みのる選:2022年12月度
みのる選:2022年12月度
2 朝市の丁々発止息白し | 宏虎 |
3 アロエいま焔のごとき花掲ぐ | 島敏 |
5 ハイビスカス髪に結ひたる那覇帰り | きゃ紀 |
7 背の高き息子が頼み煤払 | かのこ |
12 地吹雪や空青けれど視界ゼロ | れいこ |
13 庭に出て蝋梅の香に憑かれり | 澄子 |
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4 冬至の日部屋の奥までとどきけり | かのこ |
9 祭壇は花園のやうコート脱ぐ | あひる |
11 茜空天使舞ふごと風花す | 智恵子 |
12 暴れ髪ぎゅっと押し込み冬帽子 | 澄子 |
2 人影のなき奥津城に水仙花 | 島敏 |
6 朝戸繰る庭の蝋梅匂ひけり | 澄子 |
4 朝市の白菜売場人垣す | 澄子 |
6 林檎買ふほつぺの紅き売り子より | あひる |
7 寒禽の声はすれども影見えず | 島敏 |
11 隙間風病臥の頬を刺しにけり | れいこ |
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3 苺には刃を触れずして聖菓切る | あひる |
8 高窓を洩るうすら日や雪囲 | れいこ |
3 どの路地も煮物のにほふ年の暮 | 島敏 |
7 実千両華と添えもす祝ひ膳 | あひる |
11 大聖樹庭に灯ともるケアハウス | 智恵子 |
※ 選評 | |
・ 多くのことを言い過ぎないこと | |
※ 残念ながら入選句なし | |
9 葉一枚オーヘンリーを思い出し(無季) | |
5 よく似たる庭師は親子年用意 | あひる |
※ 選評 | |
・ 報告や説明の句多し | |
・ 考えて作らず実感、感動を詠むこと | |
・ 没句を練り直して投句せぬこと | |
5 明けやらぬ始発のホーム冴返る | 澄子 |
3 弧の水脈を描きて転舵す沖小春 | あひる |
7 石垣に濃き影落とす石蕗日和 | 島敏 |
12 かんじきを壁飾りとす湯宿かな | れいこ |
5 極彩の正月飾り中華街 | 山雅 |
9 寒禽のときに姦し楠大樹 | 澄子 |
10 寒波来て頬さす風の痛き朝 | 智恵子 |
11 雪の朝微動だにせぬ池の鯉 | れいこ |
2 中腹に白亜の団地山眠る | あひる |
3 大安に買ふが習ひや新日記 | 島敏 |
6 御近所の社寺巡拝す小春かな | 澄子 |
7 跳び箱の助走さながら兎逃ぐ | れいこ |
1 斯く細くなりし流れや渓紅葉 | 澄子 |
3 暖炉の火ひとり育てつ静かな夜 | あひる |
6 花柄の手袋十指ひろげ見る | 島敏 |
7 トンネルの闇抜けてより雪野原 | 智恵子 |
8 虎落笛鬼籍となりし母恋し | れいこ |
※ 残念ながら入選句なし | |
2 榾の火を闇に育てつ頬そむる | れいこ |
3 蝋涙のまた一すじや待降節 | あひる |
6 銀座までひと駅歩く小春かな | 澄子 |
1 手術待つ部屋に瞬く聖樹かな | あひる |
3 晩歳の人波睨む仁王像 | 島敏 |
3 往ぬ子らを見送り仰ぐ寒オリオン | あひる |
※ 同じ句を投句しないように投句控ノートを作りましょう。 | |
※ 残念ながら入選句なし | |
1 露天の湯砦のごとく枯木山 | あひる |
4 燗酒に演歌舟歌とびだして | 島敏 |
6 吹き抜けのロビー貫く大聖樹 | 澄子 |
3 隣りあふ救世軍と焼芋屋 | 島敏 |
5 谷筋にほつほつ点る枯木宿 | あひる |
8 クリスマスリースに庭の山帰来 | 智恵子 |
1 比良の嶺々屏風としたる氷魚漁 | あひる |
3 サイレンのひびけど火事の火は遠し | 島敏 |
6 米を研ぐ厨の窓に時雨けり | 澄子 |
6 山宿の主自慢の牡丹鍋 | 澄子 |
4 干大根甘くなれよと山颪 | 澄子 |
1 石蕗咲くと母の絵手紙届きけり | あひる |
2 復活のいのち宿して名草枯る | 島敏 |
4 白髪にかぶるおしやれの冬帽子 | あひる |
5 マフラーも頬も真赤や双子の児 | 澄子 |
6 新そばを旅のホームに啜りけり | 智恵子 |
1 冬麗やうす雲に透く真珠光 | あひる |
2 菊の香に寄す老い母の車椅子 | ひまわり |
5 売り声もほつこり路地の焼芋屋 | 島敏 |
8 かさこそと駈けだす落葉追ふ子かな | 智恵子 |
1 太つちよを割れば双子や寒卵 | あひる |
3 冬ざれの馬柵により添ふ牧の馬 | 澄子 |
2 鳶の笛波音に消ゆ冬の海 | 島敏 |
4 自転車の籠に老犬着膨れて | 智恵子 |
※ 残念ながら入選句なし | |
7 冬銀河顎まで浸かる露天の湯 | 智恵子 |
8 銀輪を漕ぐマフラーを巻き直し | 澄子 |
1 焼きたてのパン屋に宿る夕時雨 | あひる |
2 日の坂に花柊の匂ひけり | むべ |
4 朝霜の線路を始発電車行く | 智恵子 |
5 四国路を俳句行脚や姫椿 | 澄子 |
1 千枚漬け仕込むカードを広ぐごと | あひる |
3 旅に訪ひ子規堂の碑に秋惜しむ | 澄子 |
5 師走くる付箋の多き手帳かな | 更紗 |