みのるの近詠

やまだみのる

2017年10月17日

北山緑化植物園

秋草   やまだみのる

秋さぶや小蘭亭の藪騒も

石庭に秋思然たる老画伯

雨に伏す秋草叢も園の興

雨晴れて園の八千草起ち直る

苑至福曲水の斯く澄めりけり

王羲之の書なる一碑に時雨傘

はく息のため息に似て時雨冷

ハイカーの休み処にきのこ展

極彩が自己主張せるきのこ展

10月度定例句会@北山緑化植物園

2017年10月6日

市ノ池公園

紫 苑   やまだみのる

雨粒のつきて蜘蛛の囲役立たず

倒れんと傾く紫苑一と括り

風いなしては起ち直る紫苑かな

傾きて驟雨に耐ふる紫苑かな

紅葉狩降りみ降らずみ亦愉し

田一枚手つかずのまま草紅葉

野路愉し草の実黒く亦赤く

蔓ひけば異な草の実も道づれに

築地塀越えてたわわに柿実る

10月度落穂句会@市ノ池公園

2017年9月29日

能勢路の秋

枯蟷螂   やまだみのる

能勢電車一駅ごとに秋深む

鷺の嘴宝さがしす刈田かな

小田うずむ狗尾草の朝日影

枯蟷螂睨むまなこはエメラルド

産土神へ千種の畦をジグザグに

秋晴の主峰孤高の鳶放つ

秋灯や雑木隠れに一末社

毬割れて豊頬の栗顔だしぬ

地団駄の靴に腑抜けや虚栗

9月度吟行句会@秋の能勢路

2017年9月19日

西宮市緑化植物園

道をしへ   やまだみのる

入れかはり立ちかはりして道をしへ

飛石をひとつとばしに道をしへ

押せばあく園の奥扉や道をしへ

絵図になき怪しき岨へ道をしへ

小流れを越ゆに橋なし道をしへ

セラピーの森と標やみちをしへ

憩へとぞ森の汀へみちをしへ

斯く群れてとんぼう木々にぶつからず

風折れの枝が道塞く秋山路

9月度定例句会吟行@西宮緑化植物園

2017年9月2日

鹿島神社・市ノ池公園

稲田   やまだみのる

背高のコスモス風にハイタッチ

千切れたり合体したり秋の雲

斯く灼けてゐても石人笑み湛へ

ゆく雲の迅さにしざる秋の嶺

法師蝉序破急唱へ一と休み

風紋の駈けめぐりをる稲田かな

浮草の花に蜻蛉の恋生る

秋草の籬に駐車里の茶屋

険磴を跨ぐ山門天高し

9月落穂句会@市ノ池公園&鹿島神社

2017年8月30日

六甲高山植物・広島

避暑散歩   やまだみのる

ハンモック深海のごと山毛欅樹林

暑に耐へむサイコロステーキ二つ三つ

避暑散歩二の足が出ぬかずら橋

東雲の空気うましと避暑散歩

稲の露朝日を弾きはじめけり

落ち合ひて早朝散歩月見草

口中に飴玉あそぶ避暑散歩

光陰を語り草とす樹下涼し

団栗で創る小トトロ大トトロ

今年の夏休み期間中に詠んだ作品を整理しました。右側三句は家族で六甲ドライブしたときの作品、残りは、広島帰省で詠んだ作品です。

2017年8月22日

六甲山牧場・摩耶天上寺

摩耶涼し   やまだみのる

山巓のティアラと見しは避暑ホテル

牧涼し自家製ミルク一気飲み

反芻の牛と目の合ふ秋思かな

行く雲に遊ぶは玻璃の秋の蝿

高牧の起伏をなぞる飛燕かな

秋草を分けて先師の碑に見ゆ

摩耶涼し佛母の寺に寛ぎぬ

降臨のごと霧まとふ天上寺

かなかなや焦土の寺跡訪ふ山路

8月度特別吟行@六甲山牧場・摩耶天上寺

2017年7月18日

布引の滝

瀞涼し   やまだみのる

滝道の起点の歌碑は定家卿

滝落ちてきし水瀞に憩ひをり

瀞涼し簾となりて堰落つる

嬲られて滝つぼ出でぬ芥かな

歌碑あれば誦して存問滝の道

天霧らふ岩頭を見よ飛滝神

千畳の岩二タ裂きに滝落つる

茶屋の窓額縁として滝落つる

滝しぶき浴びて機嫌やたかつむり

7月度定例句会@布引の滝

2017年7月8日

市ノ池公園

梅雨茸   やまだみのる

クハと声残しとびこむ大蛙

梅雨茸洩れ日に傘を広げけり

梅雨茸苔のなぞへに里づくり

天地人なして団結梅雨茸

樹液垂る幹幾筋も蟻の道

隠沼の砦となせる夏の草

浮草の花浄土より亀の首

木道を一閃せしは瑠璃蜥蜴

梅雨濁りすれど生きとし生けるもの

7月度落穂句会@市ノ池公園

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