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10月30日 (投句12名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
百歳の健康自慢とろろ汁 かかし 4 はく子.宏虎.わかば.凡士.
鄙の宿柿の彩葉を膳に添へ はく子 3 ぽんこ.愛正.うつぎ.
卒寿てふ特別賞の菊花展 かかし 3 はく子.なつき.小袖.
ゆかしきは糺の森の薄紅葉 よし子 3 宏虎.わかば.よう子.
蔦紅葉港の見える丘の窓 よし子 3 はく子.宏虎.むべ.
並ぶ札みな奨励賞の菊花展 素秀 3 なつき.よう子.こすもす.
秋暮るるメール一つの別れかな わかば 3 なつき.凡士.かかし.
子に寄り来るロバの機嫌や秋たかし はく子 3 愛正.こすもす.うつぎ.
こすもすの風ぐずる児の頬撫づる よう子 2 小袖.うつぎ.
秋時雨軒下に鳴く里雀 愛正 2 むべ.小袖.
団栗を蹴りて下校の小学生 かかし 2 ぽんこ.むべ.
剥落の仁王の肌はそぞろ寒 宏虎 2 凡士.小袖.
一片の紅葉を挟むヨブ記かな むべ 2 わかば.よう子.
そぞろ寒墨薄れたる念仏書 愛正 2 ぽんこ.かかし.
黒猫の首輪を赤にハロウイン 素秀 2 なつき.こすもす.
古書の市落葉払へどまた落葉 よう子 2 愛正.こすもす.
虫の声切られ地蔵に目鼻なく なつき 2 素秀.うつぎ.
古書漁る昭和のポスターうそ寒し よう子 2 愛正.かかし.
山粧う集落守る道祖神 愛正 2 ぽんこ.わかば.
ふるさとは今も畦道柿の秋 凡士 2 愛正.うつぎ.
エプロンを胴着につけて文化祭 なつき 2 素秀.むべ.
藤袴浅黄斑を憩はせて わかば 2 凡士.こすもす.
秋雨や臥す子の白き爪切りぬ むべ 2 宏虎.凡士.
秋うららロバの瞳のつぶらかに はく子 2 むべ.よう子.
阿弥陀如来背に光背の秋夕焼け よう子 1 ぽんこ.
色変へぬ松に鎮もり文殊堂 凡士 1 はく子.
人寄せぬ波消ブロック根魚棲む むべ 1 よう子.
蔦紅葉湯屋の看板陶狸 凡士 1 かかし.
田仕舞の穭田に黙老夫婦 かかし 1 素秀.
病室で授業の児らや黄落期 むべ 1 素秀.
句帳手に持っているだけ紅葉狩り よし子 1 宏虎.
秋爽の海見て御津の七曲り 凡士 1 わかば.
書のめくる音をかき消す虫時雨 愛正 1 なつき.
猪肉を喰らひふつふつ胃のほてる 素秀 1 小袖.
太極拳見様見真似の菊日和 かかし 1 はく子.
長病みの窓辺に紅葉且散れり むべ 1 素秀.
秋うらら老いを忘れて子と遊ぶ はく子 1 かかし.

10月23日 (投句11名 選句16名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
後の月さして棚田に水明り 素秀 7 はく子.こすもす.よし子.かかし.小袖.凡士.むべ.
絵手紙のクレヨン匂ふ長き夜 素秀 6 せいじ.更紗.こすもす.よし子.小袖.凡士.
渓紅葉竿一本の川下り かかし 6 愛正.はく子.更紗.こすもす.なつき.よう子.
長考に沈む盤上蚯蚓鳴く 凡士 5 たか子.こすもす.よし子.かかし.よう子.
放水のアーチ高々飛騨の秋 凡士 4 素秀.はく子.更紗.こすもす.
秋潮の引きて磯蟹四散せり 凡士 4 宏虎.愛正.はく子.よう子.
秋空へ弦引き絞る斜張橋 はく子 4 せいじ.愛正.更紗.なつき.
槌音と鵙の高音の鐵工所 素秀 4 更紗.よし子.よう子.むべ.
すがれ虫夕べ鳴きつぐ河川敷 はく子 3 素秀.たか子.小袖.
秋耕に影ののびくる大江山 凡士 3 素秀.わかば.よし子.
穂薄や絵描きの並ぶ運河沿ひ なつき 3 宏虎.素秀.むべ.
宵闇や墨匂ひたつ写経堂 愛正 3 素秀.たか子.凡士.
箸置きに箸を並べて十三夜 更紗 2 凡士.むべ.
七賢の小さき祠や竹の春 凡士 2 せいじ.たか子.
在りし日の夫の好物栗おこわ むべ 2 宏虎.かかし.
秋懐や千余年経し五弦琵琶 むべ 2 なつき.小袖.
行く秋や思ひ人来ぬ同窓会 なつき 2 凡士.むべ.
爽やかに鋏を鳴らし剪定す 更紗 1 わかば.
色めきて車窓に瀬戸の島は秋 素秀 1 わかば.
秋簾空き部屋有りの長屋かな 愛正 1 かかし.
子ら駆くるコスモス畑の隠れ道 なつき 1 かかし.
雨夜の月下駄音途切る石階段 愛正 1 小袖.
暮れなずむ空へ夕づつ匕首の月 はく子 1 わかば.
食前に祈る母子や秋の昼 むべ 1 せいじ.
悠然と輪を描く鳶や秋の晴 わかば 1 宏虎.
秋逝くや釣り人ひとり立ち尽くす はく子 1 愛正.
秋潮やテトラポッドの角に苔 更紗 1 よう子.
秋深しサックス復習ふ男あり はく子 1 たか子.
夕方の暮るるは早く密柑山 宏虎 1 なつき.
歩けども絶えぬ虫声田んぼ道 愛正 1 宏虎.
木犀の匂い散らばる風吹きぬ 宏虎 1 はく子.
止まり木の二合に酔うて赤い羽根 素秀 1 せいじ.
沼多き辿る山路や紅葉燃ゆ わかば 1 愛正.
コスモスや駆ける園児の風に揺る よう子 1 わかば.
栃の実をくりと見紛ふ夫なれど むべ 1 なつき.

10月16日 (投句12名 選句16名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
柿簾夕日に映える能勢街道 かかし 5 宏虎.はく子.満天.更紗.むべ.
行先を足に預けて秋高し わかば 4 なつき.たか子.よう子.むべ.
石段を楽譜としたる木の実かな よう子 4 ぽんこ.たか子.かかし.凡士.
身に入むや亡夫宛なる郵便物 むべ 4 満天.なつき.かかし.素秀.
文化財なりし母校や小鳥来る なつき 4 .はく子.わかば.更紗.
句碑歌碑を鎮め寺苑の萩の中 はく子 4 宏虎.こすもす.わかば.よう子.
山襞の隠し棚田や落し水 凡士 4 ぽんこ.わかば.かかし.素秀.
烟らせて栗の毬焼く能勢の里 よう子 3 満天.なつき.凡士.
揺れやまぬ谷の吊り橋薄紅葉 よし子 3 愛正.満天.素秀.
蹲に水輪いくつも銀やんま 素秀 3 愛正.せいじ.むべ.
軒下の干柿添へて農家カフェ かかし 3 宏虎.はく子.こすもす.
紫蘇の実をしごく諸手の香りかな よう子 3 せいじ.凡士.むべ.
木の実落つ石に音ある古刹かな よし子 3 愛正.かかし.むべ.
残る蚊の幽けき声を払ひけり 素秀 3 せいじ.はく子.よう子.
小鳥来る心地よき日の朝かな わかば 2 かかし.素秀.
身動きせず写経書く手の名残の蚊 愛正 2 ぽんこ.こすもす.
常夜灯瀬戸夕照の浦の秋 凡士 2 わかば.たか子.
丘の上の望郷の碑や草の花 よし子 2 せいじ.わかば.
定食屋壁に手書きの“松茸めし” 凡士 2 こすもす.なつき.
稔り田の広ごる中のケアホーム はく子 2 なつき.素秀.
潮入りの川辺に揺るる蘆の花 わかば 1 よう子.
山鳩や鎮守の杜に木の実降る よう子 1 凡士.
無人家のブロック塀や蔦紅葉 こすもす 1 愛正.
木の実降るこれより奥は獣道 かかし 1 凡士.
藁ぼつちの先生のごと農婦立つ なつき 1 たか子.
おもちゃ病院の老医師汗の鼻眼鏡 なつき 1 こすもす.
紅葉には少し間のある勅願寺 よし子 1 たか子.
銀杏の落ちて境内埋めけり こすもす 1 更紗.
秋夕焼天守に消ゆる烏かな よう子 1 宏虎.
菊日和ノーベル賞の偕老や かかし 1 満天.
愛猫のふっくらしたり冬近し 宏虎 1 更紗.
庭隅の祠を照らす良夜かな 愛正 1 よう子.
竹伐る里湯気もうもうの油抜き 愛正 1 ぽんこ.
只ならぬ世や泰然と蟇 宏虎 1 はく子.
ぎんなん爆ずレンジに恃む二十秒 はく子 1 宏虎.
秋の暮木星群青従へて むべ 1 愛正.

10月9日 (投句11名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
秋澄むや橋梁まっすぐ島へ伸ぶ よし子 5 はく子.満天.宏虎.かかし.わかば.
鯊二尾を釣りて大漁気分かな なつき 4 せいじ.はく子.素秀.かかし.
減便の普通電車や秋惜しむ こすもす 4 愛正.満天.むべ.よう子.
秋蝶や耶蘇禁制の高札場 うつぎ 4 素秀.なつき.かかし.凡士.
瞬きも似たる日焼けの双子かな なつき 4 愛正.せいじ.はく子.凡士.
蟷螂のダンスとも見ゆ威嚇かな うつぎ 4 素秀.かかし.よう子.凡士.
稲の香に混じる土の香刈田風 うつぎ 4 こすもす.なつき.宏虎.よし子.
野を行けば草の実草の花楽し はく子 3 こすもす.よし子.わかば.
能勢栗や飛び出しそうな毬の中 よう子 3 なつき.わかば.凡士.
分校の下校の鐘や秋の暮 よし子 3 満天.むべ.宏虎.
秋冷や修道院へつづら折り むべ 3 せいじ.素秀.満天.
拾ふなら菩提樹の実の百八つ うつぎ 3 素秀.こすもす.よし子.
墨を磨るかすかに聞こゆ虫の声 愛正 2 満天.なつき.
そぞろ寒動きの止まる烏骨鶏 よう子 2 愛正.むべ.
碑の多い木曾路や薄紅葉 よし子 2 こすもす.わかば.
秋風や鷺の歩みを助けをり 素秀 2 愛正.むべ.
鎮守社へ続く畦道豊の秋 はく子 2 宏虎.よし子.
やや寒や今朝の味噌汁うす作り よし子 1 むべ.
大風に吹きたわみたる萩葎 むべ 1 かかし.
豊の秋夕日に染まる散居村 凡士 1 なつき.
日時計の針の影濃き九月尽 なつき 1 よし子.
夜の散歩途切ることなき虫の声 うつぎ 1 よう子.
秋の蝶打ち捨てられし枝に舞ふ むべ 1 愛正.
くるぶしの露をひと舐め帰る猫 素秀 1 凡士.
初鴨に我関せずの川鵜かな 凡士 1 はく子.
朝露の野の草花を輝かす はく子 1 わかば.
スーパーを出るに出られぬ大夕立 なつき 1 せいじ.
秋の蚊の必死さに吾れ献血す 凡士 1 よう子.
海よりの風にぬめりや野分来る 凡士 1 せいじ.
赤き実を揺らして梢小鳥来る わかば 1 こすもす.
小鳥来るよきおとずれと覚えけり わかば 1 はく子.
色映えて一際高し吾亦紅 愛正 1 よう子.
身に入むや師の追善の茶の湯かな わかば 1 宏虎.

10月2日 (投句12名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
千枚田跡取り絶へて捨案山子 かかし 5 なつき.こすもす.宏虎.わかば.凡士.
星月夜親子五人で寝るテント なつき 5 はく子.更紗.わかば.うつぎ.むべ.
隠れん坊鬼が迷子の芒原 かかし 4 せいじ.素秀.こすもす.よし子.
誰彼と鳴子を引きて墓の道 うつぎ 4 愛正.よう子.よし子.むべ.
考へる蟷螂となり首傾ぐ うつぎ 3 はく子.素秀.よし子.
盃にあふれさせたる今日の月 素秀 3 なつき.愛正.むべ.
秋の蚊の打たれ覚悟の捨て身かな うつぎ 3 素秀.よう子.よし子.
山映す尾瀬の池塘や秋深む 愛正 3 宏虎.わかば.凡士.
山の端をひょいと離れて小望月 はく子 2 凡士.うつぎ.
ハイカーの背よりも高し吾亦紅 愛正 2 せいじ.更紗.
露草の藍幽けしや高札場 よう子 2 せいじ.わかば.
一本も群れ咲くも良し曼殊沙華 よう子 2 愛正.こすもす.
参道の木陰に並ぶ鹿数多 こすもす 2 更紗.宏虎.
銀漢を掴めさうなる雄山かな 凡士 2 よう子.むべ.
信濃路の一茶街道走り蕎麦 かかし 2 更紗.うつぎ.
肩越しに本覗きたる赤蜻蛉 むべ 2 素秀.愛正.
鳴子引きたくて道変ふ下校の児 うつぎ 2 はく子.凡士.
何処までも甘え上手や猫じゃらし 宏虎 2 なつき.よう子.
雲を下にケルン積みあぐ天高し 素秀 2 なつき.わかば.
爽籟や竹林 抜ける人力車 愛正 1 宏虎.
厨ごと済ませ外に出で十三夜 わかば 1 凡士.
野仏の点在小径曼珠沙華 宏虎 1 よし子.
奥の池水引畔を明るうす むべ 1 更紗.
秋彼岸妣の句集は日記なりや よう子 1 なつき.
目を剝ひて踏ん張る邪鬼を雁渡し 凡士 1 せいじ.
三本めの歯のほろと抜け祭の子 なつき 1 はく子.
曼珠沙華定刻に来る村のバス なつき 1 せいじ.
古都の旅遠く小さく後の月 こすもす 1 宏虎.
唇に皮弾けるやマスカット むべ 1 はく子.
県境を越えて帰郷す山は霧 素秀 1 うつぎ.
荒縄の新米解く農家カフェ かかし 1 むべ.
月光を入れて猫の目まんまるに 素秀 1 愛正.
値札付きポット巡りの秋の蝶 よう子 1 素秀.
子の新居彼岸花咲く駅に降り なつき 1 こすもす.
大阪湾はるか沖まで鰯雲 宏虎 1 こすもす.
柔らかき狗尾草の尾に遊ぶ よう子 1 うつぎ.
蓮の実の飛んで眼窩のうすくらがり 凡士 1 よう子.

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