みのる選:2023年9月度

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    2023年09月29日

    入選句なし
    1 快晴に咲きて無垢なる花芙蓉(説明)
    2 年かさね原種の色の秋桜(??)
    3 木のそばでゴマのはいった柿かじる(??)
    4 陽を受けて静かに光り青紅葉(報告)
    5 門前に一つ水浮く赤紅葉(??)
    6 丑三つの掬ふ名月手のひらに(無理)
    7 名月を自由自在につつむ曇(無理)
    8 翻る白き羽裏や小鳥二羽(説明)
    9 栗ご飯去りたる記憶よみがへる(??)
    10 秋風とそよぐ風のみ正伝寺(??)
    11 秋時雨石庭はるか比叡山(季語動く)
    12 鯉廻る底の底まで秋の池(??)
    13 水音がしじま開きし秋の夜(??)

    2023年09月28日

    入選句なし
    1 落水の田に罅深く稲の秋(季重なり/落とし水、稲の秋)
    2 山羊鳴いて野の秋風を従える(??)
    3 むらさきの花食用の菊茹でる(報告)
    4 水遣りのホース収める暮の秋(季重なり/水遣り、暮の秋)
    5 吉田山庵に落葉降りしきる(報告)
    6 秋の陽のグラスに映る山のカフェ(季語動く)
    7 銀匙のカレーのまろし白き月(??)
    8 音漏れのライブの海や月の道(??)
    9 手作りの餃子に包む秋の香を(無理)
    10 洋梨のうすき皮剥く幼き手(報告)
    11 秋暑し日はじりと射し散歩なし(理屈)
    12 小望月振り向かんとすをみな如(??)
    13 振り返るためのふる里いわし雲(??)
    14 洗い髪ゆったり包むバスタオル(報告)
    15 かき上げて纏わる一本木の葉髪(報告)

    2023年09月27日

    入選句なし
    1 秋まつり出店あるじの腕まくり(報告)
    2 コスモスを林のように接写する(報告)
    3 デラウエア残った骨の幾何模様(比喩無理)
    4 最高気温二十七度真の秋(??)
    5 卒寿して三都を偲び十三夜(??)
    6 月光の雲を透かして滲む虹(季重なり/月、虹)
    7 小さく揺れ白き径すじ韮の花(報告)
    8 パンくずをつつく雀や空青く(報告)
    9 秋夕焼け背曲げし二人の影長し(季語動く)
    10 弟の予後の告知や秋の雨(季語動く)

    2023年09月26日

    入選句なし
    1 秋深し山法師の実紅く落つ(報告)
    2 彼岸花町道わきに孤児のごと(比喩無理)
    3 県境にかなとこ雲が秋に湧く(報告)
    4 おお風に備えて稲架の間引きする(報告)
    5 冷え過ぎの事務所を出れば秋の風(??)
    6 燃え尽きて草に紛れぬ彼岸花(理屈)
    7 流れくるシャンソン古曲秋ともし(季語動く)
    8 三色の揺るるコスモス足留まる(報告)
    9 たおやかな妻の手踊り秋扇(季語動く)
    10 秋夕焼け映すさざ波神田川(報告)
    11 公園の隅に二つの曼珠沙華(報告)
    12 コスモスのゆるゆれている子らの声(??)

    2023年09月25日

    1 畦川の土堤を埋めて曼珠沙華えいじ
    3 棟上げの空いつぱいにひつじ雲小牧
    4 秋涼し庭の手入れを再開す丹三
    ※ 以下没
    2 花らららロマンスの風纏ってる(??)
    5 古書店の奥はおそらく真葛原(??)
    6 坂のぼる自転車レース秋の風(季語動く)
    7 居待月毎時にカーテンあけてみる(報告)
    8 ほうき草のやさしき揺れに愚痴を吐く(主観)
    9 友いずこ届かぬ文や萩の庭(季語動く)
    10 空蝉や風に煽られしがみつき(報告)
    11 彼岸花月のあかりを受け出でる(??)
    12 はにかみて伏し目かげんに秋海棠(説明)
    13 揺り椅子の軋しみて秋の時を消し(??)
    14 十日月雲の山越え白く出で(報告)
    15 唄う如星屑下の虫の声(??)
    16 茸狩り登り来て霧の中独り(破調)

    2023年09月24日

    入選句なし
    1 読経に舟を漕ぎつつ秋彼岸(想古し)
    2 秋分の日菩提寺参る気だけある(主観)
    3 曼珠沙華探して歩き見つからず(報告)
    4 割れ口で分ける柘榴の粒ひかる(説明)
    5 皮付きの楊枝を添える切り林檎(季語動く)
    6 テレビ消し耳傾ぐ庭虫の声(報告)
    7 ドアミラーバックミラーにも盆の月(季語動く)
    8 台風の一過の後や空群青(想古し)
    9 祭り笛響き呼応す秋の虫(季重なり/祭、虫)
    10 微風に包まれて聴く昼の虫(季語動く)
    11 半袖の産毛を撫でる秋の風(季語動く)
    12 秋場所の終わりてのちに鍋かこむ(季語動く)
    13 秋の雨錠の回らぬ裏白戸(季語動く)
    14 赤信号早く来いよと猫じゃらし(無理)

    2023年09月23日

    入選句なし
    1 五条川紅の帯なす曼珠沙華(報告)
    2 薩摩芋使った菓子が出る季節(主観)
    3 クーラーをつけると寒い爺の場所(報告)
    4 秋彼岸おはぎの皿の餡すくう。(報告)
    5 砂丘湖に砂とぶ岸の秋灯(季語動く)
    6 雲は去り山はとどまり秋の暮(理屈)
    7 いつの間に布団を探る朝の秋(報告)
    8 秋分の雨に小さく囃子の音(??)
    9 三本の夕焼けの雲曼珠沙華(季重なり/夕焼、曼珠沙華)
    10 青空に火炎が走る秋の暮れ(??)
    11 ゴーゴーと松の木ゆらす秋夜風(報告)
    12 秋彼岸好物おはぎ二個供へ(報告)

    2023年09月22日

    入選句なし
    1 秋晴や夫婦して持つ力石(無理でしょう)
    2 彼岸花髪をカールに気は新た(季語動く)
    3 秋涼しカテキン欲しく緑茶飲む(理屈)
    4 虫の声いろいろ換る我が庭よ(報告)
    5 都市公園ブナの疎林の草の花(報告)
    6 生垣の根方どくだみの紅葉(報告)
    7 月見酒仲間と飲むや山頭火(??)
    8 秋雨や一葉を浮かす溜まり水(季重なり/秋雨、一葉)
    9 秋雨や虫の音響く雨上がり(季重なり/秋雨、虫)
    10 柵の間に瑠璃色見ゆる蛍草(説明)
    11 ぱらぱらと乾く軒打つ九月雨(報告)
    12 ひと房の葡萄の先に空を見る(報告)

    2023年09月21日

    2 露けしや錆びたブランコ押してみる水琴窟
    ※ 以下没
    1 焚きあげし湯気の薫りや今年米(想古し)
    3 四季咲きの赤薔薇ドアの脇二輪(季語動く)
    4 薩摩芋蔓がよれ葉を付け直す(報告)
    5 夕鐘の止むとき白風のこりけり(??)
    6 自動ドア開いて色なき風の過ぐ(無理)
    7 秋鵜飼かがりに紅の照る鵜匠(??)
    8 草花の苗を花壇に白露の日(??)
    9 朝顔や次々と咲く朝が来た(報告)
    10 梨柿に葡萄を供え彼岸入り(報告)
    11 黒塀を濡らす秋雨絵を残し(??)
    12 花曇りはやる心もおだやかに(心象)
    13 葡萄描く夫の横顔夜深し(??)
    14 一心に草を食む牛秋の原(報告)
    15 朝練のソフト部の声秋高し(報告)
    16 軒下の燕いつしか去にけり(報告)こ
    17 青空に流れるごとく鰯雲(説明)
    18 上履きを干したる空や秋桜(??)

    2023年09月20日

    入選句なし
    1 うす白く粧ひし葡萄ひとつ摘む(報告)
    2 菓子貰い敬老の日と気付く爺(報告)
    3 梨五個の重さで悟る衰えよ(??)
    4 屋根と屋根すき間いっぱい鱗雲(説明)
    5 柘榴の実大陸移動のミニモデル(??)
    6 秋風や火照る吾身を冷ましをり(??)
    7 秋蝶や吹かれ見る間に空高く(無理)
    8 神輿揺り神の心を昂らす(理屈)
    9 街路樹の木陰求める残暑かな(報告)
    10 遠雷の雨雲恋し残暑かな(季重なり/雷、残暑)
    11 夜の鐘一つ鳴きけり秋の風(??)
    12 稲光われに返りて書を閉じぬ(報告)
    13 老猫が帰ってこない秋の雨(季語動く)
    14 長き蛇に三歩下がりて穴惑(??)
    15 穴惑赤い銭紋首立てて(説明)

    2023年09月19日

    入選句なし
    1 雲の端を透かして秋の朝日かな(季語動く)
    2 葉の上の茶色蟷螂陽を浴びる(報告)
    3 珍しく蛇を見つけた道路際(報告)
    4 蟷螂やはよお帰りよ暑くなる(??)
    5 金色で雲間ふちどる秋の暮れ(季語動く)
    6 宵の月日と別れつつ光りけり(比喩無理)
    7 茅踏んで曲がるトラック土手の辻(報告)
    8 農道のはた草の実を食む雀(報告)
    9 老いてなほダメージジーンズ栗拾ふ(季語動く)
    10 憲法論一冊読みて夜長かな(報告)
    11 シンク角すっくと伸びる西瓜の芽(??)
    12 縁側の隅にすっくと西瓜の芽(??)
    13 大雨にうたれしあけび土に這ふ(報告)
    14 横顔に鶏頭手向け子規偲ぶ(??)
    15 秋の夜あの娘にサッと追い抜かれ(??)
    16 幼子の枕並べて寝待ち月(季語動く)
    17 芋虫や筋だけ残しキャベツの葉(報告)

    2023年09月18日

    1 幾筋も雲の綾なす秋夕焼えいじ
    4 啄木鳥のモールス信号めきにけりしげ木
    ※ 以下没
    2 涼風の空気の軽くなりにけり(理屈)
    3 地引網ゴンズイ踏んで我忘れ(??)
    5 ただ稲を刈ればアイデアふっと湧く(主観)
    6 柿の苗今年初生り三年目(報告)
    7 三日月や仄かに光り宵に入り(報告)
    8 竹を伐る塀越えの枝念入りに(報告)
    9 運動会ラインで孫の動画見る(報告)
    10 秋風に少し遅れて犬のこゑ(季語動く)
    11 秋風を振り払ひ行くランドセル(季語動く)
    12 ほうき草森のかたちにつとなりぬ(説明)
    13 ほうき草しなやかに揺れ一日暮れ(報告)
    14 空青く天に雲なし敬老日(季語動く)
    15 片足のない松虫も鳴いている(何虫でも同じ)
    16 石鎚の山頂で飲む生ビール(報告)
    17 アンテナに烏悠然秋日暮れ(季語動く)
    18 墓参り子鳶天より舞い降りる(報告)
    19 東のぞく南みあげる居待ち月(理屈)
    20 くさむらの瑠璃の青さや帽子草(??)

    2023年09月17日

    入選句なし
    1 赤蜻蛉夕日に映えて回遊す(報告)
    2 頬杖を気づけばついて秋の月(主観)
    3 秋の暮知人の急に年老いて(報告)
    4 韮の花庭の唯一の彩りよ(説明)
    5 黄昏て蝉の鳴き声主代わり(報告)
    6 寒鴉轢死のたぬき食いにけり(俳句に非ず)
    7 凛と立つ草花の朝の爽やかさ(報告)
    8 オレンジの空と空気の秋夕焼(??)
    9 覚めて見る屋根の連なり真夜の月(??)
    10 朝顔や白粉ほのか花弁すじ(??)
    11 長き影やや俯きて秋の暮(何の影?)
    12 柔すぎる今年最後の桃を剝く(報告)
    13 柔すぎる桃剝く祖母と二人きり(報告)
    14 土かわき秋の気配の身に近し(??)

    2023年09月16日

    入選句なし
    1 道せばの真直ぐに秋の朝日かな(??)
    2 平凡でさびしい坂の夕紅葉(理屈)
    3 木の下の草叢あたり虫の声(報告)
    4 庭の隅虫が集まる韮の花(報告)
    5 コスモスを俯瞰で写す自撮り棒(季語動く)
    6 雨の降る林の奥に曼珠沙華(報告)
    7 早苗田爆雨のしぶき一になり(??)
    8 岩木山里で色づく稲穂かな(報告)
    9 日が照ればまた影歩く残暑かな(??)
    10 朝顔の朝の艶かさ暑の果てか(理屈)
    11 球めがけ猛者駆け回る子規忌かな(??)
    12 薄曇り秋風のなか何もなし(報告)
    13 水面飛ぶ微かな羽音糸蜻蛉(無理)
    14 蒼天や裂けて柘榴の粒ひかる(報告)
    15 十六夜電車の灯り待つ迎車(??)
    16 プランタ一ひと夜に生えしきのこ三つ(報告)

    2023年09月15日

    入選句なし
    1 新米の緩む隙なし袋詰め(??)
    2 まだ秋よインフルエンザ流行るけど(主観)
    3 薩摩藷伸び過ぎた蔓折り返す(理屈)
    4 日の昇る同じ屋根から望の月(??)
    5 年一度飾る薄が庭の隅(理屈)
    6 女高生二学期朝の突っ走り(季語動く)
    7 秋風に連れられて来た彼岸花(季重なり/秋風、彼岸花)
    8 蟷螂や助けしはずが猫奪い(報告)
    9 岩木山りんご畑が森と化し(報告)
    10 茶碗ひっくり落ち葉散る秋かな(??)
    11 妙齢を纏う色なき風の過ぐ(??)
    12 朝風にひらく朝顔立つ蕾(報告)
    13 コスモスの茎の強さに息をのむ(??)
    14 コスモスのかすかにゆるる昼下がり(報告)
    15 晴天や木槿一輪咲いている(報告)
    16 此処とここ路線をなぞる秋の地図(??)
    17 雨上がり騒音だけの無月かな(理屈)

    2023年09月14日

    入選句なし
    1 屋根上のだいだい色や秋夕焼(報告)
    2 陽は落ちて古池眠る白芙蓉(比喩無理)
    3 にわか雨慈雨を得て土黒々と(理屈)
    4 秋の虫かまどに響く菜切音(季語動く)
    5 こおろぎの口は複雑よく動く(説明)
    6 げんこつで畝に穴あけ大根蒔く(無理)
    7 雨警報黒い雲から稲光(報告)
    8 ひまわりの末の一輪大ぶりよ(報告)
    9 家並の影伝い行く残夏なり(報告)
    10 星月夜仰げば背なに温き土(報告)
    11 秋蝶や羽一振りで地に降りる(季語動く)
    12 夕映えのじんわり熟れるゴーヤかな(??)
    13 木通の実日陰に育ち口閉ざす(理屈)
    14 見え隠れ木通の成りて二つ三つ(報告)
    15 縁側に母と座りて小望月(季語動く)
    16 新しき地蔵の帽子秋桜(季語動く)

    2023年09月13日

    ※ 入選句なし
    1 秋雨の雲間に光る朝日かな(季語動く)
    2 雨上がり空の真上に昼の月(報告)
    3 ミニトマト最後の一つ実を付けて(報告)
    4 枝豆を根のついたままおすそ分け(報告)
    5 はざかいの畑にひとむら秋桜(報告)
    6 腐葉のる白茸の足ふときかな(報告)
    7 霧流る天藍色の広き湖(報告)
    8 夏雲の白く光りて動かざる(報告)
    9 湧き上がる夏雲のごと背伸びする(報告)
    10 雷雲の龍が如くに駆け上り(??)
    11 さるすべりそよと揺れて花散らし(報告)
    12 昼夜も絶え間なし鳴く鉦叩(報告)
    13 デイパック始発を待ちて秋気澄む(??)
    14 東屋のベンチ軋みて秋日和(季語動く)
    15 朝日受け壁一面に花糸瓜(季語動く)
    16 鈴虫や踊り疲れて湯に眠る(??)

    2023年09月12日

    4 雨晴れてより再びの虫時雨修晶美
    13 暁に金色となる鰯雲語后池
    ※ 以下没
    1 月暈や草に沸きたる虫時雨(季重なり/月、虫)
    2 重陽や山岳保険更新す(報告)
    3 蟷螂や網戸の隅で威嚇して(報告)
    5 薩摩藷蔓伸び庭の全体に(報告)
    6 暦は秋パーティーの服出してみる(??)
    7 トラクターが畝立てていく大根蒔き(報告)
    8 真夜中に覚め天上の望の月(報告)
    9 夕涼みに歩き帰へれば虫を聞く(季重なり/夕涼、虫)
    10 産土や友の住んでるラ・フランス(??)
    11 祭り後の跡形無くし蔵う粋(報告)
    12 足元の朝顔の花数えをり(報告)
    14 老猫が煮干しをねだる秋の暮(季語動く)
    15 秋袷水面に映る赤と青(??)
    16 散歩路の足元濡らす白露かな(報告)
    17 帆船のマスト四本秋高し(報告)
    18 暗闇に馬追聞きし奥座敷(季語動く)

    2023年09月11日

    ※ 入選句なし
    1 物干しに銀の滴や秋時雨(無理)
    2 雨音で聞こえぬ庭の虫の声(報告)
    3 台風で買い込んだパン食べ続け(報告)
    4 童らは笑い転げよ藍の花(??)
    5 包丁で一刀両断初西瓜(説明)
    6 蟷螂や網戸にへばりこちら見る(報告)
    7 赤とんぼ網戸に驚き急展開(??)
    8 間引菜の砂を残した鍋の底(??)
    9 かけ終えて梯子の残る稲架のあり(報告)
    10 日入るまえ和らぐ日差し秋の蝉(季語動く)
    11 新米を炊く鬼婆の鼻歌よ(??)
    12 干潮や釣れる釣れるのちさき鯊(季語動く)
    13 釣り人や釣っては放つちさき鯊(報告)

    2023年09月10日

    ※ 入選句なし
    1 銀光る足場で仰ぐ天高し(??)
    2 強風に耐えた青柿日を浴びて(報告)
    3 台風は逸れても庭に雨溢れ(報告)
    4 秋雨や砂地を掘りて川となり(報告)
    5 街灯にはじけて煙る秋の雨(季語動く)
    6 まんまるの青い毬栗たわわなる(報告)
    7 秋の朝走る靴音かろやかに(季語動く)
    8 山栗拾ひこれは秘密の贈り物(??)
    9 花街に紅葉散りたり微風かな(報告)
    10 灯台に秋の夕暮れ磯の上(??)
    11 夕餉あと薄く皮むく梨小ぶり(報告)
    12 ゴーヤ熟る臓器のごとく赤き種(比喩無理)
    13 帆の下りしマストにとまる秋の月(季語動く)
    14 ランタンの灯り始むる秋の宵(季語動く)

    2023年09月09日

    4 雨はれたよと空に増ゆ赤蜻蛉修晶美
    ※ 以下没
    1 養老の山また山へ鬼蜻蜒(無理)
    2 大雨に耐え残れたか虫の声(主観)
    3 台風が持って行ったよ土手の土(??)
    5 大磯やアオバトあおる波しぶき(無季)
    6 稲妻に雲の重なり浮き上がる(報告)
    7 田の中を四駆の軽が稲運ぶ(報告)
    8 役場支所に実をなし始む柘榴かな(報告)
    9 秋湿り本屋で見つけ地蔵の書(??)
    10 秋めくや空き地に一つすべり台(季語動く)
    11 秋雨や大輪に垂れ涙如(何の大輪?)
    12 迷走し吾を惑わす野分かな(主観)
    13 霧深し羽音響かす伝書鳩(報告)
    14 猿山へ落ちゆく遠き夏帽子(??)
    15 蟋蟀や遅き夕餉の訪ねびと(??)

    2023年09月08日

    1 秋晴れに銀の一ひく飛行雲えいじ
    ※ 以下没
    2 大雨に土流される薩摩芋(報告)
    3 ついに出た我が町産の新米よ(報告)
    4 静寂から鉦叩きの音五打二連(説明)
    5 雨音に代わりて響く虫の声(報告)
    6 涼風に煽られ紡ぐ蜘蛛の糸(報告)
    7 終の地の一人暮らしや梨の花(主観)
    8 靖国におらぬ兵士や沖縄忌(??)
    9 自転車の始業は間近散らす萩(??)
    10 軽トラのヘッドライトで稲架かける(報告)
    11 雨すこし混じるそよ風野分け前(報告)
    12 花糸瓜皆うなだれる暴風雨(報告)
    13 蝉の殻残し七日の宙を知る(理屈)
    14 旅人となりたる朝の鰯雲(季語動く)
    15 上履きを干したる空や秋桜(季語動く)

    2023年09月07日

    1 薄雲のグラデーションや秋夕焼えいじ
    11 磴百段登りて仰ぐ秋高し睦花
    ※ 以下没
    2 穴惑い庭に穴掘りシェルターよ(理屈)
    3 ダンサーよ色鳥ならぬ色人か(??)
    4 ゆったりと竹林を行くスズメバチ(報告)
    5 夕焼けに子らもぼうっと眺めけり(報告)
    6 土用波ザザーっと引いて足取られ(報告)
    7 魚河岸にひとでの乾く厄日かな(??)
    8 山頂の広場のカメラ流星雨(??)
    9 秋に入る図書を買ひ込む半年分(季語動く)
    10 ブナの木へひよどりの声すずめ去る(報告)
    12 終点のバス停待てば赤蜻蛉(終点で待ちますか?)
    13 西向きののっぽ向日葵ついに咲き(報告)
    14 女学生真すぐ傘立て雨九月(季語動く)
    15 廃屋やゑのころ草のまぶしきに(季語動く)
    16 ゑのころの川原は風になじみをり(季語動く)

    2023年09月06日

    ※ 入選句なし
    1 碧天を金の鈴めく樗の実(説明)
    2 朝の空半分だけの月残り(報告)
    3 草叢の蟷螂小ぶり今はまだ(説明)
    4 落花生煎る祖母の背の細くなり(季語動く)
    5 灯台の白き峰ゆく赤蜻蛉(比喩無理)
    6 朝靄の眠気を晴らす百舌鳥の声(??)
    7 秋の浜風に吹かれるあおい貝(季語動く)
    8 波静か三日月かかる佐渡島(季語動く)
    9 雨月やころろんぶと樋の雨(??)
    10 夏終わりザブンと寄せる岩の波(季語動く)
    11 道の草はや秋色になりにけり(報告)
    12 落栗は山のメグミよ供へけり(報告)
    13 秋湿り旅館の床間の角柱(??)
    14 炎天や鳥待ち人の消えた池(??)
    15 白桃やつるりとむけてにおいたつ(報告)

    2023年09月05日

    ※ 入選句なし
    1 残照に西瓜香れる厨かな(??)
    2 秋の雲高卒者みな家を捨つ(理屈)
    3 秋初め河口に沈む虚蟹(季語動く)
    4 秋雨や恋に敗れてつく家路(主観)
    5 秋雨や青空映す水たまり(矛盾/雨、青空)
    6 逆上がり地蹴りまわる子秋の空(報告)
    7 そっと開け外出て仰ぐ星月夜(報告)
    8 部屋の隅姪のしぼんだ水風船(報告)
    9 空いてきた温水プール爺歩く(報告)
    10 引き出しにビスケットあり百舌鳥の贄(??)
    11 着陸の機上から見る揚げ花火(報告)
    12 上段へアンダースロー稲架かける(報告)
    13 秋立ちぬ昨日と違ふ海の青(報告)
    14 新豆腐トランポリンの弾むやう(比喩無理)
    15 黒トンボつかず離れず飛び回る(報告)
    16 歳の数葡萄盛られしタルトかな(報告)
    17 片影やガニ股チワワ待つベンチ(報告)

    2023年09月04日

    1 夕映えに黄金の翅や秋茜えいじ
    ※ 以下没
    2 まだ死ねぬ八十歳余の秋の家(写生にあらず/主観)
    3 松茸や二度目の急雨何のその(??)
    4 秋雨や樋にあふれる水の音(説明)
    5 捨てられて彷徨う子犬秋の雨(季語動く)
    6 夕闇に光る簪浴衣の児(報告)
    7 虫の声かき消すテレビバスケット(報告)
    8 国道の午後の待避所女郎花(季語動く)
    9 株元をひと枝伸びる秋のバラ(季語動く)
    10 向日葵が折れてしまった拳振る(??)
    11 新米や釜底のこげ食う子供(季語動く)
    12 闇の夜ふわっと白き百日紅(報告)
    13 旱天の慈雨に老鯉飛び跳ねる(理屈)

    2023年09月03日

    9 新涼やブルームーンがついてくる睦花
    ※ 以下没
    1 主治医ごと救急箱に震災忌(??)
    2 夜半の月静かに照らす夢の中(??)
    3 横たわる蝉の翅透く秋の暮(??)
    4 小枝差し釣りし思い出蝉の穴(??)
    5 土用波しぶきをあげて迫り来る(報告)
    6 畦道に人影浮かぶ揚げ花火(報告)
    7 もみ殻を焼く白煙が紫煙へと(報告)
    8 七輪に熾火を待ちて鰯雲(季語動く)
    10 山の恵み栗は拾って食膳に(報告)
    11 秋の川掛かった鯉を上げられぬ子(報告)
    12 月照らす天はほのかに蒼い闇(報告)

    2023年09月02日

    2 初ブドウ遺影の母に供へけり小牧
    6 灼け砂と知らず地団駄踏みにけり修晶美
    ※ 以下没
    1 西瓜喰む端切れ二三を庭に放る(報告)
    3 藤豆の下でジェラート抹茶味(報告)
    4 刈り終えて残照の中稲架かける(報告)
    5 土用波テトラポッドに砕け散り(報告)
    7 木の実落つ風なき靄の登山口(季重なり/木の実、登山)
    8 花芒達磨夕日の沈む海(季語動く)
    9 秋晴れに庭の葉枯れて水を撒く(報告)
    10 年寄の寝覚めた耳に虫の声(報告)
    11 親と子か泣き飛ぶ夕の秋烏(報告)
    12 薄雲に透けてぼんぼり月明り(報告)
    13 大地這いあばれ過ぎゆく野分かな(説明)
    14 秋茄子小ぶりにしまり母泣かせ(??)

    2023年09月01日

    5 砂山に熱気の残る星月夜しげ木
    ※ 以下没
    1 秋夕焼腹を空かせてミイ帰り(昨日投句済)
    2 ちちろ鳴く交番前の薄明り(昨日投句済)
    3 盆の月薄雲あれど皓皓と(季語動く)
    4 秋草に隠れたやもり小さくて(報告)
    6 日が暮れてなお稲を刈るライト二機(報告)
    7 朝窓にふっと流るる秋の風(主観)
    8 朝窓にしみいる蝉の声変わり(報告)
    9 妻言うやほんとまんまる秋の月(報告)
    10 ほの甘いのど鳴りしみる梨の水(説明)
    11 秋の宵風にぴゅるると稽古笛(季語動く)
    12 魂の目覚めたるごと螢草(主観)

    2023年08月31日

    ※ 入選句なし
    1 物干しのたなびく衣空さやか(類想あり)
    2 ちちろ鳴く交番前の薄明り(報告)
    3 秋夕焼腹を空かせてミイ帰り(??)
    4 両足でいがを剥いては栗拾う(報告)
    5 塀越しに突き入る枝に柿一つ(報告)
    6 夕焼けや赤白黄色渦巻いて(説明)
    7 青空を縦横無尽秋あかね(類想あり)
    8 稲架かける梯子の人へ束渡す(報告)
    9 コンバイン袋の籾の重いこと(報告)
    10 泥川に逆らい泳ぐ緋鯉あり(報告)
    11 朝曇り膝つき媼何祈る(報告)
    12 一斉に体操の子等端居の爺(??)
    13 ひとり居の宵に佇む白木槿(季語動く)