2019年8月20日

俳句作者
コテージの尖りし屋根に月仰ぐ小袖
朝涼の湖へ漕ぎ出す小舟かな小袖
氷菓食ぶ施設の母の至福顔小袖
長蛇なる貨車過ぎてより月涼し小袖
産土の神馬の瞳いと涼し小袖
蝉しぐれ山湖の面を響かせてわかば
長き夜の恙の母の看取かなわかば
老い母と気楽な昼餉冷奴わかば
雨雫重しと萩の枝垂れけりわかば
山肌を撫で上ぐるやに霧晴るるたか子
広池を席巻せんと蟇叫ぶたか子
夙川の老松に添ふうす紅葉菜々
新涼や路地の奥より機の音菜々
爽やかや恥ずかしさうに席譲る宏虎
秋暑し廃車山なす河川敷宏虎
盆用意祖母えんぴつの走書きよう子
誰もゐぬ炎暑の交番電話鳴るよう子
新発意の声変はりして盆の経よし子
石鹸の仄かににほふ浴衣かなよし子
夕凪に網を繕ふ老漁師素秀
蟻塚の穴に難儀す獲物かなぽんこ
両岸の木々澄む水へ迫り出しぬ満天
(参加者13名)

2019年7月16日

俳句作者
岩裾に群落なせる水引草明日香
黒揚羽森の暗きに消えにけり明日香
石走る真白き波や青葉闇明日香
手招きにあらず藪蚊を払ひけり明日香
すだれなす青楓より滝落つるせいじ
山荘の深庇より青楓せいじ
梅雨明けてせせらぎに綺羅戻りけりせいじ
岨道に堵列してをる梅雨茸せいじ
渓涼しせせらぎの音呂に律に菜々
岩落ちて落ちて高鳴る山清水菜々
六甲の峰より発し夏の雲菜々
山荘の一歩に庭の苔涼し菜々
青しぐれ神の欅を仰ぎけりうつぎ
山峡の空を狭しと雲の峰うつぎ
姿よき天然鮎を丸齧りうつぎ
万緑の底ひに白き瀬波かなはく子
あぢさゐの枝奔放に水際まではく子
万緑を洩れくる日の斑川面へとはく子
と行き斯く風吹き惑ふ青田波ぽんこ
蝶飛来無縁仏の寧かれとぽんこ
翻りては風いなす蓮広葉ぽんこ
大輪のピアスの揺るる浴衣かなこすもす
大型のキャリー引きずるアロハシャツこすもす
合掌の緩みがちなる滝行者素秀
砂丘ゆく駱駝は影絵大夕焼素秀
風鈴の鳴るたび猫の耳動く宏虎
麻暖簾頭で分けて友来る宏虎
車道這ふ蚯蚓の無事を祈りけりよし子
梶の葉に恋の願ひの女文字よし子
夏の雲もろともビルの窓磨くたか子
不機嫌な夫を横目に髪洗ふもとこ
(参加者15名)

2019年6月18日

俳句作者
身に入むや古りて倒れし水難碑ぽんこ
茅花叢土手のなぞへに風いなすぽんこ
機首たてて飛機梅天へ消えにけりぽんこ
風に揺れ列見出しをる早苗かなぽんこ
猪名川の流れは見えず草いきれ宏虎
錆び初めて花の重さや菖蒲園宏虎
さざ波の駈けやまざりし植田かな宏虎
梅雨寒や崩れしままの供養塔満天
うす紅の実を散らしたる園の梅満天
青空を自由奔放水すまし満天
竹林の小径に入れば風涼し和子
小流れに水漬かんとする四葩かな和子
塀越しに背伸びして見る立葵和子
風いなし植田の根づき初めにけり小袖
姫女苑ささやくやうに風に揺れ小袖
離陸機の大旋回す夏の空せいじ
とうぼうが池の歩板を先導すせいじ
菖蒲池うす紫が主役かなはく子
園愉し実梅の落つるままにしてはく子
八つ橋に猫の寝そべる菖蒲池もとこ
皮脱ぎしばかりの竹の瑞々しもとこ
要とす鎮守の杜や植田中よう子
古ベンチ虜に群るる姫女苑よう子
離陸機の音を残して梅雨雲にわかば
喬木の樹下のベンチに風涼しわかば
夏空へ鋼材咥え大クレーン素秀
(参加者15名)

2019年5月21日

俳句作者
謎めきし古墳を抱く夏木立菜々
碧天へ紫雲ひろげに花楝菜々
昨夜雨に伏すも艷やか薔薇真紅菜々
苑めぐる百種百相なる薔薇に菜々
昨夜雨の雫重たし薔薇大輪わかば
篠懸の樹下に憩へば風涼しわかば
苑めぐる木々の緑の深さかなわかば
咲き満ちて且つ散り敷きぬバラアーチわかば
青蔦の墳に眠るは古代人明日香
すずかけの新樹の森に風生る明日香
青虫がスーツの襟を這ひにけり明日香
風薫る樹下のベンチの心地よしこすもす
蔦覆ふ古墳公園風涼しこすもす
昨夜雨に彩洗はれし薔薇の園こすもす
青蔦がすつぽり覆ふ古墳かなはく子
龍王の御堂鎮もる木下闇はく子
泰然とありてあふちの花空へはく子
惜しげなく剪り捨てられし薔薇手入れもとこ
白日傘古墳の丘に消えにけりもとこ
プラタナス風の生まるる聖五月もとこ
バラアーチ潜り戻りつたもとほり小袖
けもの道隠す青蔦古墳山小袖
石室は未調査といふ木下闇たか子
花あふち空に紛れし淡さかなたか子
昨夜の雨あふちの花を散り敷きぬ芳舟
サラリーマン薔薇のベンチにうたた寝す芳舟
遠雷やこんなに空の青いのに素秀
園丁に抱き起こさるる雨後の薔薇葉月
白薔薇の雨に崩れし愁ひかなよし子
(参加者15名)

2019年4月17日

俳句作者
右手の池左手の池と落花舞ふうつぎ
渓流のどの石となく落花積むうつぎ
池日永亀は万年生くるてふうつぎ
仰ぎては枝垂れ桜の内へ外へうつぎ
落椿残念石に侍りけりうつぎ
つくばひの花屑どこか所在なげ明日香
池の面カンバスにして山つつじ明日香
ゆく道の前後左右に山つつじ明日香
草引女一尺ほどを小半時明日香
花万朶像の天使の翳す手に満天
木洩れ日の山路明るき山つつじ満天
風吹けば呵々大笑のチューリップ満天
散る桜吾の句帳にとどまらず満天
広芝に万朶を翳す大桜わかば
真青なる空へ五彩の芽木高しわかば
青空の透ける大樹の若楓わかば
芽木の風風速計はと見かう見せいじ
奥池へ岨道たどる山つつじせいじ
茶室へと若葉影踏む小径かなたか子
ようこそと山湖に舞へる揚羽蝶たか子
池ほとりに一人たたづみ春惜しむはく子
山つつじ左右に綴りし山路かなはく子
山つつじトンネル抜けて湖へ出づ宏虎
囀や蒼き空から降るごとし宏虎
吟行子花見に浮かれ句を詠まず芳舟
水亭に雅楽の洩るる花の昼芳舟
花の昼夫と二人のティータイムもと子
青空へ尖る飛簷や竹の秋もと子
花虻の協奏曲や植物園こすもす
沢音と若葉影浴ぶ至福かな小袖
ケセラセラ蒲公英の絮旅立ちぬ素秀
吹く風によれつ解かれつ糸桜ぽんこ
み仏の全面に座し春憂ふ有香
ナナハンの轍一筋花堤よう子
花人の杖の一歩に桜散るよし子
(参加者20名)

2019年3月19日

俳句作者
彼岸寺納め草履に力士の名小袖
古墳守る木立姦し春の風小袖
春風に炎の尖る和らふそく小袖
鶯の聞いて聞いてと道すがら小袖
珠のごと雨滴を零すしだれ梅せいじ
羨道を半ば濡らしぬ春の雨せいじ
春雨の水輪をひろげ池静かせいじ
耳寄せて春の調べや鎖樋せいじ
丹の橋へ天蓋なせる若緑わかば
梅が香の広ごる丘の起伏道わかば
雨晴れて山茱萸の黄の際立ちぬわかば
春雨に歪む池面の木々の影わかば
梅匂ふ苑の一歩に戦没碑うつぎ
観梅のをみなぺちやくちや憚らずうつぎ
名物の蓮めし旨し彼岸寺たか子
春の雨音なく落つる鎖樋たか子
閻王と目のあひてより春寒しなおこ
鶯の噂をすれば鳴きにけりなおこ
六角堂直と閉ざしぬ彼岸寺菜々
朱の欄へ枝垂れて幾重花あしび菜々
紅の簪めける花馬酔木葉月
観音の御手翳したる梅の丘葉月
春雨に耳傾けむ鎖樋ぽんこ
春陰の石の櫃を覗き見るぽんこ
根上りをふんはり包む春落葉満天
身に入むや添木あまたに臥龍松満天
甲山眼下に梅の丘匂ふ有香
春昼やポップスひびくカフェテラス有香
朱の欄に人垣なせる梅の丘こすもす
囀に負けじと沢の高鳴りぬ素秀
懐に石窟眠る梅の山はく子
観音の御手伸ぶ方に囀れるもとこ
紅白に青海波なす梅の丘よう子
一灯に瓔珞揺らぐ朧かなよし子
(参加者20名)

2019年2月19日

<タラ><天>利き酒のせいかも知れず蔵温し
俳句作者
蓑を着るごとく羽立て雨の鷺うつぎ
鴨の陣翔び立たせたるジャンブ傘うつぎ
こだはりは樽づくりから寒造うつぎ
酒蔵の昼なほ暗き余寒かなうつぎ
蔵の外の井戸を覗けば落椿たか子
たか子
残る鴨右岸左岸を疎に満にたか子
酒蔵の黒塀に浸む春の雨たか子
梅にほふ試飲にめぐる蔵の町菜々
神棚に供ふ稲穂や寒造菜々
河原石鍵盤として石たたき菜々
堰おちて落ちて町川春奏づ菜々
寒造蔵の要の太柱ぽんこ
磊々の瀬に小躍りす春の水ぽんこ
水鳥の砂嘴にコロニーなせりけりぽんこ
春灯下酒樽作る匠かなはく子
杉樽のかほり床しき新酒かなはく子
帰る鴨汐入川に集合すはく子
汐入へ波乗りのごと鴨の群わかば
河原はや下萌ゆ色と思ひけりわかば
間断と蹲居を打つ春の雨わかば
南高梅ふふむ住吉川堤なおこ
下萌や震災鎮魂碑に祈るなおこ
堰落つるしるき水音や春兆すきづな
利き酒に足なとられそ春の雨きづな
蔵窓を洩る日仄かや春浅しよし子
杉玉の門に褪せたる蔵二月よし子
春水の瀬石に躍る波模様明日香
春寒や訪ひし酒蔵門閉ざす小袖
暖かや杉の香に満つ樽工房せいじ
鷺一羽微動だにせず春寒し満天
(参加者17名)
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2019年1月15日

俳句作者
恵方へと火柱倒す大とんどうつぎ
猛る火にとんど守らの鬨の声うつぎ
とんど灰天上界を目ざしけりうつぎ
百幹の竹蔓で結ひとんど焼うつぎ
燃ゆる火に感謝の礼やどんど焼こすもす
ついと向き変へたる鯉の淑気かなこすもす
どんどに手かざせば誰もみな笑顔こすもす
飾焚くお祝箸も三方もこすもす
鯉の餌を横取りせんと鴨の嘴せいじ
注連焚きて茶筒に灰を貰ひけりせいじ
鳥声降る社の杜や水温むせいじ
竹爆ぜて女人のけぞるとんどかなせいじ
耕運機轍のあとに霜幾重小袖
とんど火に灰の高舞ふめでたさよ小袖
耳栓の子等へとんどの爆ぜやまず小袖
お神楽の始まりいよよどんど燃ゆたか子
風なきと思へど猛る大とんどたか子
注連焚ひて屑持ち帰る暮らしぶりたか子
左義長の灰吾が肩に触れにけりなおこ
竹爆ぜて吾を一喝すとんどかななおこ
まつ直ぐに立ちてめでたしとんどの火なおこ
福男駈け抜けし道清々し満天
寒日和鳩らも集ふ遥拝所満天
御手洗の寒九の水をふふみけり満天
入れ代はりたち代はり来て飾焚くわかば
対岸の島影を超ゆ浜とんどわかば
とんど果て振舞酒に和みけりわかば
健願ひとんどの煙頭に肩に菜々
初詣福火ほこほこ頬へ手へ菜々
注連縄を輪投げのごとく火の中へ宏虎
句輩甘酒茶屋に推敲す宏虎
大とんど倒せし方が恵方かなよう子
丈余超すとんど櫓の火は天へよう子
寒空へ踏んまへ立ちし四脚門はく子
紙袋ごと放り投げ飾焚くぽんこ
冬晴に金堂鴟尾の跳ねに跳ねもとこ
野球少年紅顔こがすとんどかな有香
ほめられて年に似合はぬセータ買ふよし子
(参加者17名)
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