みのる選:2023年10月度

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    2023年10月30日

    入選句なし
    1 稲妻の遠き闇夜を横走る(報告)
    2 秋晴れや家並の隙間富士の山(報告)
    3 いつの間に柿を収穫この空き家(報告)
    4 夕鐘の止みて白風のこりけり(季語動く)
    5 自動ドア色なき風の出入りする(季語動く)
    6 星の飛ぶカミオカンデの山を行く(??)
    7 末枯れの沙羅のこずえに雀二羽(報告)
    8 鐘一打ピリピリしまる夏木立(??)
    9 放尿をしつつ見上げるスポーツ日(??)
    10 文化の日明治天皇産湯の日(??)
    11 秋簾や緑さやけき池の庭(季語動く)
    12 名にし負う女官の墓や秋の草(季語動く)
    13 自主練のスタジオの窓十三夜(季語動く)
    14 稲妻は借景となりし十三夜(季重なり/稲妻、十三夜)
    15 足元に空の色あり花サフラン(説明)

    2023年10月29日

    12 一条の日に照り映える山紅葉語后池
    ※ 以下没
    1 照紅葉ひとりの空を埋めにけり(理屈)
    2 柿採りは高枝ばさみシート敷き(説明)
    3 開けた窓小鳥の声が今聞こえ(報告)
    4 煉瓦敷くプロムナードの美術展(無季)
    5 藤の実の中庭に出る非常口(??)
    6 燭灯す大正カフェの秋深し(季語動く)
    7 秋気満つ大杉参道大聖寺(報告)
    8 月見餅出町ふたばの人の列(報告)
    9 満ち満ちて月柔らかに十三夜(報告)
    10 半数は曲がったままの秋の茄子(説明)
    11 新しい職場に慣れず四苦八苦(無季)
    13 目凝らせば松のそこここ新松子(報告)
    14 廃屋のひとかたまりの紫苑かな(季語動く)

    2023年10月28日

    9 秋澄めり山頂カフェから望む街水琴窟
    ※ 以下没
    1 短夜へ祭り太鼓を打ち鳴らす(季重なり/短夜、祭)
    2 不揃いの藷の相和す籠のなか(比喩無理)
    3 午後の陽が背中温めまだ長月(??)
    4 街路樹に我が町初の紅葉よ(報告)
    5 冬隣はさの木が立ち並ぶ道(??)
    6 逆光の銀杏黄葉の影まだら(報告)
    7 黄昏の山芒野や豊鬚髯(??)
    8 まさお空屋敷賑わす泡立草(報告)
    10 放蕩の父に似ている枯れ野菊(主観)
    11 島原の遊女の社木犀花(季語動く)
    12 ほの明き庭静まりて十三夜(報告)

    2023年10月27日

    入選句なし
    1 もじもじと鞄の隅に赤い羽根(??)
    2 木犀が散って車の屋根掃除(報告)
    3 草刈らぬお宅に伸びた薄の穂(??)
    4 国道の最高地点きょうも霧(報告)
    5 道なかばダム湖に映る初紅葉(報告)
    6 向日葵に紛れ黄色のジャケットか(??)
    7 サフランを植えたる父も母もなし(報告)
    8 庭紅葉端色づけば喪の匂い(??)
    9 団栗や歩む歩幅に散りばめて(??)
    10 一人ゐのゆがむ川面にかけし月(??)
    11 濃紺菊夕暮れ遠き色に咲き(??)
    12 一輪の白きピースや秋の昼(??)
    13 遠くより下校児の声ねこじゃらし(季語動く)
    14 韓ドラの三度目も泣ける夜長かな(報告)
    15 カザルスをブルートゥースで聴く夜長(??)
    16 蒼空やいつでも秋晴飛機の上(??)

    2023年10月26日

    1 桴高くさしあげ祭太鼓打つえいじ
    ※ 以下没
    2 夕明り稲田を分ける街路灯(報告)
    3 竹竿を青空に向け柿をもぐ(報告)
    4 新しい職場に慣れず四苦八苦(無季)
    5 傷心の身を癒すかな郷の風(無季)
    6 白線を蹴立てて走りし運動会(報告)
    7 木犀の匂う小径や深呼吸(類句多し)
    8 爽やかにスカイツリーの立ち姿(無理)
    9 真っ直ぐに秋の空指す月桂樹(季語動く)
    10 騒がしく空き家の柿を烏食う(報告)
    11 零磁場の温もり肩に雁渡る(季語動く)
    12 引越しのトラック発ちて雁渡る(季語動く)

    2023年10月25日

    入選句なし
    1 さにつらう紅葉色めく鏡池(ことばに凭れすぎ)
    2 日記買う新しき日々すぐそこに(理屈)
    3 咲くを待つ日々のときめきつぼみかな(無季/何の蕾?)
    4 秋寒や旅の支度のあれこれと(季語動く)
    5 縮こまり床で読書の夜寒かな(報告)
    6 敬老の日子が覚えてた父母の家(??)
    7 伸びた枝切り時は秋月桂樹(説明)
    8 フォグランプを点けて濃霧のつづら折り(報告)
    9 婚家から玄米でくる今年米(報告)
    10 家に待つ人を忘れて大花野(??)
    11 身に入むや一人暮らしの母振る手(報告)
    12 身に入むやアルバム褪せし故郷の家(??)
    13 貴船菊暮れて雪洞掲ぐごと(比喩無理)

    2023年10月24日

    1 静謐な黒部湖抱へ山粧ふえいじ
    6 信濃美し夕日に金のむら薄風民
    9 新米のおにぎりですとお裾分け小牧
    ※ 以下没
    2 にらの種飛んだと思う風の日よ(季語動く)
    3 虫卵静かに庭の隅に居り(??)
    4 再開の散歩の道に草の種(??)
    5 パンくずを置く濡れ縁に小鳥二羽(報告)
    7 豊の秋村の家みな富士に向く(季語動く)
    8 いみじくも復路みじかしもみじ径(主観)
    10 新緑のゴールネットを揺らしきり(季語動く)
    11 柿たわわしなる曲線定規かな(??)
    12 カラオケへ楽器担いで秋の宵(季語動く)
    13 カラオケの芸大生の夜長かな(季語動く)
    14 木枯らしや母の靴音待つ夜半(??)
    15 重い靴転勤辞令冬の夜(季語動く)
    16 正倉院曝涼奈良の朝静か(報告)
    17 曝涼や鹿の斑点めく木洩れ陽(季語動く)
    18 干布団パラパラ落ちる屁こき虫(季重なり/布団干、屁こき虫)
    19 仰向けに手足ゆすぶる屁こき虫(説明)

    2023年10月23日

    ※ 入選句なし(わかる俳句を詠みましょう!
    1 飛機挽ける一に乗りたる昼の月(??)
    2 柿熟す隣の空き家からの枝(報告)
    3 半分は地面で黄色金木犀(説明)
    4 軒先にたわわに垂れる熟し柿(報告)
    5 てなし豆今朝採れたてが昼の菜(報告)
    6 椿の実を砕き雀に石の上(??)
    7 脚萎えを励ましくるる蝶の舞い(主観)
    8 新しき楽譜広げて春の風(報告)
    9 台本の無き人生や露の道(理屈)
    10 四つ辻に黄色のライン金木犀(??)
    11 金木犀一呼吸してチャイム押す(季語動く)
    12 赤い羽根さけて通れり茶店前(報告)
    13 戦ぐ葦光る細波秋の川(??)
    14 ブロワーの孕みた袋枯れ落ち葉(??)
    15 蟷螂の十二頭身髭ニ本(??)

    2023年10月22日

    入選句なし
    1 蟷螂や父は半身の後退り(??)
    2 新品のまわしが擦れる秋相撲(季語動く/夏相撲でも同じ)
    3 秋バザー優待券を貰う歳(季語動く/夏バザーでも同じ)
    4 前栽に秋の菊菜の新芽摘む(報告)
    5 鋸を手に見上げる紅葉ハナミズキ(報告)
    6 柿日和飛行機雲の近く見ゆ(季語動く)
    7 まる見えのスカイツリーや秋の空(季語動く)
    8 上弦や薄青空に真半分(??)
    9 風止みて上から目線泡立ち草(??)
    10 黄落や石段登る古き街(報告)
    11 堤防の白線たたく秋驟雨(??)
    12 満員の江ノ電揺する秋驟雨(季語動く)
    13 好きな道好きに歩いて秋の風(主観)
    14 神苑や森に包まれ秋の空(季語動く)
    15 しぐるるや十九人のひさし顔(??)
    16 小朝顔ぱらぱら蒼き荒れし庭(??)

    2023年10月21日

    6 姫御列絵巻さながら秋祭水琴窟
    ※ 以下没
    1 秋の野やまむきそむきのリフティング(昨日投句済)
    2 草の上大かまきりがひとり居る(報告)
    3 藷掘りの幼き記憶今日も掘る(報告)
    4 ゆったりとうねる峠の草紅葉(季語動く)
    5 新藁の屋外アート潟の端(報告)
    7 百合香るはげしい波が押し寄せる(??)
    8 憂いあり散歩帰りの蝶の昼(??)
    9 空高くさかな泳ぐや鱗雲(理屈)
    10 お昼寝や木犀香る保育園(季重なり/昼寝、木犀)
    11 秋寒や暮色に消える長き影(??)
    12 電線に候鳥しばし旧街道(報告)

    2023年10月20日

    入選句なし
    1 秋そぞろ栞くわえた本が呼ぶ(??)
    2 秋の野にまむきそむきのリフティング(季語動く)
    3 菜畦の青い匂ひや秋の蝶(??)
    4 大空に舞う葉の如き秋の蝶(季語動く)
    5 朝顔の芯の白さを見て帰る(報告)
    6 四方から金木犀が薫る辻(報告)
    7 甘藷掘る小さなものも捨てがたく(理屈)
    8 声はずむ工期の迫る秋の晴(季語動く)
    9 櫓田の株先につく実らぬ穂(報告)
    10 秋の日や緑に染まる九条池(季語動く)
    11 咲き疲れコスモス枯れし吾に似し(主観)
    12 抜け路地の木犀の香を犬と往く(報告)
    13 秋風や落葉の踊る散歩道(季重なり/秋風、落葉)
    14 寄合を歩いて帰る秋夜かな(季語動く)
    15 掛け布団ぬくもり仄か秋深し(報告)
    16 柳葉向日葵パットあかるく登坂(??)
    17 お礼肥施すあとの秋時雨(季語動く)

    2023年10月19日

    13 信州の友来土産に新走り  睦花
    ※ 以下没
    1 金風を紙飛行機の急落下  (季語動く)
    2 秋蝶の高風に舞ふ葉の如き  (季語動く)
    3 秋蝶の柩となりし水溜り  (無理)
    4 三角巾がバザーキビキビ文化祭  (報告)
    5 十株の稲を刈り取りひと束に  (報告)
    6 行く秋や石庭独りただ涙  (??)
    7 いつのまに庭いっぱいの甘藷蔓  (報告)
    8 思い出の母と飛ばした鳳仙花  (季語動く)
    9 秋気澄み手の届くやう麓街  (??)
    10 酒匂ふ新酒の匂ひ風匂ふ  (??)
    11 徹夜して目覚めてみれば秋の空  (季語動く)
    12 目を凝らし芋虫見たり身震いす  (報告)
    14 新しき猪口になみなみ新走り  (報告)
    15 近づけばまた別の方ちちろ鳴く  (報告)
    16 ふんわりと月晩年の夜に咲けり  (??)
    17 早や一年今やふるさと赤蜻蛉  (季語動く)
    18 穭田をまっすぐ走る送電線  (報告)
    19 栗拾い敷き詰められし皮と毬  (報告)

    2023年10月18日

    入選句なし
    1 金秋の空をのたりと観覧車(??)
    2 金木犀居間に向かって薫る日よ(報告)
    3 秋高し下校時間を見守る日(??)
    4 入りし日を仄かに返す三日の月(理屈)
    5 三日月やビルの谷間に笑みの如(無理)
    6 見送りて闇に香の満つ金木犀(報告)
    7 ひとひらを開きてひとひ冬薔薇(報告)
    8 水澄て四万十川に小魚群(報告)
    9 禅林や人影消えし秋の暮れ(季語動く)
    10 白鷺の一羽遊べり秋の水(季語動く)
    11 朝ぼらけ秋明菊の白一輪(報告)
    12 冬隣北越雪譜の資料館(??)

    2023年10月17日

    入選句なし
    1 鍵穴から見えるすっかり秋の味(??)
    2 山登りしようと誘う藤袴(季重なり/登山、藤袴)
    3 濃紺の空に雲浮く秋の夜(報告)
    4 おでん屋に来たり一杯古き友(報告)
    5 秋晴や神馬像蹄蹴り上ぐる(季語動く)
    6 道に伸びた金木犀を嗅いでみる(報告)
    7 寄り道は金木犀の多い道(季語動く)
    8 一本が窓から覗く秋桜(報告)
    9 末枯の藪蘭の叢そことここ(説明)
    10 禅林に我独り居り秋時雨(季語動く)
    11 花街の紅柄格子秋灯し(季語動く)
    12 八冠のさらなる極み天高し(理屈)
    13 長き夜俳句始める天赦日(季語動く)

    2023年10月16日

    入選句なし
    1 秋深しフォーク行き交うフォンデュ鍋(季語動く)
    2 ゐのこずちひっつき虫も犬の背な(報告)
    3 墓参り帰りは母と磯部餅(報告)
    4 枝切る秋薫る枝葉は捨てす置く(??)
    5 待避所でお先にどうぞ紅葉狩る(??)
    6 藁塚の日なたにまわり凭れいる(??)
    7 向日葵の種降れ焦土となりし地に(主観)
    8 形良きどんぐり落つるままにあり(??)
    9 八巻は心意気よと秋祭り(季語動く)
    10 阿波踊り五臓涙す大太鼓(??)
    11 八千草や小蝶の群れの舞い来る(報告)

    2023年10月15日

    入選句なし
    1 ジョギングにさやかなる風木犀香(季語動く)
    2 木犀の香り今日窓開け放つ(報告)
    3 秋冷よ物干す時間長くなり(理屈)
    4 コンバインの軌跡の残る大刈田(報告)
    5 早退の車輌にひとりそぞろ寒(??)
    6 金木犀散りて一花の可憐なる(主観)
    7 秋燈にそぼ降る雨や光りをり(報告)
    8 山頂の庵枯れ葉の降りしきり(報告)
    9 柳散る島原大門灯をともし(報告)

    2023年10月14日

    入選句なし
    1 秋晴や指差す妻の車押す(報告)
    2 朝涼し名もなき人の靴の音(??)
    3 敬老の日貰うお菓子は紅白よ(報告)
    4 濡れ縁に薄を飾る団子添え(報告)
    5 肌寒や影がまづ入る待合所(??)
    6 出でて入るスノーシェードの谷紅葉(??)
    7 冬支度おもての花壇を植え替える(報告)
    8 落ち枝を集めキャンプや子らの秋(季重なり/キャンプ、秋)
    9 秋寒やポケットの空ナフタリン(報告)
    10 渋柿と甘柿見分く生御霊(報告)

    2023年10月13日

    入選句なし
    1 猫まろむいつもの椅子に草の花(季語動く)
    2 遊ぶ子ら半袖ばかり秋の夕(報告)
    3 やはらかに蕊を包みて貴船菊(説明)
    4 ドローンがパッチワークの刈田撮る(報告)
    5 坂バカのスポークに照る初紅葉(??)
    6 ようやくに金木犀の蕾見え(報告)
    7 庭に椅子父にバリカン秋の陽よ(季語動く)
    8 主を待つ框の犬に月あかり(??)
    9 自傷という静かなるもの夜のメロン(??)

    2023年10月12日

    1 団欒の灯の洩るや暮の秋えいじ
    5 蒼天へひびく喚声運動会しげ木
    12 防虫剤秋ジャケットのポケットにれいこ
    ※ 以下没
    2 眼帯をかければ秋を見失う(理屈)
    3 楼閣の開け放つ窓秋の苑(季語動く)
    4 生垣の葉先燃え初め秋来けり(説明)
    6 大楓さけて線路は向こう岸(??)
    7 板壁に齧られし穴菱紅葉(??)
    8 勲章の神経痛や菊の宴(??)
    9 薄明けの三日月映える姉妹星(??)
    10 ぽつり見ゆ実りの如き薄紅葉(報告)
    11 コロナ禍に消え鎮魂の大花火(??)
    13 曼珠沙華見ぬまに過ぎし河川敷(報告)

    2023年10月11日

    入選句なし
    1 落日に照り映えゆれる秋簾  (季語動く)えいじ
    2 小雨やみ黄昏に立つ秋の虹  (季語動く)語后池
    3 大門をくぐり格子戸秋ともし  (??)水琴窟
    4 露けしや久坂玄瑞ここに散る  (主観)水琴窟
    5 どうだんの根方どくだみの紅葉  (報告)しげ木
    6 公園の木立の紅葉ビルの下  (報告)しげ木
    7 吾亦紅昔の風の吹く日かな  (??)広夢
    8 羽のよな葉に露草の飛ぶ如く  (??)語后池
    9 月明かり夜道の人の独り言  (報告)修晶美
    10 曇天を舞って切り裂く秋燕  (説明)修晶美
    11 十六夜の主待ち犬の框かな  (??)長操

    2023年10月10日

    5 紅葉のコキアが綴るアプローチしげ木
    9 短冊の歌を愛でつつ萩めぐる水琴窟
    ※ 以下没
    1 日の映る黄花コスモス残り雨(報告)
    2 藤前の海面かがやく今日の月(報告)
    3 甘柿を摘みて一日を老いゆけり(主観)
    4 原点となれジュニア美術展覧会(理屈)
    6 通草つる雫を抱きて揺るるかな(報告)
    7 秋伸びす薄く濃き色槙の庭(報告)
    8 夕刻の迫る石庭秋時雨(季語動く)
    10 重き戸を引けば爽爽秋の風(報告)
    11 落ち胡桃みみず這い出る雨後の道(報告)

    2023年10月09日

    3 夕映えてグラデーションや秋の雲しげ木
    4 澄む水にさざ波立てて鯉躍如水琴窟
    ※ 以下没
    1 仰け反つて青空のなか体育の日(報告)
    2 旧道の端にたわわの柿の枝(報告)
    5 新秋や色染め始む如意ケ嶽(報告)
    6 ちちろ鳴く闇や坩堝の火を落とす(??)
    7 寄り添いの銀杏の実未だ葉に隠れ(報告)
    8 無情にも叢雲流れ月陰り(主観)
    9 雨返し帰省準備の秋燕(比喩無理)
    10 雨降りに一家飛び交う秋燕(報告)

    2023年10月08日

    1 向日葵の迷路を抜けて子ら笑顔小牧
    2 天高く立つ神木の大公孫樹えいじ
    3 薄黄葉して仁王立つ大欅語后池
    11 くつきりと紅葉を映す禅の床水琴窟
    ※ 以下没
    4 神輿担ぎ神の重さに肩が腫れ(理屈)
    5 布袋草咲いた紫朝に枯れ(報告)
    6 鉄道の通らぬ村の鵙の贄(季語動く)
    7 月の雲仄かに縁は紅綿毛(説明)
    8 あいにくの叢雲流れ月陰り(報告)
    9 ひたき来る渡りなかばの三四日(説明)
    10 砂山の浜ぐみ探すランドセル(報告)
    12 秋迫る石庭彼方比叡山(季語無理)
    13 曇天にゆるるコスモス抗はず(??)
    14 いつ開くハクモクレンの花芽かな(心象)
    15 草紅葉観察小屋の小さき窓(報告)ふくふ

    2023年10月07日

    1 秋晴のイベント広場万国旗えいじ
    ※ 以下没
    2 秋時雨全山濡らす正伝寺(季語動く)
    3 波模様秋色映す水の庭(??)
    4 石段の目の前の花金木犀(報告)
    5 放課後の防風林に茸とり(報告)
    6 柿の実や熟れる日を待つ晴天日(報告)
    7 転院はベリーショートよ小春空(??)
    8 昨日今日足音はやし初冠雪(??)

    2023年10月06日

    入選句なし
    1 夕映えに子猫じゃれつく秋簾(季語動く)
    2 誰が詠むや萩に吊る和歌風に揺れ(報告)
    3 秋の夜や島原大門ほの灯り(季語動く)
    4 朝顔の地を這う蔓に紺の花(報告)
    5 河の名の変わる棚田の刈田原(??)
    6 リズミカル髪刈る音の空高し(??)
    7 お参りを忘れし白き彼岸花(??)

    2023年10月05日

    入選句なし
    1 猫まろむ背に珊珊と今日の月(??)
    2 産土ににをゐやさしき新走り(比喩無理)
    3 秋澄めりさざ波の中光る鯉(報告)
    4 山庵や木の間に遥か京の秋(季語動く)
    5 大西風の電波灯台砂の浜(??)
    6 窓埋める屋根のあいだに鱗雲(??)
    7 一筋の明かり見えたり曇りそら(無季)
    8 ゆうぐれに誘はるるごと重ね着を(報告)
    9 色変へぬ松の四方や彩りて(彩るのは何?)
    10 鉢土に突如のきのこ妻笑う(報告)
    11 長き夜のゴルトベルクの調べかな(主観)
    12 コスモスや会いたき人がふと浮かぶ(??)
    13 七辻の標識なしや秋の風(季語動く)
    14 新涼やペダル漕ぐ頬あさひ滿(報告)

    2023年10月04日

    入選句なし
    1 掌に伏して秋の蚊動かざる(??)
    2 鰯雲の天井見上げ飛ぶ烏(??)
    3 かしづきて神に振る舞ふ新酒かな(報告)
    4 軽トラがあげる埃のなか野菊(季語動く)
    5 台風に木の葉の群れが道走る(季重なり/台風、木の葉)
    6 鶏頭や森の深さの面構(??)
    7 つくつくし時間に終れ今日も暮れ(??)
    8 大伽藍つくばいに一つ浮き紅葉(報告)
    9 秋の水青鷺降りる船の先(報告)
    10 秋雨や枯れ紫陽花の一雫(季重なり/秋雨、紫陽花)
    11 秋の灯や傘の雨粒光りをる(季語動く)
    12 霧雨に潤む街灯帰宅人(??)
    13 速攻の離せぬ視線秋五輪(??)

    2023年10月03日

    入選句なし
    1 秋風や河岸に転げる猫車  (??)
    2 長袖の散歩も増えて鰯雲  (理屈)
    3 名月や薄きベールに顔隠し  (無理)
    4 刈田原砂丘の先にのぞむ島  (??)
    5 新藁で作る屋根かべ秘密基地  (報告)
    6 王朝の女官の悲恋萩の花  (??)
    7 山の茶屋見下ろせば古都秋の色  (季語動く)
    8 軟風に酔い覚ましたり居待月  (季語動く)
    9 一粒の小さき零余子に託す味  (??)

    2023年10月02日

    9 秋空に稜線しるき大比叡水琴窟
    ※ 以下没
    1 欄干に濡羽烏の秋夕焼(季語動く)
    2 空白みコロコロ響く虫の声(報告)
    3 鴉の子親を急かせて羽をふり(説明)
    4 電柱の支線で熟れる烏瓜(報告)
    5 帚木の紅葉の枝自己相似(比喩無理)
    6 鳥の声遠く響くや秋の朝(報告)
    7 爽やかや目覚めの風と差す朝日(??)
    8 虫の庭さ行た行のカタカナ音(比喩無理)
    10 枯れ葉舞う山の庵や旅の果て(??)
    11 それぞれに愛を奏でる千の虫(理屈)
    12 カンナ燃ゆ黒人霊歌丘の上(??)
    13 夕暮れの雲怖ろしき色と形(無季)
    14 帰りにはなかりけり露草の露(報告)

    2023年10月01日

    2 CDを纏ひヒッピーめく案山子しげ木
    5 大銀杏並ぶ都路黄落期水琴窟
    ※ 以下没
    1 太刀魚のぶつた切られて卓の上(報告)
    3 秋茄子が転がる廊の新聞紙(??)
    4 大和美し鬼灯それぞれに夕日(季語動く)
    6 石庭や包む秋麗東山(??)
    7 雲かかり瞳の如し月潤む(比喩無理)
    8 望月の電球色に灯る窓(??)
    9 梨届き愛でるひととき安らぎぬ(季語動く)

    2023年09月30日

    4 天辺へ束投げて藁塚(にほ)積みにけりしげ木
    6 匂ひくる隣家の夕餉秋の暮語后池
    ※ 以下没
    1 漆黒を打ち貫く色や今日の月(比喩無理)
    2 終章のどんでん返し蚯蚓鳴く(??)
    3 骸かと螳螂の背に触れてみる(報告)
    5 十五夜の雲靡かせて昇りけり(比喩無理)
    7 夕焼の紅葉照らす東山(季重なり/夕焼、紅葉)
    8 陽を受けて静かに光る青紅葉(何紅葉でも同じ)
    9 いにしえの秋風吹けり正伝寺(??)
    10 短冊に込める祈りや萩祭(季語動く)
    11 苦瓜の苦みがいいと隣人(報告)
    12 ずっしりと白く滴る傷の梨(??)