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12月26日 (投句15名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
時として反す木霊や山眠る わかば 4 せいじ.小袖.なつき.うつぎ.
寒禽の声飛礫めく神の杜 なつき 4 素秀.わかば.かかし.よう子.
薄日さす明智の寺の冬桜 うつぎ 4 素秀.はく子.小袖.こすもす.
初雪やふるさと便の届きたる よし子 4 菜々.小袖.なつき.うつぎ.
たまゆらの日に身震ひす冬芽かな みのる 4 素秀.わかば.そうけい.うつぎ.
年の暮動く歩道を駆ける人 かかし 3 愛正.こすもす.なつき.
尼の庵二タ筋三筋柿吊るす みのる 3 菜々.はく子.愛正.
吹き抜けのビルの天突く聖樹かな よう子 3 わかば.こすもす.かかし.
手あつれば芯まで凍る力石 小袖 3 そうけい.よう子.うつぎ.
道幅を狭め商ふ街師走 わかば 3 宏虎.小袖.なつき.
鎮魂の小さき聖堂師走の灯 わかば 3 宏虎.小袖.そうけい.
電飾の映る川面に鴨の陣 素秀 2 はく子.かかし.
棟上の洗米拾ふ寒雀 素秀 2 愛正.こすもす.
整然と緑あふるる冬菜畑 はく子 2 せいじ.そうけい.
船波に身を任せたる浮き寝鳥 はく子 2 せいじ.よう子.
鴨翔ちぬ水面全力疾走し せいじ 2 宏虎.はく子.
古民家の先の焦げたる火吹き竹 よう子 2 素秀.はく子.
帰り花恋の御籤を引いてみる よし子 2 菜々.よう子.
鴨遊ぶすべてが番とは言へず せいじ 1 よう子.
葉牡丹で丑の絵文字の休耕田 かかし 1 こすもす.
鴨三羽シンクロナイズして離水 せいじ 1 菜々.
初しぐれ傾ぎおはしぬ道祖神 はく子 1 素秀.
百選の棚田隠せず枯木山 よう子 1 かかし.
寒き影谷間は暗き過疎の村 愛正 1 宏虎.
星明り街は電飾クリスマス そうけい 1 宏虎.
縄張りのあるごと分かれ鴨遊ぶ せいじ 1 愛正.
葉牡丹の並ぶ朝露光りけり そうけい 1 かかし.
藩士の碑丸く残して川普請 なつき 1 愛正.
亡き友の庭に今年も柚子たわわ 小袖 1 菜々.
夕暮れの軒下白し干し大根 愛正 1 わかば.
竹馬に背丈逆さま兄妹 小袖 1 せいじ.
枯草に半ば埋もれて丁目石 はく子 1 せいじ.
友遠しころりと碧き竜の玉 うつぎ 1 そうけい.
眠りけり背山妹山袖合はせ みのる 1 うつぎ.
柚子風呂に肩の力の抜けにけり うつぎ 1 わかば.
紙漉の文様浮かぶ天日干し かかし 1 なつき.

12月19日 (投句15名 選句17名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
獅子岩の吐きだす冬の朝日かな 素秀 5 愛正.せいじ.はく子.なつき.そうけい.
存分に落葉踏めとぞ嵯峨小径 みのる 5 素秀.はく子.わかば.菜々.うつぎ.
漱石忌黄ばみし本を再読す かかし 5 せいじ.宏虎.わかば.菜々.満天.
寒禽の声の射抜きぬ力石 よう子 5 素秀.小袖.なつき.かかし.うつぎ.
力石木の実時雨を弾きけり うつぎ 5 せいじ.はく子.こすもす.たか子.よし子.
冬の蟻うすき影ひき石畳 小袖 4 愛正.素秀.なつき.よう子.
駅伝の鍔迫りあひの息白し みのる 4 小袖.わかば.たか子.うつぎ.
無人駅柵に真白な干大根 愛正 4 せいじ.はく子.なつき.よし子.
眺望の隅は海光冬日和 うつぎ 3 素秀.わかば.そうけい.
白き月母子観音の冴え冴えと そうけい 3 愛正.小袖.菜々.
思わざる月日を重ね早師走 わかば 3 宏虎.こすもす.かかし.
爆音はドクターヘリや冬ざるる こすもす 3 菜々.満天.そうけい.
種々の野菜育てて傘寿刀自 はく子 3 せいじ.満天.かかし.
撫で牛に木の実時雨の容赦無し うつぎ 2 菜々.よう子.
梢みな光を放つ霜の朝 わかば 2 そうけい.うつぎ.
収容所跡の渺渺枯木立 素秀 2 わかば.よう子.
焼藷の別腹と言ふ言い逃れ 宏虎 2 たか子.かかし.
欠航の長き桟橋秋寂し よう子 2 はく子.よし子.
霜の朝両手で撫でる膝小僧 かかし 1 小袖.
晩学に気分転換日向ぼこ 宏虎 1 たか子.
冬紅葉色づきながら散りながら よし子 1 たか子.
クリスマスカードは素朴なるが好き せいじ 1 よし子.
冬銀河ロゼが好きですワイン酌む よし子 1 よう子.
撫で牛にも欲し狛犬の大マスク うつぎ 1 なつき.
煮凝りのサイコロカット一品に こすもす 1 満天.
百円で袋いつぱい年用意 なつき 1 よし子.
落葉敷く吾の歩に並ぶ土鳩かな そうけい 1 こすもす.
呼び声の掛け合ひ大き師走市 わかば 1 うつぎ.
眼力の冬日を弾く石狐 小袖 1 愛正.
ファンシーな袋が闊歩師走市 せいじ 1 小袖.
狛犬にやつれの見えし大マスク 小袖 1 愛正.
仏花にと冬菊多に切り呉れし はく子 1 かかし.
涸滝の細き流れに鹿は口 素秀 1 こすもす.
乱れ打つ和太鼓ひびく冬座敷 なつき 1 宏虎.
賑はひを見せて師走の魚市場 わかば 1 宏虎.
顔見世の勘亭流や年の暮 かかし 1 宏虎.
レジ袋持つ人稀に年の市 せいじ 1 素秀.
野良猫の喉元撫でる漱石忌 かかし 1 こすもす.
せはしげに楽しげなりぬ冬雀 はく子 1 よう子.
ちゃんちゃんこ手縫いの温みにくるまれて よし子 1 満天.
落暉映へ燃ゆるがごとき山紅葉 よし子 1 そうけい.

12月12日 (投句15名 選句17名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
冬の凪船影もなき水平線 よし子 6 せいじ.たか子.はく子.わかば.なつき.うつぎ.
喜寿祝し十年日記買ひにけり かかし 5 せいじ.わかば.こすもす.なつき.よう子.
工程は濡れ手ばかりや紙漉女 小袖 4 素秀.たか子.宏虎.うつぎ.
レシピ添へ菊芋を売る無人店 せいじ 4 愛正.菜々.たか子.こすもす.
紙漉きの捩れ波打つ水の筋 宏虎 4 愛正.素秀.せいじ.そうけい.
着膨れて恙もあらず白寿の賀 うつぎ 4 はく子.なつき.かかし.よう子.
木の葉舞ふ雲霞の如き風の空 愛正 3 菜々.宏虎.うつぎ.
一苦労して立ち上がる炬燵かな うつぎ 3 愛正.よし子.よう子.
音もなく嵯峨の時雨や石畳み よし子 3 愛正.わかば.小袖.
咲いてよし散って又よしひめつばき よし子 3 菜々.そうけい.よう子.
罅走る磴は震禍や冬すみれ みのる 3 そうけい.よう子.うつぎ.
閉店を告げる張り紙冬の雨 よし子 3 愛正.菜々.満天.
開け放つ窓辺池塘の冬紅葉 わかば 2 小袖.よし子.
北の窓赤城颪を招き入れ 愛正 2 たか子.小袖.
檄文を釘打たれたる大枯木 みのる 2 そうけい.よし子.
虎河豚や怒り貌なる生簀中 宏虎 2 満天.かかし.
銀杏落葉落暉に染まる御堂筋 かかし 2 宏虎.満天.
毛糸編む安楽椅子に睡魔棲む みのる 2 はく子.かかし.
雪一片喪服の肩に触れにけり 素秀 2 せいじ.なつき.
一日中猫潜り込む炬燵かな こすもす 2 菜々.宏虎.
一望の豊なる菜園小春風 そうけい 2 はく子.小袖.
病室の名札外され室の花 素秀 2 たか子.わかば.
果大師次々露店たたむ音 なつき 2 こすもす.かかし.
焼栗の試食マスクの下で食む なつき 2 素秀.こすもす.
薄日背にメリヤスしまふ果大師 なつき 2 せいじ.小袖.
暮れ残るバックネットへ落葉雨 せいじ 1 そうけい.
山眠る湯の町に麦藁細工 わかば 1 素秀.
冬灯干支の押し絵に目をつけて 小袖 1 宏虎.
散歩犬連れる人とも息白し 宏虎 1 こすもす.
夕枯野過ぐる電車を数えおり そうけい 1 よし子.
昆陽池の羽音一斉鴨翔ちぬ 宏虎 1 わかば.
夕星の一入冴ゆる今宵かな わかば 1 はく子.
碑の傍に一輪白き寒椿 せいじ 1 満天.
突風に噴き出す銀杏落葉かな そうけい 1 うつぎ.
咲き揃う日を思ひつつ球根植う 菜々 1 満天.
突っつきし形跡残る木守柿 こすもす 1 なつき.
仄明かり和尚の背なの冬桜 愛正 1 素秀.
山頂にいまは閉ぢたる紅葉茶屋 せいじ 1 かかし.
賀状書くうさぎを追ひし日の友へ 菜々 1 よし子.

12月5日 (投句15名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
千枚田天地返しの落葉鋤く かかし 4 愛正.菜々.はく子.わかば.
風捉え風をはなして芒の穂 よし子 4 愛正.宏虎.わかば.そうけい.
福火とて寺領の榾を焚きにけり みのる 4 小袖.わかば.かかし.なつき.
塩舐むる仔牛や冬の風に立つ なつき 4 素秀.せいじ.そうけい.こすもす.
老い集ひ日向ぼこ組輪投げ組 みのる 3 菜々.こすもす.うつぎ.
立つ波に影まき散らし夕千鳥 みのる 3 せいじ.宏虎.なつき.
源流の七色の燦初氷 かかし 3 素秀.小袖.そうけい.
短命の手相の筈が日向ぼこ うつぎ 3 宏虎.小袖.はく子.
虚子あつく語る長老芋煮会 みのる 3 せいじ.菜々.はく子.
鳴き砂のさらさら乾く冬の浜 小袖 3 はく子.そうけい.なつき.
少年の餌に乱れる百合鴎 素秀 2 愛正.こすもす.
切通し抜けて日矢さす笹子かな 素秀 2 よし子.うつぎ.
末枯れの叢高し河川敷 愛正 2 わかば.こすもす.
炭焼の煤けし顔の八重歯かな かかし 2 素秀.せいじ.
毛糸編むテレビドラマに涙して みのる 2 うつぎ.なつき.
山門の紅葉且つ散る落暉かな かかし 2 小袖.うつぎ.
日を透かし朱を極めたる冬紅葉 わかば 2 愛正.よし子.
兜煮の膳に一献褞袍着て 小袖 2 かかし.なつき.
過去帳の墨のかすれや小六月 宏虎 2 愛正.よし子.
茅葺に移らんばかり紅葉燃ゆ うつぎ 2 宏虎.よし子.
夕ばえや寄せ波に沿ふ島千鳥 素秀 1 うつぎ.
冬青空茅葺の角際やかに うつぎ 1 こすもす.
秋惜しむ琵琶湖哀歌の流る船 よう子 1 そうけい.
着膨れに手摺途切れし女坂 よう子 1 菜々.
懸大根高々として山の風 よし子 1 小袖.
曇天に山茶花の散る庄屋跡 そうけい 1 素秀.
高層のビル借景に冬薔薇 よし子 1 はく子.
参磴の杖に貼り付く紅葉かな よう子 1 よし子.
皮ジャンにマスク真っ赤なオープンカー なつき 1 菜々.
小春日や煙一筋山裾野 愛正 1 わかば.
チョキ出来ぬ夢に飛び起き冬の朝 こすもす 1 かかし.
葛湯かくときの湯かげん混ぜかげん よし子 1 かかし.
冬鷗歌劇の街の乙女らよ 小袖 1 素秀.
落ち葉掃く切りもなきと笑ひつつ はく子 1 宏虎.
悴む手包む大きな拳かな なつき 1 せいじ.
唐松の落葉褥のごとく積む わかば 1 かかし.

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