みのる選：2024年3月度

2024年03月16日

※ 入選句なし
1 川沿いの花の蕾が桃色に	（報告）
2 向こう岸長く並んだ菜の花よ	（報告）
3 我先に蓬摘む子の小さな手	（季語動く）
4 菖蒲湯や命を繋ぐ父と子と	（？？）
5 朝早く鳥も仰天雹降る	（無理）
6 トレモロは沼のさざ波春の旅	（？？）
7 日没に庭飛び回るユリスカが	（？？）
8 ツンツンと雪突き抜けるカタクリ芽	（報告）
9 カタクリの花転居の庭になじみけり	（季語動く）

2024年03月15日

※ 入選句なし
1 居間近く四十雀来てツピツピツ	（報告）
2 アスファルト隙間小さく菜の花よ	（報告）
3 みのるよりこうべをあげよとてんさくを	（俳句に非ず）
4 実るほど頭をあげる山田かな	（俳句に非ず）
5 雹落ち鳥逃げ惑う春の朝	（季重なり/雹、春）
6 鳥飛びて黄水仙揺れ香よき	（報告）
7 春の土手小川の音の静けさよ	（報告）
8 春日和白きうなじの女学生	（季語動く）
9 湿原の水辺華やか水芭蕉	（説明）
10 寒明けの青空澄みし鳥の声	（季語動く）
11 六年に点睛の春医学生	（？？）
12 ふるさとの四方の山や春霞	（報告）
13 川縁の白き大地や名木の芽	（？？）
14 口開けた蛤のみがバタ臭	（？？）
15 芝焼きの煙巻かれる車椅子	（報告）
16 つばき柄の卒業袴親子連	（報告）

2024年03月14日

※ 入選句なし
1 顔温し道辺の草の青みたる	（報告）
2 春場所や宇良の逆転声が出る	（報告）
3 自治会の花見模擬店焼きそばよ	（報告）
4 鶯の声が短くホーホケッ	（報告）
5 オペ最中声にそばだて弥生尽	（？？）
6 ホーム突くクロスプレーや春の風	（季語動く）
7 水温む畔の水路の塩ビ管	（報告）
8 猫たちや庭で織りなす恋の舞	（報告）
9 電線に雀一列春の昼	（季語動く）
10 春泥に新品靴が泥色に	（広告）

2024年03月13日

13 下萌の畑に弾むは雀どち	風民
※ 以下没
1 黄砂の日温室内でシャツ乾く	（季重なり/黄砂、温室）
2 春彼岸墓の掃除は四年ぶり	（報告）
3 雀舞ひ道辺の草の青みたる	（報告）
4 啓蟄や蠢く字画二十一	（理屈）
5 麻酔醒め彼方の鳶囀りて	（？？）
6 春日影十字架の影に佇めり	（報告）
7 石塀に十字架の影や夜半の月	（報告）
8 紅梅の香り確かな元気の元	（？？）
9 春雨や庭にやさしく降りそそぎ	（報告）
10 春の日や背中も温し息はづむ	（報告）
11 春の夢じゃらん見つつ旅心	（報告）
12 春の日や畑へ急げる堰の水	（？？）
14 まだ早いひんやりの日の春の服	（報告）
15 ただひと株咲きほこる花野大根	（報告）
16 バリバリと響く靴音冴返る	（？？）

2024年03月12日

※ 入選句なし
1 花見いつ土手では蕾固いまま	（理屈）
2 大鷭がしきりに潜る春の川	（報告）
3 梅花やあぎとふ鯉の見上ぐごと	（？？）
4 芹飯や写真の笑ふ母の顔	（？？）
5 春雨に楽々と集いて趣味の会	（季語動く）
6 一礼すイガグリ坊主の卒業子	（報告）
7 古里の蓮華草咲く痩田かな	（報告）
8 小さき子アメフッテルネ響く春	（？？）
9 門車の人陰なきて夜半の春	（？？）
10 雪解けや轟音奏で車懸け	（？？）
11 ホールドを組む掌のぬくきかな	（？？）
12 冴え返るビニール傘を叩く雨	（季語動く）
13 挿木見て古代ギリシャの歴史知る	（？？）
14 野の光街に連れ来て春コート	（？？）

2024年03月11日

7 千本の梅の偕楽園めぐる	勉聖
13 春風やライダー集ふ丘の上	風民
※ 以下没
x1 春暁よ車窓より見ゆる花の名残	（季重なり/春暁、花）
2 大人びた孫に入学お祝いを	（比喩無理）
3 伸び放題電線近く梅が咲く	（報告）
4 月の下白鳥引く声残し	（季重なり/月、白鳥）
5 白鳥の姿無き声月の下	（季重なり/月、白鳥）
6 春の草魚きらめく小川かな	（季語動く）
8 残雪を被りて走る兎かな	（報告）
9 ホワイトデーアイスクリームは桜味	（無理）
10 また会う日大きく輝き帰る春	（？？）
11 河津桜園児の笑顔撮りにけり	（報告）
12 ゆらゆらとイソギンチャクが獲物待つ	（報告）
14 山四方百に百の名春きざす	（？？）
15 磯だまり絡む仕掛けの若布かな	（報告）

2024年03月10日

※ 入選句なし
1 里山に春を告げたるマンサク花	（季語の説明）
2 落とし種柵の外にも菜の花が	（報告）
3 人知れず蕗の薹伸び季移ろふ	（理屈）
4 久々の住職老いを見た彼岸	（報告）
5 芹の根や嚙むほど浮かぶ母の顔	（？？）
6 ぬばたまの末黒野浄む蕗の薹	（季重なり/末黒野、蕗の薹）
7 睦月とふ優しき一日なゐ来たる	（？？）
8 寒き春背中に日浴び歩きけり	（説明）
9 軒氷柱解けて雫の水清し	（類想多し）
10 昼過ぎて氷柱の折れる音高し	（無理）
11 賃上げの追い風を受け春闘へ	（理屈）
12 メーデーや一人ジャンケンする子供	（季語動く）
13 梨の花摘んでも摘んでも満たされず	（心象）
14 春塵や帽子目深にバスガイド	（季語動く）

2024年03月09日

※ 入選句なし
1 梅の香やつられついつい遠くまで	（報告）
2 土の上だけに積もった淡雪よ	（理屈）
3 草餅かクッキー贈るホワイトデー	（報告）
4 草原に晴天を指す土筆かな	（無理）
5 日の当たる河津桜や鳥の声	（報告）
6 春曙や遠く山見ゆ手術朝	（報告）
7 手術終え遥かに鳶風光る	（？？）
8 余震あり来る三月十一日	（？？）
9 古里の母の香りの蓬餅	（報告）
10 蓑虫や泣くも笑うも風まかせ	（理屈）
11 十六夜や平気な顔で帰る君	（季語動く）
12 シャボン玉割れて小指を煌めかす	（？？）
13 山茶花のずっしり揺れて小鳥かな	（報告）
14 毛氈にきな粉案じて鶯餅	（？？）

2024年03月08日

7 また来年ねと声かけて雛納む	博充
9 卒業の証書手に手にみな笑顔	汗馬
11 蓬摘み土手一面に匂ひ立つ	勉聖
※ 以下没
x1 カラオケと共鳴したる春の雷	（無理）
2 春キャベツかさを減らしてレンジ出る	（理屈）
3 春きざす韮が芽を出す庭の隅	（報告）
4 花見あらむ綿あめ作り練習す	（？？）
5 春の風穏やかなりて谷間吹き	（季語動く）
6 春の星天を舞いて遥かなり	（季語動く）
8 梅の花あぎとふ鯉の覗きたる	（？？）
10 雪解けや雫塀から一直線	（報告）
12 春疾風缶蹴りながら下校の子	（季語動く）
13 長閑しやこちらを向きて丸ポスト	（無理）
14 雪解のこれからといふ銀世界	（無理）

2024年03月07日

10 蹲を縁どるやうに雪残る	風民
※ 以下没
1 ぴゃっぴゃっと鳥の声する春暁よ	（報告）
2 花見会日取りに迷う自治会長	（報告）
3 朝散歩顔を横切る風の冴ゆ	（練直し句不可）
4 日に映ゆる河津桜や鳥の舞ふ	（報告）
5 いずれ死を近しきものに春霞	（？？）
6 日本へと南方来たる燕たち	（説明）
7 広場ある丘まで散歩春の風	（報告）
8 宇宙の命なりけり春の土	（？？）
9 満天星の１００万の芽いでにけり	（無理）
11 金継ぎの白き花入れ黄水仙	（報告）
12 春月や寄り道せまほし斯かる夜	（？？）

2024年03月06日

※ 入選句なし
1 花粉症玄関で脱ぐシャツ帽子	（報告）
2 新築の隣家苗木の梅二株	（季語動く）
3 春寒や顔を横切る風の冴ゆ	（季重なり/春寒、冴ゆ）
4 田舎道旅の始まり朝桜	（季語動く）
5 春雷の怪しく光る山野かな	（季語動く）
6 春めくや道端の苗青みたる	（練直し句不可）
7 春雷の轟き響く山野かな	（季語動く）
8 モクレンの蕾みが割れて朝日差す	（報告）
9 モクレンの毛皮をまとい膨らみつ	（説明）
10 クネクネと蛇が穴から目覚め出る	（説明）
11 南天の実に纏わるる春雨滴	（季語動く）
12 落武者の如き散りたる枝垂梅	（無理）
13 進級の御守もってする我慢	（？？）
14 蒲公英の路肩の逢瀬終わりけり	（？？）
15 留守の庭馬酔木の花の匂いけり	（季語動く）
16 うつむいて雨に打たれし花馬酔木	（説明）
17 春雪にことごとく伏す寒芍薬	（季重なり/春雪、寒芍薬）

2024年03月05日

1 卒業子らし駅前に袴ギャル	丹三
6 土割つて切つ先たてしもの芽かな	風民
19 羊歯芽吹きテラリウムにも春兆す	あらい
※ 以下没
2 蒲公英の綿毛吹かずに手でとばす	（報告）
3 梅の花あぎとひし鯉覗きたる	（？？）
4 昨日よりまた膨れたる木の芽かな	（報告）
5 流し雛紙人形を川流す	（説明）
7 いつよりの苦みしみじみ蕗の薹	（報告）
8 兼題の俳句を詠むや春の月	（季語動く）
9 歳重ね散歩臆すや春霞	（季語動く）
10 朝散歩道端の苗青みたる	（？？）
11 花冷えに先輩とする握手かな	（？？）
12 啓虫や土の闇抜け光受つ	（？？）
13 黄緑の迷い鳥来て春だより	（？？）
14 校舎から春の小川のオルゴール	（無季/オルゴールは季語にならず）
15 水温む鯉は浅瀬でのんびりと	（報告）
16 春の夜や部活終わりの溶けた飴	（季語動く）
17 君恋しうつつ心に櫻雨	（？？）
18 行く末を吉野の里の花に問ふ	（？？）
20 吾を誘う梅の香吾子は無関心	（報告）
21 丈低き紅白の梅二階窓	（？？）
22 白鳥の大きく広げ羽ばたきぬ	（説明）
23 冴え返る水道凍結注意報	（報告）

2024年03月04日

※ 入選句なし
1 車窓より蒲公英綿毛風に乗る	（？？）
2 孫のため直ちにしまう雛人形	（？？）
3 春めくや使わず済んだタイヤチェーン	（説明）
4 夜半なり雛人形の灯り消す	（報告）
5 手袋やペン滑らかに氏名書く	（季語動く）
6 春めきて路を蹴る音響きけり	（？？）
7 空近く漂う雲を手掴みに	（無理）
8 一人居の術後の室にある余寒	（無理）
9 風まぶし術後の一歩躊躇せず	（？？）
10 雛納めまた来年と話かけ	（報告）
11 卒業歌ボタン一つの淡い恋	（月並）
12 襖絵に薄日こぼれる弥生かな	（季語動く）
13 点滴の済んで一息風光る	（無理）
14 荒東風や墓所へと続く急階段	（季語動く）
15 笑み選ぶアカシアの花カーディガン	（？？）
16 石垣の雛壇めける春苺	（無理）
17 駆けつけて生まれ来し姫雛祭り	（？？）
18 午後の風河津桜もゆらゆらと	（報告）
19 「春にまた」別るる友にささやけり	（？？）
20 春日受けパラボラめくや露地福寿	（無理）
21 広縁の投げ出す足に春の風	（季語動く）
22 果てしなく大根の花滿ちあふる	（？？）
23 菜の花に卵落とした朝餉汁	（報告）

2024年03月03日

※ 入選句なし
1 心行く鮨屋で春を喰らふ夜	（？？）
2 娘来る埃をとって雛祭り	（？？）
3 麗かやイータックスで税申告	（報告）
4 雛あられ甘酒よりもコーヒーを	（？？）
5 朝焼けのつゆ晴れ浮かぶ桃光り	（？？）
6 日の中の生けし桃枝の花開く	（報告）
7 庭の鳥鳴き声響く雛祭り	（季語動く）
8 ジョギング路顔を横切る風寒し	（報告）
9 太々しこの世を嘲る寒鴉	（主観）
10 鳥居から獲物狙うや寒鴉	（報告）
11 蛤の香る昼中住宅路	（季語動く）
12 河原での響きと似たる雛あられ	（？？）
13 健忘やべツドで戯む風光る	（？？）
14 麻酔溶け窓より風の光りくる	（無理）
15 雪解けの軒先伝ふ雫かな	（報告）
16 啓蟄のそよ風に揺れ虫も飛ぶ	（？？）
17 鼻声でマスク外して春浅し	（季重なり/マスク、春）
18 古民家の土間に微笑む稚児雛	（？？）
19 夕東風のブイに見紛ふ鷗たち	（？？）
20 春の芝踏み込み投げる野球帽	（季語動く）
21 葉っぱなきすくっと伸びた黄水仙	（？？）

2024年03月02日

4 散歩路沿ひし小川は春奏づ	善友
6 かまくらに肩を寄せあひ子ら笑顔	暁雫
10 振り向けばいま下りてきし山笑ふ	希星楽
14 芽ぐむかと春光の庭ひと回り	妙重
16 山焼きの残り火闇にほのかかな	れいこ
※ 以下没
1 おおいぬのふぐり蒲公英並び咲く	（季重なり/いぬふぐり、蒲公英）
2 梅の花伸び伸びと咲く空き屋敷	（季語動く）
3 咲き誇る河津桜や鳥遊ぶ	（報告）
5 食卓は色とりどりの春野菜	（季語動く）
7 湯気のまど鳥影残し風光る	（？？）
8 杜若写真の中で鮮やかに	（無季/写真は季語にあらず）
9 女川面風光り薄暮かな	（？？）
11 紅梅や卒業式も終わりけり	（季重なり/梅、卒業）
12 庭奥に一樹赤き白梅かな	（？？）
13 早咲きの三寒四温の風に揺れ	（？？）
15 海に出る複数の海女船に乗る	（報告）
17 音立てて草芽ひしめく雨あがり	（無理）
18 摘めばまたその隣なる蕗の薹	（報告）

2024年03月01日

※ 入選句なし
1 春の暮富士山の日に西を見る	（？？）
2 雛あられ孫から貰う絵手紙も	（報告）
3 子の口がぽかんと丸い花火かな	（？？）
4 春の色小鳥さえずり梅元気	（季重なり/春、囀、梅）
5 しつとりと匂ふ梅花や雨上がり	（報告）
6 しゃぼん玉ふわり虹色表裏	（説明）
7 すずめ色葉を落ちて生く竹の春	（？？）
8 梅が蕾の枝枝に鳥の舞ふ	（報告）
9 春の池競演したる鴨と鯉	（無理）
10 満天星の花芽に雨滴ひかる春	（報告）
11 桜貝三つ拾いし母に見せ	（報告）
12 デージーと名前がついた子犬来る	（報告）
13 花見月落ち葉の下に新しき芽	（？？）
14 採血の探る針先春曇り	（季語動く）
15 湿る海苔輝く場所はベンチかな	（？？）
16 蚤の市湯呑みの向こうは下紅葉	（季重なり/蚤の市、紅葉）
17 孵化させる親鳥共に巣に籠る	（報告）
18 点滴は命の一滴春の雨	（季語動く）
19 雨けぶる小川に小さき春の音	（？？）
20 日経平均一気に高値春一番	（無理）
21 電線の撓みし朝や春の雪	（報告）
22 落ち積もるもののうへなる落椿	（？？）
23 陰翳の中に落ちをり紅椿	（？？）

2024年02月29日

13 堰落ちてより春水の楽高し	風民
※ 以下没
1 蒲公英が小さく咲いた道路際	（報告）
2 春暁や部活の生徒厚着なり	（報告）
3 春ならい避難ビニール波打ちて	（？？）
4 河川敷犬の鼻先風光る	（無理）
5 薔薇の芽や夢へと繋げ今朝の空	（？？）
6 ちぎられたレタスにかけるマヨネーズ	（報告）
7 春寒や顔を横切る風つよし	（報告）
8 梅が香や歩きながらの鼻動く	（？？）
9 草や木も暦の上でも春立ちぬ	（理屈）
10 一炷の線香あげる春彼岸	（報告）
11 花弁飛びなを匂い来る梅の蕊	（報告）
12 春靄の向こうに啼く鳥姿なし	（？？）
14 畑の端に一番乗りのクロッカス	（報告）
15 燕の巣見つけられたら月暮らし	（？？）
16 枕抱き夢を結びて朝寝かな	（報告）
17 つくしんぼ顔を寄せ合ひ何語る	（主観）
18 鰊蕎麦御殿並んだ北の海	（？？）
19 春寒のコロッケ箸で午睡する	（？？）
20 芝一面餌人を待つ春鴎	（季語動く）
21 指先の残り香濃きや蓬の芽	（報告）
22 白梅やティッシュ配りも早一年	（季語動く）