みのる選:2009年度

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2009年12月27日

忘年会 参加者9名

俳句作者
至福とは無我の境なる日向ぼこ宏虎
一湾に漁火一つ冴えにけり
地図ひろげ旅行プランや春隣
一年の来し方想ふ柚湯かなわかば
人波にひびくラッパや社会鍋
山茶花の散り敷く門に踏み惑ふ
残照に生気かがよふ大枯木明日香
大空へオブジェめきたる枯木立
下草に珠の光や霜の朝ひかり
蒼天を透かして残る紅葉かな
天辺に終のひと葉や冬木立きづな
彫像のごと白鷺の身じろがず
音痴なるトランペットや社会鍋かれん
悴める子の手を双手つつみかなぽんこ
社会鍋托鉢僧と並びをりはく子
数へ日の心斎橋をたもとほり
青畝忌の今日は寒さもひと休み
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2009年11月25日

奈良公園 参加者11名

俳句作者
茅葺の千木の崩れや冬ざるるわかば
練塀の裏参道の散紅葉
金堂の鴟尾輝やける小六月
抜き出し塔の九輪や冬木立菜々
冬日差す若草山の天辺に
茶室へと錦繍を敷く散もみぢ
昨夜の雨雫耀よふ紅葉かな宏虎
懐に大仏抱き山眠る
色変へぬ松の樹間に塔見ゆるひかり
今年鹿餌を遠目に近よらず
茅葺の茶室小春に全開すきづな
散紅葉な踏み行きそ苔の庭
就中若草山の枯れいそぐかれん
雨ふふむ苔に山茶花散り敷きぬ
みぎひだり落葉の駈ける風の道ぽんこ
ぬきんでて一樹のもみぢ池鏡つくし
采女身を投げし池とや冬ざるるはく子
冬うらら若草山に薄日さす満天
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2009年10月31日

太閤園・桜宮公園 参加者10名

俳句作者
広池の一隅染める櫨もみぢ菜々
色変へぬ松のほとりに駐車かな
石蕗日和至福と園を巡りけり
聞き役の友とベンチの日向ぼこひかり
川船に手を振り返す秋日和
庭園を貫く水の澄めりけり宏虎
林泉の岩に迫り出す櫨紅葉わかば
紅葉晴白き水脈引く水上バスぽんこ
箒目を立つるや否や散紅葉きづな
存問のごと石仏に小鳥来るかれん
鯉跳ねて水面の紅葉影乱す百合
な滑りそ木の実たくさん落つる径よし子
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2009年9月30日

能勢妙見山 参加者8名

俳句作者
ケーブルカー秋の里山広ごりぬつくし
御神水口に含めば涼新た
水琴窟聞えぬ耳に薮蚊刺すうつぎ
爽やかや山気裂きゆくケーブルカー宏虎
苔むして参道暗き露葎わかば
耳あててブナの大樹に秋をきくかれん
木もれ日の山路たどれば木の実降るはく子
昨夜雨の玉のしずくや曼珠沙華満天
ブナ林の奈落に秋を聞きにけり
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2009年8月24日

天王寺

俳句作者
乱れ飛ぶ水面に影や秋あかねぽんこ
夕潮に白き腹見せ鰡はねる
秋思われ腰痛封じの石に座し菜々
辿りゆく家隆塚へ露の坂
露の石めきし路傍の羅漢かなつくし
滴れる磨崖観音地獄谷よし子
秋暑し達筆すぎて読めぬ歌碑満天
標高千一輌列車風涼しはく子
白樺の林隠れに露の宿
身に入むや戦禍の残る多宝塔
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2009年7月28日

プラレ西宮

俳句作者
滝音のひびく奈落の谷深しわかば
万緑の奈落を走る早瀬かな
内海に浮びし島の灯涼し
太鼓打つごと夕立の屋根ひびく宏虎
滝しぶき浴びて常濡れ石仏ぽんこ
開け放つ方丈滝の音ひびくひかり
法事終へ安堵のビール干しにけりつくし
日蝕を見上ぐる人ら玉の汗菜々
足湯へと浴衣絡げて姦しくきづな
雨晴れて真珠光りす苔の庭かれん
白百合を活けて亡母偲びけり満天
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2009年6月29日

布引滝・ハーブ園

俳句作者
緑陰の歌碑に歩を止め憩ひけりわかば
夏燕ハーブの園の空かすめ
息切らせ雄滝雌滝とめぐりけり宏虎
ロープウェー駅へ四葩のつづる坂菜々
山上駅夏うぐゐすに迎えられはく子
滝三つをめぐる山路や鳥語降る
青空を割きて落ち来る滝白し
夏霞晴れて空港島見ゆる
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2009年5月27日

加賀屋新田会所跡

俳句作者
冠木門くぐれば庭の風薫るまさる
門入ればいづくの道も青葉風
四阿の屋根に楝の花の屑はく子
吉野窓開けて誘ふ若葉風
高殿の四阿に降る花樗わかば
広縁は舞台造りや風薫る菜々
屋敷跡あふちの花の降りやまぬかれん
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2009年4月22日

藤井寺周辺

俳句作者
藤の房虻の頭突きに揺れやまずひかり
石畳目地見えぬほど落花敷く
春光の中洲ひしめく鳥の影
元宮の今鎮もれて花は葉に満天
落花敷き砂紋の庭の華やげり
御開帳へと磴のぼる春日傘
撫で牛の八方撫でて宮遅日きづな
名の宮の裏門著莪の花あかり
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2009年3月25日

京都御苑 参加者8名

俳句作者
初桜祈願成就の絵馬もありぽんこ
青空を被ひつくして糸桜
翡翠の一閃水のきらめきぬはく子
咲き満ちて水面にふるる糸桜
御所桜今日の至福と愛でにけり宏虎
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2009年2月25日

夙川公民館

俳句作者
雪解水命得しごとたばしれる宏虎
砂吐きて浅蜊の舌ののびにけり
水仙の丈を揃へて剪りにけりまさる
美容師のはさみに委ね目借時ぽんこ
下萌ゆる園に巡路の区切り縄つくし
甲山墨絵ぼかしに春しぐれ菜々
露天湯の四囲に広ごる春の雪満天
春の鴨尻おっ立てて潜りけりはく子
湯の町を貫き奏づ雪解川
にぎはへる川原湯四囲に斑雪山
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2009年1月28日

王子動物園

俳句作者
玻璃内は象の寝室園四温菜々
池凍つる片足立ちにフラミンゴ
仏壇の灯暗き余寒かな宏虎
園児等にきりん首のぶ日永かなきづな
散歩する人も小犬も着膨れてつくし
寒の園河馬は梃でも動かざりはく子
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