みのる選:2007年度
みのる選:2007年度
忘年句会
俳句 | 作者 |
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冬うらら湯煙に立つ道祖神 | 菜々 |
恙無き手足のばしぬ柚子風呂に | 〃 |
焚火の火尽きても話続きをり | まさる |
黄落のしきりなる径図書館へ | けんいち |
四阿の屋根に嵩なす落葉かな | ぽんこ |
店先を占領したるシクラメン | ひかり |
「偽」の一字席巻したる年の行く | はく子 |
渓谷の SL列車旅小春 | 〃 |
落ち葉踏むおろしたてなるスニーカー | 〃 |
大阪中之島
俳句 | 作者 |
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初冬や見越しの松の町屋並 | ひかり |
手先の餌見事掠めてゆりかもめ | 〃 |
水辺なる一隅石蕗の花明り | 〃 |
散り敷ける銀杏落葉の並木道 | わかば |
標石落葉に埋まる古道かな | 〃 |
休みなき主婦業勤労感謝の日 | まさる |
身に入むや留守電に聴く訃報あり | つくし |
水上バスゆりかもめ等をひきつれて | ぽんこ |
黄落す翁辞世の碑ほとりに | けんいち |
ブロンズの裸婦黄落にきらめきぬ | 満天 |
南禅寺
俳句 | 作者 |
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句碑訪ね由緒を巡る菊日和 | 宏虎 |
襖絵の虎の眼光冷まじき | 〃 |
石橋に天蓋なせる照もみぢ | 菜々 |
秋天へ三門飛簷張りにはり | 〃 |
爽やかや楼門はるか高嶺晴 | まさる |
粧ひし山より引きし疎水かな | けんいち |
秋嶺を背に砦めく大伽藍 | わかば |
流れ行く疎水の調べうす紅葉 | ぽんこ |
つくばいに鏡映りす薄紅葉 | ひかり |
仁徳天皇陵・大仙公園
俳句 | 作者 |
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謎めきぬ古墳のいはれ小鳥来る | 宏虎 |
岩走る曲水の音涼新た | 〃 |
墨絵めく金剛の嶺々雁の秋 | 〃 |
色変えぬ松が影なす御陵道 | 菜々 |
露の歌碑犬養節の聞こへさふ | 〃 |
就中御陵の塘のもみじ濃し | 〃 |
竹林の葉擦れおのずと秋の声 | まさる |
水澄める仁徳陵の濠巡る | 〃 |
鎮もれる仁徳御陵の秋を聴く | わかば |
出土せし愁思顔なる埴輪かな | 〃 |
陵に向く陪塚や曼珠沙華 | けんいち |
夕さりて平城宮址虫の声 | ひかり |
身にぞ入む相聞の歌碑陵に | はく子 |
天王寺
俳句 | 作者 |
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秋風や洞穴閉ざす真田山 | わかば |
草花に通う風あり野路の秋 | 〃 |
湖の風通ふ天守の涼しさよ | ひかり |
あめんぼの影が遊べる真昼時 | 〃 |
急坂の磴半ばなる蝉時雨 | 宏虎 |
人気なき末社を訪へば秋の蝉 | 満天 |
夙川周辺
俳句 | 作者 |
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蓮の池白鷺一羽身じろがず | 宏虎 |
目鼻なき石仏群に蝉時雨 | 〃 |
毛羽立てて野伏のごとし梅雨鴉 | けんいち |
錦帯橋上り下りする日傘かな | まさる |
改札口出ずるや否や蝉時雨 | 菜々 |
裸の子テトラポットに漫画読む | きづな |
天王寺
俳句 | 作者 |
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塩田に潮を撒きゐる跣かな | まさる |
潮風の通りぬけたる土間涼し | 〃 |
草刈機うなるをやめし昼餉時 | 嘉一朗 |
平城京趾南北十条五月晴 | 〃 |
緑蔭の小さき祠は芭蕉堂 | わかば |
川涼し野の花の名を教はりつ | はく子 |
泰山木寺屋根越へて杯あぐる | 満天 |
蓮池の余白にあそぶあめんぼう | 〃 |