投句控 :500句/1頁

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今日からは一人暮らしや葱きざむ よし子
元日や疫の無き世を願ふなり わかば
温むる思ひ様々初湯殿 わかば
果樹園の木々を撫でつつ寒肥を かかし
七草の七種を食す安堵かな 小袖
玄関の別れに仰ぐ寒の月 小袖

2022年1月8日

買初の福銭付きの財布かな なつき
餅食べて戦後を語る老夫婦 宏虎
御神酒かけ菊炭窯の焚初め 凡士
片肌を脱いで弓射る初稽古 凡士
歳末やパズルの様な駐車場 よう子
藪巻を済みて這松横臥龍 愛正
二人卓お疲れさまと晦日蕎麦 かかし
葉牡丹の干支の時計や休耕田 かかし
竜の玉地球は青いと宇宙より はく子
初鏡くるりと伸ぶる子のまつげ なつき
菰巻かれ老松凛と参拝道 愛正
娘と孫の和服に祝気覚えけり こすもす
行きつけの古本屋あり年惜しむ むべ
団欒の蜜柑の皮のエコ堆肥 かかし
河豚を酌む酒も忙し鍋奉行 宏虎
真珠湾冬日そぞろに慰霊塔 宏虎
色の無き夢より醒めて雪明り うつぎ
雪しまく棚田の上に棚田あり うつぎ
ダイエットのサラダ俎始かな なつき
数え日や買い出しメモを忘れけり よう子
竜の玉花は真白よ小さくて はく子
木星をめざす寒暮の家路かな むべ
髪切つたうなじ撫で行く雪女郎 うつぎ
紅白を見つつ数独大晦日 こすもす
ゴールして倒る走者の毛布かな 凡士
元旦や傘寿の扉開きけり 凡士
金屏の虎に影なす月明り 素秀
竜の玉海の真青に勝るとも はく子
玄関の香りも白し水仙花 愛正
歳毎に光陰早し年の暮 宏虎
大掃除三和土のビー玉傷だらけ よう子
ねんねこの母のうなじの涎かな よう子
毛糸玉捨てられぬままニ十年 うつぎ
賀状来る百寿の義母に美容室 凡士
信楽の狸も首に門飾 素秀
手袋し家路を急ぐ余寒かな 宏虎
指示棒の気象予報士御慶より うつぎ
藪巻に横臥の龍か古寺の松 愛正
注連飾雀の一家小躍りす かかし
除夜の鐘今年は撞けると寺だより はく子
乗初や夫が洗車を済ませたり なつき
葉牡丹を紅白揃え床の間に こすもす
シクラメン前ボケにして彼の人を よう子
髭もじゃにかくれんぼうの竜の玉 はく子
菰巻きの男結びや紙垂のごと 愛正
寄す波を磐に堪える夕千鳥 素秀
黒鳥もかふと鳴きたる赤き嘴 素秀
捨てられぬ手紙の束や年の暮 むべ
花鋏研ぐところから年用意 むべ
初鶏を聞きて二度寝の枕かな 素秀
入院に備へパジャマを買ひはじめ なつき
ひねくれて裏番組と晦日蕎麦 むべ
投句日の花丸印暦果つ かかし
新聞の重さ二日は休刊日 こすもす

2022年1月1日

風呂洗ふフェイスパックの大晦日 よう子
ぼろ市の売る風呂敷を風除けに うつぎ
果大師とんと見かけぬ香具師思ふ なつき
土に鋤く農家総出の落葉掻 かかし
財布抱き買ふ気の客や果大師 なつき
流木を井桁に組んで磯焚火 凡士
見え隠れ川辺に光る浮寝鳥 愛正
パソコンに風呂敷かける煤払い よう子
ぼろ市の刀商ふお姉さん うつぎ
年輪と思ふこの皺去年今年 凡士
冬麗や楠に背伸びす鬼瓦 うつぎ
農の手のどれも無骨や衣被 うつぎ
つがい鴨見え隠れする葦の中 愛正
極楽門の内外賑はふ年の市 はく子
冬月の煌々照らし無音かな 素秀
柏手を打ちていただく飾り松 素秀
着ぶくれて水の地球に浮くやうな 凡士
静かなる老い三人の聖夜かな わかば
緋毛氈敷きしベンチや果大師 なつき
爺さんを急かす婆さん年の市 かかし
歳晩や輪廻信じる人のいて 素秀
冬紅葉残して渓の岩襖 素秀
どう見てもガラクタばかり年の市 はく子
人気なき校舎も木々も時雨けり むべ
シクラメン抱へ気になる別の色 よう子
凛然と五重の塔や古都の冬 小袖
革ジャンの混じる蕎麦屋や霙降る よう子
チェーンソー響く山小屋年用意 かかし
赤い実の目立つ庭先まず南天 こすもす
終ひ湯の柚子の重さや冬至風呂 むべ
冬霞宙に浮いたる八ヶ岳 愛正
ご近所のサイレン忙し師走の夜 わかば
終弘法のぞき込むかに鬼瓦 小袖
鰐口の音のやさしき朝しぐれ 素秀
冬日燦七堂伽藍整然と はく子
一盌の茶席の招き日短か わかば
冬霞突き抜く煙突白煙 愛正
鯛焼を差し入れてゐる楽屋口 凡士



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