刻打つや否やの退社日短
不肖の身はばかる勿れ衣更
動揺を隠せぬ扇使ひかな
念力の箍緩みたる嚏かな
窓閉めてノアも斯くやと台風裡
人生はこれより佳境菊に立つ
舌頭に千転せむと懐手
冬日しりぞきしベンチに我孤独
猫舌にのせし湯豆腐七転す
わたししか読めぬ句帳の悴む字
小動物 野の花 吾妹子 海 山渓 社寺 生活 力石