みのるの代表作品をまとめています。

その他の作品 最近詠んだ作品

初蝶


福音の使ひのごとく初蝶来

天狗杉武者震ひして雪落とす

杉の秀の雫と落つる蛍あり

緑陰の棋士は王手を指しにけり

寝ころべば地球が回るいわし雲

祈り心に観察していると自然の方から語りかけてきます。そのメッセージを十七文字に写しとる。これがゴスペル俳句の世界なのです。


秋晴の航跡内海二タ分けす

手花火のこれからといふ玉落つる

玻璃窓をノックしてをる冬芽かな

室咲と窓際族にさす日かな

道化師の長き睫毛に風花す


ゴルゴダの丘の永き日思ひけり

啓蟄の大地漫画の描かれけり

不即不離心得てをり道をしへ

端居して一雨ほしき夕べかな

黙祷の一分間や蝉時雨


ブランデーグラスはレンズ水中花

自づからワキとシテあり法師蝉

枯山を登るは雲の影法師

土に帰す花柊のこぼれかな

炉の埃天井遊泳して落ちず


ものの芽に素十のこころ通ひけり

錐揉むと否との遅速落花舞ふ

助手席の首ががくりと目借時

最澄の一碑立ちたる雪間かな

下萌に碑あり宮水発祥地


日永ビル窓にテナント募集中

大玻璃に一太刀くれし雷火かな

ひた走るドミノ倒しの音涼し

雑魚寝なる二等船室秋の蝿

星涼し洋上三百六十度


孑孑の動きはエアロビクスかな

滝の岩一刀彫のひび走る

あめんぼの衝突大事なかりけり

身じろぐと見るや一擲蟻地獄

温泉を引けるパイプなるべし草紅葉


秀枝洩る日矢諸共に黄落す

虫の秋余震の夜々を語り草

稲架暮れて山の端出づる一つ星

この杜の神さぶ秋を聞きにけり

瑞雲を魁として初あかね


雷火一閃篠突く雨となりにけり

遣り水の珠とぞまろぶ苔涼し

池の鯉涼しく向きを変へにけり

ライバルと競ひし人の露の墓

託されし一語を誓ふ展墓かな


雲切れて電光石火冬日射す

照れば躁日翳れば鬱白障子

浜焚火命拾ひし話など

まず美脚出て外車よりサングラス

大仏の御手よりこぼれ初雀

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