みのる選:2015年1月度
2015年01月23日 | |
落椿嵩なすここに不老水 | さつき |
あい寄りて微動だにせぬ寒の鯉 | よし女 |
老木の寒肥は根より離しやる | 有香 |
結界の奥は竹林笹子鳴く | 雅流 |
緞帳の色も華やぐ初芝居 | よう子 |
木隠れに寒灯ともる喫茶店 | 三刀 |
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2015年01月22日 | |
蒼天にレース模様の枯木かな | よし女 |
園丁の鍬音すれど梅固し | うつぎ |
春の水吐き出す手押しポンプかな | 有香 |
彩窓に春日のとどくチャペルかな | はく子 |
跡形もなしあれほどの実南天 | 三刀 |
険競ふメタセコイアの大枯木 | 菜々 |
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2015年01月21日 | |
寄せ返す波は千鳥の足洗ふ | よし女 |
だし巻の芯に地産の明太子 | 明日香 |
春よ来いとて川面うつ石たたき | 菜々 |
玉の日を纏ひ蝋梅透けにけり | 満天 |
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2015年01月20日 | |
岩垂れて鋼のごとく滝凍つる | 菜々 |
親子句碑訪ねし杜の四温かな | 菜々 |
タイガース優勝祈願絵馬の春 | 満天 |
折鶴のごとくに折れし葱きざむ | あさこ |
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2015年01月19日 | |
錫杖の列粛粛と音冴ゆる | 宏虎 |
舞降りて四温の鳩は胸反らす | 菜々 |
鶴頸に一茎よろし寒椿 | 満天 |
糸寒天白波のごと乾きけり | うつぎ |
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2015年01月18日 | |
岸壁を這い上がりくる冬怒涛 | さつき |
蓬餅頬ばりながらティータイム | つくし |
新年会となりは女子会らしきかな | はく子 |
病院の夜間受付冴え返る | かず |
里山をけぶらすべしや大とんど | うつぎ |
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2015年01月17日 | |
着脹れて吾子の駅伝応援す | さつき |
2015年01月16日 | |
ごまめ噛む真面目一途の不退転 | 宏虎 |
どんどの火暴れ人垣崩れけれ | なつき |
ほぐされてまた舌をだすどんど屑 | なつき |
奉献酒かけてどんどの火を入るる | さつき |
天を突くメタセコイヤの枯木かな | さつき |
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2015年01月15日 | |
見下ろせば冬日に沈む京盆地 | せいじ |
羊羹を分厚く切って女正月 | うつぎ |
初句会なればと豪華レストラン | あさこ |
小豆粥無事退院を寿ぎて | かず |
見晴るかす北山は今時雨らし | せいじ |
頬染めて歌もとびだす女正月 | つくし |
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2015年01月14日 | |
息白く厄除けうどん啜りけり | せいじ |
初絵馬にハングル文字も見られけり | よし女 |
平穏を謝して鐘打つ寒九かな | 三刀 |
鏡餅全体重をのせて切る | なつき |
谷崎の自筆てふ碑に風花す | せいじ |
冬帝が弦引き絞る斜張橋 | 菜々 |
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2015年01月13日 | |
初凪や白き小舟の海に映ゆ | 明日香 |
宮裏の梅の万蕾弾けさう | はく子 |
寒釣の黙に終始す一と日かな | 雅流 |
藁苞に差し込む日あり寒牡丹 | ひかり |
ゆき届く娘の介護あたたかし | かず |
厨窓あまねき日ざし春隣 | 明日香 |
恙無き余生に感謝小豆粥 | 宏虎 |
あひたがひ存問かはし初稽古 | 満天 |
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2015年01月12日 | |
肩越しに賽銭が飛ぶ初恵比須 | 明日香 |
新成人見上ぐる母の慈眼かな | ひかり |
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2015年01月11日 | |
神木をけぶらす宮のどんどかな | さつき |
東雲の空も焦げよとどんど燃ゆ | さつき |
青竹の筧を縷々と寒の水 | うつぎ |
駅伝にエールを送る炬燵かな | 満天 |
粕汁に頬を染めゐる好好爺 | ともえ |
福笹を担ぎミナミの人波に | 雅流 |
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2015年01月10日 | |
朝市の客が囲める焚火かな | うつぎ |
山伏も振り袖もゐる初電車 | こすもす |
残照の湖水にあまた鴨の陣 | せいじ |
遮断機のなかなか開かず北吹けり | よし女 |
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夕照にきらめく湖水淑気満つ | せいじ |
冬凪へ水脈一筋や島渡し | さつき |
頂に一灯点る雪の山 | せいじ |
朝一の焚火を囲む道の駅 | うつぎ |
再会を約す賀状の添書きに | 満天 |
畑のもの訪ふも日課や霜の朝 | 三刀 |
日溜りの蝋梅殊によく香る | よし女 |
小春日に千手観音微笑みぬ | ぽんこ |
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2015年01月08日 | |
初御空白鷺城のいや白し | ともえ |
塩味の加減気遣ふ七日粥 | こすもす |
一穢なき蒼天に凧上機嫌 | 雅流 |
金色の鴟尾孤高なる初御空 | ひかり |
たこ焼き屋人垣つくる初恵比寿 | 宏虎 |
キッチンの窓へほのぼの初明り | 菜々 |
水仙郷玄海灘をパノラマに | さつき |
朝刊を取りに出て知る寒さかな | 明日香 |
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2015年01月07日 | |
七草粥食べてシルバー歩く会 | つくし |
父の手に包まれ凧の糸を引く | 有香 |
大釜の湯気立ち昇る七日粥 | さつき |
七種を詠ひつ刻む厨妻 | 満天 |
盛花に寒の水足す朝の窓 | つくし |
絵馬堂に幼の吉書犇きぬ | かかし |
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2015年01月06日 | |
万歩計けふは要なし寒の雨 | 明日香 |
部活子の袴凛々しき弓初め | はく子 |
路地親し春の七草分け合ひて | つくし |
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2015年01月05日 | |
初みくじ開きしかめっ面となる | なつき |
四世帯納まりきらぬ初写真 | かかし |
ゆくりなく雪だるま見る加茂河原 | 菜々 |
初書の春といふ字が笑ひをり | 明日香 |
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2015年01月04日 | |
トレッキング姿で交はす御慶かな | さつき |
風花し丹塗りの宮を荘厳す | 菜々 |
子ら去にてやうやく安堵老の春 | はく子 |
破魔矢享く夢二の女めく巫女に | かかし |
弓始女師範も振袖に | よう子 |
銃声のとうんと響く冬の谿 | みちほ |
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2015年01月03日 | |
淑気満つ千手を翳す大襷 | よう子 |
屠蘇に酔ひ思はず本音洩らしけり | 満天 |
初日記愛唱聖句書き加へ | かず |
たつ湯気に檜匂へる初湯殿 | ひかり |
夕日影線描画めく冬木立 | 有香 |
と見る間に吹雪の晴れて嘘のごと | 明日香 |
物干しの氷に肩を打たれけり | あさこ |
吉本のごとき法話に初笑ひ | 満天 |
海鳥の犇く礁に冬怒涛 | なつき |
2015年01月02日 | |
門灯の点り煌めく雪の路地 | 明日香 |
神妙に正座して受くお年玉 | ぽんこ |
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2015年01月01日 | |
注連飾雀小躍りしてつつく | かかし |
薄紅をさし恙なき初鏡 | 満天 |
元気よく吾子等の御慶玄関に | 有香 |
初鏡母に似てきし笑ひ皺 | 明日香 |
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2014年12月31日 | |
余生われ俳句三昧去年今年 | かず |
辻地蔵正月花に埋もるる | なつき |
大晦日子らにも煮しめお裾分け | よう子 |
三代が揃ひ年越しそば啜る | こすもす |
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2014年12月30日 | |
墨衣なりし尼僧も年の市 | ぽんこ |
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2014年12月29日 | |
夜廻りの徒らに豚汁ふるまはれ | 満天 |
数え日や済ませて安堵墓掃除 | 三刀 |
時雨そむ車中の窓の湯屋のごと | 明日香 |
去年今年八十路の夢を膨らます | 宏虎 |
水しぶき煌めき翔ちし鴨の群 | さつき |
我が句帳読み返しつつ年惜しむ | 菜々 |
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2014年12月28日 | |
身に入むや廃校となるわが母校 | 雅流 |
数へ日の雑用われを虜とす | 満天 |
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2014年12月27日 | |
神の水戴ひて来る年用意 | よし女 |
同郷と久闊を叙すおでん酒 | うつぎ |