (投句24名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
棟上の御幣を残し冬銀河 素秀 9 せいじ.みきえ.智恵子.あひる.ぽんこ.うつぎ.こすもす.たかを.たか子.
後ろ手に閉める障子や通夜帰り ひのと 4 素秀.なつき.たかを.もとこ.
薪割りの音冴え渡り冬支度 かえる 4 ぽんこ.ふさこ.千鶴.せつ子.
冬紬少し着崩し夢二風 澄子 3 かえる.ふさこ.こすもす.
売り文句多言語の市冬うらら むべ 3 やよい.もとこ.ひのと.
枕辺に子の縫いぐるみ冬ぬくし あひる 3 満天.澄子.みきお.
方丈の明け放ちたる小春の日 澄子 2 明日香.たか子.
勝敗に一喜一憂冬紅葉 せいじ 2 澄子.ひのと.
偕老の亡き子偲ぶや笹子鳴く あひる 2 せいじ.みきえ.
天高し母を見上げる児のキリン たかを 2 智恵子.千鶴.
傾ける日を追ひかけて雪ぼたる 素秀 1 かえる.
碧空を突き刺すごとく小春晴 董雨 1 きよえ.
紺碧の空を広めて木守柿 うつぎ 1 豊実.
病院へ子らが聖樹を運びゆく ひのと 1 豊実.
黄落の坂を駆ける子な滑りそ せいじ 1 満天.
健診の身長縮みて木の葉髪 満天 1 宏虎.
刈り終へて田んぼすっきり冬構 千鶴 1 きよえ.
鳥渡る老の暮らしもまた楽し もとこ 1 やよい.
冬晴れや足場組む脚軽やかに みきお 1 せつ子.
紅葉山一期一会の交わす笑み 智恵子 1 うつぎ.
あたふたの医局の窓へ冬日差す たか子 1 素秀.
ご祈祷を待つ円窓の紅葉山 豊実 1 明日香.
冬ぬくし異常はなしに夫笑顔 きよえ 1 宏虎.
宇治川の早き流れに浮寝鳥 はく子 1 なつき.
寒影や伸びゐて吾は八頭身 千鶴 1 あひる.
岩陰の山茶花ひそと一輪咲 ぽんこ 1 みきお.

11月28日 (投句25名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
一羽来て一羽飛立つ木守柿 こすもす 5 豊実.なつき.みきお.千鶴.董雨.
観音像放つ後光や寒夕焼 智恵子 4 宏虎.あられ.せいじ.たか子.
辣韮の花満開に水平線 素秀 4 はく子.あひる.せいじ.満天.
枯菊の刈られし後の日の匂ひ うつぎ 3 素秀.むべ.ふさこ.
振り袖をくるくる回す七五三 ぽんこ 3 たかを.ひのと.董雨.
コーヒー缶残る河原の焚火跡 なつき 3 智恵子.ぽんこ.澄子.
凍空へ高跳びの棒跳ねかへる ひのと 3 かえる.豊実.澄子.
湯たんぽに注ぐ湯跳ねて夜の厨 あひる 3 みきえ.こすもす.うつぎ.
冬ぬくし拍手拍手の芸能祭 千鶴 2 もとこ.こすもす.
青空にふたたび舞いて枯葉行く たかを 2 ぽんこ.明日香.
丸々と露わになりぬ小蕪かな 豊実 2 はく子.あひる.
吾の腕で吾を抱きしむる愁思かな うつぎ 2 むべ.たか子.
吊るし柿甘くなあれとちょいと揉み みきえ 2 智恵子.ひのと.
秒針の音に寝付かれず冬の宿 せいじ 1 みきお.
銀杏を踏むまい次の歩を何処へ たか子 1 うつぎ.
杖をつく音かろやかに小六月 更紗 1 なつき.
散りつつも日に輝くや落葉かな 満天 1 きよえ.
間遠なるもういいかいの声冴ゆる 明日香 1 あられ.
なるがまま決めたる心落ち葉踏む たか子 1 千鶴.
枯山の重なる峰へ夕鴉 素秀 1 明日香.
小春日の苑杖ともに孫の婚 きよえ 1 もとこ.
干す靴にしやぼんの匂ひ帰り花 ひのと 1 みきえ.
廃校のジャングルジムや夕時雨 明日香 1 たかを.
大輪の薔薇一本憂国忌 澄子 1 素秀.
燭台に灯火継ぎゆく待降節 澄子 1 満天.
散り敷きし紅はナンキンハゼモミジ あひる 1 ふさこ.
日短の公園子等の声消ゆる 満天 1 かえる.
引出物カタログギフト河豚選ぶ きよえ 1 宏虎.
冬朝日ひかり伸び来る湖鏡 隆松 1 きよえ.

11月27日 (投句24名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
冬麗ら女四代足湯かな 澄子 5 かえる.豊実.宏虎.むべ.ふさこ.
冬うらら螺髪に挟むお賽銭 やよい 5 なつき.素秀.たか子.ぽんこ.明日香.
名を呼べば子らが這ひ出る炬燵かな ひのと 4 なつき.素秀.せいじ.こすもす.
花柄の杖に頼みて冬迎ふ たか子 4 澄子.はく子.もとこ.明日香.
雑炊の匙は栗の木荒削り 素秀 4 ぽんこ.千鶴.たかを.あられ.
綿虫の群れる軒下父帰る みきお 4 せつ子.豊実.あひる.みきえ.
物干しにシャツと肌着と吊し柿 ひのと 3 むべ.せいじ.ふさこ.
嵯峨野路の庭に落葉を焚く煙 宏虎 2 更紗.智恵子.
読み返すカタログギフト夜長し 豊実 2 更紗.ひのと.
獲り入れの終わる集落冬灯 みきお 2 もとこ.こすもす.
日当たりのなぞへに鴨の陣ありて 明日香 2 千鶴.きよえ.
語らひの尽きぬ二人や落葉路 あひる 2 みきえ.満天.
ブルーインパルスを仰ぐ刈田道 なつき 2 あひる.ひのと.
紅深め庭華やぐや実千両 董雨 2 智恵子.はく子.
反省の一日に拝す冬銀河 智恵子 2 澄子.たか子.
野良猫の小径塞ぎて冬麗ら 澄子 1 あられ.
大綿の蒼くていつも手を避ける たか子 1 うつぎ.
桜紅葉散る公園の車椅子 満天 1 宏虎.
閉校のグランド桜紅葉散る こすもす 1 満天.
虫食ひの桜紅葉を栞とす やよい 1 かえる.
波止に座し潮騒を聞く小春かな せいじ 1 きよえ.
霜を置くサドルそのまま立ち漕げる 素秀 1 うつぎ.
燭四本窓辺に並べ待降節 むべ 1 せつ子.
寒夕焼けダム湖今しオレンジに 智恵子 1 隆松.
仏の座囲む河原のもぐら塚 なつき 1 たかを.

11月26日 (投句25名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
寒星を映して潤む仔牛の瞳 ひのと 6 素秀.せいじ.ぽんこ.かえる.千鶴.せつ子.
柿をもぐ翁巧みな竿さばき 澄子 3 智恵子.あひる.せつ子.
人住まぬ生家の手入れ冬椿 みきお 3 はく子.たか子.明日香.
縁願ふ娘しょぼくれ神無月 ふさこ 3 たかを.みきえ.もとこ.
葱一本荷よりはみ出る日暮かな ひのと 3 たかを.ぽんこ.もとこ.
自転車を押して小春の跨線橋 みきえ 2 せいじ.やよい.
トラクター音の響きし冬田かな たかを 2 董雨.ひのと.
花八手未読のままの回覧板 こすもす 2 豊実.素秀.
落日の奥座敷まで伸びてをり 明日香 2 むべ.かえる.
坂道の足滑るるや濡銀杏 せつ子 2 董雨.ふさこ.
身に沁むや星見てあやす夜泣きの子 智恵子 2 豊実.満天.
よく晴れて十一月の蝶が舞ふ かえる 2 たか子.明日香.
帆船の係留ドック小春凪 せいじ 2 みきえ.みきお.
わつしょいと父子合唱神輿曳く なつき 2 はく子.みきお.
寒時雨路地の奥みな昼灯り 澄子 2 宏虎.あひる.
木の葉髪難かし時代生きて来し 宏虎 2 満天.ふさこ.
冬ぬくし友の歌集の届きし夜 こすもす 2 なつき.澄子.
小春日や初顔連れて墓参り もとこ 1 澄子.
クッキーを焼きためていくアドベント あひる 1 ひのと.
冬ぬくし友だち百人無いけれど たか子 1 やよい.
柊の闇夜を統べる香に出会ふ あひる 1 千鶴.
あちこちの更地に落葉鮮やかに 満天 1 宏虎.
影長し午後の光に山粧ふ 豊実 1 こすもす.
枝折戸の奥の前栽冬紅葉 宏虎 1 智恵子.
焼き芋の蜜溢れ出る甘さかな たか子 1 むべ.
鴉来て喉を潤す冬の川 たかを 1 なつき.
畑で聞く五時の懐メロ暮れ早し 千鶴 1 こすもす.

11月25日 (投句25名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
白き指上下に踊る祭笛 みきお 5 せいじ.みきえ.たかを.はく子.なつき.
枯蔦の壁に描けるバンクシー 素秀 4 あひる.せつ子.たかを.たか子.
歴史なすドーハの歓喜冬温し せつ子 4 宏虎.智恵子.ぽんこ.千鶴.
飛び交ひて鵯騒がしき残り柿 澄子 3 みきえ.明日香.こすもす.
冬銀河ドーハの歓喜我が家にも やよい 3 豊実.せいじ.きよえ.
冬夜長ライン往き交うサッカー戦 ふさこ 3 満天.こすもす.ひのと.
帰り花子らに従ふこと覚ゆ むべ 3 豊実.たか子.澄子.
鴟尾光る櫓に並ぶ寒すずめ ぽんこ 3 素秀.みきお.なつき.
藁ぼっち積まれて黙の大平野 智恵子 2 あられ.むべ.
廃業を知りてしづかに歳暮解く ひのと 2 かえる.もとこ.
寒菊や喪中はがきの多き年 千鶴 2 あられ.はく子.
院内の迷路にも慣れ冬浅し たか子 2 もとこ.明日香.
冬菜絞るをさな児の髪結ふやうに ひのと 2 ふさこ.千鶴.
柊の花や闇夜に匂ひ立つ せいじ 2 智恵子.みきお.
忠魂碑一礼をして去る秋日 みきお 1 かえる.
アール月さすがと愛でつ牡蠣フライ たか子 1 きよえ.
冬烏運河の風に漂へり なつき 1 素秀.
雨上がりまた軒へ出す吊るし柿 みきえ 1 あひる.
ホールインワン拍手喝采紅葉散る 満天 1 せつ子.
神の留守社務所も留守や古き宮 もとこ 1 満天.
監査資料ちょっと一服梨剝いて こすもす 1 ひのと.
錆色の隧道山は眠る前 素秀 1 澄子.
逆転の歓喜や冬のドーハかな みきえ 1 ぽんこ.
異国語の飛び交ふ旅の紅葉坂 ぽんこ 1 宏虎.
日当たれば燃ゆるごとしの冬紅葉 満天 1 ふさこ.
ベビーカー押す黄落の並木道 豊実 1 むべ.

11月24日 (投句24名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
眠る子に指握られてゐる小春 ひのと 8 豊実.たか子.たかを.せいじ.千鶴.素秀.はく子.やよい.
葛湯吹くモーゼが海を割るやうに 素秀 5 たか子.みきえ.むべ.千鶴.せつ子.
白菜を包む新聞継ぎ足して ひのと 4 あひる.むべ.せいじ.澄子.
自家製の干柿並ぶティータイム こすもす 4 明日香.はく子.やよい.ひのと.
蹲に映る椿を汲みにけり 澄子 3 かえる.ぽんこ.素秀.
目覚ましの鳴る前にオフ冬の雨 豊実 2 満天.こすもす.
パン生地を捏ねる勤労感謝の日 むべ 2 豊実.なつき.
雨音に飛び起き部屋へ吊るし柿 みきえ 2 あひる.智恵子.
小雪やカタログ繰りて品選び みきえ 2 みきお.ひのと.
目を合わせ触診の医師菊日和 みきお 2 もとこ.たかを.
暮早し歩数計見てもう一周 明日香 2 こすもす.澄子.
下し拭く遺影勤労感謝の日 なつき 2 もとこ.宏虎.
夫々の訳あり流る忘年会 たか子 1 宏虎.
雨粒に真珠ひかりの実南天 満天 1 せつ子.
朝の厨湯気立つ母の割烹着 智恵子 1 みきえ.
虚礼とて歳暮を止むる葉書の来 素秀 1 きよえ.
小春日の満艦飾の洗濯物 宏虎 1 ふさこ.
朝風呂にゆっくり勤労感謝の日 はく子 1 きよえ.
夜の道の香りたどれば花柊 あひる 1 ぽんこ.
流木や涸川落合ふ大日向 澄子 1 智恵子.
自転車の長き影かな暮早し かえる 1 満天.
しぐるるや植えし小苗のピンと立ち 千鶴 1 ふさこ.
波止小春シーツ広げて蚤の市 せいじ 1 なつき.
もやい綱膨らむ産毛百合鴎 智恵子 1 みきお.
山門の小雨こぼるる紅葉散る きよえ 1 かえる.

11月23日 (投句23名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
落ち葉掃く墓守に降る鳥語かな もとこ 5 かえる.たかを.智恵子.千鶴.こすもす.
小雪や工事現場の足袋せわし たか子 5 豊実.みきえ.はく子.明日香.もとこ.
せせらぎの水音枯れて冬に入る 澄子 4 豊実.かえる.あひる.明日香.
良き事も過ぎて痩せたる古暦 素秀 4 せいじ.ぽんこ.たか子.もとこ.
バイオリン背負う少女や黄落期 豊実 4 素秀.はく子.たか子.なつき.
冴ゆる夜の星に近づく船明かり ひのと 4 たかを.千鶴.みきお.きよえ.
サラリーマン双手にコーヒー冬の道 たかを 3 むべ.素秀.ひのと.
吊るし柿譜面のごとく並びをり きよえ 3 ふさこ.ぽんこ.董雨.
小枝には姿勢正して冬の鳥 たかを 2 澄子.あひる.
瀬戸小春緋色まぶしき赤間宮 せいじ 2 ふさこ.みきお.
小春日や幌全開のオープンカー かえる 2 みきえ.せつ子.
吊し柿軒に華やぐ里の景 智恵子 2 満天.董雨.
宵の庭一隅白き返り花 みきえ 2 澄子.なつき.
電飾のまたたき初めて待降節 あひる 2 満天.智恵子.
総出して出窓を飾るアドベント せいじ 2 むべ.きよえ.
冬用意夫々の事それぞれに たか子 1 こすもす.
川一つ隔てる神社祭り笛 みきお 1 せいじ.
マラソン大会完走メール花八手 こすもす 1 ひのと.
十億の夢や年末宝くじ 智恵子 1 せつ子.
努力あと九州場所に見てとれる 明日香 1 宏虎.

11月22日 (投句25名 選句24名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
帰りそび焚火の主と二人きり 素秀 7 かえる.みきえ.智恵子.むべ.たか子.もとこ.たかを.
吊るし柿急に華やぐ軒端かな みきえ 6 あひる.明日香.もとこ.ふさこ.たかを.こすもす.
掘っ建ての並ぶ牡蠣小屋旅始め 智恵子 5 みきえ.明日香.ぽんこ.千鶴.みきお.
目瞑りて落ち葉しぐれを浴びにけり たか子 4 せつ子.あひる.せいじ.千鶴.
短日や鳥も早々塒入る 明日香 2 智恵子.たか子.
てらてらと朝日弾きて吊し柿 やよい 2 せつ子.澄子.
三人のままごとめきし芋煮会 あひる 2 せいじ.ひのと.
幼子や手より大きな散紅葉 きよえ 2 こすもす.みきお.
園丁も小休憩の日向ぼこ せつ子 2 ぽんこ.なつき.
小雪や土鍋の蓋の花模様 ひのと 2 素秀.なつき.
幕開くや世界サッカー熱の渦 千鶴 2 宏虎.きよえ.
かどかどでスマホ向けらる紅葉かな もとこ 2 宏虎.ふさこ.
妻のメモ卓上にありおでん鍋 宏虎 2 豊実.むべ.
大根引くビデオ撮影妻女優 豊実 1 きよえ.
夫も剥き呉れて数多の柿すだれ やよい 1 かえる.
電飾はビーハッピーと冬来たる たか子 1 ひのと.
あだばえの万両の実の赤きこと こすもす 1 澄子.
七五三眉のきりりとマスクの子 なつき 1 満天.
天窓の枯葉蠢めく万華鏡 智恵子 1 素秀.
木枯らしに湯気攫われる露天の湯 かえる 1 豊実.
冬日浴ぶ亀の甲羅のやうな島 ひのと 1 満天.

11月21日 (投句24名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
母の声懸大根の向ふより ひのと 5 豊実.みきえ.むべ.なつき.はく子.
円舞曲タクトは振られ枯葉散る たか子 4 たかを.満天.せつ子.千鶴.
冬空や鳶ゆうゆう露天の湯 かえる 3 豊実.せいじ.董雨.
大花火焦がすや冬の播磨灘 きよえ 3 宏虎.満天.なつき.
下校子の校門落葉蹴り上げて 満天 3 たかを.千鶴.きよえ.
ヘラひとつ巧みに捌く鰯売り みきお 3 宏虎.澄子.せつ子.
浦小春指呼に満珠と干珠島 せいじ 3 智恵子.澄子.やよい.
鍋蓋を盾に銀杏焙る母 智恵子 3 みきえ.こすもす.やよい.
枯菊を刈る残り香に忌を修す なつき 2 明日香.ぽんこ.
会釈してふたゝび落葉掃き始む ひのと 2 はく子.ふさこ.
老母も来て土産話を聞く炬燵 あひる 2 董雨.もとこ.
渋柿の干せば気になる空模様 ぽんこ 2 あひる.智恵子.
朴落葉人の気配のごとありぬ むべ 2 たか子.せいじ.
山の気を立たせ時雨の松林 素秀 2 かえる.きよえ.
旅人の黄葉大樹にあんぐりと もとこ 1 ひのと.
コロナ禍の隙間を縫ひて忘年会 こすもす 1 明日香.
林檎の樹揺らす少年獣めく 澄子 1 むべ.
ももとせの庭掃き終ヘて降る落葉 董雨 1 もとこ.
柿落葉戯れ絵のごとく一面に 明日香 1 素秀.
日の温み海の遠鳴り枇杷の花 澄子 1 ふさこ.
ハイタッチ孫と挨拶冬の街 たか子 1 ぽんこ.
鎮魂のパゴダ粧ふ山の上に せいじ 1 素秀.
秋刀魚焼く脂の匂ひ両隣り みきお 1 ひのと.
濃緑のあはひに蜜柑ひいふうみ 明日香 1 たか子.
疫病に打ち勝て冬の大花火 きよえ 1 こすもす.
老夫婦寄り添う散歩咳ひとつ たかを 1 かえる.
冬帽の色かろやかな白とする 素秀 1 あひる.

11月20日 (投句24名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
子に将棋手加減なしや木の葉髪 なつき 6 豊実.かえる.たかを.宏虎.もとこ.ひのと.
灯油汲み終へて仰ぐや寒北斗 ひのと 5 たかを.素秀.智恵子.むべ.なつき.
タンカーの去りし海峡冬暮色 せいじ 4 あひる.智恵子.満天.なつき.
つい裏を覗いてみたり菊人形 あひる 4 はく子.みきえ.ぽんこ.明日香.
錦秋の湯巡り桶と下駄の音 智恵子 4 宏虎.董雨.みきお.みきえ.
山霊を鎮めて深き紅葉谷 たか子 4 もとこ.みきお.澄子.明日香.
水を切る波状飛行の黄鶺鴒 豊実 3 たか子.こすもす.せいじ.
シクラメン火のやうな紅選びけり あひる 2 むべ.せいじ.
汝と住まふ家こそよけれ枯木宿 せいじ 2 素秀.たか子.
甲斐信濃尾根道連ね冬銀河 澄子 1 千鶴.
枯れ葉山風にほどけて手のひらに ふさこ 1 かえる.
間違えし釘引き抜きて柿を食む たかを 1 豊実.
岩山の窪に積もる散紅葉 みきお 1 あひる.
満載の紅葉黄葉や水鏡 もとこ 1 満天.
白壁や紅れない揺るる冬紅葉 みきお 1 ふさこ.
一陣の風まともに吹きて銀杏散る 宏虎 1 董雨.
こうのとり秋の播磨に十九羽 みきえ 1 澄子.
写真屋のウインドー前晴着の児 董雨 1 ひのと.
木枯や沖白波を尖らせど 素秀 1 千鶴.
冬の蝶谿を越へゆく余力あり 澄子 1 はく子.
診察室ドアが軋みて年の暮 たかを 1 ぽんこ.
浜踏むに陣を乱すや浮寝鳥 隆松 1 きよえ.
山眠る用意を始む気配あり たか子 1 こすもす.
虫食いのいよいよ多し柿紅葉 董雨 1 ふさこ.
船に帆を掲ぐるごとく蒲団干す ひのと 1 きよえ.

11月19日 (投句22名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
湯豆腐が仕掛けてありぬ母の留守 ひのと 8 豊実.たか子.智恵子.もとこ.ふさこ.こすもす.董雨.せいじ.
靴紐を結び直して落葉道 みきお 6 宏虎.みきえ.あひる.澄子.なつき.せいじ.
山路へと招きし石蕗の花あかり あひる 4 豊実.満天.みきお.せつ子.
退き際を暫し思案の懐手 澄子 4 たか子.素秀.ぽんこ.はく子.
ももとせの景貫きて木守柿 澄子 4 みきえ.はく子.せつ子.きよえ.
教会の椅子に座布団冬日和 もとこ 4 あひる.むべ.みきお.ひのと.
軒下の陽射しを当てに柿を干す ぽんこ 3 隆松.かえる.董雨.
小流れの水草紅葉ネオンめく 智恵子 3 たかを.むべ.きよえ.
冬の水鎮もる処マリア像 たか子 2 満天.ぽんこ.
つい絵筆取りたくなりし蔦紅葉 こすもす 2 明日香.ひのと.
鈴の緒の余韻を背ナに寒き朝 素秀 2 澄子.ふさこ.
糸だけの蜘蛛の囲そつと外しけり 明日香 2 かえる.千鶴.
冬服に母の遺せし虫の穴 あひる 2 たかを.もとこ.
寒暁や淡き三日月中天に 明日香 1 千鶴.
ふるさとの紅葉且散る城址かな せいじ 1 宏虎.
喪の家の爪立ちで入る寒厨 ひのと 1 素秀.
岸壁の富士壺洗ふ冬の浪 せいじ 1 智恵子.
冬晴れの照りて数多の残る柿 満天 1 こすもす.
冬野菜とりどり持ちて旧友来 みきえ 1 明日香.
気にいらぬベスト解きし毛糸玉 きよえ 1 なつき.

11月18日 (投句23名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
瀬戸凪て千畳広ぐ牡蠣筏 せつ子 12 はく子.みきえ.智恵子.あひる.せいじ.澄子.みきお.そうけい.なつき.こすもす.千鶴.きよえ.
冬耕やまたこの土に世話になる 千鶴 6 あひる.もとこ.むべ.明日香.きよえ.ひのと.
借り傘を置いて帰りぬ懐手 ひのと 4 豊実.はく子.たかを.ぽんこ.
冬耕の畝弓なりに曲がりけり 千鶴 3 せいじ.澄子.あられ.
聳え立つクレーン一基大枯野 こすもす 3 素秀.せつ子.あられ.
光る目の狸ふり向く峠道 素秀 3 みきお.そうけい.ひのと.
暮早し波止の船灯波ひかる きよえ 2 満天.智恵子.
枯菊の声かと細き風の音 素秀 2 かえる.ふさこ.
笹鳴くや仰ぎ踏み行く森深き ふさこ 2 宏虎.ぽんこ.
のっそりと猫の現わる小春かな みきお 2 みきえ.たかを.
枯れ藪に隠し絵めきて雀どち あひる 2 素秀.なつき.
炉開きや主客一如の佳き日なる 澄子 2 もとこ.千鶴.
盛上がる猫の噂や冬散歩 こすもす 1 むべ.
城小春雀は雀鳩は鳩 せいじ 1 たか子.
朝靄のベールに幽玄山眠る 智恵子 1 せつ子.
粒揃はぬ蜜柑盛られて転げ落ち あひる 1 ふさこ.
楓葉の彩る屋根や山の茶屋 かえる 1 こすもす.
息白し輪切り検査の空洞へ せつ子 1 かえる.
古絵本ベランダに干す小春空 そうけい 1 豊実.
銀杏黄葉空に領土を広げたる むべ 1 たか子.
聖母像穏やかに佇つ紅葉谷 たか子 1 満天.
狛犬も少し崩れて神の留守 たか子 1 宏虎.
どの庭も主役はひかる実南天 満天 1 明日香.

11月17日 (投句24名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
陶たぬき冬日を返す丸き腹 なつき 7 豊実.智恵子.そうけい.素秀.満天.せいじ.千鶴.
一坪の老いの丹精冬菜畑 こすもす 6 たか子.満天.ぽんこ.せつ子.あられ.明日香.
掛け軸の虎の咆哮冬日和 宏虎 4 かえる.澄子.みきお.千鶴.
旅慣れし小さき鞄小六月 むべ 3 みきえ.もとこ.なつき.
木蝋を商ふ旧家櫨紅葉 澄子 3 たか子.みきえ.智恵子.
炬燵居にいつも不機嫌さうな父 ひのと 2 素秀.なつき.
鉄なべの赤き暖簾や冬の駅 せいじ 2 むべ.ぽんこ.
コストコのカート返して鰯雲 豊実 2 たかを.ひのと.
銃眼に差し入る枝の返り花 素秀 2 あひる.豊実.
牛小屋の小さな灯り寒波来る みきお 2 あひる.むべ.
学び舎の残る灯りや冴ゆる夜 満天 2 宏虎.あられ.
前かごに紅葉数枚ペダルこぐ たかを 2 宏虎.ふさこ.
七曜の巡る早さや石蕗の花 千鶴 2 ふさこ.きよえ.
まほろばも一面枯れ田ひろがれり 明日香 1 かえる.
着ぶくれて腹巻財布さがしけり なつき 1 せつ子.
柿とシャツ並び干されてベランダに はく子 1 きよえ.
酉の市熊手担いで夷顔 智恵子 1 みきお.
神域へ踏み込む前の落葉道 素秀 1 たかを.
道問えばシスター柔和冬うらら たか子 1 せいじ.
寒風にわらべ歌来て灯油売り 満天 1 もとこ.
レモン切れ明日に延ばすジャム作り こすもす 1 ひのと.
次々とエスカレーター落葉食む せいじ 1 そうけい.
座布団を縁にならべて小春の陽 あひる 1 明日香.
重ね着の一枚脱ぎて句も軽し もとこ 1 澄子.
干し柿やスマホ見ながら初挑戦 きよえ 1 こすもす.
山陵に残る輝き冬紅葉 明日香 1 こすもす.

11月16日 (投句25名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
時雨るるや宛先滲む喪のはがき むべ 8 かえる.せいじ.豊実.ぽんこ.あられ.なつき.はく子.千鶴.
寒林に聖書を描く道しるべ あひる 4 せつ子.せいじ.たかを.たか子.
園丁も客に手を振り小六月 こすもす 3 澄子.あひる.むべ.
ため池に朝日あつめて山眠る 満天 3 智恵子.あひる.きよえ.
焼芋屋追うて路地まで来たりけり ひのと 3 せつ子.みきえ.なつき.
急磴に見下ろす街の小春かな たか子 3 素秀.澄子.満天.
神木に両手触れゐて冬ぬくし なつき 3 たか子.ふさこ.明日香.
加齢です医者の一言冬に入る 宏虎 3 智恵子.もとこ.みきお.
短日を追い越してゆく人の波 澄子 3 あられ.むべ.きよえ.
初冬の船より下ろす担架かな ひのと 2 豊実.素秀.
腹ばいの犬とうたた寝暖炉かな かえる 2 ぽんこ.みきお.
前後ろ交互にあぶる焚火かな みきお 2 みきえ.千鶴.
欠伸する父さんもゐて園小春 せいじ 2 宏虎.うつぎ.
今年又老医師元気予防接種 たかを 2 宏虎.こすもす.
宅急便からから鳴らす凍み豆腐 智恵子 2 もとこ.うつぎ.
冬紅葉自己主張して門前に 明日香 1 ふさこ.
傘寿卒寿グランドゴルフ冬うらら はく子 1 満天.
電車揺れコートの客もみんな揺れ あひる 1 ひのと.
知らんぷりしてゐるやうや二羽の鴨 せいじ 1 ひのと.
冬ぬくし術後一年結果よし きよえ 1 はく子.
人は皆五十歩百歩神の留守 宏虎 1 こすもす.
寄せ波に足踏み止まぬ冬鴎 素秀 1 かえる.
短日や柱時計の音明か 澄子 1 たかを.
玄関を開けて天与の日向ぼこ 董雨 1 明日香.

11月15日 (投句23名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
落ち葉巻上げて発車の路線バス あひる 8 みきえ.せいじ.むべ.たかを.董雨.ふさこ.なつき.きよえ.
摺足の足袋近づけり奥座敷 素秀 5 たか子.みきえ.みきお.こすもす.そうけい.
湯の街は勾配おほし片時雨 澄子 4 智恵子.宏虎.明日香.あひる.
日照雨とも片時雨とも石の庭 澄子 4 むべ.こすもす.ぽんこ.千鶴.
雀来て遊ぶ落葉の吹き溜り せいじ 4 満天.ふさこ.なつき.ぽんこ.
新聞で日にち確かむ冬の朝 明日香 2 宏虎.もとこ.
駅長の落ち葉掃きよせおもてなし ふさこ 2 きよえ.ひのと.
冬曇り受胎告知に燭灯し もとこ 2 豊実.ひのと.
狛犬の顔に苔むす神の留守 満天 2 かえる.澄子.
竜の玉濡れて艶めく宮の道 智恵子 2 澄子.みきお.
柊の花静かなる垣根かな あひる 2 はく子.そうけい.
島捨てし人も交へて鮟鱇鍋 ひのと 2 もとこ.あひる.
水鳥の円陣組みし会議かな きよえ 1 たか子.
寒の朝握りて開く拳かな たかを 1 素秀.
凩の橋くぐり来ぬ水の街 素秀 1 豊実.
日向ぼこラジオ叩いて直しけり ひのと 1 智恵子.
子ら去りてふくら雀はお砂場に 智恵子 1 たかを.
稚を背に俵編む母無口なる みきお 1 千鶴.
風ありて山茶花散らす華やぎに 満天 1 はく子.
菊人形の余りし小菊配らるる なつき 1 素秀.
松手入古葉の雨の下とほる むべ 1 かえる.
降る落葉ホール入口吹き溜まり きよえ 1 董雨.
香煙にまみれ目深に冬帽子 なつき 1 せいじ.
路地の奥終点となる落ち葉かな たか子 1 明日香.
北風に物流トラツク黙々と たかを 1 満天.

11月14日 (投句24名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
少年のバット寒風打ちかへす ひのと 6 せいじ.あひる.素秀.ぽんこ.明日香.なつき.
まだ出来ること指折りて日向ぼこ 明日香 5 せつ子.澄子.たか子.ぽんこ.こすもす.
ドッチボール落葉共々舞い上がる ぽんこ 4 たかを.満天.きよえ.千鶴.
着ぶくれの母が来てをる参観日 ひのと 4 豊実.素秀.みきえ.みきお.
空リフト小春陽乗せて昇り降り 澄子 4 豊実.かえる.せいじ.もとこ.
透きとほる火の玉めきし熟柿かな あひる 3 せつ子.こすもす.ふさこ.
妻の後従がう散歩冬温し たかを 3 宏虎.たか子.千鶴.
予後の友捥ぎたる柿の艶やかに なつき 2 そうけい.むべ.
山茶花の立ちて無言の蕾かな 素秀 2 かえる.もとこ.
時雨来る嵯峨野ぼんやり墨絵めく 宏虎 2 智恵子.ふさこ.
図書館のこの席が好き照紅葉 たか子 2 むべ.ひのと.
店先の幟をしまふ夕時雨 むべ 2 あひる.みきえ.
紅葉山燃ゆるが如く天守閣 かえる 2 満天.なつき.
野地蔵の前かけ仕替え冬至餅 みきお 2 智恵子.きよえ.
秋の雨降り始め告ぐ畑シート みきえ 1 澄子.
日照雨して片時雨して一日かな たか子 1 明日香.
隠沼の像また朱し紅葉谷 隆松 1 宏虎.
杉美林裾を彩る石蕗の花 こすもす 1 そうけい.
発電の巨大プロペラ冬怒涛 こすもす 1 みきお.
カバの口大きく開く小春かな みきお 1 ひのと.
一陣の風に回転する落葉 ぽんこ 1 たかを.

11月13日 (投句24名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
白足袋に花粉こぼるる菊人形 なつき 12 みきえ.智恵子.あひる.むべ.たか子.ぽんこ.せいじ.こすもす.みきお.きよえ.そうけい.千鶴.
足跡を消すさざ波や小春凪 みきお 4 ぽんこ.隆松.ふさこ.董雨.
夕暮れの路地より匂ふおでんかな 満天 3 なつき.ふさこ.あられ.
徒遍路に径譲られし冬麗ら 澄子 3 宏虎.豊実.なつき.
人足りぬ十一月の草野球 素秀 3 たかを.豊実.澄子.
深鉢につゆだくで盛るおでんかな むべ 2 せいじ.こすもす.
冬の朝プルトップ缶開けられず 明日香 2 むべ.もとこ.
舞姫の強き眼ざしアイスショー あひる 2 みきえ.千鶴.
宮島の鳥居仕上がる冬はじめ みきお 2 満天.澄子.
朝刊を括る自転車霜の夜 ひのと 2 智恵子.きよえ.
はわいてふ名の道の駅冬帽子 こすもす 2 素秀.ひのと.
湖畔のカフェS字に招く紅葉路 そうけい 2 たかを.宏虎.
紅葉して臥龍が淵の奈落かな 澄子 2 あひる.そうけい.
小春日の母の目脂を拭ひけり ひのと 1 もとこ.
そこここにだれも拾わぬ花梨の実 かえる 1 明日香.
無住寺の庭さつぱりと冬初め なつき 1 満天.
冬ぬくし干しもの終へて大背伸び きよえ 1 素秀.
どこも「満」歩く優越紅葉狩り 豊実 1 ひのと.
枯蓮や彩り添へる赤き橋 ぽんこ 1 明日香.
流木と犬と戯れ冬の海 智恵子 1 たか子.
遠くから島全体が蜜柑色 宏虎 1 董雨.
石地蔵娘の供養木瓜の花 ぽんこ 1 みきお.
小春日のユニホーム姿町駆ける 満天 1 あられ.
杉玉や青々となり冬支度 ふさこ 1 かえる.
寒鯉の喉奥見せて餌ねだる 千鶴 1 かえる.

11月12日 (投句22名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
指先に触れて冷たき花梨の実 澄子 5 豊実.素秀.なつき.ぽんこ.そうけい.
リュックサックに詰める蜜柑や句会の日 こすもす 4 宏虎.もとこ.かえる.そうけい.
泣き声にカメラ傾く七五三 豊実 4 かえる.あられ.みきお.ひのと.
血染めめく伊吹の谷の冬紅葉 ふさこ 3 宏虎.せいじ.あひる.
辣韮の花潮騒を聞く丘に 素秀 3 澄子.こすもす.あひる.
定位置に戻して感謝斧仕舞ひ みきお 3 智恵子.もとこ.みきえ.
三椏に宿る蕾や今朝の冬 むべ 3 たか子.あられ.ぽんこ.
一本の一際赤き庭紅葉 せいじ 3 豊実.ふさこ.こすもす.
屋形船障子に躍る影法師 智恵子 3 みきお.隆松.董雨.
何時しかに俳句が友の夜長かな 宏虎 3 智恵子.たか子.ふさこ.
取り置きし連載読むや長き夜 みきえ 2 せいじ.明日香.
枯れ尾花乗せて浮島たゆたひて あひる 2 なつき.きよえ.
水仙に研ぎし刃物の匂ひあり ひのと 2 むべ.素秀.
水やりにホースつなげり菊花展 なつき 2 たかを.明日香.
散り紅葉カサカサ踏みて散歩犬 満天 2 たかを.ひのと.
学生の多き沿線冬うらら たか子 2 むべ.満天.
丘の上煙ひとすじ冬館 みきお 2 澄子.みきえ.
丹精の子らの菊鉢写真添へ なつき 2 満天.きよえ.
来島の潮目変わり目小春瀬戸 澄子 1 千鶴.
風まかせ桜紅葉の散り始む きよえ 1 董雨.
冬うらら七十五年目の初日 せいじ 1 千鶴.

11月11日 (投句23名 選句23名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
うまそうに林檎をつかむ象の鼻 豊実 5 はく子.たかを.むべ.ふさこ.千鶴.
地蔵堂裏に薪積む冬初め なつき 5 宏虎.せいじ.むべ.あひる.ぽんこ.
豆腐屋の喇叭の余韻小春空 せいじ 4 豊実.もとこ.たか子.ぽんこ.
芋掘りの子らの犇めく畑一枚 みきえ 4 宏虎.澄子.満天.みきお.
七五三待ちてすやすや写真館 智恵子 4 たかを.あひる.こすもす.ひのと.
木枯や万物浚ひ大海へ みきお 3 智恵子.澄子.みきえ.
柿落葉ふみて畑のかくれ茶屋 きよえ 2 智恵子.満天.
誕生日ギフトは真央のアイスショー せいじ 2 みきえ.千鶴.
天狗風紅葉散らして山へ消ゆ 明日香 2 もとこ.なつき.
草千里さわさわ戦ぐ草紅葉 智恵子 2 はく子.みきお.
ごんた連れ吊り橋揺らし紅葉散る 宏虎 1 かえる.
まだ誰も居らぬ図書室冬日さす ひのと 1 素秀.
尾根下る紅葉を愛でる足湯かな みきお 1 かえる.
老いの背に覆ふ年輪冬温し ふさこ 1 きよえ.
火事出すな初冬の空に拡声器 たか子 1 こすもす.
潮騒や古老親しむ松手入れ 澄子 1 豊実.
またひとつ漁火消ゆる夜の枯野 ひのと 1 素秀.
コスモスと大山と海バス愉し こすもす 1 ひのと.
後遺症なしと言ひつつ木の葉髪 むべ 1 たか子.
翔び立つは二羽のひよどり木守柿 あひる 1 せいじ.
いつの間に川に鴨増ゆ夕まぐれ 明日香 1 きよえ.
街路樹の影は人型寒夕焼 素秀 1 なつき.
学び舎の窓を隠すや銀杏黄葉 満天 1 ふさこ.

11月10日 (投句23名 選句24名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
蔵元の軒伝ふ湯気寒造り みきお 6 豊実.みきえ.せいじ.明日香.千鶴.そうけい.
弔辞書き終へし窓辺や冬の虹 ひのと 5 宏虎.せいじ.たかを.満天.もとこ.
枯葉山飛び込む犬の至福かな 智恵子 4 かえる.たかを.ふさこ.そうけい.
薪割りの乾きし音や寒日和 みきお 4 あひる.澄子.満天.もとこ.
耳なほし地蔵さまとは冬うらら 明日香 2 素秀.たか子.
天体ショー明けて夜更けの名月や かえる 2 智恵子.ぽんこ.
ストーブに微睡み止まぬ老母の午後 あひる 2 明日香.みきお.
七色の川面に散らす冬紅葉 満天 2 宏虎.みきお.
はや閉ざす木枯の日の門扉かな ひのと 2 なつき.ふさこ.
菊の香や天守に競ふ竜王位 せいじ 2 澄子.たか子.
畑仕事御陵の脇で冬日浴び 明日香 2 かえる.きよえ.
緋のかぶら出回り初むる伊予路かな 澄子 2 あひる.みきえ.
妻娘どつちがどつちマスク顔 たかを 2 なつき.ひのと.
干し柿の日毎にませる甘さかな 澄子 1 きよえ.
冬菊の多彩を供華に地蔵尊 満天 1 ぽんこ.
オーブンで干柿完成三時間 こすもす 1 ひのと.
柚子しぼる指先の香の清清し きよえ 1 むべ.
月を食む地球の影の赤茶けて せいじ 1 千鶴.
小児科の庭の実柘榴見上ぐる子 豊実 1 素秀.
重くても受取る柿や散歩途中 こすもす 1 智恵子.
柚子の香やいつもの鍋の格上がる きよえ 1 こすもす.
石垣に間隙のあり石蕗の花 むべ 1 こすもす.
一人子の大勢で来る七五三 宏虎 1 豊実.
小春日や恩師囲みてクラス会 みきえ 1 むべ.

11月9日 (投句24名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
満月に立ちはだかりし地球かな みきえ 5 かえる.宏虎.せいじ.はく子.そうけい.
赤銅の月刻々と冬に入る 千鶴 5 たか子.澄子.なつき.董雨.あひる.
包丁を砥ぐ父のあり寒の鯉 みきお 4 たか子.素秀.そうけい.みきえ.
月蝕を厨の窓に熟柿吸ふ 素秀 4 みきお.こすもす.千鶴.みきえ.
月蝕や信長生きし時を経て きよえ 4 豊実.宏虎.満天.せつ子.
立冬の水尾切り傷の如くあり ひのと 3 澄子.むべ.あひる.
古民家の上がり框に石蕗の花 たか子 3 隆松.せつ子.ぽんこ.
蝕消えて月光あまねく蘇る 千鶴 3 はく子.なつき.こすもす.
忍び寄る地球の影や月の蝕 せいじ 2 智恵子.ぽんこ.
何事も無かったように冴ゆる月 こすもす 2 明日香.ふさこ.
こも巻の縄の結び目匂ひけり みきお 2 せいじ.明日香.
と見るまに勾玉となる冬満月 むべ 2 満天.千鶴.
人参の紅散りばめてシチュー煮る あひる 2 むべ.ひのと.
冬空に皆既月食ショー映えて 明日香 2 董雨.きよえ.
小春日の園児笑顔のマスクなし 満天 2 もとこ.たかを.
図書館の換気の窓を小春風 素秀 1 かえる.
賽銭箱小銭の代わり花梨の実 ぽんこ 1 ひのと.
母の喪を知らせ終へれば冬に入る あひる 1 もとこ.
褐色の月見る今宵影もなし 智恵子 1 ふさこ.
月蝕の始めと終はり呼ばれたり なつき 1 豊実.
夫と見ん世紀の月触冬宇宙 せつ子 1 きよえ.
戦乱の色変えぬ松武家屋敷 豊実 1 みきお.
渓流に雪崩れて熟柿撓わなる 澄子 1 たかを.
写メールの秋送りくる遊子かな せつ子 1 智恵子.
冬服の母に打たれしこと一度 ひのと 1 素秀.

11月8日 (投句21名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
ふきん縫ふ指は骨太一葉忌 素秀 7 たかを.豊実.せいじ.ぽんこ.みきお.もとこ.むべ.
脚抜けば片足残る蓮根掘り みきお 6 ぽんこ.あられ.なつき.こすもす.ふさこ.千鶴.
白菜の干され陣取る曲がり縁 智恵子 5 せつ子.あひる.素秀.明日香.もとこ.
通夜堂に揺らぐ寒燈草遍路 澄子 3 あひる.素秀.はく子.
足袋脱げば五指寛いでをりにけり ひのと 3 かえる.せいじ.たか子.
立冬や波荒くなる日本海 宏虎 2 満天.ふさこ.
トンネルを出て知らぬ街冬めきぬ たか子 2 宏虎.むべ.
屋根越えて採られぬままの柿たわわ なつき 2 満天.ひのと.
立冬や百年動かぬ力石 豊実 2 澄子.みきお.
おだやかな晴の一ト日や冬に入る きよえ 2 こすもす.はく子.
解説を読みて納得賞の菊 みきえ 2 かえる.ひのと.
青空の城公園に菊花展 みきえ 2 宏虎.明日香.
青空や桜紅葉の虫の穴 あひる 2 澄子.あられ.
冬日差窓拭きあげる亭午かな ぽんこ 1 たか子.
短日に心いそげど時の過ぐ きよえ 1 千鶴.
ズワイガニ手足動かし初競りに ふさこ 1 なつき.
立冬や草なほ茂き一草庵 澄子 1 みきえ.
波止さびし泡立草の黄の葎 せいじ 1 智恵子.
浮かぶ柚子胸まで迫る冬至風呂 みきお 1 きよえ.
叡山の裾にちぎり絵川紅葉 もとこ 1 豊実.
招き書き大入り願ふ文字くねる たか子 1 たかを.
やはらかき靴下買ひて冬に入る あひる 1 智恵子.
恍惚と紅葉且つ散るいのちかな 素秀 1 せつ子.
奥山の紅葉回廊人の並 智恵子 1 みきえ.
街路樹のひらりひらりと冬紅葉 満天 1 きよえ.

11月7日 (投句20名 選句24名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
就農の子の丹精の芋と藷 たか子 5 あひる.澄子.智恵子.せいじ.ぽんこ.
神主の走る境内七五三 豊実 4 宏虎.もとこ.ぽんこ.たか子.
秋さやか屋号で呼び合ふ城下町 澄子 4 なつき.みきお.むべ.千鶴.
長き夜の書架より垂るゝ栞紐 ひのと 4 豊実.素秀.むべ.たか子.
道譲り笑顔いただく秋の山 むべ 3 かえる.みきお.たかを.
織る糸へ冬日の薄き紅ほのか たか子 3 素秀.ふさこ.きよえ.
冬灯し湯宿に古りし雑記帳 なつき 3 智恵子.たかを.明日香.
人誰も逝く日判らず散る紅葉 宏虎 3 もとこ.なつき.せつ子.
つむじ風落ち葉を抱え左巻き かえる 3 せいじ.きよえ.せつ子.
鮭遡上母川の梁をすり抜けリ 智恵子 2 豊実.千鶴.
お茶席とピアノ演奏文化の日 こすもす 2 満天.ひのと.
落葉踏む音だけがする岨の道 せいじ 2 あひる.みきえ.
コスモスに吹くランダムな郷の風 あひる 2 みきえ.ふさこ.
四阿で俳画に一句秋惜しむ ふさこ 1 宏虎.
おでん煮て入れ忘れたりごぼう天 あひる 1 ひのと.
草の実を日暮の紅く染めゆけり 素秀 1 かえる.
コスモスを手折る少女と目が合ひぬ ひのと 1 明日香.
寒菊の黄花の慎まし畑の中 きよえ 1 澄子.
陽と風と落葉の中のベンチかな なつき 1 こすもす.
天高し嶺のくつきり雲もなし 宏虎 1 こすもす.
冬の夕雲や日に吸い込まれ行く きよえ 1 満天.

11月6日 (投句24名 選句23名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
ひび継ぎし曇りガラスに冬日満つ なつき 5 かえる.せいじ.みきえ.もとこ.むべ.
岩肌に貼り付く紅葉小糠雨 みきお 5 豊実.せいじ.みきえ.ぽんこ.たか子.
切通し頭上に揺らぐ通草の実 澄子 3 智恵子.なつき.こすもす.
別れ来てはづす時計の冷やかに ひのと 3 たかを.なつき.あられ.
冬うらら繰る指の反り丹波織 たか子 3 あひる.千鶴.ふさこ.
時雨降るヒマラヤ杉を垂直に 素秀 3 あひる.もとこ.たか子.
宙に舞ふ色葉一枚蜘蛛の囲に 明日香 3 満天.ふさこ.こすもす.
廃屋の縁に猫ゐる冬日差し たかを 3 かえる.宏虎.素秀.
煤逃の一人残さる子供かな みきお 2 智恵子.澄子.
疎らなる名残の萩の白さかな 澄子 2 ぽんこ.素秀.
あちこちの挨拶温し村のバザー たか子 2 はく子.ひのと.
老母に買ふセーター吾にも似合ひけり あひる 1 千鶴.
側道を真つ赤に染める花水木 明日香 1 満天.
山静か赤一色の落葉道 せいじ 1 あられ.
体操の両手振り上げ鰯雲 豊実 1 たかを.
栗ごはん瑞穂の国を味はひぬ 千鶴 1 はく子.
行く秋や四ゲーム目は疲れ気味 こすもす 1 宏虎.
猪の出没しきり夜半の畑 千鶴 1 澄子.
落葉踏む杖のサクサク晴るる空 きよえ 1 ひのと.
立冬やオートバイにて新聞来 宏虎 1 きよえ.
繋がらぬ電話林檎の収穫地 あひる 1 豊実.
毛糸玉継なぐモチーフ古き糸 智恵子 1 きよえ.
冬めくや油の匂ふ湾岸線 素秀 1 むべ.

11月5日 (投句23名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
菜々さんのいつもの席に菊の花 はく子 9 あひる.せいじ.智恵子.澄子.満天.もとこ.ぽんこ.むべ.ひのと.
見送りの衿かき合はす星月夜 ひのと 8 せいじ.はく子.素秀.みきお.もとこ.ぽんこ.むべ.たか子.
千歳飴折りて分け合ふ姉いもと なつき 4 豊実.満天.きよえ.たかを.
枯蓮や戦の果ての地獄絵図 ぽんこ 3 宏虎.澄子.こすもす.
弦の月直階段の小窓枠 みきえ 2 かえる.ふさこ.
喫煙所にて朝寒を言ひ合へる ひのと 2 かえる.素秀.
しんがりはベビーカーゆく七五三 なつき 2 はく子.隆松.
吊るし柿音符のやうに軒の下 千鶴 2 豊実.きよえ.
丹波布を守る街道の冬初め たか子 2 あひる.明日香.
花びらをこぼして傾ぐ白椿 かえる 1 千鶴.
さらさらと落ち葉が誘う散歩道 たかを 1 こすもす.
畳へと伸びる朝日や冬近し 満天 1 明日香.
冬初め太梁うねる旧家あり たか子 1 みきお.
秋風を纏ひて歩む草遍路 澄子 1 みきえ.
秋桜に寄り添ふ蝶も揺らり揺ら ふさこ 1 宏虎.
まほろば線開かないドアやそぞろ寒 明日香 1 智恵子.
角曲がる出合ひ頭に赤蜻蛉 せいじ 1 なつき.
セーターの老母は気にせぬ毛玉とる あひる 1 たかを.
眉引きもうまく描けぬ秋思かな ぽんこ 1 千鶴.
サウスポーのホールインワン秋の虹 こすもす 1 ひのと.
歴日のけやき並木や黄落期 せいじ 1 みきえ.
冬近し切り立つ崖の大蛇ぐら 千鶴 1 なつき.
一重なる白こそよけれ貴船菊 澄子 1 たか子.
測量帰りポケットの中にも草の実 こすもす 1 ふさこ.

11月4日 (投句24名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
畳の目数えて伸びる冬日かな たか子 5 明日香.たかを.もとこ.せつ子.なつき.
杉玉はもう黒々と冬始め たか子 4 澄子.ふさこ.こすもす.きよえ.
気の強いひとは泣きむし衣被 ひのと 3 豊実.たか子.むべ.
川面にて投手の真似し秋惜しむ 宏虎 3 明日香.ふさこ.むべ.
李白の詩皆で吟詠文化の日 千鶴 3 宏虎.たか子.こすもす.
ウインクでピースサインの七五三 なつき 3 満天.たかを.ひのと.
間引き菜を湯掻き今宵の箸休め かえる 3 智恵子.澄子.せつ子.
穴惑ひ同じ苗字の狭の里 澄子 3 豊実.はく子.なつき.
新しき布団にダイブ弾ける子 みきえ 3 せいじ.あられ.ひのと.
陸軍墓碑壊れしままの菊の供花 ぽんこ 2 もとこ.きよえ.
手鏡にほほゑむ人や草の花 ひのと 2 素秀.あられ.
長き夜や宇治十帖を読み始む 明日香 2 千鶴.みきえ.
礼拝堂出でて仰げる天高し せいじ 2 満天.ぽんこ.
山門に一礼しゆく秋遍路 澄子 2 智恵子.みきえ.
秋郊のかなた犬笛響きけり むべ 1 素秀.
星空に寒柝一打響もせり みきお 1 ぽんこ.
防風林海風に鳴く虎落笛 智恵子 1 かえる.
厄介な草の実総身に帰宅せり こすもす 1 はく子.
灯火親し父の残せし殴り書き もとこ 1 宏虎.
ハロウィーン仮装の襟にゐのこづち 素秀 1 あひる.
白蝶の翅を休めし文化の日 たかを 1 千鶴.
里の垣秋明菊の背比べ 智恵子 1 かえる.
お掃除は木の葉すつかり落ちてから 明日香 1 あひる.
すずかけの枯葉コツンと落ちにけり あひる 1 せいじ.

11月3日 (投句24名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
あとがきを読む長き夜の鼻眼鏡 ひのと 5 かえる.素秀.もとこ.なつき.むべ.
林道に垂れて届かぬ通草の実 あひる 4 智恵子.澄子.明日香.みきお.
蹲踞の杓に掬ひし秋の星 澄子 4 豊実.せいじ.みきお.たか子.
小鳥来る百度参りの小さき背 なつき 4 たかを.満天.澄子.はく子.
珈琲が自慢のカフェや紅葉谷 あひる 3 満天.なつき.はく子.
山肌の帯と留まる雨後の霧 隆松 3 かえる.せいじ.智恵子.
寄せ波に影を流して秋の鳶 素秀 2 隆松.むべ.
刈り込みし庭の木守のよそよそし せいじ 2 たかを.ふさこ.
芋掘りの子軍手の中で手が遊ぶ ふさこ 2 ぽんこ.千鶴.
戸締りの窓南空に弦の月 みきえ 2 宏虎.千鶴.
散りてなほ美しきかな柿紅葉 明日香 2 こすもす.きよえ.
参磴の隅に渦巻く落葉かな ぽんこ 2 明日香.たか子.
生駒嶺は夕映えながら初時雨 たか子 2 宏虎.あひる.
小さき手で母の手探る夜寒かな ひのと 2 みきえ.ぽんこ.
芋掘りや地球に穴の何十個 たか子 1 もとこ.
秋の蜂日差しの中をさまよへる なつき 1 あひる.
ジム通ひはじめる朝や鳥渡る みきお 1 豊実.
汽水魚の群れなす影や水澄みて 千鶴 1 こすもす.
秋高しドラゴンドラは宙を行く かえる 1 ひのと.
熟し柿その差一瞬地に裂けり 千鶴 1 ふさこ.
小春日や鶏の声聞かぬまま 宏虎 1 きよえ.
海を背に脚立の用意松手入れ 宏虎 1 素秀.
柿をもぐ嫗らの声ハイテンション こすもす 1 みきえ.
白茄子とリーフレタスが土産物 こすもす 1 ひのと.

11月2日 (投句21名 選句24名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
背中押す霧笛や長き港坂 素秀 6 豊実.宏虎.たか子.隆松.むべ.なつき.
つんつんと尖りて葱の長き畝 あひる 5 豊実.宏虎.澄子.たかを.明日香.
朝露に濡れをる牛の鼻輪かな ひのと 5 せいじ.素秀.みきえ.ぽんこ.みきお.
百雀を丸抱へにす冬木立 せいじ 4 もとこ.たか子.ぽんこ.なつき.
松脂を弓に滑らす秋夜かな むべ 3 かえる.みきえ.智恵子.
一睡ののちの夜長や明けの月 澄子 2 満天.きよえ.
祭り果てベンチに残る杖一本 みきお 2 智恵子.たかを.
秋潮の波止に昨日をさらひ散る 素秀 2 あひる.むべ.
捨て案内子雀仲良く上に乗る 宏虎 2 満天.ふさこ.
秋思ふと小雨そぼ降る繁華街 せいじ 2 素秀.みきお.
朝市の客に愛でられ七五三 なつき 2 かえる.明日香.
ひとひらの耿となりて秋のてふ 澄子 2 せいじ.あひる.
初時雨ビニール傘の音愉し たか子 1 澄子.
初時雨画面は燃ゆるウクライナ たか子 1 ひのと.
サクサクと音楽しみて次郎柿 智恵子 1 ひのと.
猫舌が豆腐吹きたり豆乳鍋 あひる 1 きよえ.
この雨に秋も終りと察知せり 千鶴 1 ふさこ.
秋晴れの空にはためく万国旗 かえる 1 こすもす.
蟷螂の緑眼に子も手がのびず ふさこ 1 千鶴.
瑠璃光院机もみぢの雅かな 智恵子 1 千鶴.
萩の戸や客一人来てそれつきり ひのと 1 もとこ.
思ひ出の古きアルバム秋惜しむ 満天 1 こすもす.

11月1日 (投句23名 選句23名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
穭田へ遅れて鳩のまた一羽 せいじ 6 かえる.あひる.素秀.たかを.みきお.たか子.
甘藷掘りの赤白帽子賑はひて 満天 5 豊実.ふさこ.みきお.こすもす.千鶴.
衣被小鉢に母の味噌添えて 智恵子 4 むべ.澄子.たか子.なつき.
竹垣の奥に茶室や石蕗の花 智恵子 4 満天.宏虎.ぽんこ.こすもす.
湯けむりの鉄輪訪ぬ冬どなり 千鶴 3 むべ.もとこ.みきえ.
止みさうで止まぬ夕雨林檎剥く ひのと 2 あひる.たかを.
子ら去りてシーソー軋む秋の暮 ひのと 2 せいじ.みきえ.
風船の割れてさみしき千歳飴 なつき 2 ぽんこ.あられ.
群れなして鳩の啄む刈田かな せいじ 2 満天.澄子.
収穫祭今や都会の騒ぎかな たか子 1 もとこ.
朝日浴び真珠の気泡冬の川 たかを 1 智恵子.
オスプレイ当然と飛ぶそぞろ寒 明日香 1 ひのと.
七五三巫女と並びて笑む写真 なつき 1 智恵子.
農機具の前に山盛り唐辛子 こすもす 1 豊実.
賞品の新米炊けるそのひと口 ぽんこ 1 きよえ.
ささくれし心の襞や夕月夜 みきお 1 せいじ.
街角に見失ひたる弦の月 あひる 1 素秀.
大橋の天頂はるか鷹渡る 素秀 1 かえる.
秋深し心尽くしの知覧の茶 澄子 1 なつき.
沖縄や台風銀座のただ中に 明日香 1 宏虎.
初紅葉木漏れ日散らす道祖神 ぽんこ 1 きよえ.
寒暖差その都度着替え十月尽 たか子 1 ふさこ.
高みより鷺の見詰める冬の川 たかを 1 千鶴.
空焦がすドドンと秋の大花火 きよえ 1 ひのと.
天高し大地踏ん張る背伸びかな みきえ 1 あられ.

10月31日 (投句24名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
書き出しに迷ふ筆先秋灯下 ひのと 7 たか子.せいじ.素秀.みきお.ぽんこ.あられ.なつき.
落ち鮎の流れに任す命かな 宏虎 6 かえる.たか子.澄子.もとこ.あられ.千鶴.
ハロウインや魔女はいつでも飴持ちて もとこ 4 豊実.たかを.なつき.ひのと.
芋の葉をトトロの傘と遊ぶ子ら 智恵子 3 きよえ.ひのと.明日香.
廃鉱の錆の柱や芒山 隆松 3 素秀.みきえ.せつ子.
白鳥の降り立つ湖の歓喜かな 智恵子 3 満天.きよえ.せつ子.
稲穂波ペダル漕ぎ行く果てしなく たかを 2 かえる.あひる.
合掌の郷に放水秋の虹 みきえ 2 みきお.千鶴.
日曜のチャペルの窓辺小鳥来る せいじ 2 むべ.満天.
その中の一枚栞る落ち葉かな たか子 2 たかを.こすもす.
閑けさや鉱山跡に枯尾花 隆松 2 澄子.みきえ.
蜻蛉にベンチを譲る少女かな ひのと 2 むべ.ぽんこ.
秋潮を聞き流木は鳳となる 素秀 2 豊実.明日香.
鈴なりの雀ぺちやくちや園小春 せいじ 1 こすもす.
紅葉す映ゆるや松の色の間に きよえ 1 ふさこ.
雲焦がす夕焼の空にヒ首の月 はく子 1 もとこ.
鳥帰る北へ北へと向き変えて 明日香 1 宏虎.
トロッコを後押ししたる秋の風 澄子 1 せいじ.
潮流の鳴きて連れくる沖の秋 素秀 1 ふさこ.
疾風が揺らし落ち葉のシャワーかな かえる 1 宏虎.
授業中落ち葉は校庭乱舞中 たか子 1 あひる.
一服の茶を和ませて冬桜 あひる 1 智恵子.
絵心を刺激されるや柿落葉 こすもす 1 智恵子.

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