みのる選:2012年10月度
2012年10月27日 | |
長々と白き築地や十三夜 | うつぎ |
雲幾重潜り中天後の月 | 菜々 |
括られしまま秋草の靡きをり | とろうち |
秋晴の日だまりに混む鳩雀 | あさこ |
カメラ族SLを待つ苅田かな | よし女 |
水底に日の斑ゆらめく秋の川 | さつき |
おそろひの杖もて散歩秋うらら | あさこ |
朴落葉お面にかぶり子ら遊ぶ | さつき |
秋寂ぶや手漕ぎの舟の艪のリズム | よし子 |
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2012年10月26日 | |
田じまいの煙を抜けて一両車 | さつき |
身に沁むや病室に吊る千羽鶴 | 三刀 |
クレーンのまっすぐ伸ぶいわし雲 | よし子 |
待合の問はず語りや秋の人 | よし女 |
線香の灰の山なす遍路寺 | ぽんこ |
末枯るる豪族どもの墓どころ | 宏虎 |
十三夜煙吐かざる煙突に | 有香 |
触れもして匂ふハーブや園さやか | はく子 |
白壁を忍者のぼりす蔦紅葉 | 百合 |
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2012年10月25日 | |
美味かりし縦走弁当秋高し | はく子 |
川風に吹き嬲られて霧のぼる | せいじ |
境内の黙に蓑虫孤独なり | とろうち |
満ち足りし余生の秋を惜しみけり | 宏虎 |
秋惜しめとぞSLの遠汽笛 | よし女 |
秋惜しむ園のハーブの百の香に | 菜々 |
曳航の巨船ゆっくり沖さやか | よし子 |
光秀の城址やここだ木の実落つ | 雅流 |
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2012年10月24日 | |
秋晴れて潮目きらめく茅渟の海 | 菜々 |
大壷に菊溢れしむ大師堂 | 英子 |
コスモスの丘へと風の通ひくる | 百合 |
天高く紙ふぶき舞ひ進水す | よし子 |
耕運機高鳴る谷戸は霧の海 | うつぎ |
柏手に応と散りたる一葉かな | なつき |
飽食の芋虫休むこと知らず | とろうち |
ゴンドラに展けて秋の海眩し | はく子 |
爽やかに盤木高鳴り進水す | わかば |
フレームにハーブの足湯はにぎはへり | 満天 |
洗濯機渦に浮ききし零余子かな | よし女 |
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2012年10月23日 | |
孫誕生祝ふ赤飯今年米 | こすもす |
直売の小屋に垣なす秋の人 | ひかり |
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2012年10月22日 | |
所在無く丘のコスモス風を待つ | ひかり |
ペットボトル浮きつ沈みつ秋の川 | 治男 |
命綱して高枝の松手入れ | よし女 |
暮れなずむ山の奥より鹿の笛 | よし子 |
菓子盆に心づくしの柿紅葉 | うつぎ |
裸電球揺れ深秋の仁王門 | よし女 |
枯れ蟷螂といへども太き腹もてる | 三刀 |
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2012年10月21日 | |
北の宿椀に溢るる芋煮かな | ともえ |
赤煉瓦塀に同化す蔦紅葉 | さつき |
氏神へ通ふこの道野菊咲く | うつぎ |
斑鳩の九輪の空を鳥渡る | ひかり |
日を孕み風を孕みて芒原 | とろうち |
2012年10月20日 | |
不老水汲場のむかご頂きぬ | よし女 |
文化祭ポスター埋まる掲示板 | さつき |
踏むまじと汝の後行く草紅葉 | ともえ |
庭の柿甘し亡き子を悼みけり | あさこ |
浮草の万華鏡めく紅葉かな | わかば |
マウス繰る右手の先の夜寒かな | とろうち |
しののめの雲押し広げ鳥渡る | 菜々 |
捨てられし案山子存問する雀 | 宏虎 |
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2012年10月19日 | |
椎の木の天辺めざす蔦紅葉 | なつき |
爽やかにうれし涙を拭ひけり | せいじ |
逝きし子の部屋そのままに夜寒かな | あさこ |
川の岸余地なく鯊釣り人並ぶ | ともえ |
アカペラの洩るる聖堂秋気澄む | せいじ |
工事場は不夜城となる秋灯し | ひかり |
奏者なき自動ピアノのうそ寒し | うつぎ |
教会の塔を離れし匕首の月 | つくし |
朝寒の富士は真白に日を弾き | とろうち |
朝寒の双手に包む湯呑みかな | 雅流 |
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2012年10月18日 | |
霧深しゴーストめける架橋かな | わかば |
まだ続く貨物列車や秋日濃し | ひかり |
命綱頼りに風の木樵虫 | 三刀 |
ラーメンの屋台が誘ふ夜寒かな | さつき |
ライブらしライトアップの紅葉園 | ぽんこ |
子らに声かけられ牧のポニー肥ゆ | よし女 |
秋寂ぶや都に遠き万葉苑 | 菜々 |
数減りし鈴虫庭へ放ちけり | うつぎ |
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2012年10月17日 | |
団栗の散らばってをる砂場かな | せいじ |
喧騒に小さき苑あり昼の虫 | 満天 |
団栗が占領したるベンチかな | 菜々 |
子宝の池澄み鯉のひしめける | なつき |
大足の靴をはみ出す朴落葉 | 三刀 |
去ぬ燕無事にと祈る病者かな | よし女 |
初咲きの菊仏前に手向けけり | ともえ |
色変へぬ松駈け抜けて子等元気 | 有香 |
団栗の転がってくる車内かな | 百合 |
森の秋日の斑浴びつつ吟行す | 英子 |
秋冷や夜更けの雨の音高く | とろうち |
老杉を搦めてのぼる蔦紅葉 | さつき |
どんぐりを手種に万葉苑めぐる | きづな |
長寿眉揃ふ宮役秋祭 | うつぎ |
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2012年10月16日 | |
野良着翁今日は礼服秋祭 | うつぎ |
どんぐりをベンチに並べ子ら遊ぶ | 有香 |
秋惜しむ音盤78回転 | とろうち |
木の実独楽大尻振って止まりけり | はく子 |
朝霧に濡れ風見鶏身じろがず | せいじ |
一列に子らの行厨秋うらら | つくし |
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2012年10月15日 | |
身に入むや電柱に貼る尋ね猫 | 宏虎 |
前山に鹿鳴き里の昏れんとす | 雅流 |
鶏頭花志士集結の野に燃ゆる | よし女 |
曲がる腰伸ばして休む秋遍路 | さつき |
秋惜しむ屋上庭園一周し | 満天 |
コスモスの縺れを風が解きほぐす | 百合 |
秋日差す縮緬波の海峡に | わかば |
秋冷の最終電車皆寡黙 | こすもす |
村祭り祝詞を囃す鴉どち | うつぎ |
色鳥来立ち入り禁止札の池 | よし子 |
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2012年10月14日 | |
縺るるといふことはなき秋の蝶 | とろうち |
水平線見ゆる高きに登りけり | さつき |
コスモスに嬲られてをり石仏 | 菜々 |
爽やかや湯立ての巫女の赤襷 | うつぎ |
コスモスの迷路巡りて一万歩 | よし女 |
遷宮を控へし大社秋の声 | 雅流 |
野路の秋ガイドはシニアボランティア | せいじ |
秋澄むや真珠筏の海なぎて | 有香 |
天高し海一望のスカイビル | 満天 |
2012年10月13日 | |
百選の夕陽に佇ちて秋惜しむ | 雅流 |
名残の茶四百年の窶れ釜 | わかば |
大琵琶へなだれて山の粧へり | せいじ |
大なる洞もて木の実降らせけり | なつき |
堀めぐる女船頭爽やかに | 雅流 |
駿河へと富士を跨いで鰯雲 | とろうち |
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2012年10月12日 | |
石仏を撫でゐる風の秋桜 | 菜々 |
な踏みりここだ銀杏寺の庭 | ぽんこ |
ハーモニーなせる読経や秋気満つ | 英子 |
火のごときビルの玻璃窓秋夕焼 | 百合 |
美術館梯子し秋を惜しみけり | はく子 |
鰯雲大吊橋の揺れに揺れ | せいじ |
いづくより木犀の香や夜散歩 | うつぎ |
吾はホ句夫はスケッチ秋日和 | さつき |
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2012年10月11日 | |
コスモスの風縦横に般若寺 | きづな |
コスモスに見え隠れする石仏 | はく子 |
切れ長のおん目さわやか白鳳仏 | 菜々 |
山彦や祭太鼓を撥ね返す | うつぎ |
浦夕べ白銀光り鰡跳べる | よし女 |
稔り田の朝日に映ゆる湖国かな | せいじ |
禅寺のしじまを破り鵙高音 | さつき |
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2012年10月10日 | |
畦に吸ふ煙草一服蓼の花 | うつぎ |
吹かれつつ草にすがりて枯蟷螂 | とろうち |
白壁に色まき散らす秋桜 | せいじ |
秋日濃し吾が影踏みて橋渡る | 三刀 |
塗替へて白き学び舎小鳥来る | 満天 |
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2012年10月09日 | |
米櫃を干し新米を満たしけり | あさこ |
個性派の絵画のごとし秋の雲 | 美咲 |
古書市にレコード盤や秋うらら | ぽんこ |
片脚は富士の裾野へ秋の虹 | とろうち |
幾筋も立つ田じまいの煙かな | 有香 |
庭師らの去りたる庭に秋蝶来 | あさこ |
澄む池を矢のごと走る影は何 | なつき |
貌傾げ吾をいぶかる蟷螂かな | うつぎ |
これこそは故郷の味むかご飯 | ともえ |
新松子坑夫の像の肩を打ち | よし女 |
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2012年10月08日 | |
傾ぐ日にグラデーションや秋の雲 | こすもす |
百舌猛るしたに目つむる坑夫像 | 三刀 |
この村にポストは一つ蕎麦の花 | よし子 |
秋祭男冥利の陣太鼓 | 宏虎 |
峡の日のいま届きたる薄紅葉 | 有香 |
露座仏の供花はバケツの萩すすき | 菜々 |
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2012年10月07日 | |
畑一面海へなだるる秋桜 | せいじ |
運動会貴賓テントに杖並ぶ | 宏虎 |
吟行の余録夕餉の栗の飯 | 有香 |
気に入りの盃温め酒溢れしめ | よし女 |
泥煙上げたるはなに池澄める | さつき |
裏畑の柿に盗賊鴉どち | あさこ |
百歳の手押し車に供花の菊 | うつぎ |
高低の脚立ふたつや松手入 | あさこ |
相互ひ久闊を述ぶ秋灯下 | はく子 |
2012年10月06日 | |
田じまいの煙に燻る山家かな | 有香 |
曼珠沙華抱くほど摘みし記憶かな | なつき |
歳時記を座右に灯火親しめり | 雅流 |
カルストの起伏輝ふすすきかな | よし女 |
天高き方に居ませる主を賛めよ | 美咲 |
馬上より見ゆカルストの大花野 | よし女 |
骨董市手持ち無沙汰や秋日和 | あさこ |
爽やかや研師の声のよく響き | ぽんこ |
朝日いま隈なく照らす刈田かな | さつき |
鵙猛りパターの手元狂ひけり | 宏虎 |
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2012年10月05日 | |
帆を揚げしマストに絡む秋の風 | よう子 |
秋天下間歇泉の噴くを待つ | 三刀 |
背の鈴を鳴らす神馬や秋祭 | なつき |
澄む池に出てはひっこむ亀の首 | 満天 |
露草や終着駅の車止め | よう子 |
秋草を引けばぴしぴし実の爆ぜし | きづな |
大川のいま上げ潮や鯔跳ぬる | 雅流 |
落し水聞ききて農夫の至福時 | 宏虎 |
流れゆく雲の間より今日の月 | さつき |
波音の夜寒となりし浜辺かな | よし女 |
海凪ぎて一枚鏡鰯雲 | うつぎ |
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2012年10月04日 | |
メルヘンの絵本画展や灯親し | はく子 |
色変へぬ荒磯の松や波白し | せいじ |
秋草を贅に活けたる句会場 | 満天 |
吾が肩に触れもす風の萩親し | なつき |
猫じゃらし一輪挿しに二三本 | あさこ |
山裾にとどく日のあり曼珠沙華 | よし女 |
鰯雲丘の上より弥撒の鐘 | 菜々 |
揺れやまぬ萩の影おく茶筅塚 | きづな |
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2012年10月03日 | |
殉教の墓訪ふ畦の彼岸花 | ともえ |
近道のはずが誤算や暮早し | きづな |
気に入りのぐい呑み出して温め酒 | つくし |
朝月を起点としたる鰯雲 | 菜々 |
武将みな同じ彩なる菊衣 | 宏虎 |
松原を抜けて展けし秋の灘 | よし女 |
一湾を縁取る街の秋燈 | うつぎ |
藍の空残して釣瓶落としの日 | はく子 |
寝おしみてをれば雲間の十七夜 | よし子 |
稜線にスポットあてて秋日落つ | 満天 |
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2012年10月02日 | |
持ち運ぶ案山子の足は竹ぼうき | なつき |
打ち仰ぐ大樹に畳む秋日傘 | 百合 |
立待の波音しるき渚かな | よし女 |
曼珠沙華砦としたる山家かな | よし女 |
とんぼうの影すきとほる石の上 | とろうち |
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2012年10月01日 | |
朝まだきより鳥語燦台風過 | ともえ |
厨妻こころはすでに月の人 | 菜々 |
十六夜の雲間ただよひては現るる | はく子 |
其処ここに彼岸花燃ゆ千枚田 | あさこ |
切株をテーブルとして茸料理 | 百合 |
絡む日を払ふパンパスグラスの穂 | せいじ |
秋天下山頭火像傘を脱ぐ | よし女 |
唐辛子照り夕映えの平家村 | うつぎ |
夫と吾の飲み物違ふ夜長かな | つくし |
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2012年09月30日 | |
鼓笛の音天に谺す運動会 | 英子 |
犬小屋の主背を丸め雨月なる | とろうち |
コスモスの風に抗ふ術知らず | せいじ |
田仕舞の煙りにむせぶ案山子翁 | よし子 |
刈りし田を傍若無人鴉どち | 雅流 |
大岩の裳裾の見えて水澄める | せいじ |
日向より日陰の曼珠沙華が好き | よし女 |
秋風がたたら走りす川面かな | さつき |
2012年09月29日 | |
墓裏の朱の文字褪せて秋彼岸 | とろうち |
刻む藁刈田の風に香りけり | 雅流 |
水澄みて亀の浮沈のよく見ゆる | こすもす |
貝殻の混じる砂利道萩こぼる | せいじ |
足元に霧纏ひつつ下山道 | 英子 |
孔雀の尾ショットカットや秋うらら | なつき |
美術展書展とめぐる秋日和 | はく子 |
一渓の山水画めく秋の晴 | 満天 |
茅渟の海鏡光りす秋の晴 | ひかり |
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2012年09月28日 | |
秋声は台船傾ぐ波間より | ひかり |
秋闌けてしるき潮目の日本海 | よし女 |
老の守る田の一枚は蕎麦の花 | 雅流 |
古寺の萩に隠れし一地蔵 | つくし |
爽やかや川へ開けし喫茶店 | 菜々 |
光々たる月下に鎮む峡の里 | よし子 |
秋空へ船のマストの林立す | ひかり |
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2012年09月27日 | |
曼珠沙華一揆の碑立つ畦に燃ゆ | よし女 |
園晴れて子等の歓声あきつ飛ぶ | 百合 |
一と屯パンパスグラス秋風に | 菜々 |
新米とシール貼られて届きけり | きづな |
式部の実枝うち重ねたわわなる | あさこ |
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2012年09月26日 | |
ホ句記す短冊つけて萩揺るる | ひかり |
秋山路突と現れたる池広し | はく子 |
黒潮のの風に太りし椿の実 | ぽんこ |
な踏みそ神の道なるこぼれ萩 | ひかり |
小蘭亭いよよ反りたる天高し | 菜々 |
と見る間に秋天埋むひつじ雲 | 有香 |
山荘へ秋七草を数へつつ | 満天 |
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2012年09月25日 | |
パズルめく垣の石組み秋うらら | 菜々 |
しろがねのドーム秋日をはね返す | 三刀 |
都府楼の十万坪の虫浄土 | さつき |
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2012年09月24日 | |
うたた寝の手足の冷えや秋深む | ひかり |
参道にぼろ市並ぶ秋彼寺 | ぽんこ |
教会の塔の真上を鳥渡る | 三刀 |
塩糀日毎かき混ぜ秋惜しむ | つくし |
音高くえんま蟋蟀庭の闇 | あさこ |
実石榴の遠目に一つ朱を翳す | わかば |
蟲浄土古墳の埴輪並びけり | 宏虎 |
古希過ぎてこれより佳境天高し | はく子 |
晩稲田の畦彼岸花燃え盛る | 雅流 |
月の出を誘なふごとく雲速し | ともえ |
穂に出でて朝日をはじく芒かな | さつき |
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2012年09月23日 | |
ウォーカー混み合ふ池塘秋澄める | さつき |
閑かさや闇の奥よりちちろ鳴く | せいじ |
露草に励まされゆく山の道 | あさこ |
酔芙蓉薄くれなゐに寺門辞す | 雅流 |
大阪弁憚るなかれ西鶴忌 | 宏虎 |
無機質の機械の音や秋暑し | よう子 |
泊船の船端たたく秋の潮 | きづな |
見晴るかす近江稲田の豊の秋 | 百合 |
彼岸寺引導の鐘なりやまず | ぽんこ |