みのる選:2008年度

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2008年12月24日

忘年句会

俳句作者
パステル画さながら沼の散もみぢ菜々
本丸址二の丸址と落葉踏む
朝日さす磴に五彩の散り紅葉ひかり
野良猫に手ぶらわびをり霜の朝
廃校の校舎黄落しきりなるきづな
お歳暮の礼にはじまり長電話満天
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2008年11月26日

俳句作者
蒼き空銀杏落葉の降りやまずまさる
連山の主峰最も紅葉濃し
日溜りの樹下に一叢石蕗黄なりひかり
ビル影の運河に乱舞百合鴎
碧天にひかり撒くごと銀杏散る宏虎
病棟の窓に黄落始まりぬけんいち
古稀迎ふ友へ真紅の薔薇贈るわかば
落葉降る笠を目深に親鸞像菜々
六車線大路の左右に銀杏散るきづな
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2008年10月22日

明石城公園

俳句作者
水面より秋天仰ぐ亀の首ひかり
城址の古りし石垣薄紅葉
秋夕焼湾に鴎の舞ひやまずきづな
秋霖や芭蕉の句碑はなほ奥に
子午線の標に群れてあきつ舞ふまさる
色変へぬ松を守りて一末社はく子
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2008年9月24日

長居公園植物園 参加者10名

俳句作者
大樟の空一穢なく秋高し宏虎
薄の穂の風に揺るるも触れ合はず
コスモスに見え隠れしてカメラマン菜々
茅葺きの小門くぐれば初紅葉ぽんこ
佇みて瀬音に秋を聞きにけりわかば
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2008年8月27日

夙川公民館

俳句作者
書に倦みて一息入るる月の窓宏虎
蟷螂の所作はパントマイムかな
向日葵の百万本か日をはじくまさる
けんけんの子らとあそべる赤とんぼ
愁思ともモデイリアーニの長き顔満天
仕舞風呂心置きなく虫浄土
ありなしの風にうなずくねこじゃらしわかば
ぬるめの湯残暑のほてりさましけりひかり
大鯉の影見え隠れ蓮は実にはく子
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2008年7月23日

天王寺動物園

俳句作者
水打つや最後の一杓鉢植へまさる
通天閣せびらに立ちし雲の峰
打ち水に苔匂ひ立つ寺苑かなひかり
緑陰に首を寄せあふキリンかな
超高層ビルより高く雲の峰宏虎
緑陰の径は自転車銀座かな菜々
色違ふ緑を重ね谷深しきづな
神苑の万葉がゆに暑気払ふ満天
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2008年6月25日

万博公園

俳句作者
木隠れにひびく瀬音や額の花菜々
鳰潜く蓮の浮葉のひまひまに
太陽の塔梅雨雲を支へけりけんいち
落し文一つ拾ひし心字池まさる
遊歩道鳥語を零す合歓の花宏虎
四阿の四方八方蓮の花満天
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2008年5月28日

西宮ヨットハーバー

俳句作者
緑陰に双子の寝顔乳母車ひかり
林立のマスト動かぬ薄暑かな
鯵刺のきらめく湾へ矢のごとし満天
万緑や双手を天へ人魚像
日の斑音なくゆらぐ若楓わかば
優勝の魚拓を壁にカフェ涼し菜々
マーメイド号飾られし館涼しはく子
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2008年4月23日

京都宇治

俳句作者
廻らぬもありて水子の風車けんいち
鳳凰堂へ反橋渡る春日傘
たうたうと宇治の流れや夏兆すひかり
桜蘂積む山門の鬼瓦
琴坂のせせらぎの音に春惜しむ宏虎
琴坂へうち重なりし若楓
高欄へ日の斑を散らす若楓菜々
宇治川の白波かすめつばめ飛ぶきづな
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2008年3月26日

伊丹郷・昆陽池

俳句作者
ふる里はあの山向かふ鳥雲に菜々
歌碑めぐり日永の昆陽にあそびけり
葦の角殺生禁ずと標石
せせらぎの風に吹かるる雪柳ぽんこ
芽柳や長き息止め鳥潜る
水温む人影に鯉集まり来わかば
ジェット機の音にも慣れて残る鴨けんいち
春愁や城趾の井戸に土詰まる宏虎
ひびわれし女郎の墓や春寒し満天
きらめける池の面かすめ初つばめはく子
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2008年2月27日

奈良東大寺

俳句作者
淡雪や二月堂への石畳
冬ざれて人影もなし浮見堂
白壁のつづく社家町風花す菜々
二月堂散華のごとく春の雪
春火鉢抱く堂守二月堂けんいち
雛飾るならまち通り骨董店
参道に木の芽吹きをる二月堂わかば
金の鴟尾対の大屋根風光るまさる
仁王像開く指先春の塵宏虎
薄っすらと若草山に春の雪きづな
吟行の仲間とすする茶粥かなひかり
寄り来たる春鹿耳を凛とたてつくし
彫深き仁王の顔の春の塵満天
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2008年1月23日

枚方鍵屋

俳句作者
雨含み芽吹き初めたる古梅かな宏虎
蝋梅は黄の雨雫こぼしけり
梅固し合格祈願の掛絵馬に菜々
ボランティアガイドを老いの初仕事
初みくじ櫻の枝に梅が枝にけんいち
雨あとの珠を連ねて梅ふふむ
梅の宮合格祈願絵馬満つるぽんこ
着ぶくれて子らの登校見守りぬひかり
雨ふふみ蝋梅いよよ透きとほるはく子
梅の宮辞して寺町たもとほり
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