2026年の作品

2026年02月18日

砂嘴の春


春塵の仁王の目玉瞬かず

胸反らせ春来たりぬと女神像

瀞にきて笑窪の渦や春の川

よす波に畳みよす波砂嘴の春

春の汐砂嘴の真砂を躍らしむ

下校子を待てずに溶けし雪だるま

大玻璃に序破急を舞ふ春の雪

探梅や軍馬の駈けし谷は此処

海望む蕪村の句碑に日脚伸ぶ

古りし碑に縷々と由緒や竜の玉

2月度の吟行句

2026年02月04日

白息


孫二人合唱のごと御慶述ぶ

お返しは笑顔のハグやお年玉

厨妻濡れ手のままで屠蘇の座に

大榾が寝返り打ちし福火かな

目潰しの落暉が射抜く大枯木

御手洗に浮くは吉書の灰ならむ

しののめに捧ぐ祈りや阪神忌

懐手触れねば開かぬ自動ドア

庭雀障子に影を散らしけり

鎮魂の碑あり白息もて祈る

毎日句会1月投句分より抜粋

2026年1月1日

枯蓮


錦して六甲連山絵巻なす

蟷螂の動きはパントマイムかな

枯蓮に紛れてゐづや河太郎

枯蓮の容梵字に似たりけり

枯蓮の虚実混交池鏡

枯蓮の弊衣破帽といひつべし

そこペンキ塗りたてなるぞ冬の蝿

くしやみして次ぎの言葉を忘れけり

寒林に怒髪のごとき徒長梅

鴨一陣自爆さながら着水す

毎日句会12月投句分より抜粋

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