母の髪すけば小春の日の匂ひ
園児らの列はどんぐり拾ひ隊
落下傘部隊さながら鴨着水
舌頭に飴玉あそぶ小春かな
寄り道の旅の足湯にしぐれけり
ドヤ街の焚火にあたる巡査かな
放牧の牛呼ぶ声や日短
厨より妻のハミング明易し
巻き癖の玄関マット冬支度
大伽藍もちあげてをる花の雲
三線にうたふ故郷や花筵
忽然と花の雲よりケーブルカー
路上ジャズ拍手喝采花吹雪
蓑虫のもろ肌脱ぎに貌だしぬ
秋風や歴百年の老舗閉づ
畦に買ふ百円野菜曼珠沙華
一揆の碑山田錦の稔り田に
ワルツはたサンバや風の秋桜
寒紅の騎手が先導返し馬
差し脚の疾風迅雷競べ馬
馬券手に贔屓駒追ふ遠眼鏡
並ばれて必死の鞭や競べ馬
懐手して立ち尽くす負け競馬
ゴール前怒号飛び交ふ競べ馬
勝馬の馬群抜け出てより一気
接戦やクビ差ハナ差といふ競馬
騎手乗りてよりの気合や競べ馬
扇状につる伸べてバラ剪定す
春山の尾根より届く子らの声
のどけさに緊張を解く飛行雲
降りたてば水無川も下萌ゆる
春山の尾根より立ちし飛行雲
園丁のほぐす手鍬に地虫出づ
紅くまた萌黄に芽ぐむ森の道
もとほれば草芳しき池塘かな
売地札寝転んでをる枯野かな
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