成績一覧

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11月30日 (投句21名 選句20名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
茶の花や利休自刃の供養塔 かかし 7 満天.宏虎.なつき.ぽんこ.隆松.素秀.わかば.
凩や着地の鴉勇み足 かかし 6 なつき.みづき.隆松.豊実.こすもす.うつぎ.
木枯しの谷底を行く一両車 うつぎ 6 ぽんこ.あひる.こすもす.素秀.わかば.かかし.
尼寺の垣根めぐらすお茶の花 みづき 5 満天.智恵子.なつき.こすもす.よう子.
凩に旅の地酒を酌む夜かな みづき 5 豊実.素秀.うつぎ.かかし.よし子.
店先に茶の花咲かせ宇治の茶舗 はく子 5 満天.宏虎.智恵子.みづき.あひる.
茶の花や空に残れる昼の月 宏虎 5 せいじ.ぽんこ.みづき.豊実.わかば.
茶の花やここにも家があった筈 うつぎ 3 素秀.もとこ.よし子.
凩や童話のごとく襟を詰め 明日香 3 こすもす.素秀.うつぎ.
茶の花や宇治十帖をめぐりては 満天 3 宏虎.智恵子.かかし.
凩や大聖堂の鐘遥か 豊実 3 みづき.あひる.もとこ.
山里の静かな駅舎お茶の花 みづき 2 ぽんこ.かかし.
木枯とアラートを聞く夕間暮れ 素秀 2 もとこ.明日香.
大寺へ低き茶の花垣続く はく子 2 智恵子.明日香.
凩や路面電車の駅に佇つ 豊実 2 みづき.隆松.
木枯やリズム崩さぬランニング なつき 2 もとこ.明日香.
木枯やイヤホン耳に押し込めり なつき 2 隆松.よう子.
茶の花に送り出されて登校す あひる 2 豊実.明日香.
茶の花や木地師の里はこの辺り うつぎ 2 せいじ.よし子.
凩に微動だにせぬ関門橋 せいじ 2 宏虎.あひる.
凩や鞭のやうなる柳の枝 あひる 2 こすもす.うつぎ.
凩やからくり時計の五時の鐘 豊実 1 かかし.
無住寺の猫出入口茶の花や かかし 1 よし子.
茶の花や家の主は婿養子 豊実 1 よし子.
茶の花てこれがそうかと旅の人 隆松 1 ふさこ.
凩に向かふ事なく歳を取り もとこ 1 よう子.
木枯や泳ぐボールを打ちにけり ぽんこ 1 あひる.
木枯しに凧あがりせるレジ袋 みのる 1 豊実.
しわくちやの掌に愛づお茶の花 みのる 1 ふさこ.
凩に身構え渡るビル谷間 隆松 1 満天.
凩に足場の揺れの音止まず みづき 1 せいじ.
しゃがみ見て茶の花愛でる男の子 智恵子 1 ぽんこ.
我も張らず求めもせずにお茶の花 もとこ 1 よう子.
凩や攫はれさうに子が一人 うつぎ 1 せいじ.
茶の花の一輪清し長戸門 素秀 1 ふさこ.
凩を押しのけ通過列車かな うつぎ 1 満天.
茶の咲きて集落跡の野面積 素秀 1 なつき.
茶の花の目線の先に流れ橋 せいじ 1 隆松.
茶の花の零す明るき籬かな わかば 1 うつぎ.
木枯しのしまなみ海道渡らねば よう子 1 ふさこ.
凩や日に日に変わる里の山 こすもす 1 わかば.
茶の花の咲く道静か空の青 満天 1 わかば.
木枯しに高舞ふ外れ馬券かな みのる 1 なつき.
凩の夜の靴音待ちにけり 満天 1 宏虎.
落日にかがよひ初めしお茶の花 あひる 1 せいじ.
一輪がよろし黒磁にお茶の花 みのる 1 ふさこ.
凩や信号待ちのデリバリー 豊実 1 よう子.
恙なく地味な暮らしやお茶の花 ぽんこ 1 明日香.
凩と回転ドアを潜りけり 満天 1 もとこ.
木津川の河川敷なるお茶の花 せいじ 1 智恵子.

10月31日 (投句19名 選句20名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
芋の葉を乱れ打ちして通り雨 素秀 5 せいじ.あひる.なつき.小袖.なおこ.
表札の文字の薄れやうそ寒し 明日香 4 豊実.満天.もとこ.よう子.
八つ頭迷ふ刃の入れどころ みづき 4 もとこ.智恵子.はく子.よう子.
裏方に徹し皮むく芋煮会 なつき 4 隆松.智恵子.こすもす.わかば.
うそ寒や耕作放棄地増え続け 明日香 3 小袖.なおこ.わかば.
暫くは子等の賑はふ芋水車 よう子 3 みづき.あひる.智恵子.
芋掘るや連なりをりし三世帯 かかし 3 素秀.隆松.わかば.
理科室の人体模型うそ寒し 豊実 3 宏虎.明日香.かかし.
あひまひのままの相づちうそ寒し はく子 3 豊実.みづき.よう子.
職引きて自産自消の芋煮汁 なつき 3 満天.はく子.うつぎ.
湧水に子芋洗ひて姦しや 智恵子 3 豊実.隆松.もとこ.
うそ寒や日暮の鐘を聞きしより わかば 3 みづき.あひる.はく子.
芋の葉に隠れて並ぶ無縁墓 素秀 3 なつき.隆松.明日香.
糠雨を集め芋の葉玉を抱く せいじ 3 もとこ.小袖.わかば.
里芋の土つけしまま届きけり 満天 3 なつき.明日香.かかし.
御祈祷の待合室やうそ寒し 豊実 2 素秀.明日香.
農家カフェ大鍋囲む芋煮会 かかし 2 満天.なつき.
うそ寒し晴れて瞬く星数多 智恵子 2 みづき.せいじ.
うそ寒し覆いかぶさる言葉きて もとこ 2 はく子.こすもす.
たて板に水の口上うそ寒し みのる 2 うつぎ.こすもす.
うそ寒や更地に残るブルドーザー よう子 2 智恵子.明日香.
うそ寒や夕べ近づく京の果て はく子 2 あひる.うつぎ.
うそ寒や眠れぬままに明けし朝 こすもす 2 なおこ.かかし.
シャッターの本町通りうそ寒し なつき 2 宏虎.わかば.
居酒屋の背中の小窓うそ寒し 豊実 2 みづき.小袖.
落ちそふで踊る雨粒芋の葉に 満天 2 あひる.小袖.
うそ寒くうらとおもてや二面石 みのる 2 うつぎ.よう子.
子ら去りしままの寝室うそ寒し あひる 2 宏虎.せいじ.
大道芸猿のお辞儀のうそ寒し よう子 1 素秀.
雑草の揺るる堂屋根うそ寒し なつき 1 隆松.
うそ寒や間物羽織る朝支度 隆松 1 宏虎.
使はれぬ三階校舎うそ寒し よう子 1 かかし.
二タ三すじ芋茎干されし尼の庫裏 みのる 1 よう子.
藷の葉を泳ぎ畝道渡り切り よう子 1 豊実.
心地よき風もやがてはうそ寒し ぽんこ 1 はく子.
芋の葉の大き隣の畑かな 豊実 1 うつぎ.
うそ寒や村の児童の数減りて 明日香 1 満天.
自動更新の使はぬカードうそ寒し なつき 1 満天.
園児笑む手に手に芋の葉をかつぎ みのる 1 なおこ.
海老芋の白く煮上がり赤絵鉢 もとこ 1 せいじ.
茹で子芋つるりと剥けて何処へゆく 智恵子 1 なおこ.
水彩画の初心者芋を選びけり こすもす 1 素秀.
雅なる名の芋料理衣被 はく子 1 こすもす.
山畑の嵩の高きは芋の畝 せいじ 1 豊実.
天気予報通りの雨やうそ寒し こすもす 1 宏虎.
箸使い下手にて御免芋つつく 隆松 1 素秀.
うそ寒や棚田の土手に薄日射し みづき 1 せいじ.
うそ寒や夜のしじまの救急車 豊実 1 かかし.
衣被ぎつるりと剝けば色白で はく子 1 智恵子.
ひもじさに負けてや口へ芋煮堅 隆松 1 もとこ.
芋掘りの手袋の先余りけり 宏虎 1 なつき.
うそ寒や不審メールの日々多し 満天 1 こすもす.

9月30日 (投句20名 選句19名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
山峡に煙一筋柿たわわ うつぎ 5 かかし.はく子.素秀.ぽんこ.明日香.
澄む水を撃つ傷心の石礫 みのる 4 かかし.こすもす.たか子.うつぎ.
生り放題落ち放題や山の柿 うつぎ 4 こすもす.満天.よう子.たか子.
水澄めり老船頭の土地自慢 たか子 4 豊実.もとこ.素秀.わかば.
澄む水をとろり動かす錦鯉 豊実 3 はく子.よう子.たか子.
水澄むや砂舞ひ上げる外れ銛 隆松 3 せいじ.あひる.智恵子.
青空を湖面に映し水澄める わかば 3 豊実.みづき.ふさこ.
兄まねて「ぼく」と言ふ女児柿熟るる よう子 3 素秀.ぽんこ.わかば.
柿熟るる皇子落ち延びし峡深く うつぎ 3 もとこ.あひる.たか子.
山深い里の棚田の水澄めり 満天 2 かかし.宏虎.
神の島鎮めて湖水澄めりけり はく子 2 せいじ.よう子.
水澄める葉裏に屯稚魚の群 ぽんこ 2 明日香.わかば.
廃村の昭和は遠し木守柿 ぽんこ 2 もとこ.智恵子.
洗い場の今も戸毎に水の澄む はく子 2 せいじ.ふさこ.
青竹に捻り取られし柿の空 よう子 2 もとこ.素秀.
ひたすらに草食む馬や柿たわわ よう子 2 豊実.わかば.
奈良町のいずこも柿のたわわかな みづき 2 せいじ.あひる.
大寺をくすぐる風や柿日和 もとこ 2 豊実.宏虎.
水澄むや流れに向かふ鷺超然 もとこ 2 素秀.智恵子.
青空に散りばめられて山の柿 あひる 2 はく子.せいじ.
古伊万里の鉢にあふるる柿サラダ もとこ 2 かかし.あひる.
柿膾添える一品夕餉かな わかば 1 智恵子.
水澄める河原の石の白さかな よう子 1 宏虎.
水澄むや注ぎて写経襟正す かかし 1 よう子.
水澄むや百景なりや逆さ富士 ふさこ 1 満天.
小皿より滑り落ちたり富有柿 豊実 1 あひる.
水澄みて尚際立ちし朱の欄干 こすもす 1 智恵子.
切岸の裾根を見せて瀞澄める みのる 1 うつぎ.
水澄むや水面に揃ふ鯉の口 ぽんこ 1 明日香.
澄む水に白き酒蔵映しけり 満天 1 明日香.
なり柿や白漆喰の蔵屋敷 みのる 1 うつぎ.
薬師寺の東塔西塔秋澄めり みづき 1 満天.
嘴を枝にこすり満腹柿鴉 みのる 1 うつぎ.
初物や青さの残る早生次郎 ぽんこ 1 ふさこ.
飛び石は亀の形や水澄める せいじ 1 こすもす.
登り行く湖沼の数多水澄める わかば 1 みづき.
茶席なる池塘水澄む永観堂 せいじ 1 宏虎.
水澄みて池に沈みし古銭艶 宏虎 1 満天.
渋を抜くレシピ云々柿たわわ たか子 1 ぽんこ.
水澄むや姿見せども釣果ゼロ かかし 1 宏虎.
分水嶺本流支流水澄める たか子 1 かかし.
季題とて盆に並べし柿二つ せいじ 1 ぽんこ.
柿採りて友の手元を覗くなり ふさこ 1 ぽんこ.
渋くても生家にある柿の大木 こすもす 1 満天.
澄む水に鯉の背びれの際やかに 満天 1 明日香.
柿たわわこれより先に単線路 みづき 1 もとこ.
宇治の瀬の滔々として水澄まず みのる 1 ふさこ.
園児らのリュック一杯柿日和 かかし 1 はく子.
水澄むや真鯉の群に金の鯉 あひる 1 ふさこ.
過疎の里実のつややかに柿の冷え みづき 1 わかば.
空の青引き寄せ水の澄みませり 明日香 1 はく子.
水澄むや鴨川デルタ鳶の舞 せいじ 1 みづき.
水澄むや川底の石動かざり 明日香 1 うつぎ.
茜雲膨らむ湖の水澄めり 素秀 1 みづき.
柿簾里は静かに暮れていく かかし 1 豊実.
瞬間に消し込む浮きや水澄めり 豊実 1 たか子.
水澄むや仁淀ブルーと聞くからに うつぎ 1 よう子.
柿たわわ猿蟹合戦ふと想ふ 明日香 1 こすもす.
水澄むや流れと逆の流れ雲 隆松 1 こすもす.
ほんのりとひとつ色づく柿畑 あひる 1 みづき.

8月31日 (投句21名 選句20名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
全開の寺の門より萩の風 せいじ 6 あひる.満天.もとこ.よう子.豊実.宏虎.
空木箱迎へし祖母の終戦日 もとこ 4 ぽんこ.なつき.明日香.うつぎ.
師の句碑へ存問の吾へこぼれ萩 みのる 4 なつき.わかば.宏虎.うつぎ.
熱々の夕刊届く終戦日 みづき 4 なつき.もとこ.素秀.豊実.
幸せとつぶやく母の終戦日 せいじ 4 素秀.こすもす.みづき.智恵子.
風吹けば結界超ゆるこぼれ萩 なつき 4 せいじ.かかし.ふさこ.明日香.
写経する萩咲く庭に目を休め みづき 4 隆松.あひる.満天.かかし.
戦争は地獄と一言終戦日 智恵子 4 満天.ぽんこ.はく子.わかば.
抱き寄せて又抱き寄せて萩括る うつぎ 3 せいじ.はく子.かかし.
センターライン歩く鴉や終戦日 なつき 2 素秀.よう子.
終戦日背ナに傷ある父の「野火」 よう子 2 ぽんこ.もとこ.
通り雨暑さの増せる終戦日 なつき 2 ふさこ.豊実.
親子にて投句に挑む萩日和 かかし 2 はく子.智恵子.
みのむしの萩衣などつけてをり 明日香 2 もとこ.こすもす.
足早の法衣の風や萩こぼつ よう子 2 あひる.豊実.
紙芝居白寿の語る終戦日 かかし 2 満天.明日香.
終戦日いつですかと問ふインタビュー よう子 2 もとこ.うつぎ.
閑かさや萩の垣根の茶屋の跡 隆松 2 素秀.みづき.
萩の塵風に掃かれて片寄りぬ うつぎ 2 あひる.せいじ.
参拝の裳裾揺らすや萩の風 満天 2 隆松.かかし.
憲法の礎となれ終戦日 みのる 2 せいじ.かかし.
グアム島も祖父も知らずや終戦日 あひる 2 明日香.宏虎.
終戦日不戦の誓ひ今一度 明日香 2 こすもす.わかば.
萩はまだ蕾の多し満中陰 素秀 2 隆松.智恵子.
鎮魂の祈り新たに終戦日 わかば 2 みづき.宏虎.
七つボタン光る遺影や終戦日 智恵子 2 ぽんこ.みづき.
萩こぼる参道寺苑石畳 はく子 2 宏虎.智恵子.
萩の枝神籤結ぶに余地は無し ぽんこ 1 豊実.
ひと気なき生家の庭や萩垂れて みづき 1 ふさこ.
夕風を纏ひて萩の散り急ぐ はく子 1 なつき.
乱れ萩かき分け友に追いつけり こすもす 1 なつき.
萩揺れてこれから幕のあがる如 明日香 1 素秀.
ハンカチでくたくた扇ぐ終戦日 なつき 1 よう子.
語り部に耳かし涙敗戦日 ふさこ 1 智恵子.
世界まだ争ひ続く終戦日 満天 1 明日香.
白菊の帰らぬ海や敗戦日 素秀 1 わかば.
雨意兆す風に萩叢寧からず みのる 1 よう子.
こぼれ萩瓶の目高を騒がしぬ うつぎ 1 あひる.
アルバムの祖父の凛々しき終戦日 あひる 1 みづき.
防災無線の合図で黙祷終戦日 こすもす 1 隆松.
岸壁に静かな波の終戦日 みづき 1 うつぎ.
箸置きて黙祷一分終戦日 こすもす 1 はく子.
紅白の萩石磴に花の寺 智恵子 1 こすもす.
名にし負ふ句碑歌碑いくつ萩の寺 はく子 1 ふさこ.
体験を昨日のごとく終戦日 満天 1 うつぎ.
祖父のこと語る母亡き終戦日 あひる 1 せいじ.
汁物にこねた水団敗戦日 ぽんこ 1 隆松.
育休のパパ乳母車終戦日 かかし 1 こすもす.
境内が萩原と化す一寺院 せいじ 1 満天.
蹲も筧も萩の花まみれ うつぎ 1 はく子.
終戦日写真の祖母はセピア色 豊実 1 ふさこ.
萩見せむ絵図の名所に丸印 隆松 1 ぽんこ.
終戦日高校野球佳境入 かかし 1 よう子.
石舞台緞帳の如萩群れて 明日香 1 わかば.

7月31日 (投句21名 選句20名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
団扇の手休むことなく聞き上手 みのる 7 かかし.豊実.はく子.もとこ.よう子.たか子.うつぎ.
広島を思ふ真夏の空青く わかば 4 せいじ.素秀.あひる.うつぎ.
ジーンズのからりと乾く盛夏かな 明日香 3 せいじ.こすもす.たか子.
裾たくり帯に団扇の辻回し ふさこ 3 明日香.はく子.もとこ.
夏旺ん大泣きの子を持て余す 満天 3 ぽんこ.はく子.よう子.
北斎の怒涛の団扇よりの風 あひる 3 素秀.ふさこ.はく子.
遠き日の寝しなは祖母の団扇風 ぽんこ 3 宏虎.なつき.こすもす.
夏盛ん掘り起こされし不発弾 うつぎ 3 ぽんこ.隆松.なつき.
団扇の手止まると見れば鼾かな うつぎ 3 ふさこ.明日香.たか子.
奈良団扇透かし模様の五重塔 こすもす 3 満天.隆松.なつき.
雲を背に太陽の塔夏旺かん よう子 3 せいじ.満天.ぽんこ.
盛夏にもダッシュ百段部活生 かかし 3 はく子.もとこ.こすもす.
団扇持て返礼述ぶる長電話 なつき 2 豊実.たか子.
団扇風強めて飛ばす蚊の羽音 なつき 2 素秀.わかば.
飛行雲へなへなと消ゆ盛夏かな みのる 2 あひる.たか子.
身を細め回転扉出る盛夏 なつき 2 わかば.もとこ.
夏旺ん浜にブーゲンビリアの緋 せいじ 2 素秀.こすもす.
状差しの上は団扇の定位置に 素秀 2 せいじ.ふさこ.
みどりごの寝顔は天使白団扇 みのる 2 わかば.よう子.
団扇師のリズム良きかな竹を裂く 智恵子 2 わかば.あひる.
客迎へ縁台に置く渋団扇 ふさこ 2 宏虎.隆松.
粋気取り帯に差したる色団扇 隆松 2 ふさこ.智恵子.
孫の手の代はりともなる団扇の柄 みのる 2 豊実.ぽんこ.
高原や盛夏の空の澄み渡る わかば 2 宏虎.うつぎ.
セールてふ赤文字踊る盛夏かな もとこ 1 明日香.
黒潮を越え水平線のみな盛夏 素秀 1 あひる.
蛍光の団扇背中に走る人 素秀 1 豊実.
パレットに赤を溶かして夏旺る 素秀 1 かかし.
団扇には祓の一字白抜きで 明日香 1 なつき.
配られし団扇の裏の屋号かな よう子 1 明日香.
ガラスビル天突き刺して真夏空 もとこ 1 隆松.
うたた寝の人へ送るや団扇風 隆松 1 ぽんこ.
野次飛ばすファンサービスの団扇手に 豊実 1 せいじ.
入院のベッドに孫の手と団扇 うつぎ 1 かかし.
癖の毛の言ふこときかぬ盛夏かな あひる 1 よう子.
打上花火盛夏の空を彩れリ こすもす 1 宏虎.
内緒話し団扇の中に顔隠す ふさこ 1 満天.
枕元の昔昔の奈良団扇 こすもす 1 うつぎ.
いたずらの赤のペディキュア夏盛り ぽんこ 1 あひる.
照り返す盛夏の海や波の綺羅 わかば 1 智恵子.
登り窯火入れ儀式の渋団扇 かかし 1 智恵子.
美人画の団扇の風をゆったりと はく子 1 なつき.
団扇手に夕べ河原の二人ずれ はく子 1 うつぎ.
うたた寝に団扇の人の膝借りぬ 隆松 1 ふさこ.
ジーパンの腰に団扇を踊り場へ 満天 1 隆松.
タクシーに飛び乗る盛夏ビルの谷 豊実 1 かかし.
水遣りは早朝五時の盛夏かな あひる 1 宏虎.
団扇風膝の上にて猫眠る かかし 1 もとこ.
副菜は酢の香匂ふ夏盛り ぽんこ 1 わかば.
一瞬の盛夏を走る少年よ 素秀 1 豊実.
乳母車夫婦で扇ぐ団扇風 かかし 1 よう子.
ラジオ体操終へて鳥語や団扇風 かかし 1 満天.
床の間に粋な団扇の古旅館 たか子 1 智恵子.
竈門には赤き大きな渋団扇 たか子 1 明日香.
鉄骨の盛夏の空に吊されり 豊実 1 素秀.
遠き日の寝落ちの顔を打つ団扇 たか子 1 智恵子.
商店街だらり幟の炎暑かな よう子 1 こすもす.
渋団扇たたき焼鳥焼くおやじ はく子 1 満天.
水しぶき浴びて盛夏の川下り うつぎ 1 かかし.

6月30日 (投句19名 選句19名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
蟻のぼる国宝楼門大柱 よし子 6 あひる.もとこ.はく子.やよい.こすもす.明日香.
蟻の列水一滴に乱れをり 明日香 5 智恵子.なつき.素秀.ぽんこ.こすもす.
黒南風の漁港に船の軋む音 みのる 5 せいじ.智恵子.ぽんこ.よう子.わかば.
帆と見しは蟻の運べる蝶の翅 みのる 4 隆松.せいじ.やよい.素秀.
正体のわからぬ程に蟻たかる 明日香 4 満天.智恵子.はく子.うつぎ.
黒南風を吸込み河馬の大あくび 素秀 3 ふさこ.よし子.もとこ.
蟻の列関守石に関はらず はく子 3 よう子.明日香.わかば.
黒南風に軍艦島のゆるぎなし はく子 3 よし子.なつき.やよい.
黒南風にたじろぎもせぬ鬼瓦 はく子 3 せいじ.ふさこ.あひる.
黒南風の墨痕めきし潮目かな みのる 3 なつき.素秀.宏虎.
羅漢様蟻登らせて笑顔かな はく子 3 よし子.あひる.なつき.
黒南風の淀の川波尖らせて はく子 3 よし子.ぽんこ.明日香.
黒南風やスローペースとなる山路 せいじ 3 満天.あひる.わかば.
黒南風や明石海峡波荒し 宏虎 3 満天.よう子.わかば.
堂縁の節穴回る蟻の列 なつき 2 うつぎ.明日香.
黒南風や砲台跡のある浜辺 わかば 2 隆松.なつき.
黒南風や岬に草の波立ちて 素秀 2 よし子.やよい.
爪弾きして二の腕の蟻打たず みのる 2 満天.ふさこ.
音あらば軍靴の音や蟻の列 うつぎ 2 やよい.こすもす.
黒南風や須磨も明石もうち暗み よし子 2 うつぎ.わかば.
水路閣レンガの蟻の無重力 よう子 2 もとこ.こすもす.
行き先のうやむやとなり蟻の列 あひる 2 せいじ.よう子.
黒南風や松のよじれて竜めける なつき 2 ふさこ.うつぎ.
大物の玉虫曳きて蟻の兵 うつぎ 2 もとこ.宏虎.
万倍の百足に迫る千の蟻 せいじ 2 はく子.素秀.
手帚を逃れ蟻這ふ三和土かな よう子 2 智恵子.ぽんこ.
玉砂利の波に呑まれし蟻一匹 よう子 2 ふさこ.あひる.
黒南風や不眠続きに呆けたり もとこ 1 よう子.
黒南風の町を何度も救急車 満天 1 隆松.
廃線の錆し鉄路や蟻の塔 智恵子 1 せいじ.
黒蟻の迷子めきたる塀の上 あひる 1 はく子.
黒南風や時報の鐘の音重し うつぎ 1 もとこ.
黒南風や南半球ふと思ふ 明日香 1 素秀.
餌の逃げて四分五裂す蟻の列 せいじ 1 うつぎ.
行き合へば挨拶をする蟻の列 明日香 1 宏虎.
黒蟻の運ぶ一心大きな荷 わかば 1 満天.
黒南風や降らず終ひの一日なる うつぎ 1 はく子.
子の落とす飴に乱れる蟻の道 素秀 1 ぽんこ.
黒南風に声くぐもりぬ街宣車 よう子 1 隆松.
黒南風や日がな山鳩鳴き交す うつぎ 1 宏虎.
吾子悲壮飴玉落とし囲む蟻 ふさこ 1 こすもす.
蟻の列獲物を前に入り乱れ ぽんこ 1 宏虎.
蟻の列年功序列あるのかな よし子 1 明日香.
黒南風や駅まで続く石の道 あひる 1 隆松.
道祖神一緒に参る蟻の列 ぽんこ 1 智恵子.

5月31日 (投句19名 選句20名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
尼寺に大樹はあらず花卯木 なつき 9 満天.豊実.せいじ.あひる.素秀.智恵子.ぽんこ.やよい.よう子.
忽ちに靄る吉野の緑雨かな みのる 8 せいじ.あひる.よし子.明日香.やよい.わかば.うつぎ.よう子.
水路閣緑雨にレンガいよよ濃し よう子 6 宏虎.せいじ.こすもす.智恵子.ぽんこ.やよい.
横たはる仔牛緑雨に瞬けり なつき 4 豊実.こすもす.もとこ.よう子.
川床の卓片されて緑雨来る もとこ 3 隆松.あひる.よう子.
卯の花の白く浮かぶや夕月に 満天 3 宏虎.明日香.わかば.
緑雨して一人の午後の安らげり あひる 3 かかし.明日香.うつぎ.
地境のうつぎに両家和みけり あひる 3 素秀.ぽんこ.もとこ.
門川に卯の花散らす風少し はく子 3 あひる.よし子.素秀.
大原女の茶屋に休みし緑雨かな 智恵子 3 満天.宏虎.かかし.
顔上げて緑雨を受ける露天風呂 素秀 3 ふさこ.豊実.なつき.
一雨に明るくしだれ花卯木 わかば 2 明日香.もとこ.
茅屋根の雫の光る緑雨かな なつき 2 宏虎.豊実.
緑雨やみ静かに煙る峡の村 ふさこ 2 よし子.わかば.
一宿は緑雨の森の修道院 あひる 2 隆松.なつき.
無住寺の猫出入り口花卯木 かかし 2 隆松.なつき.
門川の鯉に卯の花腐しかな みのる 2 なつき.あひる.
卯の花や峠越えくる薬売り 素秀 2 なつき.やよい.
塔頭の鎖樋より緑雨おつ わかば 2 隆松.かかし.
緑雨来て緑を更に深めけり 宏虎 2 かかし.わかば.
渡月橋緑雨に傘のモデル嬢 かかし 2 豊実.せいじ.
磔像のイエスに窓の緑雨かな みのる 2 満天.せいじ.
緑雨なか客待ち顔の遊び舟 もとこ 2 素秀.智恵子.
昼灯す山門くぐる緑雨かな なつき 2 隆松.満天.
玻璃戸越し歪む灯籠緑雨かな よう子 1 ぽんこ.
石垣の卯の花伝ふ山の水 素秀 1 宏虎.
緑雨なか蕎麦屋の軒に雨宿り 智恵子 1 ふさこ.
スキップす緑雨に傘の下校生 かかし 1 こすもす.
澎湃と庵を包む緑雨かな せいじ 1 うつぎ.
山路来て卯の花灯りそこここに 明日香 1 満天.
百選の並木に艶や緑雨朝 隆松 1 こすもす.
通過車の次々煽る花空木 隆松 1 うつぎ.
街道に沿ふて卯の花なだれ咲き 隆松 1 ぽんこ.
水溜まり跳べずびしゃぬれ緑雨あと ふさこ 1 智恵子.
公園の遊具鮮やか緑雨中 満天 1 明日香.
卯の花や庭に雀の水浴び場 なつき 1 わかば.
つぎつぎと咲きてこぼるる卯の花に 満天 1 よし子.
本堂の広縁ぬらす緑雨かな せいじ 1 智恵子.
積上げし腐葉土濡らす緑雨かな 豊実 1 よう子.
緑雨晴れ飛び出す猫に連れのあり 智恵子 1 もとこ.
挿木なるうつぎの今や花万朶 あひる 1 こすもす.
卯の花や植物園の清掃日 豊実 1 やよい.
緑雨来て色濃くなりし苔の庭 せいじ 1 ふさこ.
緑雨いまバスは吉野の杉美林 みのる 1 うつぎ.
緑雨降る一人ぼっちの鐘つかん 宏虎 1 素秀.
花言葉は「秘密」卯の花は真白 はく子 1 かかし.
一山の中の丹の橋緑雨中 わかば 1 もとこ.
卯の花や此処より京は一里塚 かかし 1 ふさこ.
ゆつくりと森の小径や緑雨中 わかば 1 よし子.
緑雨きて静まり返る町ひとつ 満天 1 ふさこ.

4月30日 (投句24名 選句21名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
春深し欠伸噛みしめ法話聴く ふさこ 6 豊実.みづき.かかし.たか子.よう子.うつぎ.
春深し母の喃語に耳を寄せ 更紗 5 素秀.やよい.こすもす.智恵子.もとこ.
三線の島唄ゆるり春深し もとこ 5 みづき.満天.素秀.やよい.なつき.
病窓のいびつな空や春深む たか子 3 素秀.あひる.うつぎ.
春深し通勤電車にも慣れて 更紗 3 やよい.明日香.もとこ.
しやぼん玉二足立ちして猫パンチ みのる 3 やよい.せいじ.隆松.
しやぼん玉丸くならんと武者震ひ みのる 3 豊実.素秀.よう子.
しゃぼん玉ぱくつく犬の鼻に爆ぜ 智恵子 3 せいじ.あひる.明日香.
春深む色濃くなりし影法師 せいじ 3 たか子.明日香.更紗.
春深し園に散らばる豆画伯 智恵子 3 せいじ.なつき.もとこ.
病室は色無く音無く春深む たか子 2 かかし.ふさこ.
四方の山色濃くなりて春深し 満天 2 みづき.更紗.
仏堂に仄かな明かり春深し みづき 2 かかし.あひる.
しゃぼん玉もっと大きく大きくと 明日香 2 更紗.うつぎ.
春深し衣擦れ聞ゆ菩薩かな もとこ 2 ふさこ.よう子.
予定なき長期休暇や春深し 豊実 2 満天.たか子.
玻璃窓に木洩れ日眩し春闌ける かかし 2 みづき.更紗.
シャボン玉つかみどころのなき話 みづき 2 素秀.よう子.
壊し屋は疲れ知らずよしゃぼん玉 なつき 2 たか子.ふさこ.
お隣の犬小屋越ゆるしゃぼん玉 なつき 2 たか子.もとこ.
七色に息を包みぬしゃぼん玉 うつぎ 2 なつき.ふさこ.
儚きを空に広げてしやぼん玉 わかば 2 智恵子.よう子.
野の花も移り初むなり春闌ける 智恵子 2 更紗.わかば.
雑草の伸び放題や春深む ぽんこ 2 こすもす.わかば.
小さき手を抜けて空へとシャボン玉 みづき 1 あひる.
春深し老犬眠る香具師の膝 なつき 1 せいじ.
校庭に小さき恋らししやぼん玊 あひる 1 はく子.
寒暖の激しくなるや春深し 明日香 1 こすもす.
二合飯余し二人の春更ける 素秀 1 豊実.
しゃぼん玉吹ひて笑顔の腕白児 満天 1 はく子.
七色の小さき世界しゃぼん玉 ぽんこ 1 こすもす.
生まるるは消ゆる定めのしゃぼん玉 はく子 1 満天.
春深し写真見ながらつぶやきぬ 宏虎 1 かかし.
いつまでも手摺に座るしゃぼん玉 ぽんこ 1 明日香.
外出の母の後追ふしゃぼん玉 うつぎ 1 なつき.
三輪山を拜し山の辺春深し 明日香 1 わかば.
公園の木木のざわめき春深し 満天 1 はく子.
二階より覗く爺ヘしゃぼん玉 智恵子 1 うつぎ.
魔女のごと母吹き出せりしやぼん玉 あひる 1 ふさこ.
髪の毛に半分残るしゃぼん玉 こすもす 1 豊実.
両手あげしゃぎまわる子しゃぼん玉 こすもす 1 はく子.
しやぼん玉七色玉の小宇宙 隆松 1 智恵子.
児の吹きししゃぼん玉追ふ父母の笑み かかし 1 智恵子.
七色に膨らむ夢やしやぼん玉 わかば 1 満天.
一息で百の生まるるしゃぼん玉 はく子 1 隆松.
拝観の締めはざるそば春深し せいじ 1 隆松.
母吹けば子ら大騒ぎしやぼん玊 あひる 1 うつぎ.
夫に茶を汲みて二人や春深む 更紗 1 せいじ.
ママの留守時間繋ぎのしゃぼん玉 こすもす 1 明日香.
オルガンの余韻校舎に春深し やよい 1 みづき.
春深し風と戯むるなぞへかな 明日香 1 智恵子.
引っ越しの車次々春深し 明日香 1 隆松.
垣根越え隣より来るしゃぼん玉 うつぎ 1 なつき.
しやぼん玉はじけ広ぐる空真青 更紗 1 わかば.
遠眼差し狛犬の鹿春深し よう子 1 もとこ.
しゃぼん玉飛ぶ七色の風生まる 満天 1 やよい.
しゃぼん玉置き去りにして鬼ごっこ やよい 1 あひる.
汝が肩にあご載せて吹くしやぼん玉 みのる 1 豊実.
しゃぼん玉吹く子壊す子役目あり たか子 1 こすもす.
少年の声はソプラノ春深し 素秀 1 かかし.
予定表次々埋まり春深む こすもす 1 隆松.
遺りたるCT画像春深し うつぎ 1 はく子.
春深し香のけぶりし中山寺 ふさこ 1 満天.
しゃぼん玉吹く子の澄みし瞳かな うつぎ 1 わかば.

3月31日 (投句21名 選句23名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
桜鯛跳ねて糶声高まりぬ わかば 7 なつき.満天.かかし.よし子.せいじ.こすもす.うつぎ.
糶台の尾を打ち止まぬ桜鯛 うつぎ 6 豊実.隆松.宏虎.たか子.ふさこ.あひる.
行き暮れて黄砂日本の土となる よう子 5 素秀.智恵子.ぽんこ.明日香.あひる.
食初めの子を睨みつけ桜鯛 うつぎ 4 なつき.豊実.隆松.もとこ.
大阪城鈍色に染め黄砂来る ぽんこ 4 みづき.満天.かかし.こすもす.
渦潮の透き通る青桜鯛 豊実 4 みづき.わかば.よう子.あひる.
大渦にもまれて来たり桜鯛 素秀 4 はく子.ぽんこ.やよい.うつぎ.
石人の顔は哀しげ黄砂降る うつぎ 3 よし子.せいじ.わかば.
桜鯛渦潮くぐり骨に瘤 ぽんこ 3 隆松.宏虎.もとこ.
紀ノ川の長き鉄橋黄砂降る よう子 3 はく子.もとこ.あひる.
霾れる夕べの街のよそよそし はく子 3 せいじ.明日香.あひる.
つちふるや砂漠の民の夢紛れ もとこ 3 よし子.智恵子.たか子.
昼網の真先に糶られ桜鯛 うつぎ 3 なつき.こすもす.よう子.
ぴくぴくと尾ひれ船盛さくら鯛 やよい 3 みづき.宏虎.智恵子.
風葬の国を越えきし黄砂かな 素秀 3 たか子.明日香.もとこ.
桜鯛触れなば跳ねん魚の棚 明日香 2 かかし.うつぎ.
鷲掴みされてあらがふ桜鯛 みのる 2 せいじ.よう子.
霾天に警笛連呼観光船 かかし 2 わかば.こすもす.
兜煮の目玉嬉しや桜鯛 宏虎 2 よし子.こすもす.
掲げるは勝利の力士桜鯛 満天 2 ぽんこ.智恵子.
霾れる河原に佇てば黄泉路めく みのる 2 素秀.かかし.
そんな目で見るんじゃないよ桜鯛 隆松 2 せいじ.たか子.
距離感の狂ふ大路や黄砂降る せいじ 2 もとこ.うつぎ.
民宿の店の生け簀や桜鯛 みづき 2 たか子.明日香.
霾や日に一便の赤ポスト なつき 2 素秀.やよい.
また一つ入る訃報や霾ぐもり うつぎ 2 なつき.よう子.
桜鯛大漁旗にて入港す かかし 2 はく子.わかば.
口元の誰ぞに似たり桜鯛 素秀 2 豊実.やよい.
桜鯛でんと主役のお食い初め もとこ 1 みづき.
数字みな忘るる人よ霾ぐもり なつき 1 よし子.
空色の夫の新車や黄砂降る なつき 1 やよい.
霾ぐもり大橋歩く開通式 素秀 1 なつき.
透くほどの桜鯛には酒祝ひ もとこ 1 素秀.
桜鯛さばく女の腕の艶 隆松 1 豊実.
黄砂来る乾燥室となる風呂場 豊実 1 隆松.
嬉しさう優勝握る桜鯛 宏虎 1 満天.
豊漁に賑わふ明石桜鯛 明日香 1 みづき.
ワイパーが黄砂の窓をくり抜けり なつき 1 はく子.
タンカーの影模糊として黄砂降る わかば 1 智恵子.
浦風や糶に跳ねおる桜鯛 明日香 1 やよい.
足早に下る尾根道霾晦 豊実 1 わかば.
あら炊きのごぼうの匂ふ桜鯛 ぽんこ 1 ふさこ.
対岸の山々模糊と霾れる はく子 1 満天.
しゃぶしゃぶは友の釣果の桜鯛 はく子 1 うつぎ.
霾や干し物躊躇室内干し ぽんこ 1 宏虎.
藤原宮跡に望む香久山霾れり やよい 1 ふさこ.
キッチンを鱗まみれに桜鯛 やよい 1 はく子.
黄砂降る時の流れの音の無く 満天 1 豊実.
招かざる海越えて来る黄砂かな 満天 1 ふさこ.
黄砂降る大和三山もやの中 明日香 1 ぽんこ.
噛み合はぬ言葉一つよ黄砂降る もとこ 1 かかし.
問題の遠くて近し黄砂降る 宏虎 1 よう子.
黄砂くる通天閣に赤い灯が よし子 1 満天.
霾やタクラマカンの砂と云ふ よし子 1 隆松.
霾風やお顔変わらぬ大観音 隆松 1 素秀.
機窓いま下界は深き黄塵裡 みのる 1 ふさこ.
右近像石のクルスに黄砂降る よう子 1 宏虎.
天然の販促シール桜鯛 豊実 1 明日香.
笑む母の白寿を院ふ花見鯛 智恵子 1 ぽんこ.

2022年2月: 投句17名 選句21名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
山辛夷咲いてほつほつ棚田人 みのる 7 みづき.満天.明日香.豊実.やよい.うつぎ.よう子.
看取りさへままならぬ世ぞ冴返る みのる 6 わかば.はく子.こすもす.うつぎ.かかし.よう子.
残雪と見紛ふ比良の花辛夷 せいじ 5 あひる.わかば.こすもす.うつぎ.よう子.
円空仏裂けし木目の冴返る かかし 5 隆松.あひる.満天.やよい.よう子.
花辛夷つつかへ棒の旧校舎 なつき 5 はく子.ぽんこ.やよい.よし子.かかし.
休みつつ延ばす杖の歩花こぶし やよい 5 明日香.わかば.はく子.よし子.もとこ.
冴え返る畳廊下の大書院 やよい 4 ぽんこ.こすもす.智恵子.よう子.
公園に笑ひ声あり花辛夷 隆松 3 あひる.みづき.わかば.
冴返るシャッター街となり果てて みのる 3 明日香.わかば.智恵子.
代々の村役の家辛夷咲く うつぎ 3 なつき.豊実.もとこ.
道連れは己が影だけ冴返る うつぎ 3 あひる.なつき.こすもす.
冴返る抜きそこなひし指の刺 なつき 3 うつぎ.よし子.もとこ.
片頬を夕日に染めし辛夷の芽 うつぎ 3 せいじ.素秀.豊実.
おみくじを結びしごとき幣辛夷 せいじ 2 満天.明日香.
和蝋燭ちりちり揺らぎ冴返る うつぎ 2 素秀.智恵子.
三輪車表札ふたつ辛夷咲く みづき 2 はく子.もとこ.
ネオンの字一つ抜けたり冴返る 宏虎 2 隆松.もとこ.
食い渋る鮒はまだ底冴返る 豊実 2 せいじ.うつぎ.
廃寺に残りし句碑や冴返る なつき 2 ぽんこ.かかし.
三輪山の背に暁の冴返る 明日香 2 ぽんこ.よし子.
湖畔駅ホームを覆ふ花辛夷 みづき 2 あひる.なつき.
物見めく鴉の鋭声冴返る せいじ 2 みづき.素秀.
父母眠る故郷の丘花辛夷 かかし 2 宏虎.智恵子.
無住寺の猫出入り口花辛夷 かかし 2 豊実.よし子.
力込めニ礼二拍手冴返る うつぎ 2 隆松.はく子.
こぞり咲く無垢なる白や花辛夷 わかば 2 宏虎.せいじ.
朝刊を配るバイクや冴え返る ぽんこ 2 みづき.明日香.
朝一番ハイヒールの音冴返る 満天 2 隆松.ぽんこ.
花辛夷開いて空に疵の無し 素秀 2 なつき.やよい.
仏壇の蝋燭の火や冴返る 明日香 1 かかし.
花辛夷離陸見下ろす展望台 豊実 1 隆松.
学び舎の一つ残る灯冴返る 満天 1 なつき.
冴返るまだ手放せぬ厚手もの こすもす 1 せいじ.
街路樹の辛夷に遅速ありにけり わかば 1 宏虎.
街路行く人を和ませ花辛夷 わかば 1 智恵子.
投入れしごと辛夷咲く雑木山 みのる 1 せいじ.
長谷寺の登廊下や冴返る 明日香 1 満天.
冴返る防犯灯のLED 満天 1 こすもす.
峡谷の祈る容の辛夷かな 明日香 1 素秀.
検査室十ある廊下冴返る なつき 1 やよい.
冴返るオープン戦の初ヒット 豊実 1 満天.
玻璃越しの星の数多や冴返る こすもす 1 宏虎.
冴返る突然に訃の知らせ来て わかば 1 かかし.
辛夷咲く夕べの読経つづく中 みづき 1 素秀.
冴返り易者動かぬ街灯下 素秀 1 豊実.
靴先の指の感覚冴え返る ぽんこ 1 宏虎.
駅頭に電車待つ間や冴返る 宏虎 1 みづき.

2022年1月: 投句22名 選句22名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
団欒の昭和は消えて蜜柑むく もとこ 6 宏虎.かかし.よう子.わかば.小袖.うつぎ.
嫁してより此処がふるさと蜜柑剥く ひのと 5 せいじ.なつき.わかば.やよい.小袖.
底冷えの堂に伐折羅の髪立ちぬ もとこ 5 素秀.せいじ.ひのと.やよい.うつぎ.
底冷えの部屋に遺影の父母並ぶ なつき 5 宏虎.豊実.みづき.明日香.小袖.
鈴生りの蜜柑畑や空真青 かかし 4 せいじ.満天.こすもす.わかば.
トランプと蜜柑と四人姉妹かな 小袖 4 素秀.よし子.ひのと.はく子.
蜜柑三つ入れ鈍行の旅鞄 うつぎ 4 たか子.ひのと.はく子.智恵子.
箱みかん六人家族だつた頃 明日香 4 かかし.豊実.よし子.はく子.
底冷えの鍵穴探るもどかしさ たか子 3 隆松.満天.智恵子.
底冷えの朝を開いて自動ドア 素秀 3 隆松.よう子.やよい.
底冷えや村里の灯の疎らなり こすもす 3 かかし.よう子.ひのと.
底冷えの欄間に竜の透かし彫り みづき 3 豊実.たか子.はく子.
手触りで甘みを探る蜜柑かな 豊実 3 明日香.たか子.満天.
痩せし夫底冷えを言ひ起き来たり やよい 3 隆松.もとこ.小袖.
道売りの蜜柑のバケツ大中小 よう子 2 もとこ.智恵子.
底冷えの廊下の奥の離れの間 豊実 2 みづき.うつぎ.
土佐分担寝かせて食べよ母の文字 よう子 2 もとこ.はく子.
みかん山生涯継がず父の逝く やよい 2 たか子.よう子.
シャトル打ち込む底冷えの体育館 豊実 2 せいじ.ひのと.
リハビリの蜜柑剥けし日忘れまじ かかし 2 明日香.なつき.
底冷の星空高く美しく わかば 2 よし子.こすもす.
永平寺廊下靴下げ底冷えす 宏虎 2 豊実.みづき.
昭和の子蜜柑の汁であぶり出し 明日香 2 せいじ.小袖.
底冷えに足踏みしたるビラ配り なつき 2 素秀.明日香.
催事ありみかん畑にも万国旗 やよい 2 みづき.こすもす.
紀の国の日をたっぷりとみかん熟る はく子 2 よし子.よう子.
癖となるお口直しの蜜柑かな こすもす 2 智恵子.うつぎ.
大漁の熨斗掛けられて蜜柑箱 ひのと 2 素秀.うつぎ.
蜜柑剥くエアークリーンが即感知 うつぎ 1 こすもす.
ワクチンの接種の知らせ蜜柑剥く たか子 1 なつき.
底冷えに指ひきつれる廊下かな もとこ 1 宏虎.
籠る日々慣れてものぐさ蜜柑剥く 智恵子 1 もとこ.
底冷や鴬張りの長廊下 はく子 1 智恵子.
戸締まりに触れしもの皆底冷えて みづき 1 宏虎.
今日の投句終えてほっとの蜜柑食ぶ ぽんこ 1 宏虎.
日表の色の宜しきみかん捥ぐ はく子 1 わかば.
底冷えや闇にさぐりし鍵の穴 こすもす 1 なつき.
魚の血に汚れし漁港底冷す ひのと 1 豊実.
これよりは熊野古道やみかん畑 やよい 1 満天.
弁当に輪切りの蜜柑なつかしき せいじ 1 こすもす.
瀬戸内の島全体が蜜柑色 宏虎 1 明日香.
底冷えの納骨堂や鈴を打つ 豊実 1 かかし.
底冷えの夜明けの厨湯を沸かす ぽんこ 1 もとこ.
底冷や八方睨みの龍仰ぐ うつぎ 1 よし子.
病院の夜の廊下や底冷す わかば 1 みづき.
一人ずつ蜜柑配られ会議果つ ひのと 1 たか子.
底冷えや古刹の廊下塵もなし 宏虎 1 やよい.
雨戸開け底冷えのする大地かな 満天 1 やよい.
籠の盛る蜜柑のすぐに皮の山 わかば 1 隆松.
結界を超える底冷え堂の闇 よう子 1 かかし.
眠られぬ夜行列車や蜜柑食ぶ わかば 1 隆松.
底冷や手掘りの間歩の鑿の跡 かかし 1 わかば.
熱の日の額にみかん当てゐたり たか子 1 なつき.
父に似て左手で剥く蜜柑かな 豊実 1 素秀.
底冷や地団駄踏んでバスを待つ うつぎ 1 満天.

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