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日記一覧 ひとこと
梅雨菌仲よう傘をならべけり  阿波野青畝

2023年5月15日

鑑賞の学びは作句に優る

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良い句を詠むためには作品を正しく鑑賞し理解できることが重要。鑑賞力とか選句力ともいうが、要するに鑑賞能力を超えて佳句を詠むことはできないのである。

には 合評俳句研究 という学びのためのページがある。一日一句のメンバーはぜひこのページを読んで勉強してほしい。勇気を出して参加されるとより効果的である。

合評俳句研究のページを見る

2023年5月14日

正しい感性で詠む

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伝統俳句とは…という基本情報を知ることなく、ただテレビの「プレバト」をみて面白そうだから…という動機だけで俳句を始められる方の多くは、

言葉たくみに面白おかしく詠むのが俳句だと勘違いしているひとが多いです。

常識や観念、屁理屈、通俗というような視点で独りよがりの俳句を詠んでもおおかたは言葉遊びの三文俳句になります。なんども書いていますが、幼子のような無垢な心で対象と心を通わせることが最も重要です。そこから響いてくる純粋な感動を17文字に写し取るのが本物の俳句なのです。

俳句を詠むためのこの原点に到達するのが難しいのですが、黙々と多作を続ける中で必ず気づくときが来ます。

の俳句は伝統俳句です。けれども昨今の俳句界は、どちらかというと現代俳句が主流になりつつあります。伝統俳句、現代俳句って何?という方は一度下記サイトの記事を読んで見てください。

ますますよくわからない…という声もあるでしょう。 どちらにしても俳句には絶対正解はないので、伝統俳句では物足りない…という方もあるでしょう。 もしそうなら不信感や疑問を持ちつつ学んでも意味がないので遠慮なく見切りをつけてください。

2023年5月13日

本気で学ぶなら多作して郵送添削で

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気軽に俳句入門していただくための敷居の低い入口を…という目的でWEB添削の「一日一句」を公開していますが、一日一句を続けられても本物にたどり着くのは限りなく遠いです。

もしあなたに本物を目指して真剣に学びたい…という強い心ざしがあるのなら、毎週18~27句を目標に多作して郵送添削で学ばれることをお勧めします。

現在、毎日句会で活躍しておられるメンバーは、みなさん郵送添削で努力された方々なのです。

私は小路紫峡先生の添削で5年間学びました。添削で送ったのは毎月ほぼ200句くらいのペースでしたから5年間で1万句を超えたと思います。

正岡子規の著書「俳諧大要」にも俳人と呼ばれるレベルに到達するには1万句詠むことと書かれています。つまり俳句上達に必要なのは、語彙や知識、理論などを覚えることではなくて、とにかく多作することだということです。

2023年5月10日

継続は力

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添削の学びというのは数ヶ月ではなく年単位での忍耐と努力のいることです。一日一句の場合、新規登録者は次々と増えるのですが継続される方は少なく、残念ながら "こんなはずではなかったと" 挫折される方が大半です。

俳句上達には年単位の修練が必要なので、うさぎと亀のたとえのように地道に努力を重ね継続するしか方法はありません。その覚悟がなければ決して本物の俳句の喜びを体験することはできません。

何度も書いていますが、何よりも大事なのは語彙力や表現力などのテクニックではなく、正しい感性を養うことと対象物と心を通わせて対話できるようになることです。

ことばや表現力も必要な要素ですが、これらを習得するには5年、10年という忍耐が必要です。添削は、それを少しでも早くマスターできるようにという補助の作業なのです。作者の感動が伝わってこない作品を作者の代わりに感動して添削することはできないのです。

観念や常識という色眼鏡で対象を見、面白おかしく理屈を考えて作るという悪癖をシャットアウトできるようになることが最優先の訓練課題なのです。

我流ではなくて先人の詠んだ多くの作品を読み、そこから正しい俳句の視点、感性を学ぶことが大事です。

文言で説明して理解し納得いただいてもかえって上達の妨げになると考えて添削日記は暫く沈黙していました。固定メンバーが落ち着かれたようなので久しぶりに書いてみました。

2023年2月26日

今日の添削から

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我庭の狼藉昨夜の春嵐

原句:我庭を縦横無尽春嵐

現在進行形を具体的に写生するのは難しいし説明になりがち。俳句は瞬間を捉えたほうが良い。

見晴台ここよここよと囀る

原句:先客のあまた囀る見晴台

先客の…は理屈。囀は賛美なので詩的に捉えるといい句が授かる。

日溜まりの此処に行厨犬ふぐり

原句:日溜まりを独り占めして犬ふぐり

独り占めして…は主観。努力してこれを封印してほしい。

スキップを踏みて歩かむ春風裡

原句:しなやかにリズム踏みけり春の風

しなやかに…は説明。何のリズムを踏んでいるのかも見えてこない。

新調の長靴なれど春の泥

原句:新調の長靴履くや春の雨

春の雨…は季語動く。

2023年2月23日

写生は楽しいもの

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もう少し補足しましょう。

覚悟がいるのは、考えて作るという悪癖を完全に封印できるか否かであって、写生そのものは決して難しくありません。理屈、説明、主観を封印するだけだからです。

一例を挙げてみましょう。

原句:シャリシャリと音美しき水菜鍋 → シャリシャリと音たてて食ぶ水菜鍋

原句は鍋に入れた具材の水菜が美しい音を立てている…という句になっています。もしそうなら「??」ですね。水菜の食感がシャリシャリ…というならまだ同意できます。

「美しき」という中途半端な主観を押しつけたがためにかえって曖昧な句になりました。

もし後者の意図なら、「音たてて食ぶ」と素直に写生すればいいのです。

説明や主観を省くことで文字数に余裕が生まれるぶんより具体的に写生できるのです。この「具体的に写す」訓練のために一日一句の添削は機能しているのです。

頭で考えて句をひねっている間は、写生句がどれほど力強いかということに気づくこともまた難しいです。

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