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8月30日 (投句24名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
流木に坐りて島の星月夜 ひのと 7 せいじ.たかを.ふさこ.なつき.はく子.きよえ.むべ.
一村を潤す疎水山澄めり 澄子 6 そうけい.せいじ.もとこ.みきお.たか子.きよえ.
子ら去りて夫婦で分くる缶ビール なつき 4 豊実.宏虎.明日香.ひのと.
秋すだれ浜風抜ける海の家 千鶴 4 あられ.みきお.こすもす.はく子.
夏惜しみパフェを崩せる銀の匙 むべ 4 ぽんこ.たかを.千鶴.なつき.
雲海に突ん出て黙す烏帽子岩 智恵子 4 かえる.みきえ.あられ.ぽんこ.
風呂掃除して帰りたる帰省の子 なつき 3 みきえ.あひる.ひのと.
朝刊を配る少年残る月 みきお 3 豊実.こすもす.うつぎ.
寝室のかすかな香り菊枕 みきお 2 智恵子.澄子.
傘寿から元気もらふや古希の秋 もとこ 2 智恵子.澄子.
たな雲に織りたたまるる夕焼かな みのる 2 紫陽花.うつぎ.
引き潮にし吹く鯔鯔夕日染む きよえ 2 素秀.紫陽花.
秋の蝶いつもの路地の同じ紋 たか子 2 そうけい.素秀.
ボケ封じ一願成就宮さやか 明日香 1 たか子.
竹林の磴でリハビリ風涼し そうけい 1 明日香.
汗拭きて今日は涼しと言ひ合ひて あひる 1 ふさこ.
窓開けば眠り誘なふ虫の声 千鶴 1 満天.
緑化園秋の気配の整いぬ 宏虎 1 満天.
いつときの秋の気配に長き袖 ふさこ 1 かえる.
百伝ふ皇子の辞世や秋の池 明日香 1 もとこ.
紫蘇の実の佃煮そそる朝餉かな みきえ 1 千鶴.
この頃は探し物増え秋暑し 満天 1 宏虎.
売家札昨日掛けられ赤のまま 素秀 1 あひる.
金風の高み深みへ鎮魂す たか子 1 むべ.

8月29日 (投句23名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
竹箒はき目くっきり涼新た うつぎ 6 宏虎.満天.なつき.こすもす.澄子.みきお.
長き夜や凪待つ水夫の針仕事 ひのと 5 あられ.智恵子.せいじ.そうけい.千鶴.
山霧の晴れし刹那や鹿過ぎぬ 澄子 5 ぽんこ.うつぎ.そうけい.むべ.千鶴.
水澄むや鯉の緋色踊り来し ぽんこ 3 かえる.あひる.明日香.
眠る子に風柔らかし団扇かな かえる 3 あられ.ふさこ.みきお.
風呂照らす裸電球ちちろ虫 みきお 3 みきえ.たか子.ふさこ.
風孕む白きシーツや秋空へ ふさこ 3 宏虎.たかを.たか子.
秋燈を引き寄せ仏彫り始む ひのと 3 素秀.なつき.澄子.
あるなしの風に弾むや百日紅 満天 2 かえる.菜々.
八月や無言の祈り果てしなき みきお 2 きよえ.うつぎ.
街さやか老舗の菓子に並ぶ列 せいじ 2 明日香.ひのと.
眠れずに木星昇る秋の夜 むべ 2 豊実.智恵子.
縁側を上がれぬ老母月照らす たかを 2 もとこ.むべ.
一仕事終へて仰ぎし天高し きよえ 2 満天.たかを.
ごきぶりに姑立ち向かふ勇姿かな あひる 1 ひのと.
鳩時計見上げる孫に西瓜切る 智恵子 1 こすもす.
合い言葉全部分りぬ鯊日和 宏虎 1 あひる.
秋水や加茂大橋をくぐり抜け あひる 1 せいじ.
乾杯の音に合はせて鉦叩 豊実 1 素秀.
朝顔の前で長びく立ち話 満天 1 豊実.
秋涼しついうっかりの寝坊かな こすもす 1 菜々.
食べる顔思い浮かべて葡萄送る 千鶴 1 きよえ.
幻の九重の塔や天高し 明日香 1 ぽんこ.
交差点行き交ふ人や群れ蜻蛉 みきえ 1 もとこ.
秋暑し仙人落ちた久米寺へ 明日香 1 みきえ.

8月28日 (投句26名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
履き慣れぬ鼻緒ぎくしゃく浴衣の子 たか子 7 かえる.たかを.宏虎.智恵子.ふさこ.みきお.ひのと.
団扇手に母の愚痴聞く里帰り みきお 6 智恵子.ぽんこ.あられ.たか子.なつき.澄子.
大富士を楽々登る秋の月 澄子 4 みきえ.きよえ.うつぎ.はく子.
野分くる海難の墓碑傾かせ ひのと 3 あひる.千鶴.澄子.
水琴窟祠の闇に音涼し 智恵子 3 満天.あられ.千鶴.
音一瞬ずれて打ち上げ花火かな 千鶴 3 みきえ.ふさこ.こすもす.
秋日差す水底の砂綾模様 明日香 2 ぽんこ.たか子.
髪カットされながら聞く夏の旅 あひる 2 たかを.むべ.
相槌もめんどくさくて秋暑し もとこ 2 ひのと.むべ.
墓洗ふ手足の長き子ら集ひ なつき 2 かえる.うつぎ.
秋の日や鳥の棲まへる旧校舎 ひのと 2 豊実.素秀.
豆大福買ふ行列や京の秋 あひる 2 宏虎.みきお.
秋風や橋をスキップする鴉 せいじ 2 素秀.こすもす.
軽やかに雨戸繰る音涼新た 満天 1 せいじ.
抜け駆けをして暁の虫の声 うつぎ 1 紫陽花.
分け合える長き虫の音六地蔵 そうけい 1 明日香.
受付の大行列や秋暑し こすもす 1 豊実.
長き夜に話は尽きず俺と俺 たかを 1 せいじ.
秋茜畑仕事を俯瞰せり かえる 1 あひる.
糊ききしエプロン広げ涼新た むべ 1 なつき.
雷鳴に雨の匂いの漂ひぬ 豊実 1 きよえ.
尾根高く棚づくりして秋の雲 みのる 1 紫陽花.
終活と唱へるばかり暑に耐ふる なつき 1 はく子.

8月27日 (投句27名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
すり減りし点字ブロック秋時雨 みきお 7 豊実.もとこ.むべ.なつき.ぽんこ.澄子.あられ.
長き夜のレコードへ針落としけり ひのと 4 たか子.なつき.千鶴.あられ.
南瓜を体重かけて切り分ける 満天 4 あひる.みきえ.明日香.ひのと.
穂芒の柔き生糸のごとくあり 素秀 4 ふさこ.うつぎ.千鶴.せつ子.
御堂への道を塞きたる萩葎 せいじ 3 あひる.智恵子.みきお.
秋風や筆立てに挿す竹とんぼ ひのと 3 かえる.せいじ.はく子.
夕菅や黄昏時の道しるべ 智恵子 3 せいじ.素秀.うつぎ.
墳丘は皇子の墓らしちちろ鳴く 明日香 3 はく子.素秀.きよえ.
虫の夜の一人の杯を重ねけり うつぎ 3 たか子.たかを.澄子.
秋耕の畠に芽吹く雑の草 かえる 3 みきえ.そうけい.ふさこ.
釣銭を握り西日の発車ベル 豊実 2 もとこ.たかを.
強き風徐々に崩れる鰯雲 みきお 2 こすもす.ぽんこ.
黄葉を谷のあはひに掬ひ見る 素秀 2 そうけい.紫陽花.
山ひとつ隔てくぐもる秋の雷 むべ 2 きよえ.明日香.
ケーキ屋に氷と赤き旗揺るる なつき 2 智恵子.こすもす.
立ち漕ぎて塾に急ぐ子夏果てる 智恵子 2 豊実.ひのと.
秋暑し猫道端に四肢広げ ぽんこ 1 かえる.
黄昏に法師蝉鳴く奥の院 宏虎 1 みきお.
還らざる犬の名を呼ぶ秋思かな 澄子 1 宏虎.
竹林のうねり音も消す蝉しぐれ そうけい 1 宏虎.
若者のスマホに明け暮れ終戦日 はく子 1 満天.
蟷螂の大見得きつて隠れをり 明日香 1 せつ子.
一ト日終へしぼむ朝顔次ぐ蕾 きよえ 1 満天.
葡萄選る若き人の手うつくしき 澄子 1 むべ.
まだ見たし屑山に散る白芙蓉 そうけい 1 紫陽花.

8月26日 (投句26名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
児と転ぶ傷のかさぶた夏の果 なつき 7 あひる.豊実.澄子.みきお.ぽんこ.こすもす.みきえ.
穂の孕み匂ひ湧き立つ棚田かな みきお 5 せつ子.智恵子.ぽんこ.千鶴.あられ.
病さへ武勇伝にす生身魂 なつき 5 かえる.せいじ.はく子.明日香.うつぎ.
新しき墓を加へて山澄めり ひのと 4 あひる.せいじ.素秀.そうけい.
忘却にたゆとふ母の夜長かな もとこ 4 智恵子.むべ.たか子.こすもす.
秋雨に濡れつゝ父祖の墓仕舞ふ ひのと 4 なつき.明日香.澄子.みきお.
利酒を蛍手に見せまず一献 素秀 3 たかを.もとこ.あられ.
感染と戦禍ばかりの夏果てる たか子 3 なつき.宏虎.満天.
白芙蓉今日を閉じゆく夕風に 満天 3 きよえ.たか子.もとこ.
萩の風磴百段を登り来て はく子 2 むべ.みきえ.
のびやかに鳴きおほせけり法師蝉 せいじ 2 せつ子.宏虎.
雨粒の残る葉の間に秋の蝶 きよえ 2 たかを.豊実.
霧深しけもの道にも五叉路あり 澄子 2 素秀.ふさこ.
ノンフィクションへ飲み込まれゆく秋灯下 あひる 2 はく子.千鶴.
虫の秋広間吹き抜く夜風かな むべ 1 うつぎ.
待ちすぎて巨大となりしオクラかな 豊実 1 ひのと.
此処抜けば彼処に生えて猫じゃらし うつぎ 1 かえる.
鹿群れし煎餅持つ子泣きじゃくり ふさこ 1 きよえ.
更新のバック練習秋日和 明日香 1 ひのと.
夕霧に水底黒き池となり 素秀 1 そうけい.
海鳴りのほかに音無き星月夜 かえる 1 ふさこ.
急坂の木道行けば法師蝉 こすもす 1 満天.

8月25日 (投句23名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
細筆で描きし如く今朝の月 明日香 5 なつき.智恵子.素秀.満天.ぽんこ.
民宿の厠は外や虫すだく 智恵子 5 はく子.そうけい.うつぎ.こすもす.もとこ.
秋蝶のやうやく止まる草の上 むべ 4 たか子.小袖.あひる.澄子.
夏逝くや履かずに小さくなりし靴 ひのと 4 かえる.豊実.なつき.ぽんこ.
蒲の穂のさざ波に立つ沼静か そうけい 4 たかを.智恵子.素秀.こすもす.
帰省子を腹いつぱいにもてなせり なつき 3 せいじ.小袖.ひのと.
片方の雨戸にて耐ふ大西日 せいじ 3 かえる.うつぎ.もとこ.
萩一枝はみ出して咲くフェンスかな あひる 3 みきえ.ふさこ.澄子.
モビールも機嫌よさげや秋風裡 せいじ 3 みきえ.はく子.むべ.
星月夜ぐらり傾け着陸す ひのと 2 豊実.むべ.
大輪に足跡も無き蟻の列 そうけい 2 きよえ.あひる.
幹を蹴りカブトムシ捕る親子かな みきお 2 千鶴.ひのと.
宿題の絵日記終はり夏の果 千鶴 2 宏虎.みきお.
騒音の五叉路に突如法師蝉 智恵子 1 ふさこ.
川普請当番鍬や秋出水 明日香 1 たかを.
地方版賑わす花や竜舌蘭 こすもす 1 明日香.
鳴き急ぐ声まだ大き処暑の蝉 素秀 1 あられ.
ひとむらの蛍草咲く山家かな 澄子 1 あられ.
はじかみの薄紅になり魚の添え ふさこ 1 そうけい.
ピラミッドめきて頭塔や法師蝉 こすもす 1 きよえ.
蜩や羊歯掻き分けて進む森 豊実 1 みきお.
帰省子に不惑の自覚なかりけり なつき 1 せいじ.
樹の海を眼下一望夏ホテル 澄子 1 宏虎.
半分は色づき風船葛かな うつぎ 1 満天.
猛残暑予報の雨を待ちにけり 満天 1 明日香.
齒当たればぷちとはち切れ黑葡萄 あひる 1 千鶴.
今は我解き放たるる秋夜長 もとこ 1 たか子.

8月24日 (投句25名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
針箱に娘の釦小鳥来る ひのと 6 豊実.素秀.はく子.むべ.ぽんこ.うつぎ.
海峡の船を呑み込み秋没日 うつぎ 6 あひる.せいじ.豊実.みきお.千鶴.あられ.
裏路地の微風をつなぐ猫じゃらし そうけい 4 せいじ.なつき.ふさこ.あられ.
岸辺より見えぬ奥まで蓮見舟 みきお 3 明日香.ふさこ.たかを.
夕闇へ真すぐに落つる白芙蓉 そうけい 3 あひる.はく子.たか子.
畳目の指に冷たし秋の朝 素秀 3 むべ.そうけい.澄子.
鱗雲二三はがれて夕の街 むべ 2 もとこ.澄子.
無花果を初子のごとく持ちくるる あひる 2 もとこ.素秀.
野地蔵へ摘みて手向けし野菊かな 智恵子 2 こすもす.千鶴.
試合待つベンチの合間風は秋 ぽんこ 2 宏虎.明日香.
廃線の鉄路尽きたり夕芒 ひのと 2 きよえ.たかを.
秋天へ茅葺き屋根とうだつかな 明日香 2 智恵子.たか子.
葡萄の種口をすぼめし飛ばし合い ふさこ 2 ぽんこ.きよえ.
闇に咲く夜顔いっそう香しき 千鶴 1 智恵子.
蜩に鳴く縄張りのあるらしき 豊実 1 満天.
天高し自由に動く足欲しい 宏虎 1 満天.
八月の子ども宿題励みけり かえる 1 ひのと.
秋灯下夫婦無言やもの食ひて もとこ 1 ひのと.
追ひ抜けばまた追い抜かれ塩蜻蛉 あひる 1 そうけい.
共白髪いつかは一人となる夜長 たか子 1 宏虎.
薄塩に色よく漬かり秋茄子 満天 1 みきえ.
こぼれ種より生るゴーヤ種を採る なつき 1 うつぎ.
軽トラに孫と案山子畦を行く 智恵子 1 なつき.
咲き連らねノウゼンカズラ空青し きよえ 1 みきえ.
あと一歩届かぬメダル夏惜しむ あられ 1 こすもす.
元気かと気遣ふ便り夏休み みきえ 1 みきお.

8月23日 (投句25名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
新涼や水撒く土の匂い立つ かえる 6 みきえ.宏虎.ふさこ.そうけい.みきお.小袖.
ほの温き新米袋蔵に積み みきお 6 みきえ.せいじ.智恵子.紫陽花.あられ.小袖.
朝顔の芯に夜明けの色ありぬ ひのと 5 澄子.素秀.ぽんこ.むべ.みきお.
朝靄の溶けて牧場の鬼やんま 智恵子 4 豊実.たか子.はく子.うつぎ.
稲妻の力いただき穗の孕む みきお 4 たか子.もとこ.むべ.千鶴.
幼子を捕るかに大き捕虫網 うつぎ 3 あひる.せいじ.ひのと.
秋耕や土黒々と波打てり みきえ 3 かえる.澄子.もとこ.
富士裾野芒は今し赤子の穂 智恵子 3 宏虎.明日香.千鶴.
蜘蛛の囲を御免とばかり払いけり たかを 2 かえる.あひる.
裏口は海へと通ず盆の月 ひのと 2 たかを.なつき.
蜩や煙目に染むバーベキュー 豊実 2 智恵子.そうけい.
母見舞ふ一人遅れし帰省の子 なつき 2 こすもす.うつぎ.
若き手の扇打ち振る速さかな あひる 2 あられ.きよえ.
吾に寄り来駐輪場の赤とんぼ せいじ 1 こすもす.
おもちや屋の建って賑はふ盆の町 なつき 1 明日香.
秋澄むや勝利の言葉甲子園 満天 1 ぽんこ.
山霧のなぞえ上り来迅さかな 澄子 1 素秀.
大夕焼照る遊歩道満潮下 きよえ 1 満天.
水澄むやのぼり来る鯉ゆっくりと 満天 1 紫陽花.
枯れ鉢の並ぶ畑にちちろ鳴く そうけい 1 なつき.
シャワー後の素肌に秋の風さやか せいじ 1 豊実.
甲子園勝者決まりて夏果てる たか子 1 ひのと.
孫悟空乗っているのも秋の雲 宏虎 1 ふさこ.
秋燈や山家隠りて方丈記 澄子 1 きよえ.
秋雲の走り落暉を包みけり 素秀 1 満天.
ホ句の秋小さき蝶には小さき花 たかを 1 はく子.
受付けに持ち主を待つ秋扇 あひる 1 たかを.

8月22日 (投句25名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
軋みつゝ閉ぢる門扉や虫の夜 ひのと 8 たか子.智恵子.みきえ.たかを.ぽんこ.明日香.みきお.あられ.
二学期の少女が隠すピアスかな ひのと 5 かえる.豊実.千鶴.澄子.うつぎ.
信号を木陰で待つや町残暑 満天 3 豊実.ぽんこ.こすもす.
穂芒の風に夕日を払ひけり 素秀 3 かえる.たか子.ふさこ.
浮き輪して委ねる波のうねりかな 千鶴 3 せいじ.たかを.なつき.
風波や目の前に鯔おどり出る きよえ 3 あひる.みきえ.むべ.
歩道橋駆けて登れば涼新た たかを 3 満天.せいじ.むべ.
ひぐらしや暮れて砂場に親子影 なつき 3 明日香.きよえ.あられ.
故郷の行事恋しや大文字 せいじ 2 智恵子.宏虎.
秋夕焼ちぎれ雲染め広げけり みきえ 2 千鶴.こすもす.
秋高し成長しかと子の動画 はく子 2 満天.宏虎.
虫集く肩に岩湯の白濁り むべ 2 そうけい.もとこ.
到着を労う風や秋扇 あひる 1 みきお.
頂きに小鳥の声の確かかな 素秀 1 きよえ.
燈花会や光の渦に鹿の影 明日香 1 素秀.
霧深し窓といふ窓閉じしまま 澄子 1 あひる.
つんつるてんの湯上がり浴衣山の宿 こすもす 1 ひのと.
新涼や女安らぐ台所 うつぎ 1 素秀.
終はりなき三拍子かな虫時雨 よう子 1 澄子.
赤富士や移ろふ空を仰ぎおり 澄子 1 紫陽花.
秋茄子やもぎて棘さし赤き指 ふさこ 1 紫陽花.
甘噛みに西瓜の種を取りにけり せいじ 1 そうけい.
秋暑しコートの椅子にオロナミン たか子 1 ひのと.
秋暑し熱めの風呂でデトックス 豊実 1 うつぎ.
蜩に別れを惜しむ無人駅 智恵子 1 なつき.
喇叭の音澄んできこゆる新豆腐 あひる 1 ふさこ.
開放の秋の観音よき伏し目 ぽんこ 1 もとこ.

8月21日 (投句24名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
もろこしにかぶりつく子や真白き歯 もとこ 7 豊実.みきえ.たか子.ふさこ.あられ.千鶴.うつぎ.
返信の短き吾子や日々草 あひる 5 満天.むべ.なつき.ぽんこ.ひのと.
しもつけの花なほ淡し山の霧 あひる 4 紫陽花.たか子.智恵子.澄子.
こほろぎやぬるき夜雨を鳴き通し むべ 3 かえる.もとこ.素秀.
数ふ度増えては減りぬメダカかな よう子 3 満天.なつき.はく子.
海霧や咽ぶ汽笛の朝の闇 智恵子 2 紫陽花.千鶴.
秋風や背なの幼子眠ってる きよえ 2 宏虎.ひのと.
長き夜の水に茶碗を浸しけり ひのと 2 あひる.澄子.
鶏頭は夕日を吸うて介護の家 素秀 2 あひる.豊実.
隣家より子を叱る声夕木槿 ひのと 2 せいじ.うつぎ.
富士望む稲村ヶ崎蝉しぐれ 智恵子 2 せいじ.はく子.
けものにも人にも均し秋の月 澄子 2 明日香.こすもす.
過ぎし日の話を姉と秋の盆 たか子 2 たかを.宏虎.
送火は鳥居の形水面にも せいじ 2 かえる.ふさこ.
駅の椅子背中合はせや秋暑し うつぎ 2 むべ.よう子.
流星に野原へ走る道易し そうけい 2 もとこ.きよえ.
不意に啼き直ぐ啼き止みぬ今朝の蝉 みきえ 1 明日香.
「獺祭」を愉しむ夫の夜長かな たか子 1 こすもす.
雨一粒ぬるき夜風に花火果つ なつき 1 よう子.
荒草に野菊みつけしうれしさよ 澄子 1 きよえ.
夕暮の桔梗は星に深むらさき 素秀 1 ぽんこ.
赤チンを塗る膝小僧秋の原 みきお 1 あられ.
油蝉声合わせ鳴く特攻碑 宏虎 1 たかを.
新涼や返へしそこねし友の本 よう子 1 素秀.
白球を追ふ少年の背雲の峰 みきお 1 みきえ.
放生池宮司の放つ金魚かな 豊実 1 智恵子.

8月20日 (投句26名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
去る船の水脈いつまでも秋入日 ひのと 7 せいじ.みきえ.素秀.ふさこ.うつぎ.みきお.小袖.
朝顔の蔓ととのへて出勤す ひのと 6 たか子.豊実.更紗.明日香.素秀.こすもす.
一日を包みて木槿落ちにけり うつぎ 5 あひる.せいじ.豊実.満天.澄子.
大文字消えてかすかに山の影 せいじ 4 はく子.更紗.なつき.澄子.
二階へと揺るる糸瓜の青簾 智恵子 4 かえる.みきえ.満天.千鶴.
又三郎青き毬栗落としゆく 澄子 4 あひる.かえる.千鶴.もとこ.
新涼や手のひらたっぷり化粧水 満天 4 智恵子.たかを.なつき.ひのと.
風雨にも親火は消えず大文字 せいじ 2 智恵子.うつぎ.
風を追ひ風に逆らふ秋茜 みきお 2 宏虎.ぽんこ.
真昼間の静寂の中や法師蟬 明日香 2 宏虎.よう子.
カーテンの少しの揺れに秋気配 満天 2 むべ.ひのと.
おしゃべりの途中息継ぐ炎暑かな なつき 1 そうけい.
恙無く終えしを良しと秋夕焼 明日香 1 たか子.
億年星の地球は青や鰯雲 宏虎 1 そうけい.
空高し身の切れも良い朝厨 そうけい 1 もとこ.
仙人草夏の名残の白さかな 澄子 1 明日香.
看取り終へ友の声良き今朝の秋 もとこ 1 ぽんこ.
初メダカ右往左往や爺忙し よう子 1 こすもす.
プランターに二個目のオクラ収穫す こすもす 1 はく子.
線路沿い深々おじぎ狗尾草 ぽんこ 1 むべ.
飛機雲や空を二分して秋の夕 きよえ 1 ふさこ.
電線にあふれ止まれぬ帰燕かな あひる 1 きよえ.
己が影と追いかけっこの蜻蛉かな はく子 1 きよえ.
朝練の球児の素振り法師蝉 豊実 1 みきお.
蜩や釣人宿となる山家 素秀 1 小袖.
風待ちの浦に芋の葉揺れゐたる 素秀 1 よう子.
懐メロのふるさとソング涼新た こすもす 1 たかを.

8月19日 (投句22名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
追伸に店畳むこと秋燈 ひのと 5 たか子.ぽんこ.素秀.はく子.みきお.
最後まで話聞いてよ法師蝉 もとこ 5 たか子.満天.ぽんこ.むべ.よう子.
和箪笥のひきだし重き秋湿り むべ 5 みきえ.智恵子.はく子.こすもす.もとこ.
月さして水槽の魚ひるがへる ひのと 5 あひる.せいじ.たかを.澄子.うつぎ.
朗吟の声響かせて星月夜 千鶴 4 あひる.満天.素秀.なつき.
採れ過ぎて料理に困る胡瓜かな 豊実 3 明日香.こすもす.ひのと.
リズム良しメトロノームや鉦叩き みきえ 2 智恵子.ひのと.
継承の力を見たり大文字 せいじ 2 豊実.ふさこ.
稔り田を南に置きて我が家あり 素秀 2 せいじ.豊実.
山頂に冷やしトマトをひさぐ店 あひる 2 なつき.きよえ.
故郷へ途中下車して穴子寿司 智恵子 2 みきえ.うつぎ.
応援の残暑吹っ飛ぶ甲子園 満天 2 きよえ.よう子.
たぐりたる父の荒畑蔓ばかり なつき 2 かえる.澄子.
水遣りに飛び立つ飛蝗跳ねる猫 智恵子 2 たかを.千鶴.
夏草や泉の如く雀発つ たかを 1 そうけい.
真夜中を救急車の行く盆の開け 董雨 1 もとこ.
高みゆく燕は西方浄土へと 素秀 1 かえる.
広がりし投網のごとく鰯雲 あひる 1 ふさこ.
吾子の様空で育つや入道雲 ふさこ 1 宏虎.
石畳慌てて避けるカタツムリ こすもす 1 明日香.
霧時雨ふるき着物を解きにけり 澄子 1 宏虎.
点火てふ声も上擦る大文字 せいじ 1 千鶴.
返信の残暑見舞の長電話 満天 1 みきお.
顔知らぬ先祖多くて墓洗う 宏虎 1 むべ.
したたれる岩肌の苔きらめけり みきお 1 そうけい.

8月18日 (投句21名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
つくばひの杓を離るゝ蜻蛉かな ひのと 7 むべ.豊実.千鶴.たかを.せいじ.智恵子.満天.
登山帽脱いで一礼磨崖仏 みきお 7 かえる.なつき.たか子.智恵子.そうけい.明日香.もとこ.
大瀞に山の色足す秋出水 素秀 5 みきえ.きよえ.明日香.みきお.澄子.
白萩や遠流の島の能舞台 澄子 5 たかを.満天.素秀.もとこ.こすもす.
船を出す父の背中へ秋日燦 ひのと 4 みきえ.素秀.ぽんこ.小袖.
秋の灯や勉学の子のシルエット たか子 3 董雨.せいじ.ひのと.
生き物の息遣いなり葛嵐 むべ 3 たか子.そうけい.澄子.
喜雨の中足取り軽し長靴かな みきえ 2 あられ.みきお.
先祖との火群が繋ぐ大文字 ふさこ 2 あられ.小袖.
秋の灯や古りし机の輪染みかな たか子 2 むべ.こすもす.
大雨の中炬火運ぶ大文字 せいじ 2 宏虎.ぽんこ.
子を肩に橋より望む大文字 せいじ 2 千鶴.宏虎.
夕顔の籬に絡む尼の庭 智恵子 2 豊実.あひる.
ドライブを兼ねて奥山走り蕎麦 智恵子 1 かえる.
喜寿の友訪ふ庭に萩しだる こすもす 1 董雨.
大富士やひと雨ごとに秋支度 澄子 1 なつき.
慣れぬ手で振り下ろす鍬汗の玉 豊実 1 ふさこ.
かなかなや忘れものしてきたやうな 明日香 1 あひる.
稲の花受粉の仕組みのぞき見る 千鶴 1 きよえ.
通り雨泥の斑や白靴に かえる 1 ふさこ.
けふ帰る電話のありて帰省の子 なつき 1 ひのと.

8月17日 (投句26名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
這う如くぞめきの中を阿波踊り たか子 8 あひる.満天.きよえ.ふさこ.そうけい.千鶴.みきえ.うつぎ.
新涼やしばし荷を置く樹下の石 ひのと 3 もとこ.素秀.みきえ.
お帰りは少し萎びし茄子の馬 たか子 3 もとこ.みきお.たかを.
吹き出づる松脂匂ふ炎暑かな うつぎ 3 こすもす.なつき.みきお.
思ひ出はスマホの中や夏終る もとこ 3 満天.智恵子.明日香.
帰省子の眠る部屋閉め朝餉前 豊実 2 むべ.ひのと.
山畑を天まで近し蕎麦の花 素秀 2 明日香.こすもす.
大文字の護摩木置かれる火床かな 明日香 2 ぽんこ.千鶴.
流灯や橋下の闇を照らしつつ 素秀 2 むべ.あひる.
大文字夏の変りと空焦がす 宏虎 2 かえる.せつ子.
父からの庭木整え送り盆 たかを 2 そうけい.澄子.
流灯のゆくえ暫く見守りぬ 澄子 2 豊実.ふさこ.
風死してまともに浴ぶる田のいきれ せいじ 1 たかを.
会社名変はる名刺で盆帰省 なつき 1 素秀.
老いの家断捨離をしに帰省の子 ぽんこ 1 なつき.
放浪の旅さながらに秋の蝶 せいじ 1 きよえ.
鎮魂のあまたの命終戦日 みきお 1 智恵子.
急登を松明背負ひ京の盆 千鶴 1 澄子.
赤提灯並ぶ夜店の射的場 智恵子 1 豊実.
地蔵尊の供花のしおれし秋暑し 満天 1 宏虎.
鉄橋も列車も遥か秋の空 むべ 1 うつぎ.
老いてなほお洒落忘れぬ生身魂 明日香 1 宏虎.
魚の尾爆ぜて火となる秋炉かな ひのと 1 かえる.
子等帰り布団山ずみ夏の果て ふさこ 1 ぽんこ.
秋の蝉しぼり出す声刻みけり きよえ 1 せつ子.
秋空に飛び立つブルーインパルス 智恵子 1 せいじ.
雷雨衝き五山送り火始まりぬ 千鶴 1 せいじ.
親子孫キャッチボールす夏休み みきえ 1 ひのと.
今日の事良きも悪きも芙蓉閉づ 満天 1 たか子.
六道の辻振り返り夏果てぬ 澄子 1 たか子.

8月16日 (投句24名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
直立の脚絆の父や終戦忌 素秀 6 みきえ.せいじ.もとこ.満天.みきお.むべ.
闇に浮く五重の塔に万灯会 ぽんこ 6 みきえ.そうけい.智恵子.満天.明日香.千鶴.
書きだしに迷ふ手紙やちちろ鳴く むべ 5 たか子.素秀.みきお.なつき.明日香.
初盆や父の座椅子のでんとあり なつき 4 あひる.宏虎.ふさこ.よう子.
初盆や父知らぬ嬰加はれり なつき 4 智恵子.せいじ.こすもす.澄子.
夫の手を縫うて枝豆つまみけり ひのと 3 豊実.たかを.ふさこ.
老幹の洞に雨しむ晩夏かな 澄子 3 きよえ.あひる.ぽんこ.
墨糸を弾き色なき風の音 素秀 2 きよえ.あられ.
風船葛遊んでいたる風の精 うつぎ 2 たかを.ぽんこ.
ようやくに今朝の風秋匂ふなり ふさこ 2 宏虎.こすもす.
あんたとこ食うねとゴーヤー呉れし爺 せいじ 2 かえる.もとこ.
胡弓の音哀しげが好き風の盆 宏虎 2 たか子.千鶴.
連の名を粋に染め抜き阿波をどり たか子 2 あられ.よう子.
電話ボックスまず蜘蛛の囲を払はねば よう子 2 うつぎ.ひのと.
吾子の手に余る鈴緒や秋湿り ひのと 1 素秀.
種苗屋の花疲れはて夏のはて あひる 1 かえる.
風の盆物の哀れが夏惜しむ 宏虎 1 そうけい.
花嫁のブーケは向日葵笑ってる 智恵子 1 ひのと.
虫すだくかぎり草抜く予定なし 澄子 1 うつぎ.
葉を食べる飛蝗をつぶすこと出来ず 明日香 1 豊実.
銀輪の吾をかわして塩蜻蛉 あひる 1 澄子.
ベランダの故郷思ふ秋の風 満天 1 なつき.
祝膳に両家ほろ酔い法師蝉 豊実 1 むべ.

8月15日 (投句22名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
金にゆれ銀にそよげり芒の穂 むべ 5 かえる.豊実.たか子.きよえ.澄子.
ふるさとの青田に風の軌跡あり ひのと 4 かえる.豊実.たかを.千鶴.
流れゆく幻燈のごと盆踊り 澄子 4 あひる.せいじ.たかを.千鶴.
朝採りの秋茄子母に供へけり 豊実 4 満天.たか子.宏虎.みきえ.
鳳仙花弾けてポンと靴の上 智恵子 3 あひる.なつき.よう子.
細笠のかもす情緒や風の盆 宏虎 3 満天.ぽんこ.ふさこ.
代替はり若き自覚の生身魂 なつき 3 智恵子.宏虎.もとこ.
四才と恐竜図鑑夏休み もとこ 3 素秀.こすもす.うつぎ.
浄土より瓜の馬連れ盆の月 ふさこ 3 もとこ.みきお.よう子.
厩舎より馬のいなゝき秋の雨 ひのと 2 せいじ.みきお.
亡父母迎え共に聞き入る虫の声 たかを 2 なつき.ふさこ.
夕闇に白際立ちて秋浴衣 素秀 2 むべ.みきえ.
鬼灯や仏導く道標 かえる 1 澄子.
滝裏の細き回廊水溜り 智恵子 1 うつぎ.
片足を屋根に突き刺し虹立ちぬ せいじ 1 ぽんこ.
近隣の孫泊まるてふ夏蒲団 みきえ 1 ひのと.
渋滞の裏道駆使し盆帰省 なつき 1 こすもす.
ブラウスの汗に濡れたる花模様 あひる 1 素秀.
日を仰ぐ向日葵大き背筋のぶ きよえ 1 明日香.
野球みてカレーを食べて盆休み こすもす 1 明日香.
炎症の喉につるんとゼリー落つ あひる 1 むべ.
父親に野球教えし盆ありき こすもす 1 ひのと.
般若心経唱へ迎へ火焚きにけり 千鶴 1 智恵子.
夕暮れのしばしの出会ひ秋の虹 せいじ 1 きよえ.

8月14日 (投句27名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
寝惜しみて亡夫と明かす盆の月 うつぎ 7 あられ.もとこ.ふさこ.あひる.澄子.なつき.せいじ.
連獅子のごと草躍り台風来 むべ 4 たかを.そうけい.あひる.きよえ.
小さきシャツ物干しにゆれ盆休み もとこ 4 あられ.智恵子.こすもす.むべ.
床の間に秋扇を置く旅寝かな ひのと 3 みきえ.宏虎.そうけい.
墓洗ふ幼水掛け甲斐甲斐し みきえ 3 宏虎.なつき.ひのと.
白桃の箱に詰められ息ひそめ うつぎ 2 豊実.たかを.
落蝉の祈るかたちに仰向ける みのる 2 豊実.かえる.
掃苔や長き階息を継ぐ ぽんこ 2 みきえ.智恵子.
雷門畳む提灯野分け前 智恵子 2 満天.うつぎ.
ポストまで日暮れの道の涼新た たか子 2 素秀.はく子.
風死せり大工の休憩口少な かえる 2 もとこ.むべ.
一人こぎ自転車乗れた子秋高し そうけい 2 満天.ぽんこ.
近道の堤にそよぐ猫じゃらし こすもす 2 かえる.はく子.
豊作の予感ありけり稲光り みきお 2 たか子.明日香.
産直に朝より並ぶ盆用意 なつき 1 明日香.
月明のエレベーターに椅子ひとつ ひのと 1 澄子.
古の湖のおもかげ遠花野 澄子 1 素秀.
黒雲や残暑を飛ばす強き風 たかを 1 ふさこ.
期待せし雨は打水程度のみ こすもす 1 隆松.
三日目のカレーはうどん秋暑し はく子 1 ひのと.
暁に二上見れば望の月 明日香 1 千鶴.
盆の月満ちてぞめきに浮かれけり 素秀 1 千鶴.
駆け足で渡る踏切風は秋 せいじ 1 ぽんこ.
植えしより五十日目の稲の花 千鶴 1 うつぎ.
湿原を悠々と飛ぶ鬼やんま 智恵子 1 きよえ.
スマホにて楽と映像残暑見舞 満天 1 こすもす.
銀漢や人の一生ままならず みきお 1 たか子.
乾きたる草の匂ひや今朝の秋 あひる 1 せいじ.

8月13日 (投句24名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
星月夜先師先輩天の句座 宏虎 8 あひる.智恵子.むべ.なつき.澄子.ぽんこ.千鶴.きよえ.
登山靴並ぶ山小屋星月夜 みきお 5 豊実.たかを.せいじ.そうけい.ぽんこ.
初耳ぞそのエピソード盂蘭盆会 そうけい 5 もとこ.たか子.ふさこ.隆松.うつぎ.
法螺貝の谺に拝す山開き 智恵子 4 せつ子.かえる.みきえ.宏虎.
薄衣のごと月透けて雲涼し みのる 4 かえる.満天.せいじ.こすもす.
朝顔をおほきく描いて日記閉づ ひのと 3 豊実.素秀.みきお.
初盆や窓に小さきゴーヤ揺る なつき 3 もとこ.澄子.あられ.
朝月の残る港を船出づる ひのと 3 はく子.千鶴.うつぎ.
高野槙香る仏間の涼新た たか子 3 なつき.明日香.こすもす.
乾きける蝶片隅に夏の果て もとこ 2 素秀.たかを.
炎昼を物ともせずや昼寝の子 かえる 2 あひる.たか子.
帰省子や母の味噌汁腹に沁む 千鶴 2 智恵子.ひのと.
佇めば楽の調べや秋の川 明日香 2 満天.きよえ.
布を手に子らが取り巻く墓掃除 なつき 2 みきえ.ひのと.
病葉のしきりに降りて雨呼びぬ 澄子 1 むべ.
女わらわの男をどりのいなせかな 素秀 1 せつ子.
下駄履きで見上げる月や秋暑し こすもす 1 宏虎.
水平線沖のタンカーうろこ雲 智恵子 1 みきお.
夜の秋知らす鳴き声庭隅に ふさこ 1 明日香.
雨戸開け草木の匂ひ今朝の秋 満天 1 ふさこ.
飛火野の鹿はのんびり草を食む 明日香 1 はく子.
下駄履きの残暑の庭や月見上ぐ こすもす 1 あられ.
秋思憑くせがれの罹患聞きしより せいじ 1 そうけい.

8月12日 (投句25名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
川風を蹴上げて進む盆踊 素秀 6 宏虎.せつ子.あられ.そうけい.なつき.うつぎ.
落ち蝉もころころ掃かれ竹箒 あひる 5 むべ.素秀.もとこ.そうけい.澄子.
星空を縫ひゆく飛機の灯涼し みのる 4 みきえ.むべ.せつ子.きよえ.
子ら帰り静けさ余す盆の月 なつき 4 かえる.智恵子.ふさこ.うつぎ.
ひとふくろ手花火残し子ら去りぬ もとこ 3 あひる.豊実.せいじ.
黄昏の波に水着を洗ひけり ひのと 3 豊実.宏虎.素秀.
盆の月再び会へぬ人増ゆる うつぎ 3 ふさこ.明日香.みきお.
気まずさも桃の旨さに助けられ たか子 3 みきえ.もとこ.ひのと.
原爆忌大き音立て市電行く 宏虎 3 あひる.きよえ.澄子.
子ら来ぬと決まりて夫に桃を剥く あひる 2 かえる.千鶴.
日に一つ用足す暮らし盆の月 なつき 2 せいじ.たか子.
盆僧の二重マスクの読経かな たか子 2 智恵子.みきお.
故郷へ散りゆく人ら盆の入り 澄子 2 あられ.満天.
名作をうみし文机秋立てり むべ 1 なつき.
天気予報何度も見てる残暑かな たかを 1 こすもす.
玻璃窓を大きく染めて朝焼くる せいじ 1 満天.
田水見る唯一の役目生身魂 みきお 1 たか子.
清流の渓谷灯す草紅葉 智恵子 1 たかを.
かき氷溶ける速さや甲子園 みきお 1 ひのと.
磊磊を走る瀬の音蟬和して 明日香 1 たかを.
青柿や玉入れのごと零れ落つ みきえ 1 千鶴.
天高し鳳凰めきて朝の雲 智恵子 1 こすもす.

8月11日 (投句25名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
海へゆく列車一両秋に入る ひのと 5 もとこ.きよえ.ぽんこ.澄子.むべ.
くろぐろと山迫りくる良夜かな 澄子 4 豊実.あひる.せいじ.むべ.
晩涼や虹に灯ともる大架橋 みのる 4 そうけい.せつ子.澄子.うつぎ.
味付けに迷ひを残す残暑かな 素秀 4 たかを.もとこ.小袖.ぽんこ.
乾パンの懐かしき味敗戦忌 宏虎 4 せいじ.千鶴.みきお.なつき.
晩夏光反す鏡や理髪店 あひる 3 みきえ.たか子.そうけい.
秋夕日引き波連れてタグボート きよえ 3 智恵子.みきお.うつぎ.
ひぐらしや雑木林を駆け巡る 智恵子 2 みきえ.たか子.
皇子の歌碑見えなくなりし藪からし 明日香 2 あひる.なつき.
首タオル吹き出る汗の女将かな たかを 2 豊実.かえる.
草刈りを終へて安堵や風は秋 千鶴 2 宏虎.こすもす.
くだりゆく坂のながさや晩夏光 澄子 2 智恵子.明日香.
泡を吹く飯盒飯や油蝉 豊実 2 素秀.千鶴.
鬼やんま庭の飛び石動かざる 智恵子 2 かえる.たかを.
がうがうと轟音たてて秋出水 明日香 2 宏虎.ふさこ.
ドア開けて廊下もろとも冷房す せいじ 1 明日香.
起き抜けはやっぱり秋を覚えけり こすもす 1 きよえ.
兄弟も減るや即決盆見舞 そうけい 1 ひのと.
群れ蜻蛉この指止まれ友となり きよえ 1 せつ子.
透きのなき艦隊のごと雲の峰 せいじ 1 素秀.
駄菓子屋に悩み悩みて汗涼し なつき 1 ひのと.
端居妻夜涼をいへりそう思ふ みのる 1 小袖.
葛桜ほど良き塩味至福なり みきえ 1 ふさこ.
片足は故郷の山秋の虹 みきお 1 満天.
ベーブルース以来の快挙涼新た 千鶴 1 満天.
夕立雲ひと雨待ちつ水遣りす みきえ 1 こすもす.

8月10日 (投句26名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
牧舎みな寝静まりたる星月夜 みのる 7 たかを.むべ.はく子.あられ.うつぎ.なつき.澄子.
火の匂ふ祭衣を畳みけり ひのと 5 たか子.ぽんこ.はく子.素秀.あられ.
花火果てさゝやき残る堤かな ひのと 4 あひる.満天.ぽんこ.素秀.
富士臨み悠々自適生身魂 澄子 4 宏虎.せつ子.なつき.そうけい.
長崎は今日も雲なし原爆忌 せいじ 3 宏虎.こすもす.千鶴.
秋の蚊のか細き声に騙さるる うつぎ 3 かえる.豊実.もとこ.
沼杉に光る雫や夕立晴 豊実 3 みきえ.せいじ.みきお.
高牧の空パノラマに天の川 みのる 3 たかを.せいじ.せつ子.
誰が継ぐこの細々と盆用意 たか子 3 もとこ.明日香.ひのと.
夕顔に見惚るるままに生返事 澄子 3 智恵子.そうけい.千鶴.
盆の僧ぐいと冷コー飲みほせり 千鶴 3 かえる.あひる.ひのと.
四阿へひぐらしも来てひとしきり 明日香 2 むべ.きよえ.
庭先の蜻蛉に暦知らされり みきえ 2 満天.ふさこ.
郭公の声谺せりログハウス 智恵子 2 こすもす.きよえ.
浜風に球児の笑顔爽やかに 満天 1 みきお.
不気味なる黙や雷鳴三度して あひる 1 ふさこ.
スーパーの一歩にあふれる盆の花 満天 1 智恵子.
終のトマト胡椒多めの盛サラダ そうけい 1 うつぎ.
おはようと嗄れ声や昼寝起 なつき 1 みきえ.
秋風に生しらす丼九十九里 智恵子 1 たか子.
南瓜煮て母の夕餉を楽しうす あひる 1 澄子.
裸足の子去年の下駄から踵出る かえる 1 豊実.
賑わひは残暑の夜のマルシェかな 素秀 1 明日香.

8月9日 (投句28名 選句29名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
棚経や前列占めてひ孫どち うつぎ 5 智恵子.たかを.せいじ.こすもす.なつき.
空咳をしておもむろに盆の僧 宏虎 4 みきえ.もとこ.隆松.明日香.
片陰や汝と並ぶには狭すぎて せいじ 3 豊実.あひる.素秀.
走る子の浅き笑窪に留まる汗 素秀 3 豊実.ふさこ.ぽんこ.
菜を抜いて土休ませて秋に入る 豊実 3 たか子.ふさこ.智恵子.
礁あらふ浪に舟虫ゐずなんぬ みのる 3 澄子.せいじ.きよえ.
秋の蚊を連れて夫の帰宅かな あひる 3 かえる.もとこ.明日香.
桃浮かせ水の形を見つけたり たか子 3 かえる.せつ子.素秀.
神霊の宿る大滝神の里 みきお 3 董雨.ぽんこ.はく子.
竿の先ピチピチ跳ねて波止涼し きよえ 2 あひる.はく子.
渦巻いてゴッホの夢や星月夜 もとこ 2 そうけい.千鶴.
初の子と手つなぎ入る踊りの輪 なつき 2 宏虎.せつ子.
手を借りて実を触れに行く窓の稲穂 そうけい 2 こすもす.むべ.
秋立つと聞けばはかどる庭仕事 せいじ 2 うつぎ.なつき.
ぽつねんと滴りさうに夏の月 あひる 2 たか子.うつぎ.
野牡丹の紫冴えし一輪挿し ふさこ 2 董雨.満天.
漁師らの湯浴み時なりちちろ鳴く ひのと 2 みきえ.そうけい.
浮き輪手に兄追いかける女の児 きよえ 2 たかを.ひのと.
茄子の牛今年は少し色褪せて 明日香 1 千鶴.
甘樫の展望台や秋津群れ 明日香 1 小袖.
始発列車稲穂の真中ゆるゆると そうけい 1 満天.
抱き上ぐる嬰の温みや祭果つ ひのと 1 小袖.
盆参り読経朗々若き僧 みきえ 1 宏虎.
名水を汲むひと絶えず夏の富士 澄子 1 むべ.
高砂の沖に現る夏の怪 みきえ 1 澄子.
数独にはまりクーラー効かせけり こすもす 1 ひのと.
ヒロシマ忌鬼籍となりし母悼む みのる 1 きよえ.

8月8日 (投句26名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
言ひすぎし言葉戻らず法師蟬 明日香 7 かえる.たか子.せいじ.ぽんこ.あひる.はく子.むべ.
片陰を酔ひどれのごとなぞり行く せいじ 4 たか子.そうけい.あひる.なつき.
船腹を染むる最後の大花火 ひのと 4 豊実.せいじ.素秀.むべ.
球児らの立礼涼し声もまた うつぎ 4 満天.もとこ.明日香.千鶴.
心待つ闇こそよけれ揚花火 澄子 4 豊実.たかを.みきえ.うつぎ.
踊りの輪恥じらひながら二周せり なつき 3 かえる.澄子.みきえ.
喜雨に濡れ畑より戻るくる笑顔 みのる 2 智恵子.みきお.
赤子抱く子の笑み染まる大夕焼け もとこ 2 宏虎.なつき.
蒼天を五線の編隊秋立つ日 隆松 2 千鶴.ひのと.
沿道に花を迫り出す百日紅 豊実 2 隆松.澄子.
秋の蝶柩のやうに運ばるゝ ひのと 2 たかを.きよえ.
玻璃戸には聴聞の如蝉来る こすもす 2 素秀.ひのと.
冷水の富士の裾野や新豆腐 宏虎 2 そうけい.みきお.
乞い願ふ慈雨とはならず秋出水 たか子 2 智恵子.はく子.
せめぎ合ふ空に一条秋の雲 素秀 1 宏虎.
家刀自は下町育ち生御霊 澄子 1 うつぎ.
立秋と言へ何処も秋見つからず 満天 1 ふさこ.
参道に向きて向日葵笑む如く こすもす 1 明日香.
瓜と茄子四つ足つけて馬と牛 千鶴 1 満天.
耳を持つ蝉のむら声日を急ぐ そうけい 1 ふさこ.
水遣りて頬っぺにしこり蚊の仕業 みきえ 1 こすもす.
妹と娘と合作の盆団子 あひる 1 こすもす.
遠雷の鳴りて夕顔寧からず みのる 1 もとこ.
熱帯夜児の熱き手と触れ合へり なつき 1 ぽんこ.
つくばいに暫し見蕩れし望の月 智恵子 1 きよえ.

8月7日 (投句25名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
夕堤ボート逆さに運ばるる ひのと 5 素秀.ふさこ.明日香.むべ.うつぎ.
かなかなや朝靄かかる峠口 うつぎ 5 豊実.智恵子.たか子.はく子.千鶴.
雄しべとり真白きゆりを仏壇へ かえる 3 ふさこ.もとこ.こすもす.
山門の提灯揺れる地蔵盆 ぽんこ 3 たかを.智恵子.澄子.
群羊の疎密に散りし牧涼し みのる 3 たかを.みきえ.かえる.
虹の脚どっかと我が街踏んまへて たか子 3 そうけい.千鶴.ひのと.
雁行に木道の延ぶ夏野かな みのる 3 あひる.きよえ.うつぎ.
指出せば秋津のとまる明日香路 明日香 3 せいじ.なつき.はく子.
育ちたる西瓜の蔓の細きかな 素秀 3 豊実.あひる.明日香.
甲子園夢見しグラブ夏の部屋 たかを 2 せいじ.もとこ.
実を引けばゴーヤカーテンたるみたり なつき 2 素秀.小袖.
名店の名脇役や水羊羹 澄子 2 隆松.ひのと.
語り部も少なくなりし原爆忌 満天 2 宏虎.こすもす.
目瞑りてカリヨンを聞く原爆忌 せいじ 2 澄子.小袖.
六地蔵参りて下る帰省道 智恵子 1 たか子.
夏休み賑わふキトラ古墳かな 明日香 1 きよえ.
沢登り無心にさせる蝉時雨 豊実 1 満天.
思ひ出を語る苦しみ原爆忌 あひる 1 満天.
息つめて次の花火を待ちにけり ひのと 1 そうけい.
グアム島に眠れる祖父の終戦忌 あひる 1 宏虎.
秋の蝉染み入る声の別れかな きよえ 1 なつき.
争ひの絶へぬ国あり原爆忌 満天 1 むべ.
自動ドア勝手に開き昼の雷 たか子 1 みきえ.
マンホール打ち上ぐ力秋出水 みきお 1 かえる.

8月6日 (投句25名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
滝壺に浮き沈みして桐一葉 千鶴 6 豊実.かえる.きよえ.智恵子.せいじ.ぽんこ.
あらくさと片すは惜しき葛の花 澄子 5 智恵子.せいじ.なつき.こすもす.うつぎ.
夕焼を混ぜて岬の大風車 素秀 5 かえる.もとこ.うつぎ.千鶴.みきえ.
葛刈りて渓の奈落のたしかなる 澄子 4 はく子.素秀.あひる.明日香.
古団扇手に手に村の集会所 うつぎ 3 明日香.こすもす.みきえ.
冬瓜の一つ溢れて猫車 智恵子 3 あひる.みきお.澄子.
夏休み電話相談たじたじに 明日香 3 なつき.むべ.ひのと.
夕星を父と探せる涼みかな ひのと 2 豊実.小袖.
渡れそうとメールに添付夕の虹 こすもす 2 千鶴.ひのと.
草ひきの五分や吾は蚊の餌食 あひる 2 宏虎.ふさこ.
高跳びを競ふかのごと鯔数多 きよえ 2 宏虎.小袖.
石地蔵耳朶のふっくら百日紅 ぽんこ 2 みきお.たかを.
蝸牛殻割れてをり生きてをり 豊実 2 たか子.むべ.
今もなほ燃へたる地球原爆忌 たか子 2 満天.ふさこ.
唐黍を刈りて畠のうら寂し かえる 1 はく子.
短夜やボタンぽちんと物買へり なつき 1 もとこ.
常ならぬ七夕に聞け星の声 素秀 1 たか子.
海と山あはひ埋めたる島青田 もとこ 1 たかを.
板につく田舎言葉や実山椒 あひる 1 澄子.
熱の子のお泊り中止今朝の秋 なつき 1 ぽんこ.
木星の縞模様揺れ夏の果 むべ 1 素秀.
天仰ぐひまわり吾に笑むも居て たかを 1 きよえ.

8月5日 (投句26名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
舌先の色競ひあふかき氷 ふさこ 6 豊実.智恵子.あひる.せいじ.たか子.むべ.
滝茶屋へ岩の階のぼりけり みのる 4 宏虎.あひる.せいじ.きよえ.
戦死せし二十歳の御魂墓洗ふ 千鶴 4 みきえ.もとこ.みきお.うつぎ.
滝壺に円虹浮かび出ては消ゆ みのる 4 豊実.澄子.素秀.きよえ.
漁火のほつほつ灯る夜の秋 はく子 3 満天.小袖.千鶴.
見あぐれば音沈む闇花火果つ もとこ 3 あられ.ふさこ.みきお.
納涼船提灯灯り揺る水面 智恵子 2 たかを.こすもす.
空われて大暑鎮めしけふの雨 澄子 2 みきえ.こすもす.
錆び癖のある包丁や鱧を切る ひのと 2 素秀.たか子.
灼くる地の熱気をもろに車椅子 せいじ 2 ぽんこ.うつぎ.
夕顔や老舗町屋の軒のさき 澄子 2 小袖.むべ.
朝顔の天に吹き上ぐ紫紺かな うつぎ 2 かえる.あられ.
菩提寺の大瓶に咲く蓮の花 こすもす 2 なつき.明日香.
臥せる子の瞳にちから朝の蝉 ひのと 2 澄子.ぽんこ.
敷石の透き間を占むる狗尾草 ぽんこ 1 かえる.
山畑やおしろい花で区切られて あひる 1 明日香.
音のみの雷鳴雨の恵み無し たか子 1 ふさこ.
声涼し副反応の癒えし友 こすもす 1 ひのと.
ヘルメット羅着けて僧走る みきえ 1 満天.
声かけて園児ら帰る青トマト なつき 1 ひのと.
手渡せば蝉の腹見て固まる子 素秀 1 智恵子.
真夜割きて寝間白うする稲の妻 むべ 1 千鶴.
黄金の三日月浮かぶ夏の夜 みきえ 1 なつき.
冷房を切れぬひと日の今年かな 満天 1 宏虎.
稜線に絶たれて無音星の飛ぶ 素秀 1 もとこ.
気の早いとんぼ秋風連れて来ぬ かえる 1 たかを.

8月4日 (投句25名 選句28名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
滝風にさ揺らぎやまぬ梢かな みのる 5 宏虎.満天.小袖.千鶴.はく子.
空蝉を取らんとすれば抗ひぬ せいじ 4 あひる.豊実.きよえ.うつぎ.
蓮池や大和三山そびらとす 明日香 4 智恵子.せいじ.なつき.うつぎ.
ただ一人残りし家や蝉を聴く たかを 4 あひる.みきえ.素秀.千鶴.
木下闇潜りて動かぬ散歩犬 智恵子 3 宏虎.満天.ふさこ.
仕事道具詰めし鞄で帰省の子 なつき 3 たか子.なおこ.そうけい.
ががんぼの頼りなき脚壁たたく みきお 3 きよえ.澄子.ぽんこ.
手を合はせ地蔵の軒に涼みけり ひのと 3 素秀.小袖.もとこ.
風鈴をしづかに外す旅前夜 ひのと 3 みきえ.たかを.むべ.
新雪を崩すが如くかき氷 うつぎ 3 澄子.あられ.はく子.
再配の宅急便や大西日 なつき 2 豊実.あられ.
なほ残る熱き手摺りの暮れ残る たか子 2 なおこ.ぽんこ.
楽はいまセロの調べや蝉の渓 みのる 2 せいじ.もとこ.
天ノ川別れ住む星大宇宙 宏虎 2 ふさこ.そうけい.
落ちたるはなべて仰向け蝉の森 せいじ 1 かえる.
背中向け線香花火の独り占め 素秀 1 なつき.
藤原京愛でる蓮池今盛り 明日香 1 智恵子.
烈日や肩まで覆ふ夏帽子 澄子 1 明日香.
観客のウェーブのごと夜光虫 むべ 1 こすもす.
沸かしたる眠れぬ夜の麦茶かな かえる 1 むべ.
風死して嬰児目覚め湯あみなり ふさこ 1 たかを.
猛暑日の蛇口から湯の飛び出して 満天 1 かえる.
若者の熱気乗り込む冷房車 あひる 1 こすもす.
甲子園ボードひらがな夏休み 智恵子 1 たか子.
副反応で臥す友見舞い冷素麺 こすもす 1 ひのと.
水遣りの儘に揺るぐや房トマト そうけい 1 ひのと.
風鈴や改札口に勢揃ひ みきえ 1 明日香.

8月3日 (投句25名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
散水にミントの香る夜の庭 あひる 6 満天.素秀.あられ.こすもす.もとこ.むべ.
はまなすの島へ水脈引く舟ひとつ ひのと 6 満天.智恵子.たか子.素秀.そうけい.千鶴.
獺祭のごと師の句集曝しけり みのる 5 あひる.智恵子.せいじ.うつぎ.千鶴.
大胆にこぼしつつ盛るかき氷 うつぎ 4 たか子.宏虎.せいじ.こすもす.
父母訪へば白雨の洗ふ墓石かな 素秀 4 みきえ.あられ.みきお.むべ.
甲板に小さき酒宴や星涼し ひのと 2 豊実.そうけい.
靄けぶる沼島に土用波高し 千鶴 2 みきえ.なつき.
かき氷透かし見たれば日矢の綺羅 隆松 2 かえる.たかを.
ミニトマト捥ぎし子の手の青臭し なつき 2 あひる.ひのと.
猛暑日の音の絶えたる町となり 満天 2 明日香.なつき.
素麺に添へてひと枝青紅葉 澄子 2 ふさこ.みきお.
アンコール拍手ののちに蝉時雨 むべ 2 明日香.もとこ.
水打ちし鉢のトマトの武者震い そうけい 2 かえる.澄子.
膝を立て爪切る音や夕端居 みきお 2 ぽんこ.ふさこ.
こめかみに卍マークやかき氷 隆松 2 ぽんこ.ひのと.
手垢つく天金の書を曝しけり みのる 1 うつぎ.
絵日記や誰に似るやら入道雲 ふさこ 1 たかを.
球根より育てた鷺草翔び立てり 明日香 1 澄子.
大西瓜二日で食べる老の会 たかを 1 豊実.
三伏やあらくさ繁き天の邪気 澄子 1 きよえ.
二つ三つ落蝉拾ひ木の下へ せいじ 1 宏虎.
海面をちりちり焦がす大花火 なつき 1 きよえ.

8月2日 (投句23名 選句26名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
手花火の庭に聞こゆる遠花火 なつき 7 豊実.みきえ.智恵子.たか子.あひる.こすもす.うつぎ.
熱の子の遠き眼差し祭笛 ひのと 4 せいじ.智恵子.ぽんこ.みきお.
マンションの灯りそれぞれ夜の秋 満天 4 せいじ.たかを.なつき.むべ.
氷嚢のくたりと温き晩夏かな ひのと 4 素秀.もとこ.ぽんこ.うつぎ.
漕ぎいでて湖上花火につつまれぬ もとこ 4 豊実.はく子.澄子.そうけい.
五百歩に満たぬ歩数や酷暑今日 こすもす 4 宏虎.もとこ.ふさこ.千鶴.
塵芥車道路を揺らす残暑かな ぽんこ 3 たかを.澄子.あひる.
百日紅つるりと花も滑り落つ かえる 3 ふさこ.そうけい.むべ.
描き終えて直ぐに刻んで夏野菜 たか子 2 素秀.隆松.
秘仏ある小さな祠山法師 明日香 2 たか子.みきお.
うたた寝をさらにこじらせ夏の風邪 澄子 2 かえる.ひのと.
朝すでに入道雲のゐ座りぬ うつぎ 2 満天.明日香.
風鈴の二つうるさき事故物件 素秀 1 ひのと.
夜の秋舞台に残るコントラバス むべ 1 明日香.
朝焼けや一直線の坂の上 あひる 1 宏虎.
水打てど土つぶつぶに乾きをり 千鶴 1 満天.
虫の音や聞き入るほどに高くなり きよえ 1 かえる.
歓声の沸く翡翠のダイブショー 豊実 1 こすもす.
サクラ蓼織部に活けて心足る 智恵子 1 はく子.
子午線の空を星流れけり みのる 1 なつき.
蝉の楽ぴたりと止みし亭午かな みのる 1 みきえ.
茄子漬を喰う妻の音美味しそう 宏虎 1 千鶴.

8月1日 (投句23名 選句27名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
袖口を濡らすにまかせ金魚追ふ 素秀 7 豊実.みきえ.宏虎.たかを.ぽんこ.みきお.こすもす.
使ふあてなき旅鞄土用干 なつき 4 かえる.みきえ.ぽんこ.うつぎ.
伊吹峰は遥か下なり雲の峰 隆松 3 宏虎.せいじ.うつぎ.
ただいまに返事の無くて午睡かな あひる 3 かえる.豊実.むべ.
傷つくも盛夏に耐えた野菜もぐ 明日香 3 智恵子.澄子.ひのと.
共白髪労わりつつの夏果てる たか子 3 明日香.もとこ.きよえ.
岩肌に紙垂震はせて清水湧く ひのと 3 あひる.智恵子.そうけい.
せせらぎの絶へぬ林道山あざみ 智恵子 3 満天.はく子.みきお.
卒寿とは抱く夢あり雲の峰 宏虎 2 澄子.千鶴.
弁当に夏帽被せチャリをこぐ ふさこ 2 たかを.ひのと.
かはほりの律儀に戻る朝帰り 澄子 2 素秀.たか子.
ボリュームを上げるラジオや蝉時雨 みきお 2 満天.なつき.
包丁研ぐ夫の薄切りトマトかな なつき 2 明日香.もとこ.
松が枝に朝日触れゆくこと涼し ひのと 2 素秀.あられ.
蒼天に大湖取り巻く雲の峰 隆松 2 はく子.こすもす.
ほろ酔いに島唄つつむ星月夜 もとこ 2 千鶴.きよえ.
夏祭り果てて公園散歩犬 満天 1 あられ.
海の小屋明けてどやどや氷菓喰ぶ 宏虎 1 そうけい.
自転車のずつと前行く赤とんぼ せいじ 1 むべ.
茶筅音心地良きかな暑気払い 智恵子 1 なつき.
軽鳧の子の吹き飛びさうに慌てをり あひる 1 せいじ.
門柱を抱きてひと月蝉の殻 せいじ 1 隆松.
数へれば数へるほどに蝉の穴 うつぎ 1 あひる.
草いきれ荒れるに任す辻祠 ぽんこ 1 たか子.

7月31日 (投句27名 選句25名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
雲梯を掴む右手や夏の空 ひのと 8 なつき.たか子.たかを.素秀.あひる.せいじ.ぽんこ.あられ.
桔梗や母百歳の首飾り そうけい 5 みきえ.澄子.満天.素秀.千鶴.
お日様と競ひて食べるかき氷 智恵子 4 宏虎.たかを.千鶴.みきお.
いないいないばあ繰り返す団扇かな みのる 3 みきえ.せいじ.こすもす.
鯵フライ皿はみ出すや島食堂 智恵子 3 かえる.明日香.みきお.
大花火地球の一隅焦がしたる たか子 2 そうけい.もとこ.
校庭に子らの声無し蝉時雨 あひる 2 豊実.智恵子.
水底に砂を噴きゐる泉かな みのる 2 宏虎.あひる.
間違えて捥ぎし子の手の青トマト なつき 2 あられ.ひのと.
梳いてやるお泊りの子の洗ひ髪 なつき 2 かえる.うつぎ.
朝蝉のライブ果てたる静寂かな うつぎ 2 明日香.ひのと.
門柱になほ家を守る蝉の殻 せいじ 2 満天.うつぎ.
噴水の緩みたる時我もまた うつぎ 1 たか子.
草抜きのあとを頻りに夏雀 澄子 1 豊実.
余生なほ多忙の日あり木下闇 千鶴 1 隆松.
錆びたとて音色涼しや南部鉄 みきえ 1 ふさこ.
いつまでも既読のつかぬ残暑メール 千鶴 1 もとこ.
水櫛をあてし老妓の所作涼し 澄子 1 智恵子.
膝痛を忘れてしまふ踊り好き はく子 1 こすもす.
カーテンの裾揺らす風夜の秋 満天 1 ぽんこ.
亡夫の書吾が書に並べ曝しをり むべ 1 なつき.
ひと雨の打水のごと園に風 満天 1 そうけい.
老鶯の声響く谷渡りかな 宏虎 1 澄子.
ビル窓に花火開くや会議閉づ もとこ 1 ふさこ.

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