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11月15日 (投句12名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
山家みな長者の構へ能勢時雨 うつぎ 7 たか子.やよい.わかば.せいじ.あひる.澄子.もとこ.
寺苑統べ黄落やまぬ大公孫樹 澄子 4 ぽんこ.やよい.むべ.もとこ.
四国見ゆ紀淡海峡小春凪 やよい 3 わかば.澄子.もとこ.
山号を読みて紅葉の門くぐる むべ 3 せいじ.あひる.こすもす.
降りやまぬ色葉の杜に地蔵堂 康子 3 たか子.澄子.うつぎ.
秋草に囲まれ秘そと牛魂碑 うつぎ 3 ぽんこ.あひる.こすもす.
小春日のシャワーをなせる竹の径 康子 3 えいじ.せいじ.うつぎ.
どんぐりの散らばっている弾薬庫 やよい 2 むべ.うつぎ.
蔦紅葉遺産となりし赤レンガ ぽんこ 2 やよい.こすもす.
灰雲へ千手伸ばすや枯木立 えいじ 2 むべ.みきえ.
辰鼓楼飾る一本冬紅葉 わかば 2 せいじ.あひる.
紅葉影抱擁したる一碑かな 康子 2 むべ.うつぎ.
野点茶屋千客万来石蕗日和 みのる 2 やよい.こすもす.
子の手借り急磴下る冬うらら たか子 2 えいじ.みきえ.
百幹の竹も鎮もる寺の秋 澄子 2 たか子.もとこ.
黄落に染まる寺苑の州浜かな 康子 2 せいじ.みきえ.
庭仕事よくはかどりし石蕗日和 みのる 2 康子.わかば.
木立透き小暗き磴へ冬日差す わかば 2 えいじ.康子.
風除も無く砲台の寂れやふ たか子 2 ぽんこ.こすもす.
お茶入りましたよと声庭小春 みのる 2 えいじ.ぽんこ.
拾ひたる吾が手に余る朴落葉 むべ 2 たか子.澄子.
城石垣アートの如く蔦紅葉 ぽんこ 2 むべ.みきえ.
遊歩道静けさ破る冬の鵙 もとこ 1 康子.
弾薬庫歴史の重み冬ざるる たか子 1 澄子.
散りさうで散らぬ紅葉や時世句碑 なつき 1 康子.
喬木の覆ふ磴道紅葉映ゆ わかば 1 もとこ.
銘石に寄り添ふごとく藪柑子 澄子 1 康子.
寒禽の身じろぎもなき池しずか もとこ 1 みきえ.
畦道に広ぐ弁当野路の秋 うつぎ 1 ぽんこ.
こぼれ落つ屑否萩のしじみ蝶 みのる 1 うつぎ.
冬池にカメラ小僧の動かざる もとこ 1 たか子.
どんぐりを投げ合ふ夫婦深山道 やよい 1 わかば.
島々に潮の満ち引く冬の瀬戸 たか子 1 わかば.
草の名に犬猫麒麟野路の秋 うつぎ 1 やよい.
北風にたじろぎて出る露天の湯 やよい 1 あひる.
白龍のごとくに迅し秋の雲 澄子 1 えいじ.

10月18日 (投句12名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
秋潮の綺羅に散らばる漁船かな うつぎ 6 こすもす.康子.なつき.澄子.わかば.よう子.
海の橋釣瓶落としの日を弾く むべ 4 えいじ.康子.うつぎ.よう子.
波止眩し秋日を弾く潮だまり むべ 4 あひる.康子.うつぎ.よう子.
首塚の梵刻深し秋入日 せいじ 4 えいじ.澄子.うつぎ.わかば.
黒松のますらをぶりや浜涼し むべ 3 せいじ.康子.澄子.
須磨潟の突堤に佇つ秋の人 みのる 3 せいじ.澄子.みきえ.
水脈涼し縮緬波をニタ分けに 澄子 3 せいじ.むべ.みきえ.
眼下には大秋晴れの須磨淡路 わかば 3 えいじ.こすもす.康子.
車窓いま綺羅の海坂須磨涼し むべ 3 あひる.せいじ.なつき.
浜茶屋のあとかたもなし秋深む みのる 3 こすもす.うつぎ.わかば.
石畳音たて弾む木の実かな わかば 2 あひる.むべ.
爽やかや海風入れて異人館 うつぎ 2 なつき.むべ.
門川に紅葉浮かびし屋敷町 康子 2 なつき.むべ.
国生みの島へ秋潮またぐ橋 むべ 2 なつき.よう子.
田圃道ほどの踏切草の花 みのる 2 こすもす.みきえ.
句碑辿る盗人萩を道連れに うつぎ 2 こすもす.澄子.
野葡萄の色づき初むる一の谷 澄子 2 あひる.みきえ.
草もみじ焼杉塀の裾つづる 康子 1 えいじ.
虫すだく薮と化したる一の谷 せいじ 1 わかば.
海見ゆる塩屋の路地に秋惜しむ うつぎ 1 せいじ.
句碑めぐりいつのまにやら草虱 こすもす 1 あひる.
秋の人思ひ思ひに句碑囲む 澄子 1 わかば.
大秋晴波の子もなく浦展け みのる 1 えいじ.
山の端の雲を纏へる月の郷 えいじ 1 よう子.
敦盛のジャンボ塚へと小鳥来る せいじ 1 みきえ.
天高し舞ひ飛ぶ鳶の笛縺れ あひる 1 うつぎ.
飛ぶ鷺の影滑りゆく秋の川 あひる 1 むべ.

9月13日 (投句6名 選句6名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
島遍路釣り人とゆく定期船 なつき 4 えいじ.澄子.むべ.わかば.
日照雨過ぐあかがね色の芒原 むべ 3 康子.澄子.なつき.
ミスト降る参道に脱ぐ夏帽子 なつき 3 えいじ.康子.澄子.
黄落や空透かしみゆ散歩道 澄子 2 わかば.なつき.
草原を這ひくる霧のはやさかな むべ 2 康子.わかば.
川幅の細る岸辺や荻長ける わかば 2 むべ.なつき.
書ききらぬ思ひ身に入む願ひ石 なつき 2 康子.澄子.
かなかなや四国巡りの奥の院 なつき 2 えいじ.わかば.
水底に躍る日の斑や秋澄めり 澄子 2 わかば.なつき.
秋空やビルつなぎゆく飛行雲 康子 2 えいじ.なつき.
菊芋をひと枝手折る山路かな むべ 1 澄子.
香煙とミストくぐれり彼岸寺 なつき 1 えいじ.
つくばいの水輪きりなし秋日燦 康子 1 むべ.
夕日浴び鹿の子跳ね逝く風の丘 澄子 1 むべ.
歌碑の辺に添ひくるものは秋の声 わかば 1 康子.
颱風や海をま白に横切れり えいじ 1 むべ.

8月16日 (投句7名 選句7名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
神宮の千畳敷の白砂灼く せいじ 4 康子.わかば.むべ.澄子.
窓開けて終ひ湯に聞く遠花火 康子 3 えいじ.あひる.澄子.
神木の紙垂を震わす蝉しぐれ 康子 3 えいじ.せいじ.あひる.
石橋を塩辛蜻蛉くぐりきて むべ 2 せいじ.あひる.
かなへびの尾のみ見へたる岩涼し むべ 2 えいじ.せいじ.
遠花火屋根に顔出すいま佳境 康子 2 えいじ.むべ.
睡蓮の閉ぢし亭午の池巡る せいじ 2 康子.澄子.
蝉の鳴くドームとなりしビオトープ 康子 2 わかば.せいじ.
萩むぐら左右に分るる順路かな あひる 2 康子.わかば.
花火いま果てて拍手の坩堝かな えいじ 2 あひる.澄子.
跳ねたるは花火となりぬ夜の金魚 えいじ 1 澄子.
満月を眺め素直なこころへと わかば 1 あひる.
橋殿に舞ひ揃ひたる江戸風鈴 あひる 1 むべ.
草刈りて埴輪の並ぶ古墳山 なつき 1 せいじ.
パーゴラのグリーンより洩る虫の声 康子 1 わかば.
大欅ベンチ並みたる樹下涼し むべ 1 わかば.
手をつなぎくぐる茅の輪や姫の宮 なつき 1 えいじ.
木下闇榎の洞のかぐろさよ むべ 1 康子.
さざれ石に生えし榊の艶やかに なつき 1 むべ.
フィナーレの彩を尽くして大花火 わかば 1 むべ.
神苑の橋殿よぎる風は秋 せいじ 1 康子.

7月12日 (投句8名 選句11名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
花付きの胡瓜も並ぶ無人棚 澄子 5 えいじ.あひる.ぽんこ.なつき.よう子.
白鶺鴒水路の綺羅を啄めり むべ 5 あひる.康子.なつき.澄子.うつぎ.
靴擦れの足を冷やせり夏の川 なつき 5 せいじ.あひる.康子.むべ.ぽんこ.
水底の砂をどらしむ泉かな みのる 4 せいじ.康子.むべ.ぽんこ.
夏草や町を見下ろす関所跡 なつき 4 わかば.むべ.澄子.うつぎ.
カラフルな絵馬の犇く青葉寺 康子 3 せいじ.なつき.澄子.
若竹の天辺風のうねりかな わかば 3 えいじ.よう子.うつぎ.
蕎麦粉挽く水車の涼し音もまた 康子 3 わかば.むべ.ぽんこ.
水打つてネオンの滲む夜の街 みのる 2 えいじ.よう子.
開け放つ蕎麦屋の風鈴鳴りやまず 康子 2 なつき.澄子.
万博の夏夜を飾るドローンかな ぽんこ 2 わかば.なつき.
葉漏れ日を舞ひて瑠璃なる夏の蝶 えいじ 2 康子.わかば.
端居して米騒動の話かな みのる 2 えいじ.よう子.
現れしメタボの蜥蜴尾を持たず みのる 2 康子.うつぎ.
水底の魚戯れて青葉影 澄子 1 むべ.
蜜蜂の花をジプシーする野かな えいじ 1 せいじ.
手水舎に背中涼しきミストシャワー 康子 1 わかば.
噴水のリズムに乗せて水の精 わかば 1 うつぎ.
白珠の散らばるなぞへ藪茗荷 むべ 1 あひる.
緑蔭の離宮に拾う詩心 わかば 1 よう子.
慰霊碑へのぼる香煙青葉風 康子 1 ぽんこ.
小苑に青葉尽くしの風の道 澄子 1 えいじ.
緑陰の少年ナハトムジーク弾く えいじ 1 あひる.
鬩ぎ合ひ池を狭しと鏡草 わかば 1 澄子.
夏空の櫓のしゃちの反り身かな ぽんこ 1 せいじ.

6月14日 (投句14名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
一渓の涼し瀬となり淵となり みのる 5 むべ.よう子.こすもす.わかば.うつぎ.
夏雲を睨みつけてる鬼瓦 ぽんこ 4 なつき.あひる.わかば.澄子.
遠音聴く森の静寂や時鳥 わかば 4 あひる.むべ.こすもす.ぽんこ.
万緑を統べ巌頭の大師像 うつぎ 4 えいじ.康子.わかば.もとこ.
土手つ腹からも水吐く梅雨の渓 みのる 4 せいじ.よう子.こすもす.うつぎ.
岩噛んで根上りしたる樹下涼し みのる 4 なつき.せいじ.たか子.もとこ.
ロレンソの布教の小径青葉風 うつぎ 4 あひる.せいじ.わかば.ぽんこ.
木洩れ日を撥ねてたばしる夏の水 あひる 3 なつき.こすもす.うつぎ.
湧水の吹上げやまぬ樹下涼し 澄子 3 あひる.康子.ぽんこ.
苔の上をたたら走りす岩清水 康子 2 わかば.ぽんこ.
競り合へる馬は鼻の差風青し えいじ 2 せいじ.澄子.
何処までも定家葛の縋る白 よう子 2 えいじ.たか子.
緑陰に風の道あり遍路寺 もとこ 2 えいじ.たか子.
修道士ロレンソの道滴れり あひる 2 むべ.たか子.
あめんぼう青天井を弾きけり 康子 2 むべ.澄子.
涼風や万物ゆらぐ朱雀池 あひる 2 もとこ.澄子.
せせらぎを覗く四葩を吾ものぞき たか子 2 えいじ.よう子.
豊かなる湧き水藻花揺れやまず むべ 2 康子.こすもす.
出走を呼び出すアナの声涼し えいじ 2 あひる.せいじ.
秀吉の植えたる榧や樹下涼し あひる 2 なつき.うつぎ.
絵図の立つ歴史古道の木下闇 みのる 2 康子.ぽんこ.
わさわさとウェーブなして風若葉 澄子 1 よう子.
ありのまま生きよと大師夏の池 もとこ 1 たか子.
樹下涼し植物談義盛り上がる もとこ 1 えいじ.
川涼し早瀬に靡く水草また 澄子 1 康子.
楼門の褪せど紫陽花滴りぬ よう子 1 もとこ.
黄菖蒲や弁財天の琵琶盛ん うつぎ 1 もとこ.
薔薇園の小道ゆつくり黒日傘 なつき 1 澄子.
夏草や花弁の数が名の決め手 こすもす 1 よう子.
定家かずら散りくる樹下の立ち話 あひる 1 うつぎ.
庭涼し小流れに風生まれけり 澄子 1 むべ.
観音の御前で付きぬ草虱 うつぎ 1 なつき.

5月17日 (投句12名 選句15名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
勝馬の騎手夏空へ拳あぐ みのる 8 もとこ.せいじ.あひる.えいじ.康子.ぽんこ.たか子.うつぎ.
返し馬涼しく踵返しけり みのる 8 わかば.せいじ.あひる.康子.たか子.むべ.うつぎ.はく子.
笑み涼し当たり馬券を見せ合ひて みのる 6 わかば.せいじ.えいじ.康子.よう子.むべ.
蹄音の怒涛に汗すゴール前 みのる 5 えいじ.ぽんこ.むべ.うつぎ.澄子.
武蔵野の初夏を活けたる竹の籠 澄子 4 わかば.せいじ.あひる.ぽんこ.
瀬しぶきに雫の光る歯朶涼し 康子 4 せいじ.えいじ.こすもす.はく子.
重馬場の砂蹴散らせて草競馬 うつぎ 3 よう子.こすもす.なつき.
出走待つ馬場の緊張雀の子 よう子 3 こすもす.うつぎ.はく子.
鞭一打勝馬目指す走りかな わかば 3 えいじ.康子.こすもす.
薫風や水面にみどり揺れやまず 澄子 2 むべ.なつき.
闊歩する噴水越しの黒毛馬 こすもす 2 たか子.澄子.
パドックの栗毛スリムや夏木立 こすもす 2 わかば.なつき.
夏空に掲げる馬場の日章旗 ぽんこ 2 康子.澄子.
おつちやんの怒号も走る夏の芝 もとこ 2 ぽんこ.澄子.
均されし馬場へ白鷺闊歩する わかば 2 もとこ.あひる.
初めての当たり馬券や汗握る よう子 2 もとこ.なつき.
街騒を絶ちたる苑の新樹かな 澄子 2 たか子.うつぎ.
赤旗を振ればゲートの開く夏 ぽんこ 1 澄子.
女騎手二番人気や草競馬 うつぎ 1 よう子.
着陸の機体沈むや夏木立 よう子 1 あひる.
コーナーを駈く砂嵐草競馬 うつぎ 1 たか子.
幾筋の綺羅さ走れる苔清水 康子 1 わかば.
夏来る選びし騎手はマリンブルー もとこ 1 はく子.
パドックへジョッキー一礼芝青し よう子 1 もとこ.
青芝の折り目正しく刈られをり 澄子 1 なつき.
埒内の噴水風に踊らさる わかば 1 ぽんこ.
元気馬見極む背伸びのサングラス こすもす 1 もとこ.
藤棚の風に煌めく洩れ日かな 康子 1 むべ.
騎手どちのカラフル衣装草競馬 こすもす 1 よう子.
初めての馬券を買いて握る汗 ぽんこ 1 はく子.
パドックにいかにもやんちゃ競べ馬 ぽんこ 1 よう子.
降り注ぐ鳥語や竹の落葉また 康子 1 こすもす.

4月12日 (投句14名 選句15名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
風なくば無聊や池の花筏 みのる 4 うつぎ.せいじ.よう子.ぽんこ.
辻風に螺旋を描く飛花落花 むべ 4 かかし.せいじ.康子.澄子.
セコイアの芽木高空の風いなす みのる 4 康子.むべ.もとこ.澄子.
キャンパスの大路は今し花吹雪 澄子 4 あひる.せいじ.えいじ.たか子.
影連れてゆつくり流る花筏 うつぎ 4 こすもす.あひる.たか子.ぽんこ.
途絶へてはまたはらはらと落花かな 澄子 4 あひる.せいじ.むべ.たか子.
耳当てて木槌でこんと桜守 かかし 3 えいじ.なつき.たか子.
男らのどた靴並ぶ花筵 なつき 3 かかし.よう子.ぽんこ.
満開の桜も見ずやガードマン よう子 3 うつぎ.えいじ.もとこ.
花筏澱みし流れ明るうす こすもす 3 たか子.よう子.ぽんこ.
のどやかや撞木に乗りぬ鳩一羽 えいじ 2 かかし.康子.
歩道橋抱きて湧けり花の雲 むべ 2 なつき.澄子.
キャンパスのどこを通るも花の道 よう子 2 こすもす.澄子.
駅舎へと一直線に花の坂 澄子 2 あひる.せいじ.
変顔の女学生らに飛花落花 うつぎ 2 わかば.もとこ.
汝の肩にひとひら残る落花かな 澄子 2 かかし.よう子.
碑の平和よ永遠に花の影 うつぎ 2 こすもす.わかば.
若葉影映す学舎のアーチ窓 康子 2 うつぎ.なつき.
学生の声の弾ける花の中 わかば 2 康子.なつき.
新入生熱き勧誘ライブ待つ もとこ 1 こすもす.
飛花落花バッハ奏でるチャペル入る もとこ 1 えいじ.
池の辺の四阿抜くる飛花落花 なつき 1 ぽんこ.
桜散る掛け声も散るグラウンド もとこ 1 よう子.
切り株に座せば足許春落葉 ぽんこ 1 わかば.
寺町を巡る御詠歌花の中 えいじ 1 康子.
変顔で仲間写真や卒業子 みのる 1 うつぎ.
バイク背に自撮り革ジャン花の下 よう子 1 かかし.
青空にセコイヤすくと芽吹きいし ぽんこ 1 わかば.
屈折にためらひの跡蜷の道 みのる 1 もとこ.
池鏡枝垂れ柳の影落とす わかば 1 むべ.
車椅子席も設けて花筵 かかし 1 むべ.
菜の花や水平線の放牧馬 かかし 1 なつき.
兜山学び舎抱き春惜しむ ぽんこ 1 もとこ.
勧誘の声も潜るや花の門 よう子 1 あひる.
春光も若さも眩し山を背に たか子 1 こすもす.
久闊を叙して姦し花万朶 康子 1 うつぎ.
甲山背に時計台うららけし わかば 1 澄子.
春日射すチャペルの楽に静心 わかば 1 むべ.
車座の吟行子の背春落葉 こすもす 1 えいじ.
蜷の道ジグソーパズルさながらに みのる 1 わかば.

3月15日 (投句12名 選句13名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
耳寄せて豆雛らの私語聞かむ みのる 7 かかし.えいじ.よう子.あひる.ぽんこ.たか子.うつぎ.
触れたくも触れてはならじ雛調度 うつぎ 4 せいじ.よう子.あひる.たか子.
大正の舶来シェード春灯 うつぎ 4 かかし.せいじ.むべ.わかば.
顎紐の結び危うき古雛 みのる 4 なつき.えいじ.あひる.ぽんこ.
代々の吊るし雛舞ふ蔵の風 康子 3 なつき.えいじ.たか子.
多聞より見下ろす濠や春寒し 澄子 3 かかし.せいじ.むべ.
目鼻なき豆雛らの愁ひかな みのる 3 かかし.ぽんこ.たか子.
石室に手向けとなりし落椿 むべ 3 なつき.康子.えいじ.
山茱萸の花に雨降る番所趾 むべ 3 せいじ.あひる.澄子.
生業は銅の精錬雛飾る よう子 2 せいじ.わかば.
雪吊解く印半纏太き文字 かかし 2 ぽんこ.澄子.
啓蟄や阿吽の鍬の老夫婦 かかし 2 康子.あひる.
春時雨石垣のみの天守趾 澄子 2 かかし.なつき.
御簾垂れて暗き玉座や雛の恋 みのる 2 澄子.うつぎ.
畑焼くや焔に祈る農夫たち かかし 2 康子.わかば.
子遍路の松かさたどる奥の院 なつき 2 澄子.たか子.
海風に色づく河津桜かな 康子 2 なつき.むべ.
老夫婦句帳を首に梅の里 かかし 2 康子.えいじ.
鬼まつり踏む張る父の肩車 なつき 2 むべ.うつぎ.
菜種梅雨緑青を吹く樋かな よう子 1 むべ.
旧邸はモリスの壁紙春めきし たか子 1 よう子.
小糠雨銅山跡を鎮まらせ たか子 1 よう子.
自動ドア開いてお迎へ雛飾り なつき 1 うつぎ.
春の水S字の濁り描きし鯉 えいじ 1 ぽんこ.
白障子旧家支える太柱 ぽんこ 1 わかば.
大松明はこぶ法螺の音しんがりに なつき 1 澄子.
百キロの鬼瓦据へ春の雨 ぽんこ 1 わかば.
初音かな鍬を休めて茶の夫婦 かかし 1 康子.
館長のお口は達者ひな屋敷 たか子 1 よう子.
城壁の角角にある余寒かな 澄子 1 うつぎ.

2月15日 (投句13名 選句14名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
古りたるも金箔しるき涅槃像 はく子 6 たか子.康子.ぽんこ.千鶴.わかば.うつぎ.
大甍反りに反りたる四温晴 みのる 5 たか子.康子.よう子.あひる.わかば.
島々の消へては現るる雪しまき むべ 4 康子.なつき.あひる.はく子.
厳しき御門潜れば梅万朶 澄子 4 なつき.せいじ.あひる.うつぎ.
涅槃図の絵解きの僧の役者ぶり うつぎ 4 えいじ.せいじ.あひる.澄子.
風花や島に小さき船着場 むべ 3 なつき.せいじ.はく子.
山はまだ覚めずと見しが雲は春 みのる 3 えいじ.ぽんこ.わかば.
麹の香洩るる古町踏青す みのる 3 康子.むべ.千鶴.
障子明り寝釈迦醒めよと堂に満つ みのる 3 えいじ.よう子.うつぎ.
禊ぎとて香炉を跨ぎ涅槃図へ たか子 3 康子.ぽんこ.はく子.
春の日に相好ゆるむ鬼瓦 みのる 3 よう子.あひる.澄子.
今年酒古き老舗のいけず石 ぽんこ 2 千鶴.澄子.
蒼帝の下に遥けき池田城 わかば 2 むべ.うつぎ.
涅槃図の箱や古色に梁の上 わかば 2 千鶴.うつぎ.
アトリエの高き窓より囀れる 康子 2 せいじ.むべ.
常夜燈ともりて昏き春の海 むべ 2 よう子.澄子.
暖かや研ぎ屋くすり屋街昭和 うつぎ 2 たか子.千鶴.
芝居小屋見え切る看板春近し よう子 2 えいじ.はく子.
染めの街貫く川に水草生ふ 康子 2 わかば.澄子.
梅の宮ひらがなばかりの祈願絵馬 なつき 2 たか子.むべ.
絵天井の時代を語る涅槃寺 はく子 1 わかば.
待春の水面耀ふ神の池 澄子 1 はく子.
春寒の池田の路地にいけず石 うつぎ 1 ぽんこ.
紅梅の引き寄す空の青さかな 澄子 1 よう子.
六畳を越す表装の涅槃絵図 たか子 1 なつき.
掛け声は福は内のみ豆を撒く なつき 1 えいじ.
冬ぬくし合祀墓碑に「倶会一処」 はく子 1 たか子.
春寒の寺苑の隅の鬼瓦 たか子 1 ぽんこ.
一本の水面に傾ぐ黄水仙 澄子 1 せいじ.
初音かな口笛吹かばまた鳴けり なつき 1 むべ.
日の揺るる温水プール春きざす えいじ 1 なつき.

1月11日 (投句7名 選句8名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
実南天己が重さに項垂れり 澄子 4 えいじ.あひる.むべ.康子.
冬木の芽緩めてゆきし久の雨 わかば 4 せいじ.なつき.澄子.康子.
笹叢に本朱の艶や藪柑子 むべ 3 せいじ.あひる.康子.
竹百稈青々として淑気満つ むべ 3 せいじ.なつき.澄子.
門松の縄の寿ぐ梅結び むべ 3 なつき.澄子.康子.
大海の初日に霞む鳥の影 えいじ 2 せいじ.わかば.
神田の畔に立ちたる初鴉 なつき 2 あひる.むべ.
参拝の列の曲りし宮焚火 なつき 2 えいじ.あひる.
山茶花をひと片散らすめじろかな むべ 2 あひる.わかば.
枯葦のつつく川面に光生る あひる 1 えいじ.
野辺送り煙一筋雪催 澄子 1 わかば.
山颪小舟打ち上ぐ冬の浜 澄子 1 わかば.
蒼天をつつくがごとく冬木の芽 せいじ 1 わかば.
おにぎりを持つ手悴む河川敷 せいじ 1 むべ.
松古木菰巻く縄に緩みなし むべ 1 せいじ.
元朝の真日に燦々鮒釣りぬ えいじ 1 澄子.
と見る間に冬鷺魚を一呑みす せいじ 1 むべ.
青空の何処か風花隠したる 澄子 1 康子.
晩学の足鈍らせる寒の雨 わかば 1 澄子.
赤赤と尾灯絶へざる寒の底 澄子 1 えいじ.
マスクの目笑みし巫女より破魔矢受く なつき 1 えいじ.
初日の出ふたり寄り添う波堤かな えいじ 1 なつき.
さざなみの川上りゆく空つ風 あひる 1 むべ.
病院に寝正月なる友見舞ふ わかば 1 なつき.

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