2023年12月の記事

2023年12月22日

添削の意図を汲み取る

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作りっぱなし、添削されぱなしで終わらずになぜこのように添削されたのかを復習することが大切です。

写真に例えて説明しましょう。何も感じないで眼前の情景を写すだけでは単なるスナップショットです。プロが撮った写真はどこが違うのでしょうか。プロの作品は、切り取り方、アングル、光と影の扱い等々、撮影者の意図が汲み取れます。私たちはそこに芸術性を感じるのです。

何千枚何万枚と撮りつづけた経験の積み重ねで身につけたプロのテクニックは論理というよりは感覚的なものだと私は思います。ちょっとしたプロのアドバスを受けて撮影すると素人でも少しはましな写真が撮れますね。俳句で言う添削はそれと同じなのです。

感動せずにただ写生しただけの作品はスナップショット同様にただの報告です。けれども作者の感動が伝わる作品は、添削によって命を吹き込むことできるのです。俳句の命となるのは作者の小主観です。主観をもろに表現するのではなく、写生の中から滲み出る小主観こそが命なのです。

そうした観点でビフォーアフターを復習されるとよき学びにつながると思います。

2023年12月15日

メールチェックの習慣をつけましょう

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大切なお知らせを登録アドレス宛にお送りしてもご返事のない方がおられるようです。

インターネットやスマホの使い方に慣れておられなくて毎日メールチェックする習慣がついていない…というケースや、会員登録にダミーのメールアドレスで登録された…ということかと思います。

後者のケースは論外ですが、少なくとも毎日朝夕にはメールの有無をチェックするようにしましょう。せっかくの朗報も水泡に帰すことになります。

2023年12月14日

毎日句会参加承認基準

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昨日、3名の方に毎日句会への参加を承認しました。

承認の基準は上達のレベルではなく、「見て感じて詠む」という写生の作句姿勢になられたか否かを見極めさせていただいているのです。「ことばをひねって考えて作る」という悪習慣を払拭できなければ光は見えてきません。

俳句は年単位の精進が必要です。それ故、日々苦闘しながらでは疲れてしまって続きません。幼子が思ったことを直ぐ声に出すのと同じように、見て感じたことをそのまま「独り言をつぶやくように」写生するのです。

「息を吐こう、つぎは息を吸おう」と意識して呼吸する人はいませんよね。俳句づくりも同じです。

間違った俳句づくりを続けているとその悪癖が身に染みついてしまって、吟行ではどうしてもも句が詠めない…人になってしまいます。考えても句が浮かばないけれど、吟行に出かけさえすれば何か詠める…人を目指しましょう。

2023年12月12日

当季の句を詠みましょう

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一日一句へ投句される作品は原則として当季(いまの季節)の句を詠んで下さい。

写生句というのは、実際に見て実際に感じてその感動を写生して詠みます。いま冬の季節なのに春や夏の句が投稿されているということは、実際に見たり感じたりせず頭の中で考えてひねって作った作品だと言うことになります。

考えて作った作品には他の人を共感させる力はありません。一日一句は客観写生の訓練の場なので、もし仮にそれが合格点の作品であったとしてもみのる選には採りませんのでご承知下さい。

本物に近づき真剣に上達を目指すのであれば真摯な姿勢で向き合いましょう。ごまかしの学び方では実を結ぶことはありません。

2023年12月11日

俳句のよろこび

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作句に行き詰まったときには感性のアンテナが違う方向へづれてしまっているので、正しく心に響いてこないのです。今日は心の持ち方のヒントになる阿波野青畝師の一文をご紹介します。

俳句は短詩型である。したがって長いのは俳句に適わしくない芸術である。

殆どさけびに似てあっと声を出すのに似ている。

一句ができるまでは苦しむ。思いどおりになかなか出ないので嘆く。だが出来た瞬間は何にもましてよろこびに心がふるえる。

楽器の弦がふるえるように連想が押し寄せる。表に言っていないことまでひろがってゆくので又次へとよろこびの欲望が尽きることがない。

はじめは苦しみがある。その苦しみを嘗めてこそ倍加するよろこびが招かれるのである。

(阿波野青畝著『俳句のよろこび』のあとがきより引用)

感性が欠けているから、知識や語彙力がないから…云々と悩む必要はありません。理論やテクニックを覚えようとHOWTO本を読み漁るのはかえって逆効果です。

みのる選を信じてくださって、休むことなくひたすら句を詠みつづけましょう。半年、一年、二年…と忍耐して頑張っているうちにしぜんに上達していきます。

五千句、一万句を目標にひたすら多作することで人並みの句が詠めるようになる。 正岡子規

まさに、『継続こそ力』です。

2023年12月9日

作句の心がけ

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テレビ番組「プレバト」の俳句コーナーをご覧になって、

簡単で面白そうだし、私にも出来そう

と一念発起して の無料添削に応募される方が少なくありません。

けれども、基礎的な知識や学びなしにいきなり我流で佳句が詠めるほど甘くはないのです。もちろん知識や理論を勉強したから上手に詠める…というものでもありません。大切なのは、俳句と向き合う心がけなのです。

一ヶ月以上も投句しているけれど一向に上達の兆しが見えてこない…という方は、一度原点に戻って俳句上達のための心がけを学んでみて下さい。以下のページに詳しくまとめてありますので、ぜひご一読ください。

作句の心がけ 上達への近道

2023年12月8日

見て感じて詠む

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最近の投稿作品の多くは、「実際に見て感じて詠む」という約束を忘れて、「机上で考えてひねって作る」というプロセスになっています。ことば巧みに作られていても「感じて詠まれた作品か否か」は、一読直ぐに判別できてしまうのです。

作品から作者の感動が伝わってこなければ、99%は理屈や報告の句になります。こうした作品作りをしている間は、いくら多作しても上達は望めません。感じて詠むことを習慣づけることがもっとも大切です。

俳句はまた、季節や四季の移ろいに心を遊ばせて感動を表現する文芸です。季語が入っていてもその季語が作品の命として生き生きと働いていなければ「季語動く」ことになります。四季の変化を敏感に捉えるという訓練も重要です。

うまく作ろうと言葉を選ぶのではなくて感じることがなによりも重要だということを肝に銘じて訓練しましょう。なぜなら表現力は添削でお手伝いできますが、作者の代わりに感動することはできないからです。

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