みのる選:2021年7月度

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2021年7月25日

7月19日~7月24日投句分

2021年7月24日
山湖へと胸突八丁道をしへわかば
黒帯を目指す険磴子らの汗かかし
青首の辛味よろしき夏大根素秀
カーテンを膨らます風夕立来るこすもす
白々とはためくシーツ梅雨あがるむべ
いつまでも暮れぬ夕空遠蛙よし子
日雷弾きしカーブミラーかなよう子
ややの頬つつけば笑顔青葉風はく子

2021年7月18日

7月12日~7月17日投句分

2021年7月17日
滝壺の深き緑を射抜く日矢素秀
ウクレレを奏で浜行く夏帽子せいじ
米寿祝ぐビール一口上機嫌なつき
な踏みそなぞえにここだ梅雨茸こすもす
夕涼み掌に受く京の金平糖小袖
踏んまへし水の凹みや水馬はく子
影絵めく大和三山夕焼くる宏虎
つなぎ脱ぎをんなにもどる藍浴衣凡士
渓流に足を預けて河鹿笛かかし
磐座の静寂をやぶる不如帰小袖

2021年7月11日

7月5日~7月10日投句分

2021年7月10日
十五代守り継ぐ棚田夏銀河素秀
黒南風に訪ふ弁慶の力石素秀
祓戸に玉虫現るる御祓かなうつぎ
捨て窯の口だけ残り青芒うつぎ
一体は紫陽花隠れ六地蔵よう子
せせらぎの一音高き緑雨かな宏虎
賑はへるシャッター街の夜店かな凡士
風鈴や手水舎に水漲らせうつぎ
笹の葉を開けば涼し麩饅頭むべ
多羅葉に記す願ひや宮涼しよう子
髪切りて長き素足にスニーカーなつき
と見る間に連山覆ふ雲の峰かかし
手の平で測る泰山木の花せいじ
遠雷の間遠となりし夜更けかなよし子
千年の黴のほほえみ菩薩さまよし子
大夕立街一瞬のくらさかなわかば
鏡池とは名ばかりや水草生ふせいじ
消えて又見えてひばりの空青しはく子
心太口八丁に突きて売りなつき

2021年7月4日

7月28日~6月3日投句分

2021年7月3日
夏草や栄枯を偲ぶ石舞台かかし
不老水てふ滴りを汲みにけりかかし
離陸機の影過ぎゆきて青田波凡士
梅ゼリー激務の友の労ひにむべ
ぼうふりの玉突きあふて浮きしづみ素秀
梅雨ごもり句集繙き先師恋ふはく子
田一枚園児手植へといふ青田かかし
木道の左右に広ごる濃紫陽花こすもす
浜茄子や波音近き移情閣わかば
灯明のゆらぐ本堂五月闇愛正

 

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