みのる選

201904:

2019年4月1日(参加者 25名)

俳句作者
白髪染めやめると決めて山笑ふなつき
水温む娘の来るといふ知らせ須磨子
吊り橋に繋がる両の山笑ふはく子
水温む鳥の集まる手水鉢明日香
と見る間に日照雨の過ぎて山笑ふぽんこ
飛行船追ひかける子に山笑ふ智恵子
山笑ふ大吊橋の揺れに揺れ菜々
迷路なるジャンクション抜け山笑ふよう子
嬰児の公園デビュー水温む菜々
山彦の呼べば応えて山笑ふよし子
雨晴れてうふふおほほと山笑ふ明日香
山笑ふ課外授業の子らの声うつぎ
間伐を終へて明るし山笑ふよし女
御朱印帳満願となり山笑ふ素秀
鍬杖に腰を伸ばせば山笑ふ智恵子
蒼穹へ鳶を放ちて山笑ふ素秀
噛み合はぬ媼の会話山笑ふやよい

2019年3月1日(参加者 26名)

俳句作者
あたたかや十年を経し癌術後やよい
啓蟄や菰取り外す園の松董雨
啓蟄や通院もまた試歩なりしせいじ
啓蟄や地べたで遊ぶ子らのゐてよし子
暖かやよちよち歩き出来し子に満天
啓蟄や散歩まだかと媚びる犬よし女
一輪車乗れたと破顔暖かしたか子
啓蟄や走り出したら止まらぬ子なつき
啓蟄や農機具並べ点検すこすもす
風呂上り母の手編みを着てぬくし董雨
暖かやそろそろ庭の手入れでも宏虎
暖かやレジャーシートに犬も居り更紗
地虫出て道草する子ランドセル菜々
杖ついて来る回覧板暖かしうつぎ
あひたがい久闊を叙しあたたかしぽんこ
暖かや母の瞳に児ら遊ぶよう子
列島はあちこち揺れて地虫いづたか子
暖かき日差しに母の髪を梳くわかば
偕老の笑顔の会話あたたかしよう子
胎の子に話しかけもしあたたかしなつき
あたたかや異国語で満つ旅のバスもとこ
啓蟄に誘はれてまた旅支度もとこ
啓蟄の畦道の土匂ひけり明日香
暖かや水子地蔵に供華あふれ満天
触角を大きく回し地虫出づうつぎ
啓蟄や土と親しむ暮らしして明日香
風ぬくしデッキに立ちて島巡り隆松
いやいやをおぼへたる子やあたたかしはく子
暖かやうたた寝の手にクリスティーもとこ
啓蟄や城の砦は野面積みたか子
啓蟄や雨に傾く売地札素秀
啓蟄の戸口に試歩の松葉杖菜々

2019年2月1日(参加者 25名)

俳句作者
抱つこして吊革持たす初電車なつき
変顔を比べあひして初笑なおこ
初天神絵馬は有名校ばかりたか子
水鳥の沖にたゆたふ初景色はく子
髪切つてうなじ艶めく初手前なつき
孫が来て初ドライブや誕生日董雨
初乗や夫の運転変わりなくぽんこ
正信偈誦すが私の読初めこすもす
車椅子玉の日射しに初散歩智恵子
初護摩供転読をもて終はりけり菜々
子ら去にて静心なる初硯やよい
子らの泣く声もめでたし初電話うつぎ
みどりごの一挙一動初笑もとこ
初電話息災告ぐる郷訛り満天
初句会今年こそはの顔並ぶ明日香
唯一の己が句集を読み初めに菜々
法螺貝の高音が合図糶始め三刀
声高に指差喚呼して初電車よう子
夫に添ふ散歩初めや白砂浜よし女
初大師押すな押すなの人波に宏虎
蒼天へ千木の輝く初戎ぽんこ
初凪の一湾よぎる物もなしやよい
初茜千年欅泰然とうつぎ
沸々と伏流の湧く初山河三刀
初日の出海展けゆく須磨の浦わかば
子の苞に畑の幸掘る鍬初めよし女
床の間に虚子の一幅初句会よし子

2019年1月1日(参加者 26名)

俳句作者
日向ぼこ聖歌洩れくる木のベンチ菜々
鈍色の空と溶け合ふ枯野かなかつみ
日向ぼこして極楽にゐる心地よし子
世界観へと話とぶ日向ぼこたか子
恙なく百三歳の日向ぼこわかば
存分に紫外線浴び日向ぼこうつぎ
石垣に鍬抱き凭れ日向ぼこよう子
歳時記を友とし縁に日向ぼこやよい
孫の婚まで生きたしと日向ぼこあさこ
連山のパノラマとなる大枯野よし子
徘徊の母を枯野に探しけり素秀
行き暮れてお風呂が馳走枯野宿もとこ
日向ぼこ生命線を見せ合ひてうつぎ
横に居るはずの人居ぬ日向ぼこはく子
大欅見えゐて遠し枯野みち菜々
どこまでも真つ平なる大枯野明日香
煙立つ枯野の果の一軒屋三刀
日向ぼこ子守爺やは船をこぐなつき
SLの煙ひろごる枯野かな小袖
同じ席同じ顔触れ日向ぼこ宏虎
マウンテンバイク疾駆す枯野原ぽんこ
色褪せし地酒看板立つ枯野こすもす
鳶の笛枯野の果ての間遠よりよし女
落暉今銀となる大枯野わかば
猫に愚痴聞いてもらひつ日向ぼこ満天

2018年12月1日(参加者 26名)

俳句作者
倒木に塞かるる岨の落葉道せいじ
墳丘へ空真空なる落葉径ぽんこ
足裏に確かな温み落葉踏むうつぎ
一穢なく落葉掃かれし石だたみあさこ
朴落葉大いなるもの拾ひけりたか子
交差点落葉も吾も急ぎ足なおこ
大文字山に展けて古都小春せいじ
燦々と木洩れ日の射す落葉道智恵子
ゆくりなく師の句碑に会ふ宮小春うつぎ
とりどりの色落葉踏み磴登る満天
大和路の甍の波へ柿落葉もとこ
孫たちと至福の時や庭小春かつみ
紺碧の瀞へ散りこむ色落葉うつぎ
踏み入りて嵩に驚く落葉道こすもす
銀杏散る六百年を永らへてあさこ
嵩高く落葉が覆ふ皇子塚明日香
斑鳩の笑ひ仏や野路小春はく子
降りしきる銀杏落葉に翁句碑菜々
神木の洞に落葉の吹きだまる小袖
猫どちら屋根に集合寺小春たか子
小春日や紙飛行機の大回旋さつき
眼帯の夫と手つなぐ道小春なつき
湖小春外輪船より周航歌菜々
落葉踏む音にリズムの生まれけりわかば
馬の背をゆく人影や山小春わかば
銀翼の機影がよぎる空小春よし子
校長の日課や門の落葉掃くやよい
廃屋を覆ひつくせる落葉かな宏虎
朝掃きて夕べまた掃く落葉かな三刀
高札場仰ぐ箕面の辻小春よう子
清流の流れにのりし落葉かなよう子
嫁姑話しの弾む縁小春菜々
墓守と野良猫談義苑小春たか子
神の杜嵩の落葉に鎮もれるはく子
嬰児を抱けば笑へり小六月よし女
ランナーを追ひ超す風の落葉かなよし女

2018年11月1日(参加者 25名)

俳句作者
山粧ふ大磐座を冠に菜々
目の高さ幼と合はせ月眺むこすもす
自転車を降りて歩かむ今日の月満天
終い湯を落として仰ぐ後の月うつぎ
ロープウエイまさに至福や渓紅葉やよい
月光の太き道ゆく巡視船なつき
ままごとのまだ続きをる月の庭小袖
虫食ひもナチュラルアート草紅葉なおこ
夫につき不即不離なる月の道もとこ
紅葉山伽藍の甍見え隠れよし子
連山の稜線濃ゆく月揚ぐるかつみ
紅葉まだ千鳥掛けなる峠道あさこ
艶光る廊へ且つ散る紅葉かな更紗
美しき起伏を見せて山粧ふぽんこ
紅葉且つ散る石窟の羨道によし女
呆け封じ参りついでや紅葉狩はく子
香煙のお庭に満つる紅葉寺三刀
片枝となりしは風禍もみづれるうつぎ
寺までの大練塀や蔦紅葉たか子
嵐峡の瀞を染めんと山紅葉せいじ
名月のあまねく照らす大路かな宏虎
月光に濡れて艶めく庭のもの満天
激つ瀬に逸る川舟紅葉渓せいじ
天空の鉄橋仰ぐ渓紅葉かつみ
展けたるダム湖の四囲に山紅葉わかば
江の電の触れもす軒端紅葉かな智恵子
月今宵夫を迎へにそこらまで菜々
寺辞して京たもとほる十三夜菜々

2018年10月1日(参加者22名)

俳句作者
墨を擦る硯の海へ秋の水やよい
秋水の豪雨の濁りかと思ふ明日香
水澄みて真砂のをどる小川かなはく子
飛石に靴跡かさね水の秋なつき
さざなみの広ごりて湖澄めりけりこすもす
秋水を二タ分けにして鯉の鰭満天
澄む水に藻草ゆらめく疎水かなやよい
幾橋を渡りふる里水の秋菜々
木道の足裏にやさし水の秋菜々
底砂を吹き上げて水澄めりけりよし女
魚の影一直線に水の秋三刀
秋水を神に供へて窯閉づるよし女
浮御堂鏡映しに湖澄めるせいじ
堰落ちて白き泡揉む秋の川なつき

2018年9月1日(参加者23名)

俳句作者
穂芒を左右に靡かせドライブすあさこ
血止草城壁覆ひ尽くすごと明日香
農小屋の声はラジオや葛の花うつぎ
バス停のベンチへ伸びる葛の蔓こすもす
大花野パラグライダー飛びたちぬさつき
ここもまた古戦場なり芒原更紗
ドリーネの底ひを埋む芒かな三刀
羊群に似たる岩間の草紅葉せいじ
八千草の乱れ咲きなる扇状地たか子
コスモスの花野を分けて一両車智恵子
ねこじゃらし思ひ思ひにスウィングすなおこ
鉄道草高架の脇の廃線路なつき
暦日の妹背の句碑へ萩の雨菜々
桜蓼なんと可愛と屈み見るはく子
極楽や風に吹かれて花野道宏虎
摩滅して読めぬ石標草の花ぽんこ
野点席裳裾を揺らす萩の風満天
芒原ラジコン飛行機着陸すやよい
崖を打つ波の飛沫や葛の花よし女
捨畑の畝覆ひたる千草かなよう子
湿原の水路に沿ひし花野径わかば

2018年8月1日(参加者23名)

俳句作者
一水に沿ひて涼しき神の庭菜々
松林縫ひくる浜の風涼しわかば
穏やかな一湾突と鰡の飛ぶぽんこ
吉と出し御籤に暑さ忘れけりさつき
海の藍たたへて灼くる白砂浜わかば
空蝉やわらべ地蔵の肩の上に智恵子
打水の祇園小路に灯のともる宏虎
一弦琴ロビーに飾る避暑ホテルなおこ
梅干しをふふみて励む句会かなこすもす
かきまぜて青春の音ソーダ水うつぎ
節電と言うてはをれぬ暑さかなうつぎ
酷暑日や思考停止の続きをり三刀
押し車鰻を食べに脚軽しあさこ
門ごとに水の鉢おく路地涼したか子
海坂に険競ひをる雲の峰せいじ
落蝉のまだ生きたしと宙を掻く明日香
砂灼けて脚に噛みつく浜辺かなせいじ