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11月26日 (投句9名 選句11名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
唇に冷たき夫のハーモニカ むべ 4 あひる.せいじ.素秀.なつき.
藪巻の結び目に凝る庭師かな 愛正 4 せいじ.ぽんこ.こすもす.むべ.
母娘三代この地に住みて柿熟るる はく子 4 あひる.宏虎.むべ.なつき.
筋交ひも古りし堂裏木の実雨 なつき 4 愛正.素秀.ぽんこ.わかば.
宮参りの嬰すやすやと冬日和 なつき 3 わかば.はく子.宏虎.
眼を閉じて過す術後や夕時雨 こすもす 3 あひる.せいじ.わかば.
亡夫の服孫の着てゐる冬うらら はく子 3 あひる.素秀.なつき.
門前を余念なく掃く冬帽子 ぽんこ 3 愛正.はく子.なつき.
寒暁の月を抱へしまま明くる むべ 3 せいじ.素秀.こすもす.
三々五々墓に集まる小六月 むべ 2 ぽんこ.宏虎.
寺の池落葉散り込む透き間なく ぽんこ 2 愛正.宏虎.
不穏なる間違ひ電話寒き夜 素秀 2 こすもす.むべ.
経に飽き嬰が這ひ這ひ冬座敷 なつき 2 愛正.ぽんこ.
晴れ渡る富士を背に吊るし柿 はく子 2 ぽんこ.なつき.
朴落葉笑ひ転ぐる子らの声 愛正 1 素秀.
這ひ這ひの嬰膝に来て冬ぬくし なつき 1 あひる.
すれ違ふ風に潜みて鎌鼬 素秀 1 はく子.
海を背に巡る酒蔵小六月 わかば 1 むべ.
仰向けのカマキリ摘み草叢へ こすもす 1 愛正.
秋高しグランドゴルフに卒寿刀自 はく子 1 こすもす.
冬紅葉刹那に見せるやつれかな 素秀 1 むべ.
ジーンズに大き水じみ初時雨 むべ 1 せいじ.
天の鷹獲物狙いて目するどし 宏虎 1 わかば.
川べりの炊煙一とすじ冬浅し 愛正 1 こすもす.
山姥の咳きのごと立木鳴く 素秀 1 宏虎.
木の葉髪治りの悪き脛の傷 なつき 1 はく子.
適塾の中庭に有る花八つ出 宏虎 1 わかば.
薄らと濡らす石庭初時雨 わかば 1 はく子.

11月19日 (投句8名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
炊きたてを握る熱さよ今年米 むべ 5 せいじ.なつき.ぽんこ.あひる.こすもす.
遺された父のセーター着る子かな むべ 5 はく子.素秀.満天.あひる.わかば.
小流れを堰きて落葉のしきりなり はく子 5 愛正.ぽんこ.宏虎.わかば.こすもす.
滑走路果てたるさきの枯芒 素秀 5 愛正.はく子.なつき.あひる.むべ.
箒目を草履が崩す七五三 なつき 5 愛正.せいじ.はく子.素秀.ぽんこ.
手から手へオペラグラスを月蝕す むべ 3 愛正.なつき.こすもす.
ヒーローになりたいと絵馬小鳥来る なつき 3 せいじ.あひる.こすもす.
雲影の波走り行く枯野かな 愛正 3 素秀.なつき.わかば.
山茶花の咲き継ぐ庭や汝は亡く わかば 3 せいじ.あひる.むべ.
満開の衣装重たげ菊人形 なつき 2 ぽんこ.宏虎.
水鳥の羽の手入れに余念なく ぽんこ 2 せいじ.宏虎.
柔らかな日ざしの中の浮寝鳥 ぽんこ 2 はく子.わかば.
山頂のヒュッテ報せる初氷 素秀 2 はく子.むべ.
無住寺に鐘一打撞く小春かな なつき 2 ぽんこ.満天.
袖揺らし賽銭投ぐる七五三 なつき 1 こすもす.
川下へ時雨の分ける街灯 素秀 1 むべ.
信長も見たてふ月食進行中 こすもす 1 満天.
新しき毛布を犬と分けあひて むべ 1 なつき.
願わくは一願成就留守の宮 ぽんこ 1 宏虎.
大楠の守りて鎮守の神の留守 はく子 1 満天.
青空へ抜けむと銀杏黄葉かな こすもす 1 満天.
セコイヤの落葉しぐれの中に居る はく子 1 素秀.
花八手見つめ佇む車椅子 素秀 1 むべ.
山霧や谷川岳の沢重し 愛正 1 素秀.
本殿の鏡は暗し神の留守 ぽんこ 1 わかば.
園丁ら手を振るトレイン冬麗 こすもす 1 愛正.
唐門の綺羅にいてふの黄金散る はく子 1 宏虎.

11月12日 (投句8名 選句10名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
街の灯を白く濁して初時雨 素秀 5 はく子.あひる.わかば.なつき.むべ.
泥んこも何のそのとて甘藷掘り こすもす 4 愛正.せいじ.ぽんこ.わかば.
力なく臥す胸のうへ月渡る むべ 4 素秀.あひる.わかば.なつき.
夕映えの残る美空に白き月 はく子 3 愛正.せいじ.わかば.
黄落の肩に鞄に自転車に むべ 3 素秀.あひる.こすもす.
動物の童話仕立ても菊花展 はく子 2 こすもす.むべ.
恐竜のマスクの男の子七五三 なつき 2 はく子.こすもす.
古民家の誰待つ人ぞ柿熟す 愛正 2 素秀.こすもす.
傾ける日をかき分けて秋の蝶 素秀 2 愛正.せいじ.
秋惜しむ読経洩れ来る大寺に はく子 2 せいじ.なつき.
御朱印の達筆競ふ神の留守 宏虎 2 ぽんこ.なつき.
陶器かと見紛ふばかり次郎柿 素秀 2 愛正.せいじ.
秋の水きらめき落つる水車小屋 むべ 2 はく子.ぽんこ.
ドアノブの鈍く光るや霜の夜 素秀 2 愛正.むべ.
通帳の残高にらむ一葉忌 宏虎 2 素秀.むべ.
芳香の樟の切株神の留守 なつき 2 はく子.ぽんこ.
編み込むは錦の糸の紅葉山 素秀 1 なつき.
惑星の次々のぼり月孤独 むべ 1 素秀.
古民家を抜ける爽籟一服す むべ 1 はく子.
天高しヒマラヤ杉のなほ高し はく子 1 ぽんこ.
木枯しに押され合鴨流れ去ぬ 愛正 1 あひる.
外人墓地菊の供花と国旗添へ ぽんこ 1 こすもす.
小鳥来るヒマラヤ杉の梢高く はく子 1 あひる.
散る日迄目を楽します紅葉かな 宏虎 1 わかば.
木枯しの後追ふ空き缶音高し 愛正 1 むべ.

11月5日 (投句9名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
沢沿いをのぼる川霧露天風呂 愛正 6 せいじ.素秀.あひる.わかば.はく子.むべ.
初霜や薪割り急かす里の山 かかし 6 ぽんこ.愛正.わかば.なつき.はく子.こすもす.
と見る間に里山覆ふ霧襖 かかし 5 せいじ.満天.わかば.はく子.宏虎.
長き夜や地図をなぞりて時刻表 かかし 4 素秀.ぽんこ.愛正.なつき.
金次郎の本に賽銭小鳥来る なつき 4 素秀.ぽんこ.宏虎.こすもす.
廃屋の樋に名知らぬ草の花 愛正 3 せいじ.宏虎.むべ.
大漁と聞けど高値の秋刀魚かな 愛正 3 満天.宏虎.こすもす.
秋桜百万本の浄土かな かかし 3 わかば.なつき.こすもす.
そぞろ寒テープでつなぐ玻璃の罅 なつき 2 せいじ.愛正.
比叡よりの風にコスモス大揺らぎ はく子 2 あひる.なつき.
顔のごと大き付け毛の七五三 なつき 2 ぽんこ.こすもす.
新走おらが国さの米自慢 かかし 2 満天.はく子.
秋桜風をいなしてすましをり はく子 2 せいじ.素秀.
藤袴アサギマダラを憩わせて わかば 2 はく子.むべ.
龍神の旅立つ海や笛太鼓 わかば 1 愛正.
こすもすや比叡山頂くっきりと はく子 1 なつき.
細き辻金木犀を踏むまじく むべ 1 素秀.
一礼し潜る鳥居や木の実降る こすもす 1 満天.
チャイム鳴る空の校庭小鳥来る なつき 1 満天.
受付の一輪挿しに石蕗の花 こすもす 1 むべ.
渋柿の食べ方談義休み時間 こすもす 1 むべ.
百舌鳥鳴くや夕影帯びし鎮守杜 愛正 1 わかば.
秋空にさしも九輪塔聳へけり ぽんこ 1 宏虎.
薬膳や生姜を欲す病み上がり むべ 1 あひる.
こすもすの可憐さに秘む強さかな はく子 1 ぽんこ.
老木にしもべの如くオキザリス ぽんこ 1 あひる.
洋館の門にしだれる秋の薔薇 ぽんこ 1 あひる.
葉の黄ばむ一鉢離し菊花展 なつき 1 愛正.

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