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16 川土手を転がる子等や四温晴れ | 水琴窟 |
17 冴返る梢の白や白樺 | のりお |
18 囀りを追ひつ追われつゆく寺苑 | 寝子 |
19 寒猿ら身を寄せ合って凌ぐ風 | 汗馬 |
20 撒く餌に飛びつくかもめ春の虹 | れいこ |
2024年02月18日
1 道暑し服は手に持ち帽子脱ぐ | 丹三 |
2 露地植えのパンジー花びら生き生きと | 丹三 |
3 春来り少なき蕾ほころびぬ | 博充 |
4 砂煙あげて羽ばたく寒雀 | 勉聖 |
5 半額の牛乳買うや老いの春 | 勉聖 |
6 始まりはいつも黄色の雪中花 | 長操 |
7 庭園は色寄せ合って春を待つ | 長操 |
8 枝折れの吉原大門枯れ柳 | 水琴窟 |
9 撫で仏頭良く撫で受験生 | 水琴窟 |
10 凍晴や庭一面の白き綺羅 | のりお |
11 紅梅や日は遠山を照らしをり | 風民 |
12 雪の原無音の先の川瀬かな | のりお |
13 春待ちて旅行気分を抑えかね | 妙重 |
14 薄コート春運びくる風受けて | 妙重 |
15 シャキシャキと水菜を添える肉サラダ | 汗馬 |
16 薄藍のビルの連なり昼霞 | 語后池 |
17 囀の空に聞き居る日曜日 | 語后池 |
18 まだ固く紫帯びた蕗のとう | れいこ |
19 バット振るシニアの靴や春の泥 | れいこ |
20 紅の木の芽のいよよ動き初む | 寝子 |
2024年02月17日
1 春一番飛ばずに道を歩く鳩 | 丹三 |
2 春嵐工事シートが夜騒ぐ | 丹三 |
3 梅蕾むふくらむほどの暖かかさ | 長操 |
4 ストーブの炎と焔あまた華 | 長操 |
5 炊き込んだ白魚飯にネギ卵 | 汗馬 |
6 春動きほころぶ蕾数へけり | 博充 |
7 新しきページに一句春うらら | 勉聖 |
8 よちよちと着膨れ吾子の手が笑う | 勉聖 |
9 匂い来るつひに隣家の梅開花 | 語后池 |
10 春よ来い庭にしゃがみて口ずさむ | 妙重 |
11 クロッカスぴょこりと咲いて春兆す | 妙重 |
12 襟立てぬうなじに残る寒さかな | 寝子 |
13 春空を駆けめぐる子等凍み渡り | れいこ |
14 うららかや足環をつけたコウノトリ | れいこ |
2024年02月16日
1 暖かし種を早めに撒いてみる | 丹三 |
2 温暖化外套脱いだ今日の昼 | 丹三 |
3 内裏雛微笑み返すおちょぼ口 | 博充 |
4 白梅の微笑む蕾数えたる | 博充 |
5 春の花スイートピーは嫋やかに | 令美 |
6 春荒桶のころがる闇夜の音 | 語后池 |
7 夜の道スマホかざして初桜 | 陽温 |
8 卒業の清清しきも目がにじむ | 陽温 |
9 梅花藻の花清流に揺られけり | 勉聖 |
10 飛び跳ねてカゲロウ食う岩魚かな | 勉聖 |
11 春浅し轍の水を跳ね返し | 長操 |
12 蘇る父の箴言白き梅 | 長操 |
13 春めいて足どり軽やか川辺りを | 妙重 |
14 春近し花びら舞いてふと目覚む | 妙重 |
15 春疾風飛ぶ鳥不意に横流れ | 語后池 |
16 凍て返る顔を突き刺す夜の風 | れいこ |
2024年02月15日
1 捕鯨後の肉はご馳走祖父のあて | 希星楽 |
2 冴ゆる朝捕鯨は誇りイヌイット | 希星楽 |
3 鳥帰る大鷭の群れ川になし | 丹三 |
4 春きざすとう南天の蕾出る | 丹三 |
5 春寒や静かに眠る池の鯉 | 博充 |
6 春あさし見目うるわしき散策犬 | 長操 |
7 ふわふわと手触りシルク猫柳 | 汗馬 |
8 雪かきやついぞ一人となりにけり | 勉聖 |
9 白鷺の餌を漁る剣の嘴 | 勉聖 |
10 偶さかのかぎろひ窓は春はやし | 長操 |
11 紅梅やくねる黒枝に匂い立つ | 語后池 |
12 ウォーキング日脚伸ぶれば身も軽く | 妙重 |
13 冬終わる陽気感ずる四つ辻よ | 妙重 |
14 春泥を踏むまじとゆく露地狭し | 寝子 |
15 どこからも微笑み返す内裏雛 | 博充 |
16 鈍色の空に競ろふ寒鴉 | のりお |
17 春の雪解け黒々と畑の土 | 風民 |
18 如月の夕べに灯す出湯かな | 風民 |
19 風光る球児の声の響く空 | 栞 |
20 軽やかに踊る足元春めきて | れいこ |
21 春の夜やゆっくすすむ飛行機灯 | れいこ |
2024年02月14日
1 「花は咲く」合唱の調べなみだ落つ | 希星楽 |
2 三寒や襟掻き合わせ四温恋う | あらい |
3 冴返る息を街灯照らし出す | あらい |
4 限定に惹かれしバレンタインの日 | 希星楽 |
5 孫からのバレンタインはキャラメルよ | 丹三 |
6 丈二尺小さき梅が白く咲く | 丹三 |
7 春動き心膨らむ蕾あり | 博充 |
8 支援ヘリ軽き帰還の余寒なほ | 長操 |
9 そっぽ向き妻置くバレンタインチョコ | 語后池 |
10 梅が香や一枝迎ふあがり口 | 風民 |
11 ころと落つ梅の蕾の実にも似て | 風民 |
12 蕗の薹控えめ暖にも膨らみて | 長操 |
13 安吾忌にファンが列する読経を聞く | 汗馬 |
14 春が来た季節の図鑑開くやうに | 勉聖 |
15 山笑う新聞ぐらい読みなさい | 勉聖 |
16 陽光に河津の桜菜花回廊 | 陽温 |
17 子犬来て菜の花山にジャンピング | 陽温 |
18 冬終わる兆し見えたり庭の花 | 妙重 |
19 梅二月さえずり止まぬ枝の上 | 妙重 |
20 手を合わせ熱湯に入るる蜆汁 | れいこ |
21 四温晴れいち枚脱げばジンズ穴 | れいこ |
22 引眉のごと寒月の細きかな | のりお |
23 ショコラ箱すでに空なるバレンタイン | 寝子 |
2024年02月13日
1 厨にて生けし甘藷の芽吹きかな | あらい |
2 菜の花が無季の食卓春にせり | あらい |
3 冷蔵のチョコが届いたバレンタイン | 丹三 |
4 バイト代申告の時春寒し | 丹三 |
5 白梅や薫りにつられ足のばす | 博充 |
6 退社時にチョコを手渡す本命に | 汗馬 |
7 空向きて五つの笑くぼ零れ梅 | 風民 |
8 易々と零れる梅や一枝挿す | 風民 |
9 橋なかば水面照り映ゆ春日燦 | ひで |
10 湯気立てる飯にひとつぶ福の豆 | ひで |
11 小春日や旧友からのチョコ甘し | 妙重 |
12 冬終わるそぶり見せるも凍てる夜 | 妙重 |
13 連獅子の鬣の舞枝垂れ梅 | 水琴窟 |
14 斑日をこぼれ飛び来る目白かな | 寝子 |
15 ひと通りめじろ見てゆく椿かな | 寝子 |
16 数多さく梅の蕾も人は来ぬ | 長操 |
17 青空に一枝一枝の梅の花 | 語后池 |
18 ビーグルの耳裏返る春の風 | のりお |
19 梅の枝伸びる迷路に標花 | 語后池 |
20 ロマネスコのプログラミング晴れた空 | れいこ |
2024年02月12日
1 枯芝に豆の数多に散らばれリ | ひで |
2 求愛の猫鳴く庭の日脚伸ぶ | ひで |
3 庭の木の剪定木にはまだ登る | 丹三 |
4 日の当たる空地蒲公英すでに実を | 丹三 |
5 春寒や足音響くジョギング路 | 博充 |
6 坪庭の隅の微風に坪すみれ | 長操 |
7 紅梅や庭膨らみて熱帯びて | 長操 |
8 仮面付け菓子や花投げ謝肉祭 | 汗馬 |
9 鳥を指す鳥見の子らも目白めく | あらい |
10 四十雀鳥見る人に首傾げ | あらい |
11 トースター買い換え嬉し春光る | 令美 |
12 土いじりミントとバジル苗木植う | 令美 |
13 春待ちて芝生に猫の目細め | 妙重 |
14 星冴ゆる宇宙の調べに思い馳せ | 妙重 |
15 祭礼にはためく幟春の風 | 水琴窟 |
16 背を丸め居眠りしをり岸の鴨 | 水琴窟 |
17 天麩羅の熱きサクサク嬉し顔 | 陽温 |
18 制服の丈引きのばし新学期 | 陽温 |
19 春色や順番待ちの滑り台 | 博充 |
20 きさらぎやワイングラスの注ぐ音 | れいこ |
21 スキップの口ずさむ子や風ひかる | れいこ |
22 ひび割れに添ひて短く草萌ゆる | 寝子 |
23 雪解けてロゼッタ犇めく庭の隅 | 寝子 |
2024年02月11日
1 枯芝に肩組み歌う姉妹かな | ひで |
2 ベンチにて考える人めく春思 | ひで |
3 藤の蔓棚をゆがめる力あり | 丹三 |
4 バレンタイン店には並ぶチョコレート | 丹三 |
5 春霞富士山隠れ咲き薫る | 博充 |
6 友禅を晒ふ小春の女川 | 長操 |
7 別れ雪いよいよ細く余震また | 長操 |
8 ヨレヨレの姿で飛んだ冬の蝶 | 汗馬 |
9 伯母とゆくおでんで一杯春の夜 | 令美 |
10 お囃子の響く社や春の野辺 | 水琴窟 |
11 残雪や顔削れたる古地蔵 | 水琴窟 |
12 寒雀隠れ居し間に春めきぬ | あらい |
13 鳩が鳴く烏が応ず春きざす | あらい |
14 春の日や観音さまはお忙し | 語后池 |
15 春うらら縁で写真の四世代 | 栞 |
16 背を向けし手摺りに並ぶ寒雀 | れいこ |
17 凍て返る改札いでし両の耳 | れいこ |
18 春めくや屋形の船に群かもめ | 語后池 |
19 囀りや土器いち枚選びをり | 寝子 |
2024年02月10日
1 二三粒口に放るや福は内 | ひで |
2 寒雀ぶんと音たて雲隠れ | ひで |
3 福豆をお茶請けにする立春よ | 丹三 |
4 季節来る庭に小さきクローバー | 丹三 |
5 春霞富士山包み美しく | 博充 |
6 ぱりしゃりのレタスくたくた煮て甘し | あらい |
7 えんどうの筋の意固地さ我のごと | あらい |
8 朝光や春スカーフで街歩く | 令美 |
9 店並ぶパンジーの鉢可愛くて | 令美 |
10 手袋をなくして道を戻りけり | 妙重 |
11 ポケットに童のように両手入れ | 妙重 |
12 梅の苑綿雲の中巡りけり | 水琴窟 |
13 仕上げにはラディッシュ赤くちりばめし | 陽温 |
14 たどり着け電車に揺れるチョコレート | 陽温 |
15 木から木へ鳥も梅苑たもとほり | 水琴窟 |
16 しなやかに雪を落として松の枝 | 風民 |
17 花虻か羽音微かに目を見張る | 語后池 |
18 玄関に日の丸靡く建国日 | 汗馬 |
19 干し竿に龍のうねりの雪の紐 | 長操 |
20 水禽の春光弾く水輪かな | 寝子 |
21 人と影加賀友禅を晒す陽や | 長操 |
22 照ゆきし雪庇の氷柱滴りぬ | れいこ |
23 一枚の布団のごとき雪の国 | れいこ |
24 夕暮れをひと駅歩く日永かな | 寝子 |
25 春近し車列なす洗車場 | のりお |
26 しずり雪落雪注意押し潰し | のりお |
2024年02月09日
1 冬桜合わさる色のくもり空 | ひで |
2 退散は一目散や寒雀 | ひで |
3 牡丹雪土の上より積り初む | 丹三 |
4 まっさらな雪踏みしめてコンビニへ | 丹三 |
5 風花や地に着くまでの独り占め | 長操 |
6 雪解径大中小の地はだ見ゆ | 長操 |
7 雪溶けて珈琲談義友と逢う | 令美 |
8 冬越えて友と連れ立つ俳句道 | 令美 |
9 鎌倉で暗殺された実朝忌 | 汗馬 |
10 山影の雪見湯秘か猿と鹿 | 陽温 |
11 鍵盤の指先躍る春調べ | 陽温 |
12 日も暮れて残り雪踏み道急ぐ | 妙重 |
13 冬ざれて更けゆく夜の祈りかな | 妙重 |
14 凍鶴のごとく電柱しんと立つ | あらい |
15 手袋を忘れてぬくき夜道かな | あらい |
16 公園の子らと野鳥に香る梅 | 語后池 |
17 春霞よく見た富士を隠したる | 博充 |
18 篁の騒めきいたる余寒かな | 寝子 |
19 ホ句拾ひゆく境内に余寒なほ | 寝子 |
20 浅春や晴天の日に理髪をす | 語后池 |
21 春雪の光のしずく地を穿つ | 風民 |
22 雪の靄電柱だけが道標 | れいこ |
23 パソコンのウだけの連打春炬燵 | れいこ |
2024年02月08日
1 羽音たて白き鳥ゆく冬の川 | ひで |
2 嘴をふりて寒の鵜水散らす | ひで |
3 雪降らむ小鳥は枝を揺らし去る | 丹三 |
4 春きざす庭には草の芽が出でて | 丹三 |
5 夫婦坂熟れし歩幅終い雪 | 長操 |
6 大丈夫医師の箴言風花や | 長操 |
7 残り雪よけて歩けば道うねり | 妙重 |
8 肩すぼめ足早に冬去るを待つ | 妙重 |
9 菜の花やパック詰めされうずたかく | あらい |
10 素手のまま歩く夜道や春立ちぬ | あらい |
11 七輪で魚あぶりし誕生日 | 陽温 |
12 水受けてパンジー達の起きる朝 | 陽温 |
13 受験後に答え合わせを教師とす | 汗馬 |
14 河川敷日を啄みて冬の鳥 | 風民 |
15 春兆す水面静かな蓴菜池 | 博充 |
16 残雪の融けて雫と消えにけり | 水琴窟 |
17 昇る日のぼんぼりのごと春霞 | 語后池 |
18 思うまま海苔をくちゃくちゃ海苔茶漬け | れいこ |
19 海苔の香や爆弾にぎりほおばる子 | れいこ |
20 落つるなり溶けゆく今日の牡丹雪 | のりお |
21 玄関の日射し翳りて冴返る | 寝子 |
22 サイレンの間遠にきこゆ凍夜かな | 寝子 |
2024年02月07日
1 フレームのなかは南国鼻歌す | ひで |
2 春泥や現場事務所へ道遠し | ひで |
3 傾けど雪に耐えいる千両よ | 丹三 |
4 しんしんと冷える朝なり雪固し | 丹三 |
5 なごり雪一片犬に染み入りて | 長操 |
6 茶屋街のはおりの肩の雪の果て | 長操 |
7 福豆をぽりぽり噛んで歳感ず | 令美 |
8 恵方巻きお醤油少しいただくわ | 令美 |
9 雪止めど散歩の犬は足辛し | 妙重 |
10 北風や窓からうらめし陽射しかな | 妙重 |
11 残雪のとけた道踏む転ぶまい | 陽温 |
12 予備校の自転車置き場犬ふぐり | 陽温 |
13 雪掻かかれ供花活けたる地蔵尊 | 栞 |
14 見て飽かず空より昏き牡丹雪 | 寝子 |
15 門灯に痩せて佇む雪達磨 | 寝子 |
16 軒氷柱落つるしずくの奏かな | のりお |
17 高層ビル角に積まれし春の雪 | れいこ |
18 アカゲラや大きな穴の蔵の鞘 | れいこ |
19 真夜中に求愛叫ぶ猫の恋 | 汗馬 |
2024年02月06日
1 枝絡み解けば空へと梅跳ねし | ひで |
2 雨の日の靄に椿の花ふふむ | ひで |
3 白く見ゆ曇ガラスの外は雪 | 丹三 |
4 降り始め雪独特の静けさよ | 丹三 |
5 夜半の空ライトグレーへ雪明り | 語后池 |
6 鼻すすり雪かく妻の笑顔かな | 語后池 |
7 朝散歩顔を横切る風がしむ | 博充 |
8 警報に押されて大雪しんしんと | 妙重 |
9 予報見て雪舞う玄関空仰ぐ | 妙重 |
10 七輪で魚菜炙りしボランティア | 陽温 |
11 雪道でころばぬように息を吸う | 陽温 |
12 雪掻きは出遅れ無念ありがたや | 玲美 |
13 蓴菜池水面静かぞ浅き春 | 博充 |
14 夕の川突然鳴くは鷦鷯 | のりお |
15 かりそめに春雪置ける松の枝 | 風民 |
16 サドルみな白き綿乗る雪の朝 | 栞 |
17 日が照が朝の寒さは浅き春 | 汗馬 |
18 羽ばたきに弾く小枝や雪しづる | 寝子 |
19 冬の雷閃光一拍轟けり | 水琴窟 |
20 春雪の融けて梅ケ枝水しとど | 水琴窟 |
21 空き家の牙剥くやうな軒氷柱 | のりお |
22 赤芽柳脱いで銀色輝けり | れいこ |
2024年02月05日
1 生まれしは大温室の夢見鳥 | ひで |
2 縺れあう梅の向こうに浮かぶ鳥 | ひで |
3 炒り豆を散らぬよう撒く福は内 | 丹三 |
4 日の当たる空地たんぽぽ三株咲く | 丹三 |
5 梅花や鏡のやうな蓴菜池 | 博充 |
6 浅春や岩にのぼりし池の亀 | 博充 |
7 豆撒きも終わってみればみぞれ降る | 妙重 |
8 雪予報窓から伺いうらめしく | 妙重 |
9 猫騒ぐ窓の外側牡丹雪 | 玲美 |
10 霙の日一仕事終えお茶一服 | 玲美 |
11 なごり雪ここにいたよと教えられ | 陽温 |
12 受験生最後の山に登りゆき | 陽温 |
13 鳥の尾の重たげなるも雪催 | 風民 |
14 行く路の夜目に飛び込む白梅花 | 語后池 |
15 掌に掬うと消える春の雪 | 語后池 |
16 住職の笑みに始まる節分会 | 栞 |
17 山門の壺に活けたる梅満開 | 栞 |
18 橇遊び初めての孫泣き笑ひ | のりお |
19 碧空を飛ぶ寒鴉ひと羽振り | のりお |
20 牡丹雪重しと撓る雪柳 | 寝子 |
21 音もなく路地を埋めて春の雪 | 寝子 |
22 雪起こし空に穴開くごときかな | れいこ |
2024年02月04日
1 芽キャベツを摘み取る音や春近し | ひで |
2 フレームに真白き女神オブジェかな | ひで |
3 節分やニュースに負けず撒いてみる | 丹三 |
4 節分の豆八十個満腹す | 丹三 |
5 春浅し小さき蕾英気たむ | 博充 |
6 春浅し顔を横切る風凍むる | 博充 |
7 ダップー犬隠れし眼あたたけし | 長操 |
8 初句会果つやビル間に透ける青 | 長操 |
9 節分の吟行終えておうちカフェ | 玲美 |
10 春のバス街目まぐるしい窓席 | 玲美 |
11 方角を確認がぶり恵方巻 | 汗馬 |
12 玄関を開けて芳し水仙花 | のりお |
13 節分や孫には弱い鬼となり | のりお |
14 箸先にほろと崩れて煮大根 | 風民 |
15 浮寝鳥包まる松の水鏡 | 栞 |
16 四温晴れ恵比寿像背に記念写真 | 栞 |
17 境内にとよむ太鼓や節分会 | 寝子 |
18 新興の洒落た家並み春立ちぬ | 語后池 |
19 銀盤の水面辷り来春の鴨 | 寝子 |
2024年02月03日
1 実万両小暗き庭の葉隠れに | ひで |
2 夕暮れの玻璃窓染める息白し | ひで |
3 春寒やコロナの十波盛りなり | 丹三 |
4 蒲公英を避けて耕す菜園よ | 丹三 |
5 一月の月一月よ地の震へ | 長操 |
6 節分後歳の数だけ豆拾う | 汗馬 |
7 浅春やふと見上げれば遠き天 | 博充 |
8 観梅や香りに釣られ足延びる | 博充 |
9 くたびれて午後のコーヒー春を待つ | 妙重 |
10 節分の枡に豆入れ福を待つ | 妙重 |
11 雲一つ無き空向けて鬼は外 | 水琴窟 |
12 街角の白梅夜目に咲きにけり | 語后池 |
13 古き良き大き声なる鬼は外 | 風民 |
14 小さき屋に小さき声や福は内 | 風民 |
15 日輪を隠さんとせし細雪 | のりお |
16 暗き中頑張れ珠洲の寒造 | のりお |
17 山門の左右に梅の侍りけり | 寝子 |
18 蒼天のブイ字雁行鴻声よ | れいこ |
19 大きな顔のようなパンジー誕生日 | れいこ |
20 立春の茶房賑わふ一日かな | 寝子 |
2024年02月02日
1 フレームの吐息に揺るる花麒麟 | ひで |
2 作業場の重機踏みしむ春の泥 | ひで |
3 藤棚の忌み枝切るか蕾あり | 丹三 |
4 早咲きの桜賑やか鳥の声 | 丹三 |
5 暖かや笑み絶やさずに立ち話 | 長操 |
6 無人駅ゴミ袋の缶春を待つ | 長操 |
7 種籾の封切春の事始め | のりこ |
8 白マフラー巻いて秘めたる春の事 | のりこ |
9 春兆す日射しの中の朝散歩 | 博充 |
10 浅春や窓の外では草しづか | 博充 |
11 赤と白枝に咲いてる冬桜 | 汗馬 |
12 天抱き薄幕揺らすオーロラと | 陽温 |
13 春陽さす鳥忙しく家づくり | 陽温 |
14 辛子過ぎおでんつついて涙かな | 妙重 |
15 買物の足も早まるひと雫 | 妙重 |
16 鳥食みて一日に失せし実南天 | 風民 |
17 翼広げ踊る白鳥見る白鳥 | れいこ |
18 除雪車のキャタピラの跡チョコの型 | れいこ |
2024年02月01日
1 愛犬とボール遊びや日脚伸ぶ | ひで |
2 家族連れさつとフレーム通り過ぐ | ひで |
3 桜の木目立たぬ蕾あちこちに | 丹三 |
4 倒木やひこばえ出でて空目指す | 丹三 |
5 梅花や臭い嗅ぐごと池の鯉 | 博充 |
6 士が嫌ふ花毎落つる椿かな | 博充 |
7 種籾を取り出す父の春の事 | のりこ |
8 待ちわびし宅配便や春の事 | のりこ |
9 白梅や犬の足跡咲くゆきも | 長操 |
10 待つ春や心あづけし杜欅 | 長操 |
11 花かごに黄色集めし春の声 | 陽温 |
12 蓋あけてきんぴらごぼう付け足す日 | 陽温 |
13 山茶花があちこち顔出す垣根かな | 妙重 |
14 凍てついて飲むにも飲めぬ犬舐める | 妙重 |
15 畑談義にぎやかにする二月かな | 風民 |
16 大枯木千の祈りの手を持てり | 風民 |
17 橙の実と実頬寄せ生ってをり | 水琴窟 |
18 声残しビルを存問寒鴉 | 栞 |
19 飛機の灯凍し夜空に煌めきて | 栞 |
20 道別れたんぽぽの咲く野道かな | 玲美 |
21 御当主自ら繕う垣長し | 寝子 |
22 雨だれの落つる雪穴深きかな | れいこ |
23 水底をゆるりと寄り来寒の鯉 | れいこ |
2024年01月31日
1 呼びきかぬ犬追いかけて日脚伸ぶ | ひで |
2 梅一花ささやくように枝の端 | ひで |
3 干し竿の小さき氷柱光受く | 丹三 |
4 強霜や車の窓にお湯を掛く | 丹三 |
5 一月や半寿のわが日三十一日 | 長操 |
6 富士山を遠くに隠す春霞 | 博充 |
7 春霞遠くの富士を隠したる | 博充 |
8 雪よけの隙から覗く牡丹かな | 妙重 |
9 蜜柑箱友から届く嬉しさよ | 妙重 |
10 上向いてハンカチ干せば鷹の空 | 陽温 |
11 明日なればふたつほころぶ福寿草 | 陽温 |
12 白米を三角むすび海苔つける | 汗馬 |
13 春立ちてジムでダンスを踊る君 | 玲美 |
14 ジジ猫のおなかがピンク春日和 | 玲美 |
15 穴釣や足下のしじまに想ひ馳せ | のりお |
16 新聞を読む手の影や冬日向 | れいこ |
17 越後平野どんと動かぬ凍雲よ | れいこ |
18 ひよ番小枝に憩ふ四温晴 | 寝子 |
19 半纏に母のしつけの糸を解く | 風民 |
20 岩ごとき野梅の添いし白き花 | 語后池 |
21 竹林の風か寒鯉影揺るる | 風民 |
22 目と鼻の社巡れば梅万朶 | 寝子 |
2024年01月30日
1 手の止まぬ鏡開きの揚げあられ | ひで |
2 風止んで梅の香ほのと漂へり | ひで |
3 吞気なり日向ぼっこの庭の石 | 博充 |
4 庭石やのぼのび気分日向ぼこ | 博充 |
5 ヴァイオリン冬の陽背に受け弾く父ぞ | 妙重 |
6 能登の海心も物も凍りつき | 妙重 |
7 飾り終へ笑支度の小正月 | 長操 |
8 凍月夜寝所に漏れる薄明かり | のりお |
9 プラスチック孫が見ている鏡餅 | 丹三 |
10 春近し菜園の土掘り始む | 丹三 |
11 玻璃窓へ寄せる鉢花春隣 | 語后池 |
12 桜舞う友に別れをまた会おう | 曾良 |
13 束の間に低く広ごる冬夕焼 | のりお |
14 包みたる絵本にリボン春隣 | 風民 |
15 母とお茶日向ぼっこが懐かしくて | 玲美 |
16 ミモザかなドライフラワー猫が嗅ぐ | 玲美 |
17 春を待つ日向ベンチの翁かな | 語后池 |
18 褐色のマルメロの汁時満ちて | 陽温 |
19 吸入器咥えて怒るまあるい目 | 陽温 |
20 ストーブの近くまるまるかじけ猫 | 汗馬 |
21 ベビーカー囲み首振る水仙花 | 栞 |
22 蒼天に白梅万朶にほひたつ | 寝子 |
23 春光を纏ひて行きしベビーカー | 寝子 |
2024年01月29日
1 新海苔の太巻き美味し香り食ぶ | ひで |
2 雪景色訪社の時刻まで五分 | ひで |
3 冬の川渡りきた鳥泳ぎおり | 丹三 |
4 冬木立ひっそり枝に蕾持ち | 丹三 |
5 木々につく蕾膨らみ春兆す | 博充 |
6 人知れずトウネズミモチたわわなり | 陽温 |
7 受験日の朝の赤飯懐かしき | 陽温 |
8 いつの間に遠くに霞む富士の山 | 博充 |
9 すっすっと和服の裾の冬茶会 | 妙重 |
10 風花がくるくる舞いて閑けさよ | 妙重 |
11 足音を聞く楽しさや枯木山 | 風民 |
12 寒鯉の動いて水の動き出す | 風民 |
13 寒ばれや空の蒼さの奥の青 | 長操 |
14 木枯に紙垂の震へる御神木 | 栞 |
15 朝日射し透ける車の霜の花 | 栞 |
16 巫女達のバイト忙し餅の花 | 水琴窟 |
17 蹲に鳥語飛び交ふ春隣 | 寝子 |
18 枝巡る番の鳥や春隣 | 寝子 |
19 宅配の時間のチャイム冬ドレス | れいこ |
20 青かびが生えた餅削ぎ水浸す | 汗馬 |
21 寒暁やヘッドライトの掌は堅し | れいこ |
22 白壁の落暉の反射春近し | 語后池 |
23 寒紅梅蕊ひろがり鳥を呼ぶ | 語后池 |
2024年01月28日
1 山茶花に埋められてゐる道路溝 | ひで |
2 冬たんぽぽ真青の空を見ひらきし | ひで |
3 春近し夕日が富士に重なって | 丹三 |
4 大寒やタイヤチェーンは使わずに | 丹三 |
5 セーターを脱いでは着ての余寒なほ | 長操 |
6 梅花やパクパクしてる池の鯉 | 博充 |
7 蝋梅や蕾膨らむ夜明け前 | のりこ |
8 落ち葉焚く湯気柔らかに紅はるか | のりこ |
9 密やかに雪ひとひら舞い降りて | 妙重 |
10 轟々と凩吹いて土ならす | 妙重 |
11 日脚伸ぶ仕事帰りの空の色 | 語后池 |
12 夕食に豚肉入りの味噌の汁 | 汗馬 |
13 寒晴や富士を遥かに村の坂 | 風民 |
14 命名紙書ける一日や日脚伸ぶ | 風民 |
15 落つる日の薄こがね色春近し | 語后池 |
16 柔らかく背に受くる陽や深雪晴 | のりお |
17 初場所や弾け飛ぶ汗荒き息 | 水琴窟 |
18 久方の笑顔寄せ合ふ新年会 | 水琴窟 |
19 日だまりのコニファーのなか寒雀 | のりお |
20 極寒のなゐに黛墨ゆがみけり | れいこ |
21 冬晴や寺苑の塔の揺るぎなし | 寝子 |
22 咲き初めし白たぐひなき椿かな | 寝子 |
23 鯛焼きの腹を開ければ餡の湯気 | 栞 |
2024年01月27日
1 路地裏の松葉に咲けり雪の華 | ひで |
2 キュウピーに妻は冠せし冬帽子 | ひで |
3 風寒し被った上着耳守る | 丹三 |
4 はやり風邪第十波かも薬買う | 丹三 |
5 春寒や日射しの当たる庭の石 | 博充 |
6 厳寒の兵士行進今もなほ | のりこ |
7 服を着て引かるる犬もいと寒し | 妙重 |
8 交差点老女押すは北風か | 妙重 |
9 垣根越え小枝に咲いた冬の梅 | 汗馬 |
10 風やみて夕の一鳴き寒鴉 | 語后池 |
11 寒風に負けぬ合の手鳶の声 | 語后池 |
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