成績一覧

過去一覧

12月14日 (投句13名 選句15名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
いまし火の坩堝といはむ庭紅葉 みのる 8 えいじ.せいじ.はく子.康子.あひる.よう子.わかば.うつぎ.
椋大樹七百齢の日向ぼこ あひる 6 なつき.えいじ.はく子.澄子.たか子.ぽんこ.
舟宿の冷えし廊下の黒光り あひる 5 なつき.もとこ.むべ.澄子.こすもす.
瘤と洞さらし小春の椋大樹 あひる 5 えいじ.むべ.よう子.わかば.ぽんこ.
武蔵野を木の葉時雨に降られつつ むべ 4 せいじ.はく子.あひる.たか子.
高座椅子これも馳走や冬座敷 せいじ 4 もとこ.康子.ぽんこ.こすもす.
極月の路地へはみだす小商ひ みのる 3 なつき.せいじ.あひる.
名にし負ふ椋の裸木うち仰ぐ せいじ 3 わかば.たか子.こすもす.
起伏野のごとたたなづく紅葉山 みのる 3 康子.澄子.うつぎ.
舟宿の淀の光や冬障子 よう子 3 もとこ.澄子.ぽんこ.
走り根や落葉の大地握りしむ むべ 3 康子.澄子.うつぎ.
幾世経し椋隆々の大枯木 うつぎ 2 わかば.ぽんこ.
聖堂の尖塔ふたつ冬日燦 せいじ 2 もとこ.わかば.
大椋の裸木空を細分す せいじ 2 もとこ.うつぎ.
日溜まりの草を離さぬ冬飛蝗 澄子 2 なつき.よう子.
年忘れ恐れ多くも師の隣 もとこ 2 あひる.むべ.
クリスマスリース宿場の出格子に うつぎ 2 せいじ.はく子.
秀吉の御殿跡とや返り花 あひる 2 なつき.たか子.
走り根に添ひて木の実の納まりぬ 澄子 2 せいじ.むべ.
冬の水胡麻斑海豹背泳す えいじ 1 あひる.
入り込みし廊下の冷えや宿鍵屋 うつぎ 1 よう子.
くらわんかの牛蒡汁啜り年忘れ うつぎ 1 えいじ.
冬晴や麒麟の尻の払子振る えいじ 1 康子.
赤き実も混じりて落葉うずたかく こすもす 1 よう子.
丘に佇ち淀川滔々冬の空 もとこ 1 えいじ.
街師走我らは牛歩吟行す みのる 1 うつぎ.
婆娑と寝てみたきふかふか落葉かな みのる 1 むべ.
冬あたたかマララの鉛筆立つなぞへ うつぎ 1 こすもす.
彩違ふ落葉の小径リズム良く わかば 1 こすもす.
冬空へまだ伸びんとす椋大樹 こすもす 1 たか子.
代々の鋳物師の椋の大冬樹 わかば 1 はく子.

11月16日 (投句12名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
水琴に金輪際の秋を聞く みのる 4 えいじ.たか子.あひる.ぽんこ.
色鳥の一擲したる池鏡 みのる 4 康子.せいじ.あひる.うつぎ.
金風のウエーブ見よや遠野原 みのる 4 せいじ.ぽんこ.うつぎ.よう子.
池わたる風にわななく破れ蓮 みのる 3 せいじ.うつぎ.わかば.
お茶席の清談弾む石蕗明かり よう子 3 たか子.澄子.わかば.
幾百の水の中なる蓮の骨 せいじ 2 澄子.よう子.
目潰しの落暉広ごる芒原 ぽんこ 2 えいじ.あひる.
睡蓮の浮葉散らして返り咲く わかば 2 はく子.よう子.
無作法を許され楽し口切り茶 あひる 2 わかば.よう子.
行く雲に秋思うべなふ心字池 みのる 2 えいじ.むべ.
石蕗の花水琴窟の音清か わかば 2 むべ.はく子.
きつつきの打つ音響く岨の道 ぽんこ 2 せいじ.あひる.
色変えぬ松の大見得中島に ぽんこ 2 康子.たか子.
小春日や洲浜に松の威風かな わかば 2 たか子.ぽんこ.
秋日影アメリカ楓は炎立つ うつぎ 2 えいじ.ぽんこ.
百年の杜の大樹や木の実雨 むべ 2 康子.うつぎ.
枯蓮の池に日当り日の翳り あひる 2 えいじ.はく子.
撮り終えて破顔一笑七五三 えいじ 1 康子.
美しき団栗独楽の同心円 むべ 1 澄子.
満作の照葉ゆかしき茶席かな わかば 1 むべ.
かば像の浮かぶ盆池に帰り花 ぽんこ 1 わかば.
太陽の塔は古びず天高し せいじ 1 むべ.
神木の身にしむ黒き手擦れかな えいじ 1 澄子.
倒影の朱を極めたる唐楓 はく子 1 うつぎ.
杜深し飯桐の実の落し物 むべ 1 あひる.
メタセコイア秋日の欠片振りこぼし うつぎ 1 澄子.
櫨紅葉瞼に受くる日差しかな 澄子 1 むべ.
池の面に影の清かに紅葉かな わかば 1 はく子.
枯蓮を奏でて風の過ぎゆけり あひる 1 よう子.
破蓮すくと立ちたるひと本も はく子 1 せいじ.
破れ蓮射貫く落暉の水面かな よう子 1 康子.
俳人の酔狂ならん破蓮 はく子 1 わかば.
秋声は太郎の塔の裏よりぞ はく子 1 たか子.
石蕗の花愛でつ薄茶を賜りぬ たか子 1 はく子.
砂利深き紅葉の庵たもとほる せいじ 1 ぽんこ.

10月12日 (投句11名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
鬼瓦の目元くすぐる薄紅葉 ぽんこ 4 せいじ.えいじ.あひる.もとこ.
秋惜しむ白砂に苔の源氏庭 はく子 3 ぽんこ.もとこ.わかば.
碩学の歌碑へとなだる乱れ萩 せいじ 3 えいじ.ぽんこ.わかば.
ゆらゆらと短冊の句に萩の風 もとこ 3 康子.あひる.澄子.
御所さんの銀杏なればと拾ひけり うつぎ 3 もとこ.澄子.よう子.
銀杏や帽子のつばを打ちて落つ あひる 3 むべ.えいじ.澄子.
色変へぬ松の枝ぶり源氏庭 ぽんこ 2 はく子.うつぎ.
蕊あまた蒼穹を指す曼珠沙華 むべ 2 あひる.わかば.
桔梗咲く千年の彩式部庭 ぽんこ 2 わかば.よう子.
桔梗の白砂の庭に端然と はく子 2 むべ.せいじ.
桔梗の庭によもやの大鴉 せいじ 2 ぽんこ.うつぎ.
秋澄むや伸びたる背筋写経せむ もとこ 2 康子.よう子.
平安を偲ぶ境内桔梗咲く わかば 2 せいじ.はく子.
観音は大和座りや残る虫 せいじ 2 もとこ.澄子.
玉砂利を隠れ蓑とすこぼれ萩 せいじ 2 康子.わかば.
新涼や瀬音に隣る長屋門 康子 2 えいじ.ぽんこ.
桔梗咲く五十四帖語られし もとこ 2 あひる.澄子.
銀杏の一撃喰らふ吟行子 せいじ 1 はく子.
秋まつりばらす櫓の砥の粉散る えいじ 1 うつぎ.
手水舎の含む名水秋澄める わかば 1 ぽんこ.
萩に触れ桔梗に会ひて京ひと日 はく子 1 うつぎ.
桔梗や十二単衣のひと色に うつぎ 1 康子.
参道の細きも風情萩綴る うつぎ 1 せいじ.
展がりて起伏をなせる花野かな 澄子 1 えいじ.
武蔵野に拾ふ木の実や楢櫟 むべ 1 はく子.
萩の蝶翔てばかすかに枝の弾み あひる 1 康子.
萩叢へひらひら黄蝶しじみ蝶 はく子 1 せいじ.
神籤結ぶ囲いの中の萩の声 ぽんこ 1 もとこ.
古民家の籬をなせる竹の春 康子 1 よう子.
漆喰の白壁に透く薄紅葉 康子 1 むべ.
白萩の零す花弁楚々として わかば 1 むべ.
秋草を見むと床の間躙りより むべ 1 よう子.
萩揺れて蝶も揺れゆく裏参道 もとこ 1 あひる.
能舞台四方に白萩紅の萩 あひる 1 はく子.
ペンキ屋もとびも蕎麦屋も秋まつり えいじ 1 うつぎ.
紅白の錦織りなす曼珠沙華 澄子 1 むべ.

9月14日 (投句9名 選句9名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
新涼の灯の鎖なす海の橋 みのる 3 康子.わかば.なつき.
海見えて標高千の牧涼し みのる 3 康子.澄子.せいじ.
搾りたて牛乳避暑の牧至福 みのる 3 康子.こすもす.むべ.
鯔跳ねて作業終わりの小舟ゆく えいじ 2 こすもす.なつき.
潺を跨ぐ一糸や女郎蜘蛛 澄子 2 せいじ.あひる.
女郎蜘蛛早瀬を睨み身じろがず 康子 2 あひる.わかば.
笹の葉の早瀬に逸る水の秋 むべ 2 せいじ.なつき.
葉隠れに茗荷の花の白さかな 澄子 2 わかば.むべ.
滝岩を攀じらんとする蔦紅葉 康子 2 えいじ.せいじ.
浮島の葎となりて漂ひぬ あひる 2 えいじ.澄子.
夕映の穂波に乗るや群蜻蛉 むべ 2 康子.あひる.
遣水を渉り茶室へ初紅葉 むべ 2 せいじ.こすもす.
葉隠に綺羅の一縷や山清水 康子 2 あひる.わかば.
方位盤涼し連山パノラマに みのる 2 こすもす.むべ.
蔦蔓がんじがらみの屋敷林 康子 1 えいじ.
小魚の影濃く水の澄めりけり むべ 1 わかば.
野良仕事果てぬ案山子の夫婦かな あひる 1 なつき.
古鳥居撤去の穴や身に入めり なつき 1 澄子.
水脈広げ荷船ゆるりと秋の湾 えいじ 1 むべ.
すつぽんの掻き分けてくる青みどろ あひる 1 えいじ.
湯けむりにぬつと現るるは花蘇鉄 むべ 1 えいじ.
殉教絵碑のこる古寺やこぼれ萩 なつき 1 こすもす.
秋麗の一湾臨む展望台 えいじ 1 澄子.
いつとなく花野となりし牧の径 みのる 1 康子.
早世の友の好みし花桔梗 わかば 1 なつき.
羽衣のやうな秋雲一揆寺 なつき 1 あひる.
青き空映して清か秋の水 わかば 1 むべ.
飯桐の実を踏みしだく男坂 なつき 1 澄子.

8月17日 (投句8名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
水替へて吐息新たや水中花 みのる 8 こすもす.なつき.えいじ.せいじ.ぽんこ.澄子.康子.はく子.
時刻表枕に昼寝無人駅 みのる 6 えいじ.せいじ.むべ.ぽんこ.よう子.はく子.
夏の果貝殻絵馬の文字うすれ なつき 5 えいじ.ぽんこ.澄子.わかば.康子.
ゆき悩む流灯を手で促しぬ みのる 5 こすもす.あひる.せいじ.澄子.康子.
白靴をぬぎて渚に遊びけり みのる 4 こすもす.なつき.わかば.はく子.
水かげろふ葉裏に揺るる晩夏光 むべ 4 なつき.澄子.わかば.はく子.
畔行くや蜻蛉の群れに打ちまじり むべ 4 あひる.えいじ.せいじ.よう子.
雷火いま高層ビルを袈裟懸けに みのる 3 こすもす.なつき.康子.
茂りたる杜の静けさ今朝の秋 澄子 3 ぽんこ.わかば.はく子.
美しきステンドグラス堂涼し わかば 3 せいじ.むべ.康子.
ソフィアローレンがどこかにいそう向日葵田 こすもす 2 あひる.よう子.
文豪の漫歩の路地に風立たぬ 澄子 1 わかば.
ギプスに手添へて参拝原爆忌 なつき 1 ぽんこ.
木曽川の水満ち溢るプールかな えいじ 1 なつき.
夏雲の水漬く枝に像崩す むべ 1 よう子.
流されず一つところに鴨涼し むべ 1 あひる.
鎮魂や核なき世をと敗戦忌 わかば 1 こすもす.
蝉のこえ途切れがちなる雨催 澄子 1 よう子.
蹲に木槿浮かせし旧家かな 澄子 1 むべ.
流星や逝きし人々懐かしむ わかば 1 むべ.
日差しへと首に二重の汗拭ひ なつき 1 澄子.
逆立ちす突き出た茎の赤とんぼ ぽんこ 1 えいじ.
迷路めく背高ひまわり畑かな こすもす 1 むべ.
息詰まる緊急浮上せしプール えいじ 1 あひる.

7月13日 (投句12名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
風涼し老舗暖簾の字の合はず みのる 8 えいじ.あひる.せいじ.むべ.ぽんこ.よう子.かえる.澄子.
羅に真白な腕の透き通る かえる 4 なつき.ぽんこ.澄子.わかば.
笹飾り幼き文字で平和へと 康子 3 えいじ.むべ.わかば.
まだ軟き翅を乾かす蝉の黙 あひる 3 なつき.康子.わかば.
汗拭ひ太子絵伝の絵解き僧 なつき 2 えいじ.ぽんこ.
全山を纏うみどりや近江冨士 えいじ 2 えいいち.わかば.
背伸びして高きに結ぶ星の竹 むべ 2 なつき.澄子.
岩清水ひきて蹲踞奏でしむ みのる 2 康子.むべ.
一条の日の輪のをどる泉かな みのる 2 澄子.えいいち.
美容師の相槌じょうず櫛涼し よう子 2 えいじ.えいいち.
萩叢の隧道抜けて序破の風 澄子 2 よう子.わかば.
蓮広葉車軸の雨に寧からず みのる 2 康子.せいじ.
鬼百合の珠芽太りてつや増しぬ むべ 2 澄子.えいいち.
湧水の辿る岩間に新樹光 康子 2 なつき.ぽんこ.
落ちてなほこよなく白し沙羅の花 わかば 2 よう子.かえる.
一揆寺藪蚊も失せし暑さかな なつき 2 よう子.かえる.
四阿をはみだし大き星の笹 康子 2 なつき.あひる.
緑雨降る兵どもの泪めく えいじ 2 あひる.むべ.
早起きの夏鶯の禊受く よう子 1 康子.
砥部焼の白磁の皿の藍涼し みのる 1 かえる.
本堂に五十路のバンド夏祭 なつき 1 せいじ.
枝切れば紫陽花の房手にずしり よう子 1 せいじ.
膨らんで撒水ホースとぐろ巻く せいじ 1 えいじ.
掬ぶ手にまろび輝く泉かな むべ 1 せいじ.
名も知らぬ夏花咲けり茶臼山 えいじ 1 えいいち.
湧水の楽を聞くやに花擬宝珠 康子 1 ぽんこ.
荒縄の葦をくぐりて夏祓 ぽんこ 1 あひる.
せつかちな空蝉もあり穴の横 あひる 1 よう子.
人を待つ四阿渡る風涼し 澄子 1 康子.
石刻の涅槃仏へと沙羅の花 わかば 1 あひる.
主居ぬ二階の軒へ夏つばめ よう子 1 かえる.
水底に尾の影ひきてゆく金魚 澄子 1 むべ.

6月15日 (投句17名 選句19名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
万緑を分かちて激つ瀬の白し あひる 6 康子.たか子.千鶴.むべ.もとこ.よう子.
目に涼し宇治の早瀬よ水音また みのる 5 小袖.康子.かえる.わかば.うつぎ.
川風が攫ひし宙の糸とんぼ みのる 5 はく子.えいじ.むべ.よう子.うつぎ.
青海波なして咲き満つ濃紫陽花 みのる 4 せいじ.あひる.小袖.もとこ.
微塵子籠め蓮の雫の小宇宙 うつぎ 4 せいじ.えいいち.千鶴.もとこ.
畳なはる山の緑の色違へ わかば 4 康子.かえる.千鶴.澄子.
虫食ひの茄子一つ熟るほまち畑 なつき 4 せいじ.えいじ.小袖.よう子.
苔しげる小さき地蔵の祈りの手 もとこ 4 ぽんこ.千鶴.えいいち.うつぎ.
万緑や千年を守る宇治上社 はく子 3 なつき.わかば.澄子.
日照雨きて際立ちませる青山河 澄子 2 小袖.よう子.
紫陽花の谷の底より朱の御門 あひる 2 もとこ.澄子.
水底に影の縺るるあめんぼう むべ 2 はく子.あひる.
天辺より山食んでゆく氷宇治 あひる 2 ぽんこ.澄子.
大前を埋め尽くしたる蓮の甕 せいじ 2 ぽんこ.たか子.
宇治川を背なに涼しげ式部像 うつぎ 2 こすもす.千鶴.
大岩に揺るる日の斑や樹下涼し 康子 2 あひる.わかば.
注文は迷はず宇治のかき氷 うつぎ 2 はく子.なつき.
押しくらのごと鬩ぎあふ未草 みのる 2 かえる.わかば.
夏柳風に誘はれ地を摩る かえる 2 康子.むべ.
蓮巻葉大き浮葉を突き上ぐる うつぎ 2 あひる.よう子.
清水汲み石佛供ふ欠け茶碗 もとこ 2 えいじ.なつき.
山峡の谷戸に展ごる植田かな 澄子 2 せいじ.わかば.
新茶汲む茶舗立ち並ぶ宇治の辻 千鶴 2 ぽんこ.なつき.
老鶯や遠谺して宇治の山 たか子 2 こすもす.むべ.
霊石の幣をちぎりて蔦茂る なつき 1 えいじ.
宇治川の激つ瀬音の涼しかり はく子 1 こすもす.
犇めきて亀ら飛び込む夏の川 えいじ 1 かえる.
行厨は瀬音涼しき川岸に はく子 1 えいいち.
緑陰を占めて一団瞑想中 こすもす 1 えいいち.
鶯や勇気付けられ磴上る わかば 1 うつぎ.
神木の大欅の辺岩清水 わかば 1 たか子.
老鶯の美声振りまく古刹かな ぽんこ 1 はく子.
宇治川の激流の空夏燕 こすもす 1 あひる.
山門をくぐればどっと濃紫陽花 千鶴 1 せいじ.
解禁の出番待ちたる鵜舟かな 千鶴 1 はく子.
日をはねて水かげろふや作り滝 むべ 1 たか子.
木下闇神木欅三百齢 はく子 1 たか子.
五月雨や大水を裂く木除杭 せいじ 1 もとこ.
吟行の締め宇治金時のかき氷 はく子 1 えいいち.
三世代おなじ面差し水合戦 かえる 1 えいじ.
あぢさゐに埋もれ明王苦笑ひ もとこ 1 うつぎ.
亭涼し竹籠に活く山野草 康子 1 こすもす.
沖つ波潤みて瀬戸に梅雨兆す 澄子 1 かえる.
紫陽花の苑をたゆたふ人の群 あひる 1 澄子.
もてなしの和菓子に添へる四葩かな みのる 1 なつき.
宇治川の激つ白波夏河原 たか子 1 ぽんこ.
寺薄暑ようおまいりと碑の迎ふ もとこ 1 こすもす.
ゆっくりと征く雲映し植田かな 澄子 1 康子.
梢洩る日矢に煌めく泉かな 康子 1 むべ.
池透けて見ゆ萍の細根かな むべ 1 小袖.

5月11日 (投句15名 選句15名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
連理して大緑陰をなせりけり みのる 5 なつき.あひる.せいじ.わかば.澄子.
透明度百パーセント瀞涼し みのる 5 むべ.なつき.せいじ.たか子.うつぎ.
水の色森の色引き糸蜻蛉 うつぎ 4 えいじ.康子.小袖.たか子.
せせらぎの楽を標に谷若葉 康子 3 なつき.わかば.澄子.
沢蟹の小さき石を砦とし たか子 3 なつき.ぽんこ.よう子.
手汗拭きおもかる石を持ち上ぐる なつき 3 康子.ぽんこ.うつぎ.
大蛇めく蔓みあげれば天つ藤 みのる 3 えいじ.むべ.うつぎ.
新緑の山路を友と枯木杖 小袖 3 せいじ.かえる.ぽんこ.
振り下ろす指揮は雨粒蛙鳴く よう子 2 康子.えいいち.
一輌車谷戸の代田に傾きぬ みのる 2 うつぎ.よう子.
雨含む岩を絞りて苔清水 ぽんこ 2 むべ.康子.
山家いま迫る五彩の緑かな 小袖 2 むべ.たか子.
風孕む熊谷草の淡き母衣 たか子 2 むべ.せいじ.
渓風に紅ほぐれそむ楓の芽 むべ 2 せいじ.澄子.
駆けつけし時蛇の尾の消えゆけり あひる 2 かえる.ぽんこ.
岨道の青羊歯覆う間歩の跡 ぽんこ 2 かえる.わかば.
母衣掲げ熊谷草は堵列せり 澄子 2 小袖.よう子.
苔潤むところ若葉の影遊ぶ かえる 2 小袖.えいいち.
洞深き台場くぬぎに若葉雨 あひる 2 小袖.ぽんこ.
日を倦みて欠けし一片朴散華 むべ 2 えいじ.よう子.
大いなる緑を訪ね立夏かな たか子 2 小袖.澄子.
山腹の緑に豊かベニウツギ 小袖 1 澄子.
濯がれて軒に干されし鯉のぼり せいじ 1 なつき.
密やかに届く木洩れ日熊谷草 あひる 1 えいいち.
恐竜の森とや熊谷草抱だき うつぎ 1 たか子.
灯籠に日の斑のあそぶ夏木立 かえる 1 えいいち.
我に来て憩えと翳す緑樹かな みのる 1 わかば.
ゆるゆると手を逃れたる柳絮かな えいじ 1 あひる.
苔清水リズムは刻をきざむよう 小袖 1 えいいち.
花菖蒲江戸肥後伊勢の名を負ひて せいじ 1 わかば.
熊谷草道聞く人の絶え間なし よう子 1 たか子.
切岸の谷底のぞく射干の花 ぽんこ 1 あひる.
旋回し戻る瀬石や糸蜻蛉 あひる 1 えいじ.
ため息のごとあぶく吐く緋鯉かな かえる 1 あひる.
国の保護無しとや不憫熊谷草 たか子 1 よう子.
クレソンを研ぎゐる清き流れかな むべ 1 あひる.
蜘蛛の囲のうつぎだらけに粧へる うつぎ 1 かえる.
藍染の鯉のぼりたつ工芸館 むべ 1 うつぎ.
樹下涼しデッキチェアに足あづけ かえる 1 康子.
炭窯の崩れし洞に花むぐら あひる 1 かえる.
山颪しばしな吹きそ朴の花 むべ 1 えいじ.

4月13日 (投句19名 選句17名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
春塵に十二神将身をよじり もとこ 5 康子.ぽんこ.あひる.はく子.よう子.
瞬かぬ鹿の遠目や花吹雪 よう子 4 隆松.なつき.もとこ.たか子.
太刀のごと反る石垣や花の城 みのる 4 せいじ.あひる.かえる.こすもす.
水揚げのめかぶ切り分く朝市女 なつき 4 隆松.えいいち.せいじ.あひる.
春陰や菩薩足指反らしける もとこ 4 かかし.たか子.よう子.澄子.
照れば濃く翳れば淡き桜かな 澄子 3 せいじ.なつき.むべ.
隣り合ひお国はどちら花の下 よう子 3 隆松.康子.もとこ.
桜散る古色の塔へ散華とも はく子 3 康子.ぽんこ.うつぎ.
春泥にまみれし鹿の澄まし顔 たか子 2 隆松.康子.
春燈や阿修羅の影す後ろ壁 うつぎ 2 かえる.よう子.
初音いま目つむりて聞く岨の道 せいじ 2 たか子.こすもす.
銀輪を押して歩きぬ花の道 かえる 2 かかし.むべ.
花の雲大池三百六十度 みのる 2 えいいち.はく子.
弔ひを幾度見送り花万朶 澄子 2 なつき.たか子.
広庭は落花畳や療養所 むべ 2 せいじ.うつぎ.
句談義の四阿にいま若葉風 あひる 2 はく子.こすもす.
天蓋の花を潜りてバス徐行 かえる 2 隆松.こすもす.
甘茶仏御手の小さきに雨細く たか子 2 もとこ.うつぎ.
花添はせ枝張る松の男ぶり うつぎ 2 はく子.もとこ.
眉根寄す阿修羅の苦悩春憂う たか子 2 よう子.こすもす.
紅の円陣となる落椿 澄子 2 康子.せいじ.
チップイン仰ぐ春空鳶の円 えいじ 1 あひる.
歩けども歩けどもまだ花の道 むべ 1 たか子.
人出絶へ木々に耳当て桜守 かかし 1 ぽんこ.
広芝に刺繍のごとく花すみれ かえる 1 うつぎ.
大葉に乗る独りぼっちのかたつむり ぽんこ 1 むべ.
内濠の碧き止水に花の影 せいじ 1 澄子.
おにぎりをほおばる背なに花吹雪 こすもす 1 ぽんこ.
春陰の蛇を踏みたるマリア像 むべ 1 澄子.
天蓋に飛天の舞やうららけし もとこ 1 はく子.
山門の花から花へ鳥語聴く かかし 1 澄子.
大寺に意外に小ぶり花御堂 はく子 1 よう子.
外つ国の人らに古都の花吹雪 うつぎ 1 なつき.
生垣をクッションにして椿落つ 康子 1 むべ.
茅葺きの山の茶室の春燈 あひる 1 かかし.
持ち帰る甘茶や夫の仏生会 よう子 1 澄子.
古刹から望む霞に竹生島 隆松 1 かかし.
若桜駈け登りたり三笠山 ぽんこ 1 かえる.
花菜畑苑の一隅明るうす 澄子 1 かえる.
苔庭の花と見紛ふ黄蝶かな うつぎ 1 えいいち.
分け入りし小暗き森に著莪真白 かえる 1 かかし.
日矢射して桜吹雪のきらめけり あひる 1 えいいち.
てうてうにどこまでついてゆく子かな えいじ 1 えいいち.
花陰に生ふは地獄の釜の蓋 せいじ 1 うつぎ.
囀りの輪唱やまぬ森の朝 康子 1 ぽんこ.
大池を眼下にくだる花の坂 せいじ 1 かえる.
春の燭憂いを含む阿修羅像 ぽんこ 1 あひる.
色々な民族衣装春の古都 こすもす 1 なつき.
春愁か悩み多そう阿修羅像 こすもす 1 むべ.
花筵へ下ろされ犬の胴震ひ なつき 1 もとこ.

3月16日 (投句15名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
銃眼を貫く春の光かな みのる 7 えいじ.せいじ.あひる.ぽんこ.なつき.澄子.むべ.
みどり児も花の宴のミルクかな あひる 4 えいじ.康子.澄子.えいいち.
河津桜鳥も潜れぬ万朶かな うつぎ 3 康子.かえる.なつき.
松毬転がるままに芝青む 澄子 3 あひる.かえる.よう子.
湧水の砂に潜める蝌蚪の紐 康子 3 せいじ.ぽんこ.はく子.
激つ瀬の回るあぶくに春日燦 康子 3 えいじ.せいじ.えいいち.
廃線のホームのベンチ初蝶来 なつき 3 えいじ.かえる.澄子.
水の上をたたら走りし鴨飛翔 みのる 2 あひる.えいいち.
哺乳瓶こくこく吸ふて花の下 あひる 2 むべ.うつぎ.
梅散るや花のかたちの萼残し むべ 2 隆松.康子.
古刹には松の根方に福寿草 わかば 2 かえる.はく子.
蝌蚪の紐生かす五寸の深さかな 澄子 2 むべ.えいいち.
菰巻を解かれ松肌艶めきぬ 澄子 2 隆松.かえる.
遊歩道行くを遮る花の枝 ぽんこ 2 隆松.よう子.
駅名板残す廃線燕来る なつき 2 康子.ぽんこ.
椿落ちてでんぐり返るなぞへかな みのる 2 あひる.うつぎ.
目を凝らす朽ち葉のあはひ節分草 澄子 2 えいいち.よう子.
春日射し水底現るる鯉の影 康子 1 むべ.
落椿日翳りてより鬱つのる みのる 1 うつぎ.
河津桜訪ひて戊辰の歴史知る わかば 1 はく子.
鞄当て餅花一つ飛ばしけり なつき 1 澄子.
七段の階段箪笥雛飾る なつき 1 はく子.
花の寺鳥羽や戦の石碑守る よう子 1 澄子.
淀駅や花見の客に飲み込まれ よう子 1 えいじ.
河津桜紅の帳を張るごとく うつぎ 1 康子.
春旅や気分は気比の翁像 隆松 1 あひる.
幾たびも堰落つる川風光る 康子 1 せいじ.
弁当売り土堤の桜を知り尽くす よう子 1 うつぎ.
陽の射せばひときは著き花の影 あひる 1 むべ.
顔白く塗りし地蔵や涅槃寺 せいじ 1 なつき.
ママ友がバギー連ねて花堤 せいじ 1 隆松.
見下ろして翳して淀の花堤 うつぎ 1 よう子.
福寿草わづかに開く晴れ曇り むべ 1 うつぎ.
川べりに花の釈迦堂小さき仏 ぽんこ 1 せいじ.
山茱萸の芽吹き初めたる淀堤 はく子 1 ぽんこ.
慰霊碑は武揚の書や花万朶 せいじ 1 なつき.
破蓮よどみし濠の淀城址 はく子 1 ぽんこ.
百相の瘤の榎の芽吹きけり 澄子 1 はく子.
咲き満ちて水に枝垂るる桜かな わかば 1 なつき.
さざ波の春光綺羅の星を揉む みのる 1 よう子.
針の芽を鞘に隠して枯芭蕉 せいじ 1 隆松.

2月17日 (投句16名 選句15名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
灘霞コンビナートの煙飲む うつぎ 5 あひる.せいじ.かえる.康子.わかば.
舞ふ豆に挙ぐる千手や節分会 康子 5 隆松.よう子.なつき.むべ.うつぎ.
金泥の贅をつくせし涅槃会図 みのる 4 たか子.ぽんこ.うつぎ.わかば.
病窓を画角に山の笑ひたる 素秀 4 よう子.むべ.康子.たか子.
春愁や並び聞こゆる心電音 素秀 3 隆松.あひる.澄子.
蒼天に福豆描く放物線 むべ 3 あひる.せいじ.なつき.
安寧の面輪に涅槃したまへり みのる 3 かかし.よう子.たか子.
御屋敷街「猪がでます」と其処此処に うつぎ 3 隆松.素秀.わかば.
海豹の髭さながらに梅の蕊 せいじ 2 かかし.素秀.
走り根の隙間に芽吹く生命かな かえる 2 かかし.わかば.
梅林の花の雲より時計塔 あひる 2 なつき.澄子.
泥濘にワジめく軌跡池涸るる せいじ 2 あひる.かえる.
若僧の蒼き剃り跡春日射す かえる 2 隆松.たか子.
凍返る知恵百度石撫でもせず うつぎ 2 素秀.康子.
看護師の開くカーテン春立ちぬ 素秀 2 よう子.ぽんこ.
踏み石に梅の薄影苔むして ぽんこ 2 むべ.かえる.
葉牡丹のパッチワークや花時計 せいじ 2 むべ.康子.
母支え見し頃思ふ濃紅梅 たか子 2 せいじ.澄子.
金色の九輪見下ろす梅の丘 みのる 2 ぽんこ.うつぎ.
老木を春の啄木鳥起こしけり むべ 2 素秀.澄子.
囀りや水車の廻る蕎麦処 澄子 2 せいじ.むべ.
白梅の香る清しさいとほしむ わかば 1 うつぎ.
小春の日宝探しの句碑巡り かえる 1 せいじ.
びんずるのお顔滑らか暖けし かえる 1 康子.
冴返る音なく止まる救急車 よう子 1 ぽんこ.
センサーで流るる手水春ひかり あひる 1 隆松.
連弾のお琴の音色梅見茶屋 かかし 1 わかば.
下校子の道草靴に春の泥 よう子 1 ぽんこ.
踏むまいぞ見晴台の春の泥 うつぎ 1 あひる.
畑返す土黒々し谷戸の晴 隆松 1 かえる.
梅東風やうち並びたる杓文字絵馬 あひる 1 なつき.
薄氷を踏みて登校列乱る かかし 1 よう子.
梅の丘振り返る目に茅渟の海 たか子 1 かえる.
茅渟の海見んと春泥跨ぎけり よう子 1 澄子.
粛粛と御練り行列節分会 澄子 1 たか子.
やせ細る盆梅の幹咲き満つる なつき 1 かかし.
シルバーの歩数競ふや梅日和 よう子 1 かかし.
結界に飛び石もどる探梅行 なつき 1 素秀.
お手植の樹齢百年梅三分 かかし 1 なつき.
梅ふふむ撫で牛の背に日の温み なつき 1 うつぎ.

1月13日 (投句15名 選句16名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
口づけのごとく寒紅酒を利く みのる 8 素秀.こすもす.康子.よう子.たか子.ぽんこ.うつぎ.わかば.
冬晴や湯屋の煙突残る街 うつぎ 5 せいじ.こすもす.なつき.隆松.小袖.
おはじきのごと日溜まりへ寒雀 みのる 4 せいじ.康子.あひる.なつき.
吹初の尺八に置く朱唇かな むべ 4 澄子.素秀.かえる.たか子.
青き幌被り春待つ屋形船 せいじ 3 こすもす.ぽんこ.小袖.
酒蔵を映す運河に春浅し あひる 3 むべ.隆松.小袖.
水郷に刎ねる日差しや柳の芽 みのる 3 澄子.隆松.うつぎ.
霜立ちの棚田は縞のモノクローム 素秀 2 こすもす.康子.
喉あつくなりし試飲や寒造り あひる 2 むべ.よう子.
ガス灯の烟る居留地枯木道 わかば 2 せいじ.隆松.
大煙突登りたくなる春の空 あひる 2 せいじ.よう子.
庭雀冬日失せればゐずなんぬ みのる 2 ぽんこ.わかば.
花のごと春着揺られて人力車 澄子 2 素秀.あひる.
初東風や白き俥の字の背ナ過ぐる むべ 2 素秀.ぽんこ.
寒風や湖の鳥居へ縮れ波 隆松 2 せいじ.あひる.
伊達門の高みへ寒禽集ひをり かえる 2 澄子.むべ.
睥睨の鷹鉤爪に良き獲物 素秀 2 かえる.わかば.
疎水行く歩は緩慢に四温晴 せいじ 2 よう子.たか子.
弾痕に触るれば深し寒柱 たか子 2 よう子.なつき.
悴みし両手に軽し抱き地蔵 なつき 2 澄子.たか子.
撫でて身に入む寺田屋の刀傷 みのる 2 康子.うつぎ.
讃美歌を爪弾く箏や明の春 むべ 2 こすもす.かえる.
方丈に庇の影の白障子 ぽんこ 1 あひる.
寺田屋のお登勢祀りて幣小春 たか子 1 わかば.
水郷の水の揺らぎや小六月 たか子 1 小袖.
羽子つきの乾きし音や空まさを むべ 1 うつぎ.
手袋脱ぐ下戸は利酒なめて酔ふ よう子 1 素秀.
冬の海荒れて埠頭を越ゆる波 わかば 1 小袖.
蒼天の点となりゆく凧 康子 1 なつき.
俯きて神話のごとく水仙花 素秀 1 澄子.
手套とり名有る弾痕ふれてみる あひる 1 たか子.
鞠のごと跳ねて日向へ寒雀 かえる 1 康子.
甑布干す酒造場冬日燦 せいじ 1 かえる.
武蔵野の空の広さや凧揚がる むべ 1 なつき.
息白し俥夫の逞し足捌き 康子 1 ぽんこ.
新成人乗せて俥夫往くけふ佳日 かえる 1 うつぎ.
風掴み凜々と征く凧 澄子 1 むべ.
寒禽の朝のお喋り樟大樹 ぽんこ 1 わかば.
寺田屋の門の一歩に白椿 うつぎ 1 あひる.
山茶花の白刀痕の池田屋に あひる 1 むべ.
ひこばえに命を託す古木の根 よう子 1 かえる.
恋人の並んで結へり初みくじ なつき 1 隆松.

過去一覧

2024 | 2023 | 2022 | 2021 | 2020 | 2019 | 2018

 

 Search  Feedback  Twitter About Me About This Site