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残雪に降りし烏の弾みたる 和繁
紅なして枝にさ揺るぐ梅の花 えいじ
鼓笛隊進む街なか新樹光 みきお
袖合わす山の嶺々春淡し 明日香
落つ夕日波間の鴨を捕らふけり きよえ
白梅や青磁の壺の淡き翳 澄子
池日永水辺の鷺に足伸ばす そうけい
朝戸くる音も軽やか春立てり やよい
春きざす散歩した道地図にして 明日香
傾きてどろだらけなる雪だるま こすもす
春の水汲み上げ落とす水車かな みきお
フード嬉し散歩途中の淡き雪 こすもす
留守番は任せてをけと水仙花 せいじ
フラスコで注ぐコーヒー春兆す ぽんこ
春日差し笑顔弾けるカフェテラス 山椒
目高の瓶蓋をずらせり春立つ日 うつぎ
我が身なお覚束なきや雪の朝 勉聖
老犬を膝に翁の日向ぼこ 愛正
根の競ふ壜の球根春立ちぬ えいじ
銀盤のリフトに託す冬五輪 ほたる
敷き藁に春日影置く葡萄畑 風民
雪五尺屋根の悲鳴も閉ざされし ふさこ
籠りゐし部屋へと届く梅一輪 よし女
ポケット手ばかり行き交ふ浅き春 わたる
寒明の硝子に影の短かけり 博充
枯色の野中に寒緋桜かな むべ
暮れ残る見晴台や日脚伸ぶ 康子
菜の花やダムの貯水の減りにけり 藤井
風邪癒えて空気の匂ふ散歩道 康子
河原にはラッパ吹く人日脚伸ぶ むべ
煮凝りの目玉残して溶けにけり 千鶴
声張つて遠くへ飛ばす年の豆 なつき
紅梅や蕊の長さの目出度さよ たか子
豪雪に尻振ってのち立往生 花茗荷
蘭の花芽吹きて水の温みけり 藤井
淡き影遺影におとす室の花 あひる
行人を眺めつ浸る春のカフェ せいじ
紙袋を頭上に受くる年の豆 なつき
水温し干し網鳴らす浜の風 博充
投げ入れて白梅の野趣愛でにけり 澄子

2026年02月05日

赴任地の内示がありけり春浅し 藤井
朝東風や電話工事車縄幾つ よし女
巣箱よりのぞく嘴二つ三つ みきお
鴨の陣解いて次々飛び翔てり むべ
道端の残雪土の混じりをり こすもす
頬に風ひかり溢れど春浅し 千鶴
迷信も何かの根拠恵方巻 明日香
カート曳き車椅子押す春の人 みきえ
針箱は母の名前や針供養 もとこ
老木の苔割り出づる芽吹きかな 康子
薄墨の黄砂のとばり京盆地 あひる
春服に誘はれウィンドーショッピング 康子
寒鯉に水面の影の揺らぎけり 風民
盆梅の庭に太りて紅一花 よし女
採血のナースベテラン春近し よう子
写経堂足元拔ける隙間風 愛正
春の池人影あるや鯉動く 明日香
融雪剤撒くや早出の管理職 和繁
待春や絵馬にしっかと大学名 たか子
足もとを確かめてゐる雪の朝 勉聖
少年の芝野駆け上ぐ春立ちぬ えいじ
春まだき開け閉めすれば曇る窓 せいじ
立春大吉お札真白や長屋門 うつぎ
警官は只立ち尽くし節分会 うつぎ
フードにも一粒入りし年の豆 なつき
太鼓一打園長鬼の追儺式 かかし
早春の雪間の畔の美しさ 和繁
パラボラは嶺々の春信聴くならむ みのる
早春や主に付き添ふ待合室 ぽんこ
立春や妻は勇みて山歩き せいじ
早朝の浜賑わひや早春譜 藤井
炭を焼く笑窪に八重歯三代目 かかし
春水の煌めき落つる可動堰 むべ
白梅の咲きし池畔の暮れ残る 澄子
菓子ポップピンク色増す春隣 わたる
石堂の影伏し深し寒の月 勉聖
雪見風呂鼻歌聴こゆ親子づれ ふさこ
納屋前の雀追ひやる日向ぼこ 愛正
薄紅の盛り最中の宮の梅 きよえ
肩こりの少しほぐれて春近し わたる
啓蟄や野良着繕ふ作業小屋 みきお
春浅し屋根の彼方に雲一つ 博充
急磴を下れば茶店つばき餅 あひる
立春の日を散らし鳩翔び立ちぬ 澄子
囃したる太鼓と扇子福は内 なつき
春立つと高虚子の句碑存問す みのる
水温む干し網を風抜けにけり 博充
大会の謝辞職長に春立てり えいじ
寒明と言ふがたしかな温度計 きよえ

2026年02月04日

青首の大根背伸びしてをりぬ 明日香
参道に福豆売りの鬼の面 なつき
節分過ぎ散歩の名目ゴミ出しに 勉聖
遠ざかる灯油売りの音春近し 康子
尖塔の十字架に春立てりけり みのる
禽獣の跡辿る遊冬惜しむ わたる
土のひび庭のそこここ寒旱 風民
一人居や家族懐かし薬喰い ふさこ
夜の明けて木の実とまごふ鬼の豆 澄子
節分の鬼吠え児泣く吉田山 もとこ
池の日を跨ぐ瀬石や水温む 康子
埋門塞ぐやに咲く椿かな 澄子
立春や波紋広ごる鯉の口 むべ
閼伽の水御手洗に満ち春立てり みのる
庭草に水切れサイン寒旱 せいじ
毎朝の白き化粧や冬惜しむ わたる
挨拶も軽く会釈の余寒かな よう子
立春や百号画布の鯉うどく 藤井
釜揚げうどん湯気の向こうに妻の顔 愛正
枯れ色の田畑へ消える春の鳧 明日香
空き家なり主待つのか冬木の芽 愛正
ホットココア「まさかのノート」書く話し たか子
春立つや空の明るく透きとほる 和繁
談笑の輪手をする農婦の霜焼け そうけい
やや過ぎて振り向き佇立匂草 そうけい
豆まきの身振り手振りにておわる よし女
樋に立つ氷の柵に濁り無し 和繁
春立ちぬ日差し移ろふ朝の窓 きよえ
晴の朝四方の山の遠霞 きよえ
着膨れの老婆三人昼の園 えいじ
鬼は外子の声豆のむこうまで 風民
福豆を歳の半分拾ひけり なつき
玄関に豆こぼれをり節分や 勉聖
八十六歳のベストはピンク春立つ日 こすもす
着膨れの紫煙噴き出す厠裏 えいじ
春うらら土竜そろそろ目を覚まし 藤井
植込みを出掛けに手当て寒旱 せいじ
一票を投じ安堵や春立つ日 千鶴
豆粒の散らばる路地や春来る こすもす
立春や刃に松の香の花鋏 むべ
大太鼓追儺の鬼を煽りけり うつぎ
忙しなき一と日を了へて皸膏 よし女
追儺鬼市長の豆に斃れけり うつぎ
小流れの調べに和する早春かな ぽんこ
公示せる選挙ボードの既に凍て たか子

2026年02月03日

舞妓らの放つ笑顔や節分会 山椒
門前にもぅ泣ひてる児節分祭 きよえ
雪の田の真ん中を皆近道す 和繁
庭にいで冬芽と語る嫗かな 愛正
山茶花や赤き一片地に落ちぬ 勉聖
立春や見舞いアイスの蓋舐めて あられ
幼子の手編み帽子に角二本 なつき
荒神の小さき祠寒の明 ぽんこ
年の豆並べて長し口にせず よし女
覗き込む鬼にも見ゆる軒の雪 和繁
恵方巻売り場で気づく人集り よう子
豆撒きの棋士たをやかに下手投げ せいじ
小学校の校歌の記憶春隣 こすもす
時雨きて見る間に畑の潤ひて 千鶴
宮焚火眼下の街を揺らめかす うつぎ
そこここに水浴びショーや春の鴨 康子
久々のマイカー運転雪解道 こすもす
冬の日や団子にふふむ雲迅し えいじ
オリオンに捧げて食す恵方巻 あられ
覆面の懸想文売り目で答ふ もとこ
春光の遊ぶ川面や橋半ば むべ
晴れやかや立春と声出してみる 明日香
駅降りて家路の日脚伸びにけり みのる
花筏抜きつ抜かれつ川下る みきお
ふる里の山を映して水ぬるむ 藤井
湯湯婆を子犬のごとく抱きしむる あひる
鬼やらひ泣ひていた児やパパになり きよえ
落葉樹小枝ほころぶ冬木の芽 愛正
一斉に千の手の浮く追儺式 澄子
大霜や通院の今朝早起きす よし女
豆撒きて身のうちに棲む鬼祓ふ 澄子
紅きざす蕾枝垂るる春隣 むべ
夫と吾のためだけに買ふ苺かな あひる
夕刊の文字くっきりと日脚伸ぶ みきお
畑の霜青菜にベール被すごと みきえ
恵方とす星に向かいて恵方巻 わたる
敦盛の塚に手向けの梅白し みのる
日をのせて木々の葉遊ぶ春隣 風民
門入りて恵方詣の最後尾 なつき
日の落ちて静もる庭に豆を撒く みきえ
室咲に囲まれピアノ演奏会 康子
お疲れさま気遣ふ冬の投票所 千鶴
はにかみて豆まく彼はトップ棋士 せいじ
豆撒きの白き腕見せズカ乙女 うつぎ
節分や夜のジャズ聴く角氷 勉聖
人居てもくるりくるりと鴨の春 明日香
二階まで届く白壁寒の月 わたる
艶めける鳶の鳴き声春の雨 藤井
春色の雲に隠れり冬の月 えいじ
恵方巻き短かめ一つに事足りて たか子

2026年02月02日

鼻風邪の行きつ戻りつはや二月 澄子
店先に雪搔き棒の素振りせる 和繁
古木でも花の盛りや梅日和 千鶴
猫脚のテーブルと椅子冬の園 むべ
水仙のソッポ向き向き愛嬌かな きよえ
寒夜ふとこけし小さき眼を開く よし女
福豆を握り眠る子夜の更けて みきお
ペンキ塗る妹のメールや春近し よう子
春隣山々すこし近うなる 風民
冬の日や団子にふふむ雲迅し えいじ
鴨たちやその場逆立ちつぎつぎと 明日香
風花や包草シートすいこみぬ 董雨
傘に紅さすごとふふむ枝垂梅 康子
あらはなる石に日差しや池涸るる むべ
小回りの赤い重機や川普請 なつき
紙片のアート賑やか障子穴 あひる
掃くたびに見つけて嬉し竜の玉 みのる
冬耕や急がす如き群鴉 愛正
日だまりの石の温みや冬の梅 風民
行く雲も広がる空も春めきて せいじ
すき焼きなり集まり早し夕の膳 愛正
春立つや雪降る夜の過疎の村 勉聖
花枇杷にふと気付きたる帰り道 あひる
探梅や軍馬の駈けし谷は此処 みのる
しんしんと更くる厨の寒厳し うつぎ
池の面へ届くに遠し柳の芽 たか子
日の枝に寒禽並ぶ団子かな わたる
薄手袋看護師の手の温かし 藤井
蛇口凍て湯になるを待つ指の先 たか子
片隅の鯉の不動や凍て返る ぽんこ
新たなる雪十センチ春立つ日 こすもす
綿雲の冬日呑み込む空狭し えいじ
母逝きて三月や明日は節替り せいじ
紅梅の一重の隣八重二輪 明日香
手のひらの風花数え能を待つ わたる
艶やかな謡のこえに寒明くる 澄子
大洋の鰊は海のプランクトン ほたる
六地蔵紅き前掛け寒の明 ぽんこ
朔日餅並んで買へり春隣 なつき
蒼天へ千の指さす冬芽かな 康子
お泊まりの夜の涙目春隣 もとこ
浜千鳥沖に群れ翔つ構へかな よし女
朝刊を配る足音春立ちぬ みきお
白梅やうす墨色に香り立つ 勉聖
バナナケーキ焼いて立春迎へけり こすもす
電線から線の形で落ちる雪 和繁
壮快に過ぐ列車の音草萌ゆる きよえ
老の身に一夜に積もる雪二尺 藤井

2026年02月01日

風に舞ひ上がりさうなるスイートピー せいじ
ゆったりと鯉寝返りて春隣 澄子
浮雲を拭ふ黄橙冬満月 えいじ
風花や銀輪の子の飛ばしゆく あひる
恵方詣駅より人の波つづく なつき
番鴨あひ寄り添ひて浮寝せり 康子
枯菊の音のからからと刈られゆく あひる
春待つやきらめく波の音さやか 青海
盆栽の枝先ほのかにふくらみぬ 勉聖
音のなき木立に流る霜の声 わたる
白梅の枝先までも花数多 きよえ
枯木道黄金に染め夕日落つ 康子
虚ろなる埴輪のまなこ春寒し みのる
鴨たちのその場逆立ちつぎつぎと 明日香
冬田の隅一段高き墓数基 愛正
舷に寄す波音も早春譜 澄子
四十五度に倒れし葦や凍てゆるむ 明日香
冬空に染まずはばたく小鷺かな 青海
冬の川越ゆる電線鷹一つ 和繁
山茶花や赤きひとひら舞ひしずか 勉聖
風花よとてカーテンを全開す みのる
通学路会話途切れる冬田風 愛正
潜く鴨天に向けたる尾羽かな むべ
太氷柱折りたき心映しけり わたる
スマホでのあたふたオーダー雪もよひ もとこ
寒満月甍の波の青白し むべ
懐かしき俳号発見冬籠り こすもす
春浅し古書の埃の浮きにけり 博充
鉄骨の絡まる蔓に六つの花 和繁
家計簿の余白蝋梅満開と よし女
ままごとのお皿いろいろ氷張る 風民
畦道の足裏に硬き寒土用 風民
冬枯れや渇水の畑雨欲しき 千鶴
春隣り家建つる音転がり来 よし女
裸木の口笛ラララ昼の園 えいじ
坂を飛びくだる銀輪風光る せいじ
焼芋の手土産自作鳴門産 きよえ
大草鞋吊るす門入る恵方かな なつき
人影のあちこち動く春田かな みきえ

2026年01月31日

日矢さして遠くの山も春まぢか 明日香
風花す仁王門をくぐるとき よし女
御手洗の光る一滴春の水 ぽんこ
日脚伸ぶ老いに鞭打ち万歩計 かかし
一望の枯れ葦に風鳴りわたる ほたる
鶯もち菓子舗の奥を明るうす あひる
銀輪にベルト靡かせ春コート 康子
雪晴の高圧線の銀の塔 和繁
凛と立つ枯れ葦透かす風の音 ほたる
風花になぶられい行く北新地 せいじ
冬灯こもれび消えゆく里の村 愛正
春風を満帆に受け挑む海 山椒
玄関の薄日に室の花満開 よし女
写メールに出入り二階の豪雪地 かかし
解け残る池の氷や日を待ちぬ きよえ
冬の梅朝焼けに染む山の端 勉聖
足るを知る心静かに冬籠 うつぎ
かぎ編みの萌葱の色も春隣 澄子
冬ざれの旧宿場町バス通過 和繁
老ひ父の服を繕ひ春を待つ 康子
湯気の立つ屋台は長蛇広場凍つ たか子
女子会は三人ほのぼの蜜柑食む あひる
鉢に挿す梅の小枝の紅開く きよえ
門前の古着屋で買ふ春セーター なつき
ト書きを書き足す夜半深冬かな 勉聖
レトロカフェの小さき丸椅子恵方みち なつき
友からの返信途絶へ月凍つる もとこ
臘梅や庭に輝く金の鈴 山椒
玄関の陶器のごとき冬林檎 わたる
雪鷺の赤きひとみや実千両 藤井
エコバッグ持ち手繕ふ日永かな みきえ
海望む蕪村の句碑に日脚伸ぶ みのる
大寒波多党乱立選挙かな 藤井
枯れ木立あはひに飛機と爆音と 明日香
空き缶の北風に音たて転がりぬ えいじ
寝転ぶや日当たりのよき枯芝に むべ
冬の灯や追い込む受験孫の部屋 愛正
春色の溢れんばかり花屋かな こすもす
初会や言ひ出しつぺが最後に来 せいじ
花屋の前通れば既に春満開 こすもす
温室にブーゲンビリア咲き垂るる むべ
冬林檎磨いたあとに浮かぶ空 わたる
入日影ひき遊ぶ子ら日脚伸ぶ みのる
霜の夜や頁をめくる白き指 博充
色淡き玩具並べて春隣 澄子
目覚めれば蒲団の中の欠伸かな えいじ
樹も池も雪と氷の兼六園 千鶴

2026年01月30日

カーテンの翳膨らみぬ室の花 澄子
すっぽりと雪に覆われ過疎の村 ほたる
ものの芽のいましコンクリ割りて出づ 澄子
襟立てて風と散歩や芝の丘 えいじ
アーケードのにぎやかなりし恵方かな なつき
吹雪止み色あふれだす朝の町 和繁
鯉一尾水路遡上す冬の朝 むべ
坪庭の野鳥の影や白障子 愛正
スイートピー絵具のごとく花舗埋め あひる
三股に茂る大楠ひよ鳴けり ぽんこ
白壁に鈍色の影余寒かな 博充
今川焼歩みを案ぜぬ一万歩 愛正
凍つる手で車椅子押す散歩道 勉聖
固く立つ選挙看板雪しまく 和繁
金箔の氷菓舐めたる城下かな 千鶴
恵方詣鳩に埋もれてしまひけり なつき
枯れきって隣の空き地のっぺらぼう よし女
面差しの虜になりし石段雛 ほたる
離れしと見れば合流椋鳥の群 せいじ
すれ違う小学生どち風花す こすもす
枯野端戻るや眼鏡新調し よし女
地吹雪や選挙の声の遠ざかる わたる
飛騨からの消息の文春を待つ みのる
朝焼けに向かひ丹頂旅立てり 山椒
眠るよに同じ向きして枯葉かな きよえ
浜公園ベンチに落葉客のごと きよえ
笠地蔵風花の舞ふ選挙戦 山椒
春眠や本より抜ける翁の指 康子
駅前の芝生は枯れて献血車 せいじ
バレンタイン赤が主役の菓子売場 康子
膨らんで冬日呑み込む雲の群 えいじ
ストールの母子もろともに包みこみ むべ
寒晴や香りのつよきマンデリン わたる
古りし碑に縷々と由緒や竜の玉 みのる
室咲や花びら淡し香の高く よう子
風花と言ふまに消えて青き空 あひる
家計簿は赤字のままや一月尽 勉聖
悴める手に息吹きつ人を待つ うつぎ
断水に冬のひと日をかこちけり たか子
捨てがたし祖母の手縫のちゃんちゃんこ もとこ

2026年01月29日

風花やパンダ見送る人の波 山椒
雲払ふ風は先駆け冬の月 むべ
バス待ちのスマホに注ぐ寒の月 わたる
水に放てば盛りあがり菠薐草 あひる
買い物に行かぬ算段空っ風 たか子
冬の昼はぐれ子鳩か畑の垣 きよえ
突風に蜘蛛の子散らしなる落葉 みのる
癒え近し身の繭めきて福笑ひ よし女
寒さ嫌ふ猫丸まりて日溜りに ふさこ
寒暁のつらら軒より地上まで 千鶴
縁結びの樟揺れこぼす春日かな なつき
いつまでも解けぬ炬燵の数独本 よう子
残る寒さ路地に足音響きけり 博充
風花のとりどりに舞ふネオン街 康子
風強しされど膨るる冬の雲 えいじ
髪の毛の逆立つ北風の高層街 ぽんこ
湯ざめしてなほ見続けるサスペンス 愛正
おでん屋やくもる眼鏡の具選び 愛正
金柑生る豆電球の灯るごと あひる
冬落暉フラッシュめきし車窓かな 康子
暫くは梅の香纏ひ路地散歩 澄子
陽当たれば川面まぶしく鴨どこへ 明日香
足を置く湯婆の胴のあばら骨 やよい
ざらざらとこうもり傘に霙れけり むべ
裸木を透かして過ぐる夕日かな きよえ
梅の香に闇の深さを探りけり 澄子
古希迎へ奇跡の出会いや疼く春 勉聖
菷目の畝間を走る冬菜畑 せいじ
底冷や昭和の古し京の家 もとこ
万蕾の梅の迎える我が家かな 山椒
笑はれる句を出すことも松の内 みのる
レースめく橇跡や朝日射す ほたる
手袋が落ちましたよと待合室 和繁
受験子の和む面差し人心地 みきえ
木の影の雪に定めし縞模様 和繁
追伸に書けぬ一語や夜半の春 勉聖
囲碁教室卒寿被りし冬帽子 こすもす
信長のからくり仰ぐ寒の晴 なつき
村二つ沈みし湖や寒の月 わたる
着膨れて痩せつぽつちを隠しけり うつぎ
水仙の樹間に群れて上機嫌 せいじ
寒の雨暗く季語集読み取れす よし女
ちちと鳴き冬セキレイはぴょんと跳び 明日香
銀輪で丘駆け下る寒風子 えいじ
すり減りし穂垣入れ替ふ竹の秋 みきえ

2026年01月28日

銀輪の北風によろける二人乗り えいじ
公園に溢るる声や春隣 山椒
指先の皹確と今年また みきえ
国寿かなからくれないの冬木の芽 よし女
土分けてゆるりと顔出す蕗の薹 勉聖
目薬の一滴冷ゆや朝氷柱 勉聖
すれ違ふ甲冑の武者枯野道 山椒
雪もやと棚引く雲の朝の里 和繁
母植えし水仙今年も芽を出しぬ こすもす
たれこめし凍雲近き高架道 むべ
寒明の小径の轍乾きけり 博充
蝋梅の黄金色揺り日の零る きよえ
保育園お迎えママに日脚伸ぶ みのる
目覚めては足でまさぐる湯婆かな やよい
花束になくてはならぬ霞草 みきお
川底の蟹の見上げる冬銀河 わたる
苺大福ここにありとぞ幟立つ あひる
耳遠き父と読書や日向ぼこ 康子
泳がせて洗ふ水菜や金盥 あひる
生垣はいま山茶花のパラダイス せいじ
春こたつ虫眼鏡して地図の旅 康子
煮凝りや夫に尾頭吾は骨 もとこ
グランドの子らの声聞き冬籠 うつぎ
北風に紙片手裏剣舞ふごとし えいじ
雪吊りのしなる荒縄雪しまく 千鶴
扁額の寺門に日脚伸びにけり みのる
玉子酒知恵の尽くまで句を探す 藤井
三年目妣の植えたるチューリップ ほたる
谷戸のぞく寒オリオンの青さかな むべ
桜守水運ぶ腕逞しく みきお
石垣のなぞへに点す水仙花 ぽんこ
探梅や風流人と呼ばれけり 藤井
山茶花の楚歌のごとくに囲む家 せいじ
夫まさば飯を握りて探梅を よし女
夫介護増えたる手すり日脚伸ぶ ふさこ
生食に飽き煮詰めたりみかんジャム こすもす
湯気立たせ温泉まんじゅう店頭に 愛正
降る雪を被り居並ぶ六地蔵 愛正
枯枝をつついて揺るる烏かな 和繁
祈祷太鼓地に響きけり寒の宮 なつき
頑なにつぼみのままに冬薔薇 なつき
蝋梅の香の下集ふ会釈して きよえ
凍星や止まったままの街時計 わたる
高窓の氷柱を射抜く夕日かな ほたる

2026年01月27日

立山の雪稜はるか雨晴 千鶴
悴みて荒野もかくや一軒家 澄子
水音のほかは静けさ冬の滝 藤井
ごみ覆ふネット整ひ雪の上 和繁
豪雪や健さんじっと駅に立ち 山椒
そびえ立つメタセコイアや春を待つ 青海
梅の香に裏山の初音聞き初むる 勉聖
ベランダに溢るる光布団干す 山椒
着膨れて立居振る舞い愚鈍なる たか子
一転機画して春を待ちにけり みのる
寒風の竹メトロノームに合はすごと よし女
起きられず眠られず聴く寒の風 よし女
空っ風さざ波模様ジグザグに 明日香
ブロッコリ夫の菜園にて育ち 明日香
首かしげわれを見据えて寒鴉 もとこ
笹を吹く北風の音ばかり古社 あひる
走る子の右手の先に凧蹤けり なつき
冬空を銀座のやなぎ青みたり 青海
目覚めよと山の端舞ふや蝶々雲 えいじ
西壁は日の溜まり場や冬落暉 せいじ
梵鐘のくぐもる音や梅雨に入る みきお
湯豆腐や外は将軍通りゆく わたる
火に焚べた焼き芋だよと庭師来る みきえ
ゼスチャーの大寒小寒挨拶す きよえ
大寒の厳しき峠越へにけり わたる
背山負ふ門に冬陽の古刹かな うつぎ
日脚伸ぶ畳目しるき奥座敷 澄子
行ったり来たりの足跡残る雪の路地 こすもす
陽だまりに糸をめぐらす冬の蜘蛛 藤井
春待つや投票券の先駆けて せいじ
冬落暉いまし車窓を貫けり 康子
犬と人のセット足跡雪堤 こすもす
寒灯を恃みに暗き小路ゆく むべ
水洟や杖に頼りて午餐会 ふさこ
登校児赤いほっぺのマスク越し きよえ
ホームへと射す日暖か早帰り 康子
雪靴の揺れて電車の三姉妹 よう子
糯米を洗ひ赤飯手土産に みきえ
佇めば無音の町や夜の雪 えいじ
寒明や水面に雲の途切れをり 博充
寒風に拳をあげる議員かな むべ
ひだまりに背を丸くして選句かな ほたる
冬うらら葉裏に眠る影ひとつ 勉聖



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