みのる選:2011年10月度
2011年10月29日 | |
刈り込みを終へし大樹の天高し | せいじ |
豊作の松茸ならぶ道の駅 | よし女 |
巡拝の丹波篠山小春かな | 百合 |
草庵へ篁さわぐ秋の声 | 菜々 |
縁側に向けミシン踏む石蕗日和 | うつぎ |
穴窯の火を守りをれば小鳥来る | 雅流 |
陶芸に親しむ老いや里の秋 | 雅流 |
真っ直ぐに街路樹紅葉ジョキングす | ぽんこ |
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2011年10月28日 | |
落葉して欅の空の展けけり | ひかり |
はんぱ物漁る小春の陶器市 | つくし |
灯籠に天蓋なせる紅葉かな | 三刀 |
名の庵を訪ひて巡れる苑小春 | かれん |
急磴の左右は石蕗の花浄土 | よし女 |
遠州の枯山水に秋惜しむ | 満天 |
草庵の茅葺きに落つ紅葉影 | きづな |
秋航の水脈が往き交ふ沖の晴 | わかば |
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2011年10月27日 | |
溝蕎麦のほとりに透きし稚魚の群れ | 雅流 |
石垣に撥ねる木の実や城の径 | わかば |
楠大樹千手ひろげし秋の空 | ぽんこ |
古井戸の蓋に嵩なす柿落ち葉 | ぽんこ |
やまつみの御饌は木の鯛秋うらら | 菜々 |
深吉野の山紫水明秋澄める | はく子 |
蔀戸を上げみほとけへ金風を | 菜々 |
露の門くぐり深山の古刹訪ふ | よし女 |
ほころびし四つ目垣より秋の蝶 | 満天 |
日課とす出勤前の落葉掃き | こすもす |
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2011年10月26日 | |
木の葉髪久闊を述ぶ同窓会 | よし子 |
をみなどち女人高野へ秋遍路 | 満天 |
杣の径ここだ木の実のうち敷きて | 宏虎 |
咲き満てる石蕗に華やぐ仁王門 | よし女 |
秋夕焼背に家路なる吟行子 | せいじ |
早くゴミ出せと目覚まし朝寒し | あさこ |
軽装に苑の秋風斯く寒し | ひかり |
茶の花の小柴垣径つづりけり | わかば |
身に入むや神域ここだ出水跡 | 満天 |
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2011年10月25日 | |
長き髪乾くを待てる秋思かな | なつき |
大道芸宙返りるする路地小春 | 百合 |
敷石を辿りて苑の秋惜しむ | わかば |
稲を刈るさながらパッチワークかな | せいじ |
みぞそばに席巻されし小川かな | 三刀 |
神域と知るや知らずや毒茸 | つくし |
秋雲の千変万化見て飽かず | きづな |
訪へど留守らし庭の石蕗黄なり | よし子 |
秋天を突く四阿の簷牙かな | わかば |
重し石撫でて末社の秋惜しむ | 有香 |
杉山の裳裾の雑木もみぢかな | 菜々 |
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2011年10月24日 | |
波騒ぐごとカルストの芒原 | よし女 |
一刷の雲に行く秋思ひけり | ひかり |
吾に媚ぶかに近づき来秋の蝶 | ともえ |
先細る径は野菊に紛れけり | なつき |
野菊濃し天誅組の墓所 | はく子 |
み狩場のありしはここら鳥渡る | 菜々 |
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2011年10月23日 | |
沖汽笛今届きたる秋思かな | よし女 |
末枯れてがらんどうなる駐車場 | 治男 |
対岸の磨崖弥勒に秋日濃し | 満天 |
秋晴れの入り江を跨ぐ斜張橋 | ひかり |
石鼎の庵に吉野の秋惜しむ | 菜々 |
2011年10月22日 | |
発掘の墳跡覆ふ草紅葉 | 雅流 |
澄む水を辿りつバスは深吉野へ | 満天 |
はかどらぬ蔵書の処分直哉の忌 | 治男 |
糶果てし漁港の椅子に秋思かな | よし女 |
秋惜しむ女人高野の丹の欄に | はく子 |
活けあるは庭の秋草峡の宿 | きづな |
川澄みて磨崖弥勒の裾洗ふ | はく子 |
行く秋の雨垂れ膝の猫も聴く | つくし |
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2011年10月21日 | |
敗荷の風に抗ふ力あり | ぽんこ |
ふむまじと爪立ち歩む草紅葉 | ともえ |
磊々を洗ふ瀬音も秋の声 | 雅流 |
秋草を巡りめぐりて庭至福 | わかば |
築山のここにも句碑や紅葉亭 | 菜々 |
パラグライダー発進す紅葉山 | 有香 |
日だまりに稚魚の群れゐて川澄める | ひかり |
吊り橋を揺らせゆらせて秋惜しむ | 宏虎 |
峡の宿更けて漆黒星月夜 | はく子 |
対岸の灯は灯台か霧の海 | あさこ |
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2011年10月20日 | |
吊り橋のぐらり傾く紅葉峡 | 宏虎 |
山宿の贅松茸の土瓶蒸し | 満天 |
小流れが誘ふ順路秋の苑 | わかば |
木の実降る天誅義士の辞世碑に | 菜々 |
目まといを払いつつ読む道標 | よし子 |
里の秋笑ひ仏とて親しまれ | うつぎ |
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2011年10月19日 | |
と行き斯く戻り埠頭の秋惜しむ | ひかり |
水漬き田を照らして里の月高し | 雅流 |
水苑の小蘭亭に秋惜しむ | 菜々 |
ふなばたを揺らす秋日の波紋かな | 三刀 |
参道の布袋の腹に木の実撥ね | はく子 |
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2011年10月18日 | |
思惟仏の指先にある秋思かな | よし子 |
避雷針尖る秋天一穢なし | せいじ |
蔦紅葉被きて園の相談所 | 満天 |
日本の小蘭亭とて竹の春 | 菜々 |
ボールペンインク切れなる秋思かな | 宏虎 |
姦しきオープンテーブル園小春 | つくし |
枝折り戸に萩こぼるるはやむを得ず | 有香 |
船べりに佇ちて遠目の愁思かな | せいじ |
曲水の名残の小川涸れにけり | 菜々 |
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2011年10月17日 | |
雨晴れて珠輝やかす草紅葉 | 満天 |
漣の如くに動くいわし雲 | こすもす |
秋日さす小窓酒蔵コンサート | あさこ |
犬連れの集まる土堤の草もみぢ | 満天 |
盆栽の濃く紅葉づるを上段に | なつき |
休耕田埋めて踊る秋桜 | よし女 |
屑被る雪見灯篭松手入れ | 菜々 |
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2011年10月16日 | |
柿もげば日の温もりを宿しけり | あさこ |
謎の石めぐる飛鳥路草もみぢ | 雅流 |
2011年10月15日 | |
秋郊の旅は入鹿の塚に果つ | 雅流 |
風化せし平家の塚やちちろ鳴く | よし女 |
草虱払ひて入る句会場 | よし子 |
人影のなきログハウス小鳥来る | 宏虎 |
噴煙を眺めの風呂や秋高し | ともえ |
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2011年10月14日 | |
ゴルフ打つ葛の奈落へ曲がりけり | あさこ |
秋天下音いさぎよき馬の尿 | きづな |
秋寂ぶや寒山十得展を出て | よし子 |
秋時雨万象色を深めけり | 宏虎 |
自転車も同舟島の秋遍路 | ぽんこ |
浮き沈むブイ眺めをる秋思かな | ひかり |
虫の音が四方に輪唱ログハウス | 菜々 |
秋航の水脈はヴァージンロードめく | よし女 |
草紅葉通ひなれたる五尺道 | 三刀 |
新米や列なすコイン精米所 | うつぎ |
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2011年10月13日 | |
平家塚佇みをれば秋の声 | よし女 |
供養碑を鎮めの杜や秋しぐれ | よし子 |
割れ鏡つるべ落としの日を弾く | なつき |
月天心いま消灯す塾の窓 | きづな |
城堀に矢折れ朽ち伏す枯れはちす | ともえ |
巡航の船音高し秋入江 | ぽんこ |
秋天下像の竜馬に対しけり | うつぎ |
窓越しがベストアングルあきざくら | 治男 |
そぞろ寒宝物館床軋む | 満天 |
牧の秋馬は尻尾を振るばかり | はく子 |
どの家も柿簾して同じ姓 | 菜々 |
黄金の風近江路は豊の秋 | 百合 |
一水の奏づ庭園薄紅葉 | わかば |
納めたる絵馬に誤字あり秋愁ふ | なつき |
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2011年10月12日 | |
秋思憑く坑夫の像に佇ちてより | よし女 |
秋うらら外湯七つを巡る旅 | こすもす |
虫の闇次のバスまで半時間 | うつぎ |
秋晴れの沖に散らばる漁り舟 | あさこ |
潮騒と風吹き上げ来秋山路 | なつき |
キッチンは私のお城窓の月 | 菜々 |
寄居虫の引っ越し見て秋惜しむ | なつき |
秋燕や郷関出でて半世紀 | せいじ |
日本海へと雪崩なす芒原 | こすもす |
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2011年10月11日 | |
秋晴れの嶺々に谺す沖汽笛 | よし女 |
棚田道こすもす畑のそこここに | はく子 |
みやしろの磴が桟敷や村芝居 | 菜々 |
秋雲が子午線過ぎる吾もまた | よし子 |
節電の病院ロビーうそ寒し | うつぎ |
回覧板だけの付き合ひうそ寒し | 菜々 |
大文字目指し高きに登りけり | ともえ |
奥院の急磴綴る彼岸花 | わかば |
みどりごの手を引くは兄園小春 | せいじ |
耳塚に悲しき謂はれ身にぞ入む | 満天 |
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2011年10月10日 | |
草の名を習ひつつ行く野路の秋 | 百合 |
城門をくぐれば馬上菊人形 | せいじ |
秋うらら老も上着を腰に巻き | かれん |
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2011年10月09日 | |
秋祭り人垣ばかり何も見えず | あさこ |
スキップの出来る子出來ぬ子秋高し | 有香 |
赤い羽根黄色き声が合唱す | 宏虎 |
半纏を着て余念なき菊手入れ | せいじ |
秋祭あこがれの子は山車屋根に | きづな |
秋日落ついまはのきはの燃えにけり | 百合 |
月の道先行く夫と歩の合はず | 菜々 |
十三夜ベンチの影は彼彼女 | ぽんこ |
2011年10月08日 | |
秋色のカップ買ひもす陶の里 | なつき |
散らばって牧馬の肥ゆる草千里 | 宏虎 |
風通ふたび木犀のにほひけり | ともえ |
秋航の甲板で寿ぐ誕生日 | きづな |
平家塚さまようごとく秋の蝶 | よし女 |
村祭り駐在さんもしんがりに | 雅流 |
父恋し遺愛の松に虫すだく | 菜々 |
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2011年10月07日 | |
野ざらしの羅漢はなべて秋思顔 | わかば |
秋の野路愉しおしゃべりウォーキング | こすもす |
錦してアメリカ楓の並木道 | あさこ |
丹波路の御仏めぐり秋惜しむ | わかば |
団栗が溢るる吾子の宝箱 | 有香 |
野仏のお目元に映ゆ曼珠沙華 | うつぎ |
秋日和釣りては放つ好々爺 | きづな |
身にしむや神木にあるナイフ傷 | なつき |
草木にこころ通はす秋山路 | 百合 |
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2011年10月06日 | |
葛刈って谷は奈落を見せにけり | よし子 |
日と土の匂ひを放つ捨案山子 | 宏虎 |
投句箱覗くがごとく小鳥来る | きづな |
木曽川はエメラルド色秋深し | なつき |
谷川に添ひし参道薄紅葉 | わかば |
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2011年10月05日 | |
ログハウス砦のごとく秋桜 | こすもす |
白壁に柿たわわなる旧家かな | 菜々 |
片言の日々に増ゆる子小鳥来る | 菜々 |
運針の指一と休めちちろ鳴く | 有香 |
一宿の山家の幸は零余子飯 | あさこ |
萩の花散らして子らの鬼ごっこ | よし子 |
身に入むや一兵卒の小さき墓 | ぽんこ |
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2011年10月04日 | |
白壁の多き古町秋澄める | 満天 |
畦に腰おろし棚田の秋惜しむ | うつぎ |
いづくなく闇の木犀よく匂ふ | 菜々 |
一陣の風に大袈裟萩揺るる | ひかり |
ここも斯く木犀にほふ散歩道 | せいじ |
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2011年10月03日 | |
上弦の月セコイアの天辺に | 菜々 |
秋晴れの小さき園庭万国旗 | なつき |
孫からの声の便りに夜の長し | せいじ |
爽やかや窓全開す大聖堂 | せいじ |
角曲がる度金木犀匂ふ路地 | 満天 |
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2011年10月02日 | |
山頂の城址に釣瓶落としの日 | こすもす |
突風に脅されて散る稲雀 | 宏虎 |
眼帯の取れて秋天展けけり | わかば |
2011年10月01日 | |
句碑に佇ちまた萩分けて屈みもす | 菜々 |
農継がぬ子が率先し稲を刈る | 宏虎 |
赤い羽根鞄につけて街歩く | 満天 |
千枚の棚田を画す彼岸花 | 雅流 |
秋天へ谺す太鼓乱れなし | 三刀 |
木道に靴音高し野路の秋 | うつぎ |
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2011年09月30日 | |
髪切って金風過ぎる身のほとり | 三刀 |
銃眼の四角三角秋日影 | はく子 |
急磴の萩のゆらぎや風騒ぐ | ぽんこ |
水平線まで秋日濃き浜辺かな | なつき |
この辺と見し丁目石葛がくれ | うつぎ |
宮址の風は気まぐれねこじゃらし | はく子 |
金木犀匂ふ旧家の長屋門 | 雅流 |
しじみちょう翔たせて揺るる蕎麦の花 | 菜々 |
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2011年09月29日 | |
橋に立つ彼と彼女の秋日影 | せいじ |
宮跡より望む秋日の天守閣 | 満天 |
無住寺の庭の一隅彼岸花 | はく子 |
コスモスの野を駈けてゆく風の道 | よし子 |
天高く聳ゆ連理の大銀杏 | ぽんこ |
秋夕焼飛行機雲も火となりぬ | きづな |
夕日いま沈む刹那や銀薄 | ともえ |
ジェット機を吐き出す秋の雲高し | せいじ |
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2011年09月28日 | |
対岸の島近く見ゆ秋の晴 | わかば |
とりどりの色の鯉ゐて水澄める | こすもす |
町中に訪ふ越中井昼の虫 | 菜々 |
大聖堂マリアの像の笑みさやか | 有香 |
錦して城へ誘ふ欅道 | 満天 |
陽の温みのこる石垣穴まどひ | 雅流 |
どの道を選りても風は花野へと | 花茗荷 |
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2011年09月27日 | |
野路遠近籾殻焼きの煙立つ | あさこ |
丘に寝転びて秋空独り占め | よし子 |
村人ら総出に御饌の田を刈らる | はく子 |
どんぐりを踏みてよろめく齢かな | あさこ |
さかさまに磔刑めきし女郎蜘蛛 | せいじ |
連峰を仰ぎリフトは花野へと | 花茗荷 |
菊着せて命吹き込む人形師 | 菜々 |
ひょっとこの面またよろしくわりんの実 | うつぎ |
ガラシャの碑に佇めば小鳥来る | ぽんこ |
嫗らの声姦しき彼岸寺 | よし女 |
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2011年09月26日 | |
電子辞書座右としたる夜学かな | こすもす |
秋高し玻璃づくしなる摩天楼 | はく子 |
踏切りを待つ間コスモス揺れどほし | 満天 |
見目悪きおまけの梨の美味なりし | なつき |
一山を揺らして風の芒原 | 宏虎 |
唄ふごと風のコスモス句碑ほとり | よう子 |
秋日影伸ばしきったる亀の首 | 三刀 |
美術館出でし余韻に秋思憑く | わかば |
澄む水に浸せば手より疲れ消ゆ | なつき |
野仏へ繋ぐ畦道曼珠沙華 | 花茗荷 |
爽やかや出迎え人の島訛 | 宏虎 |
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2011年09月25日 | |
文机に置く虫籠に霧を吹く | なつき |
相聞のごとき二輪の彼岸花 | ぽんこ |
帰る背を一喝したる添水かな | なつき |
秋草を数へつ万葉歌碑の道 | 菜々 |
包丁の抜き差しならぬ栗南瓜 | 満天 |
鰯雲傷には非ず飛行雲 | うつぎ |
我が前に揺れうしろにも秋桜 | 宏虎 |
道しるべ恃みに下る芒原 | 花茗荷 |