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14 洗い髪ゆったり包むバスタオル | れいこ |
15 かき上げて纏わる一本木の葉髪 | れいこ |
2023年09月27日
1 秋まつり出店あるじの腕まくり | えいじ |
2 コスモスを林のように接写する | しげ木 |
3 デラウエア残った骨の幾何模様 | しげ木 |
4 最高気温二十七度真の秋 | 長操 |
5 卒寿して三都を偲び十三夜 | 長操 |
6 月光の雲を透かして滲む虹 | 語后池 |
7 小さく揺れ白き径すじ韮の花 | 語后池 |
8 パンくずをつつく雀や空青く | おはる |
9 秋夕焼け背曲げし二人の影長し | れいこ |
10 弟の予後の告知や秋の雨 | れいこ |
2023年09月26日
1 秋深し山法師の実紅く落つ | えいじ |
2 彼岸花町道わきに孤児のごと | 広夢 |
3 県境にかなとこ雲が秋に湧く | しげ木 |
4 おお風に備えて稲架の間引きする | しげ木 |
5 冷え過ぎの事務所を出れば秋の風 | 語后池 |
6 燃え尽きて草に紛れぬ彼岸花 | 小牧 |
7 流れくるシャンソン古曲秋ともし | 小牧 |
8 三色の揺るるコスモス足留まる | 長操 |
9 たおやかな妻の手踊り秋扇 | 長操 |
10 秋夕焼け映すさざ波神田川 | 水琴窟 |
11 公園の隅に二つの曼珠沙華 | 語后池 |
12 コスモスのゆるゆれている子らの声 | おはる |
2023年09月25日
1 まっすぐの河岸を染めあげ曼珠沙華 | えいじ |
2 花らららロマンスの風纏ってる | 小牧 |
3 棟上げの空いっぱいにひつじ雲 | 小牧 |
4 秋涼し庭の手入れは除草から | 丹三 |
5 古書店の奥はおそらく真葛原 | 広夢 |
6 坂のぼる自転車レース秋の風 | しげ木 |
7 居待月毎時にカーテンあけてみる | しげ木 |
8 ほうき草のやさしき揺れに愚痴を吐く | おはる |
9 友いずこ届かぬ文や萩の庭 | 水琴窟 |
10 空蝉や風に煽られしがみつき | 修晶美 |
11 彼岸花月のあかりを受け出でる | 修晶美 |
12 はにかみて伏し目かげんに秋海棠 | 長操 |
13 揺り椅子の軋しみて秋の時を消し | 長操 |
14 十日月雲の山越え白く出で | 語后池 |
15 唄う如星屑下の虫の声 | 語后池 |
16 茸狩り登り来て霧の中独り | 水琴窟 |
2023年09月24日
1 読経に舟を漕ぎつつ秋彼岸 | えいじ |
2 秋分の日菩提寺参る気だけある | 丹三 |
3 曼珠沙華探して歩き見つからず | 丹三 |
4 割れ口で分ける柘榴の粒ひかる | しげ木 |
5 皮付きの楊枝を添える切り林檎 | しげ木 |
6 テレビ消し耳傾ぐ庭虫の声 | 長操 |
7 ドアミラーバックミラーにも盆の月 | 長操 |
8 台風の一過の後や空群青 | 修晶美 |
9 祭り笛響き呼応す秋の虫 | 修晶美 |
10 微風に包まれて聴く昼の虫 | 語后池 |
11 半袖の産毛を撫でる秋の風 | 語后池 |
12 秋場所の終わりてのちに鍋かこむ | おはる |
13 秋の雨錠の回らぬ裏白戸 | れいこ |
14 赤信号早く来いよと猫じゃらし | れいこ |
2023年09月23日
1 五条川紅の帯なす曼珠沙華 | えいじ |
2 薩摩芋使った菓子が出る季節 | 丹三 |
3 クーラーをつけると寒い爺の場所 | 丹三 |
4 秋彼岸おはぎの皿の餡すくう。 | しげ木 |
5 砂丘湖に砂とぶ岸の秋灯 | しげ木 |
6 雲は去り山はとどまり秋の暮 | 広夢 |
7 いつの間に布団を探る朝の秋 | 語后池 |
8 秋分の雨に小さく囃子の音 | 語后池 |
9 三本の夕焼けの雲曼珠沙華 | おはる |
10 青空に火炎が走る秋の暮れ | 修晶美 |
11 ゴーゴーと松の木ゆらす秋夜風 | 修晶美 |
12 秋彼岸好物おはぎ二個供へ | れいこ |
2023年09月22日
1 秋晴や夫婦して持つ力石 | えいじ |
2 彼岸花髪をカールに気は新た | 水琴窟 |
3 秋涼しカテキン欲しく緑茶飲む | 丹三 |
4 虫の声いろいろ換る我が庭よ | 丹三 |
5 都市公園ブナの疎林の草の花 | しげ木 |
6 生垣の根方どくだみの紅葉 | しげ木 |
7 月見酒仲間と飲むや山頭火 | 広夢 |
8 秋雨や一葉を浮かす溜まり水 | 修晶美 |
9 秋雨や虫の音響く雨上がり | 修晶美 |
10 柵の間に瑠璃色見ゆる蛍草 | 語后池 |
11 ぱらぱらと乾く軒打つ九月雨 | 語后池 |
12 ひと房の葡萄の先に空を見る | おはる |
2023年09月21日
1 焚きあげし湯気の薫りや今年米 | えいじ |
2 晩秋や錆びたブランコ押してみる | 水琴窟 |
3 四季咲きの赤薔薇ドアの脇二輪 | 丹三 |
4 薩摩芋蔓がよれ葉を付け直す | 丹三 |
5 夕鐘の止むとき白風のこりけり | 長操 |
6 自動ドア開いて色なき風の過ぐ | 長操 |
7 秋鵜飼かがりに紅の照る鵜匠 | しげ木 |
8 草花の苗を花壇に白露の日 | しげ木 |
9 朝顔や次々と咲く朝が来た | 語后池 |
10 梨柿に葡萄を供え彼岸入り | 語后池 |
11 黒塀を濡らす秋雨絵を残し | 修晶美 |
12 花曇りはやる心もおだやかに | 修晶美 |
13 葡萄描く夫の横顔夜深し | おはる |
14 一心に草を食む牛秋の原 | 水琴窟 |
15 朝練のソフト部の声秋高し | 睦花 |
16 軒下の燕いつしか去にけり | れいこ |
17 青空に流れるごとく鰯雲 | れいこ |
18 上履きを干したる空や秋桜 | 睦花 |
2023年09月20日
1 うす白く粧ひし葡萄ひとつ摘む | えいじ |
2 菓子貰い敬老の日と気付く爺 | 丹三 |
3 梨五個の重さで悟る衰えよ | 丹三 |
4 屋根と屋根すき間いっぱい鱗雲 | しげ木 |
5 柘榴の実大陸移動のミニモデル | しげ木 |
6 秋風や火照る吾身を冷ましをり | 語后池 |
7 秋蝶や吹かれ見る間に空高く | 語后池 |
8 神輿揺り神の心を昂らす | 広夢 |
9 街路樹の木陰求める残暑かな | 修晶美 |
10 遠雷の雨雲恋し残暑かな | 修晶美 |
11 夜の鐘一つ鳴きけり秋の風 | 広夢 |
12 稲光われに返りて書を閉じぬ | おはる |
13 老猫が帰ってこない秋の雨 | れき |
14 長き蛇に三歩下がりて穴惑 | れいこ |
15 穴惑赤い銭紋首立てて | れいこ |
2023年09月19日
1 雲の端を透かして秋の朝日かな | えいじ |
2 葉の上の茶色蟷螂陽を浴びる | 丹三 |
3 珍しく蛇を見つけた道路際 | 丹三 |
4 蟷螂やはよお帰りよ暑くなる | 修晶美 |
5 金色で雲間ふちどる秋の暮れ | 修晶美 |
6 宵の月日と別れつつ光りけり | 語后池 |
7 茅踏んで曲がるトラック土手の辻 | しげ木 |
8 農道のはた草の実を食む雀 | しげ木 |
9 老いてなほダメージジーンズ栗拾ふ | 広夢 |
10 憲法論一冊読みて夜長かな | 広夢 |
11 シンク角すっくと伸びる西瓜の芽 | れき |
12 縁側の隅にすっくと西瓜の芽 | れき |
13 大雨にうたれしあけび土に這ふ | おはる |
14 横顔に鶏頭手向け子規偲ぶ | 翡翠 |
15 秋の夜あの娘にサッと追い抜かれ | 翡翠 |
16 幼子の枕並べて寝待ち月 | れいこ |
17 芋虫や筋だけ残しキャベツの葉 | れいこ |
2023年09月18日
1 すじ雲の重ね綾なす秋夕焼 | えいじ |
2 涼風の空気の軽くなりにけり | 修晶美 |
3 地引網ゴンズイ踏んで我忘れ | 修晶美 |
4 啄木鳥のモールス信号松林 | しげ木 |
5 ただ稲を刈ればアイデアふっと湧く | しげ木 |
6 柿の苗今年初生り三年目 | 広夢 |
7 三日月や仄かに光り宵に入り | 語后池 |
8 竹を伐る塀越えの枝念入りに | 丹三 |
9 運動会ラインで孫の動画見る | 丹三 |
10 秋風に少し遅れて犬のこゑ | 長操 |
11 秋風を振り払ひ行くランドセル | 長操 |
12 ほうき草森のかたちにつとなりぬ | おはる |
13 ほうき草しなやかに揺れ一日暮れ | おはる |
14 空青く天に雲なし敬老日 | 語后池 |
15 片足のない松虫も鳴いている | れき |
16 石鎚の山頂で飲む生ビール | 広夢 |
17 アンテナに烏悠然秋日暮れ | 水琴窟 |
18 墓参り子鳶天より舞い降りる | 翡翠 |
19 東のぞく南みあげる居待ち月 | れいこ |
20 くさむらの瑠璃の青さや帽子草 | れいこ |
2023年09月17日
1 赤蜻蛉夕日に映えて回遊す | えいじ |
2 頬杖を気づけばついて秋の月 | 広夢 |
3 秋の暮知人の急に年老いて | 丹三 |
4 韮の花庭の唯一の彩りよ | 丹三 |
5 黄昏て蝉の鳴き声主代わり | 修晶美 |
6 寒鴉轢死のたぬき食いにけり | 修晶美 |
7 凛と立つ草花の朝の爽やかさ | 語后池 |
8 オレンジの空と空気の秋夕焼 | しげ木 |
9 覚めて見る屋根の連なり真夜の月 | しげ木 |
10 朝顔や白粉ほのか花弁すじ | 語后池 |
11 長き影やや俯きて秋の暮 | 睦花 |
12 柔すぎる今年最後の桃を剝く | れき |
13 柔すぎる桃剝く祖母と二人きり | れき |
14 土かわき秋の気配の身に近し | おはる |
2023年09月16日
1 道せばの真直ぐに秋の朝日かな | えいじ |
2 平凡でさびしい坂の夕紅葉 | 広夢 |
3 木の下の草叢あたり虫の声 | 丹三 |
4 庭の隅虫が集まる韮の花 | 丹三 |
5 コスモスを俯瞰で写す自撮り棒 | しげ木 |
6 雨の降る林の奥に曼珠沙華 | しげ木 |
7 早苗田爆雨のしぶき一になり | 修晶美 |
8 岩木山里で色づく稲穂かな | 修晶美 |
9 日が照ればまた影歩く残暑かな | 語后池 |
10 朝顔の朝の艶かさ暑の果てか | 語后池 |
11 球めがけ猛者駆け回る子規忌かな | 翡翠 |
12 薄曇り秋風のなか何もなし | おはる |
13 水面飛ぶ微かな羽音糸蜻蛉 | れき |
14 蒼天や裂けて柘榴の粒ひかる | ふくふ |
15 十六夜電車の灯り待つ迎車 | れいこ |
16 プランタ一ひと夜に生えしきのこ三つ | れいこ |
2023年09月15日
1 新米の緩む隙なし袋詰め | えいじ |
2 まだ秋よインフルエンザ流行るけど | 丹三 |
3 薩摩藷伸び過ぎた蔓折り返す | 丹三 |
4 日の昇る同じ屋根から望の月 | しげ木 |
5 年一度飾る薄が庭の隅 | しげ木 |
6 女高生二学期朝の突っ走り | 語后池 |
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