みのる選:2021年度
みのる選:2021年度
俳句 | 作者 |
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曾根崎の朝寒々と人まばら | 凡士 |
浄瑠璃のお初見下ろす蚤の市 | 凡士 |
煤逃げの輩で混める飲み屋路地 | 凡士 |
義士の日の浪速にお初偲びけり | 凡士 |
ウインドは人形の国クリスマス | 豊実 |
店頭をポインセチアが占む茶房 | 豊実 |
吹き抜けのエレベーターや大聖樹 | 豊実 |
ポインセチア商店街を明るうす | ぽんこ |
山茶花や重なりあへる恋の絵馬 | ぽんこ |
薬屋もリース吊るしてクリスマス | ぽんこ |
就職の決まり饒舌みかん剥く | よう子 |
父見舞ふ聖夜の母の笑顔かな | よう子 |
一年の締めは第九と決めてをり | よう子 |
冬麗のわが影長し鴨川堤 | あひる |
川底に網目を揉める冬日かな | あひる |
豚まんの蒸籠七段湯気吹きぬ | 小袖 |
枕木が霜に白変里の駅 | 小袖 |
ハート型絵馬犇めきて宮小春 | せいじ |
曽根崎の路地抜けてより宮小春 | せいじ |
赤ポスト目鼻つけられサンタ帽 | なおこ |
受付はマスク美人や診療所 | なおこ |
淀殿の墓碑にかつ散る紅葉かな | はく子 |
横文字のみくじ結ばる宮小春 | はく子 |
予定はや詰込みすぎの師走かな | もとこ |
未来への約束秘めし冬木の芽 | もとこ |
軒下にラインダンスや大根干す | ふさこ |
俳句 | 作者 |
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渓流の瀞へ且つ散る紅葉かな | うつぎ |
人去ればにわかに寂し冬桜 | うつぎ |
猪垣の扉は摩訶ふしぎ押せば開く | うつぎ |
大方は襤褸引つさげて枯蓮 | うつぎ |
この径や石蕗街道と言ひつべし | うつぎ |
冬麗や水陽炎が幹のぼる | うつぎ |
石蕗黄なり那智黒の径綴りけり | ぽんこ |
一陣の風に攫はれ庭紅葉 | ぽんこ |
お茶室の座に照り映ゆる庭紅葉 | ぽんこ |
濁り池骸さながら蓮枯るる | ぽんこ |
磊々に高鳴る水音渓紅葉 | ぽんこ |
小春日にしぶき飛ばして作り滝 | 明日香 |
石蕗あかり渓へと下りる階に | 明日香 |
沢小春水かげろふの楽しげに | 明日香 |
首ふりて風にあらがふ枯蓮 | 明日香 |
山荘を埋めて四囲の紅葉山 | あひる |
石蕗の黄を辿りて園の七曲り | あひる |
石蕗の黄に寄り添はれをる天使像 | あひる |
ぬた場またぬた場や小春日の山路 | あひる |
スマホ手に図鑑代りや園小春 | たか子 |
クラス会さながら吟行冬温し | たか子 |
寒晴や庭滝の音間断と | たか子 |
枯沼にうごめく命愛でにけり | たか子 |
冬菜畑日ごとに緑ふくらませ | はく子 |
鉾立つるメタセコイアの冬木立 | はく子 |
ふらここに座す偕老の二人かな | はく子 |
ぬきん出て光を集む金鈴子 | 小袖 |
錠固く庵を閉ざして冬ざるる | 小袖 |
渓の秋木々に映りし水陽炎 | ふさこ |
秋草の名をあてあひて吟行す | ふさこ |
谷底に届く日のあり石蕗黄なり | せいじ |
園児らのお弁当タイム冬桜 | こすもす |
枯葉一つ迷惑さうや蜘蛛の糸 | 豊実 |
蘭亭の簷牙に触れて一葉落つ | よう子 |
落葉踏む火垂るの墓の謂れの碑 | 凡士 |
慰霊碑に彼の名探す冬日向 | 凡士 |
濃き紅葉拾ひサラダにトッピング | なおこ |
日向ぼこしつつぺちやくちや句輩 | なおこ |
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