2018の吟行作品

やまだみのる

目次

2018年3月20日

中山寺

梅の丘   やまだみのる

朱の欄に梅見の女人ひとならび

梅の丘攻めあぐるごと人の影

梅の丘雲居をいゆくごと巡る

碑を一太刀に切る梅の影

陣分けて紅白鬩ぐ丘の梅

閻王の秤かたむく春の塵

閻王と眼のあひてより彼岸寒

啓蟄の蟻はや秀つ枝めざしけり

啓蟄の穴うた膝に存問す

3月定例句会@中山寺(梅林)

Feedback | Top

2018年3月5日

藤井寺佐藤家のひなまつり

豆雛   やまだみのる

美人画を抜けきしやうな女雛かな

をみなみな少女の顔に雛愛づる

金屏に四川の山河展けけり

冠纓のゆるびあやうき古雛

貝合はす遊びを伝へ雛飾る

部屋中に赤が氾濫雛の宿

マッチばこ高御座とす豆雛

七福の神々そろふ豆雛

黒檀の床柱ある御殿雛

3月自由吟行@佐藤家のひなまつり

Feedback | Top

2018年3月3日

高砂曽根天満宮

梅日和   やまだみのる

歌碑百基玉垣なせる梅の宮

身に入むや霊松殿に枯死の幹

玉垣にしだれて屑をこぼす梅

百様の梅の遅速を愛でにけり

しだれ梅放物線の傘ひらく

万蕾の重しと辞儀す枝垂れ梅

馥郁と香に満つ宮居梅日和

天地人なす枝ぶりやしだれ梅

梅まつりとて結界を開放す

3月落穂句会@曽根天満宮

Feedback | Top

2018年3月1日

明石人丸山

風光る   やまだみのる

寺門でて春光の海パノラマに

明石の門波の子もなく風光る

指呼の沖しるき潮目に風光る

子午線の沖にいかなご漁れる

国生みの島青むかと遠眼鏡

仇討の悲願籠りし梅ひらく

子午線が海へ貫く梅の山

一女性長き祈りや梅の宮

金婚の一碑に宮の梅香る

2月吟行句会@人丸山

Feedback | Top

2018年2月28日

明石漁港の糶

魚糶   やまだみのる

蛸必死糶られながらも逃げんとす

糶の鱏口尖らせて不満あり

高値呼ぶ糶の鱸の跳ねにはね

着膨れて糶呼のおじさん強面

叱咤せるごとく糶呼の息白し

革ジャンで隠して糶の指サイン

糶負けて破れかぶれに春愁ふ

糶佳境熱き白息とび交ひて

糶果てて人気減りたる寒さかな

2月吟行句会@明石漁港

Feedback | Top

2018年2月20日

魚崎郷酒蔵めぐり

下萌   やまだみのる

堰落つる町川春を唄ひけり

春光のとどく川底砂をどる

亀甲の石床あらふ春の川

下萌に膝つき祈る震災碑

黒汐の風に南高梅香る

早春の空指す竿やはねつるべ

舌頭にまろばせて利く新走

下戸の吾にあふ甘口の新走

春霞指呼の六甲まだ覚めず

1月定例句会吟行

Feedback | Top

2018年2月3日

市ノ池公園

薄氷   やまだみのる

庭師いふ松に聞きつつ手入れすと

鴨進む連理の水尾を重ねつつ

ほらそこと指されし方に鳰をらず

鳰潜る連鎖反応見て飽かず

水走りして鳰突進何事ぞ

水遁の術を見よやと鳰潜く

イエス在さば歩かむ池の薄氷

日溜まりの薄氷岸を離れけり

萌ゆるかと手で分けて見る枯葎

2月落穂句会

Feedback | Top

2018年1月17日

明石浦漁港

浜焚火   やまだみのる

流木をあつめて足りる浜焚火

浜焚火命拾ひし話など

朝散歩ちよつとより道浜焚火

酒気帯びの呂律怪しき浜焚火

煙草に火つけて戻しぬ焚火屑

裏表なく身を焦がす焚火かな

時化の沖指してため息浜焚火

浜焚火漁師志願といふ子らも

トロ箱も腰掛けとなる浜焚火

2018年1月定例句会(明石浦漁港吟行句)

Feedback | Top

2018年1月5日

市ノ池公園

初詣   やまだみのる

水鳥のしやくる嘴より玉 しずく

榾の火に翳さしたる手で顔擦る

榾の火の坩堝覗けば舌あそぶ

凸凹の薬缶湯気立つ番所かな

山眠る大火の傷のなほ癒えず

末広に立つ工場の初煙

広池に満つ御降の水輪かな

部活女子菓子頬ばりつ初詣

部活女子急磴一気初詣

2018年1月落穂句会

Feedback | Top

Feedback


 
 Search  Feedback  Twitter About Me About This Site