みのる選:2024年度
俳句 | 作者 |
夏の鳶影を落として空高く | きよえ |
鳶乱舞夏の大空我が物に | きよえ |
睡蓮の浮葉に遊ぶ糸とんぼ | きよえ |
緑陰にカンバス広ぐ豆画伯 | 千鶴 |
テント張りサボテン売りや梅雨晴間 | 千鶴 |
夏草に分け入りて誦す一碑かな | 千鶴 |
天守閣睥睨したる夏の雲 | あひる |
応援歌青葉の苑に轟きぬ | あひる |
池の面の万緑揺らす遊覧船 | 恵子 |
あめんぼのゐるらし水輪あちこちに | 恵子 |
城櫓睡蓮池に逆さまに | みきえ |
亀の子に幼な小躍り母招く | みきえ |
水草生ふ池面に映る城櫓 | わかば |
睡蓮の展ぐ水面の静けさよ | わかば |
夏雲を写す大池風渡る | せつ子 |
俳句 | 作者 |
睡蓮の咲きそむ池の静けさよ | 素秀 |
城やぐら四囲を陣取る楠若葉 | 素秀 |
鳶の舞ふ櫓明るき五月空 | 素秀 |
イベントの出店居並ぶ新樹影 | 素秀 |
余念なきボランティアどち薔薇の苑 | せつ子 |
よとよちと石橋渡る夏帽子 | せつ子 |
諸手あげ幼の潜るバラアーチ | せつ子 |
樹下涼し草やはらかに広がりぬ | わかば |
ボランティア園丁で混む薔薇の苑 | わかば |
碧天へ千手を翳す新樹かな | わかば |
連理とし幾年月を経し夏木 | 恵子 |
先頭は虫網の子ら森暑 | 恵子 |
俳句 | 作者 |
四阿へ春落葉敷く歩板かな | せいじ |
水際へと翳す百選さぐらかな | せいじ |
分身のごと四散するあめんぼう | せいじ |
四阿の四囲埋めつくし菖蒲の芽 | せいじ |
背伸びする幼の指に花吹雪 | せつ子 |
囀りのやまぬ吟行日和かな | せつ子 |
大池の水際にかざす桜かな | せつ子 |
片言の指差す先にたんぽぽ黄 | 恵子 |
あめんぼの追ひつ追はれて鬼ごっこ | 恵子 |
公園の子供列車に花吹雪 | みきえ |
鏡なす池面にしるき花の影 | みきえ |
ゆるやかに風の意のまま糸柳 | わかば |
俳句 | 作者 |
木洩れ日のさしてまた燃ゆ落椿 | せいじ |
カメラ女子長閑大砲レンズ抱き | せいじ |
のどけしやふたご櫓の城構へ | せいじ |
池塘なる木々のあはいに風光る | せいじ |
ライバルへ威嚇の叫び鴨突進 | 千鶴 |
春天に響く球児の弾む声 | 千鶴 |
春光の煌めき池の遠近に | 千鶴 |
落椿小暗き道に点りをり | わかば |
濠端の風になびける柳の芽 | わかば |
日射すとき命輝く落椿 | わかば |
木洩れ日に蘇りたる落椿 | みきえ |
球児らの声高らかや芝青む | みきえ |
ベンチいまペンキ塗りたて芝青む | 恵子 |
右の耳左の耳に囀れる | せつ子 |
春山の尾根行く人の声聞こゆ | きよえ |
俳句 | 作者 |
配られし五色短冊初句会 | 恵子 |
てんでんに鴨散らばりて陣なさず | 恵子 |
城濠の汀に沿ひて青き踏む | 恵子 |
吟行子芽木の梢を潜りゆく | 恵子 |
芽吹く木の秀枝に鳥語しきりなる | わかば |
蒼帝へ対の櫓の尖りけり | わかば |
水鳥の楽園となり池広し | わかば |
陣の鴨綺羅の水脈曳き散らばりぬ | わかば |
まん丸の肩寄せ合ふて日向鴨 | せつ子 |
時打ちの太鼓響きて日脚伸ぶ | せつ子 |
恙なく句友揃ひて初句会 | せつ子 |
さざ波に乗りて寄りくる番鴨 | みきえ |
蝋梅の匂ふベンチに風通ふ | きよえ |
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