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8月27日 (投句11名 選句13名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
灘越える漁船の影や秋夕焼 素秀 6 愛正.ぽんこ.はく子.更紗.わかば.むべ.
刻まれし夫の行年秋曇 むべ 5 せいじ.はく子.ぽんこ.宏虎.あひる.
水郷をめぐる小舟や行々子 よし子 5 せいじ.宏虎.こすもす.わかば.かかし.
なめらかに進むペン先涼新た 更紗 4 素秀.ぽんこ.はく子.わかば.
幾山河辿りて谷の水澄めり わかば 3 素秀.はく子.むべ.
台風の眼のただならぬ静寂かな むべ 3 愛正.更紗.こすもす.
老いてなほ父母恋し虫時雨 よし子 3 なつき.こすもす.わかば.
とんぼうと共に揺れをり土手の草 はく子 3 せいじ.なつき.むべ.
知られざる尊き生命終戦忌 わかば 2 ぽんこ.宏虎.
赤とんぼ山の頂カフェテラス はく子 2 かかし.むべ.
茶畑の緑まぶしき帰省かな 更紗 2 なつき.あひる.
蜻蛉つがひ法の池にも関はらず はく子 2 愛正.かかし.
走り根の大きな瘤に秋気配 ぽんこ 2 素秀.わかば.
旧姓の文字なでいづる墓参かな 更紗 2 素秀.なつき.
強風に炎傾く万灯会 ぽんこ 2 更紗.あひる.
天高し青鷺渉る尾瀬ヶ沼 愛正 2 はく子.宏虎.
洋館の灯のいる窓辺蔦かずら ぽんこ 2 愛正.あひる.
献立に亡夫の好きな茗荷汁 むべ 1 かかし.
秋夕焼文豪愛でし跨線橋 むべ 1 愛正.
谷川の響き変わらぬ墓参 わかば 1 なつき.
甲子園に母校の校歌秋暑し 更紗 1 こすもす.
のうのうとフランスベットの竹婦人 よし子 1 あひる.
面影を偲ぶこの日や墓洗ふ わかば 1 こすもす.
蜩の声に間のあり夕まぐれ 素秀 1 せいじ.
坪庭の秋めく日差し野鳥舞ふ 愛正 1 むべ.
高峰に一の矢二の矢流れ星 愛正 1 素秀.
露天風呂手で掬ひたる上り月 愛正 1 更紗.
秋立つやさざなみ岸に寄せる音 素秀 1 ぽんこ.
予後の身の三人寄りて墓掃除 なつき 1 更紗.
天ノ川指呼の句会の先師達 宏虎 1 かかし.
実梅落つ天女のごとき梅古木 なつき 1 せいじ.
散りしひて机に秋の薔薇名残 素秀 1 宏虎.

8月20日 (投句9名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
天窓を早足に行く秋の雲 素秀 8 せいじ.宏虎.なつき.はく子.ぽんこ.あひる.よし子.こすもす.
子の逝きて五十年なる墓洗ふ はく子 6 せいじ.宏虎.満天.なつき.あひる.わかば.
照り返す海に白帆や秋暑し わかば 5 愛正.せいじ.なつき.更紗.こすもす.
盆波に舳先を浮かす手漕ぎ舟 素秀 5 せいじ.なつき.はく子.ぽんこ.わかば.
セピア色若き父親敗戦日 ぽんこ 4 満天.素秀.わかば.こすもす.
街灯に負けぬ明るさ盆の月 こすもす 4 愛正.宏虎.はく子.よし子.
赤子抱く如く店主の新豆腐 かかし 3 せいじ.あひる.こすもす.
糠床の馴染みて茄子の紺清か わかば 3 ぽんこ.よし子.むべ.
無縁塚を墓守のごと夾竹桃 ぽんこ 3 満天.素秀.むべ.
語られぬ悲劇次々終戦日 こすもす 3 宏虎.満天.わかば.
をちこちに案山子を立てし千枚田 かかし 2 なつき.更紗.
雲去りし中天孤高の盆の月 はく子 2 満天.むべ.
洗濯バサミ全て取替涼新た こすもす 2 素秀.むべ.
年別の梅酒の並ぶ水屋かな 愛正 2 あひる.こすもす.
盆帰省またねと子らの笑顔かな なつき 2 愛正.更紗.
あれこれと仏花を選ぶ盆支度 ぽんこ 2 更紗.よし子.
剣玉を競ひし園児汗涼し かかし 2 はく子.むべ.
川原に競ふ草丈秋暑し わかば 2 ぽんこ.更紗.
秋気満つ渓谷を断ちロープウェイ 素秀 2 宏虎.わかば.
盆灯籠たこ足配線一つ足す なつき 1 愛正.
空襲を逃れし洋館敗戦忌 むべ 1 ぽんこ.
老夫婦頬摺りをせん初穂かな かかし 1 はく子.
保育士の見送り終へて法師蟬 かかし 1 素秀.
秋色の尾根を急げる旅衣 素秀 1 あひる.
洋館に衛兵のごと夏木立 むべ 1 素秀.
ゴアテツクス纏ひ出でたる台風裡 むべ 1 愛正.
碑の文字の読めぬ先祖の墓洗ふ はく子 1 よし子.

8月13日 (投句11名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
城跡の崩れし土塁虫の声 かかし 7 愛正.ぽんこ.せいじ.素秀.わかば.はく子.むべ.
鞘堂の褪せし鈴の緒夏深し よう子 6 愛正.あひる.ぽんこ.せいじ.わかば.はく子.
ペディキュアの下駄軽やかに盆踊り はく子 6 あひる.ぽんこ.せいじ.満天.こすもす.なつき.
浮子ひとつ波に洗はれ夏の果 むべ 4 素秀.はく子.こすもす.かかし.
字の滲む一升瓶の梅酒かな 愛正 3 ぽんこ.はく子.むべ.
馬の背を辿る人影秋初め わかば 3 愛正.あひる.せいじ.
ドーム映す昏き川面や原爆忌 むべ 3 満天.わかば.こすもす.
刃を入れて弾ける音や西瓜切る わかば 3 あひる.ぽんこ.素秀.
原爆忌核なき世をと祈るのみ わかば 2 満天.むべ.
田の色を吹き揃へるや秋の風 素秀 2 せいじ.わかば.
卆寿とは第三の春カンナ燃ゆ 宏虎 2 あひる.かかし.
高く低く風に乗り来る踊り唄 はく子 2 こすもす.なつき.
背番号無くも球児の汗涼し かかし 2 愛正.なつき.
黒塀より数個顔出す柘榴の実 ぽんこ 2 かかし.むべ.
露の世や遠き記憶の父の事 わかば 1 かかし.
入らるる施設にも慣れ夏の逝く はく子 1 なつき.
父母の遺影の笑みし盆用意 なつき 1 満天.
僧の来ぬ初盆なりしコロナまた なつき 1 愛正.
絵に詩に心遊ばせ夏の雲 はく子 1 わかば.
朝顔や学級日誌懐かしく 宏虎 1 はく子.
旅の途次萌ゆるカンナに迎えられ 宏虎 1 むべ.
駅前の赤のポストや星流がる 宏虎 1 素秀.
カリヨンの涼し校舎は煉瓦色 むべ 1 素秀.
倒影の山に釣り舟夏の暁 愛正 1 なつき.
路地裏の格子に掛掛かる百日草 ぽんこ 1 かかし.
一刀を待ちかね西瓜裂けゐたる 素秀 1 こすもす.
農家カフェ鈴虫聴きつランチ食 かかし 1 満天.

8月6日 (投句12名 選句13名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
蟬時雨また減便のバスを待つ かかし 5 はく子.なつき.わかば.よう子.むべ.
水なすの糠漬け旨き店閉まる よう子 4 宏虎.はく子.あひる.こすもす.
カーブする鉄路の先の先も夏 よう子 4 せいじ.はく子.かかし.あひる.
庭畑の黄ばみ初めたる大暑かな なつき 3 愛正.わかば.むべ.
秋近し山の向こうの風にきく よし子 3 せいじ.素秀.よう子.
影絵なす楠大樹の黒揚羽 ぽんこ 3 素秀.宏虎.かかし.
天窓のわづかに開き蝉時雨 むべ 3 なつき.こすもす.よう子.
帰省子に川の流れの時間かな よし子 2 ぽんこ.あひる.
踏切やレールの炎暑足裏より よう子 2 ぽんこ.なつき.
久安寺なごりの紫陽花雨もよい よし子 2 ぽんこ.よう子.
鯖子干す網の斜めに釣りの宿 むべ 2 せいじ.かかし.
メトロノーム揺らぐ葉先の川蜻蛉 愛正 2 あひる.こすもす.
相輪の塔の輝き晩夏光 ぽんこ 2 かかし.わかば.
足湯して森林浴や蟬時雨 かかし 2 なつき.こすもす.
滴りの音に合わせる呼吸の間 素秀 2 愛正.ぽんこ.
遺影の顔いつも笑顔や夜の秋 はく子 1 あひる.
峠茶屋皆売り切れてソーダ飲む 宏虎 1 むべ.
熱き茶を一人に入れて夜の秋 はく子 1 せいじ.
放棄田に万の向日葵隠れん坊 かかし 1 はく子.
墓守が片隅に植うミニトマト なつき 1 よう子.
写経終へ膝を崩すや花芙蓉 かかし 1 ぽんこ.
風蘭の香り待たるる今宵かな わかば 1 愛正.
客寄せの大玉西瓜楕円形 よう子 1 宏虎.
一週間ハワイ帰りの日焼け顔 よし子 1 宏虎.
訪ふ度に千体地蔵炎ゆる中 ぽんこ 1 素秀.
苔纏ふ水掛不動夏旺ん ぽんこ 1 愛正.
ネイルアート爪に同化の天道虫 愛正 1 はく子.
広縁に老婆うたた寝渦巻香 愛正 1 かかし.
八月の見慣れぬ蝶の翅重し 素秀 1 なつき.
涼風や傘となしたる樟大樹 ぽんこ 1 わかば.
炎暑中煙吐きたる桜島 はく子 1 こすもす.
金蛇の卵の白し草むしり むべ 1 素秀.
児の口を種弾けとぶミニトマト なつき 1 むべ.
川に沿ふ草丈延びて夏深し わかば 1 せいじ.
新聞紙渦巻く箱のメロン来る よう子 1 宏虎.
炎天や鉄路はどこまで平行線 はく子 1 素秀.
帰省子や盛りだくさんの三日間 こすもす 1 わかば.
真夜中の蝉ぶつかりし壁の音 むべ 1 愛正.
桟橋に頭預ける蓮かな 素秀 1 むべ.

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