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6月30日 (投句9名 選句10名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
堂涼し天女舞ひたる欄間かな なつき 6 康子.かかし.せいじ.ぽんこ.澄子.よう子.
ふと風のやみて浮葉のあとしざり みのる 5 えいじ.せいじ.ぽんこ.あひる.よう子.
コンテナの野積みの山にさみだるる みのる 4 えいじ.せいじ.澄子.あひる.
鉢巻に汗を吸はせて墨書せり せいじ 3 康子.かかし.澄子.
圧力釜憤怒の湯気や梅雨厨 みのる 3 かかし.ぽんこ.なつき.
梅雨空に相輪刺さる五重塔 ぽんこ 3 せいじ.澄子.あひる.
スコップの父子団地の溝浚へ よう子 2 えいじ.わかば.
梅雨晴間干し物溢る合宿所 かかし 2 えいじ.わかば.
朝焼に紅の揮毫や雲の帯 えいじ 2 康子.澄子.
廃線のケーブルの渓梅雨深し よう子 2 ぽんこ.わかば.
父母を思ひて淋し蛍の夜 わかば 2 あひる.なつき.
昨夜の雨化粧新たな七変化 かかし 2 よう子.なつき.
野良猫の日覆の風に微睡みぬ えいじ 1 ぽんこ.
汗激ち落ちて浄書のやり直し せいじ 1 なつき.
メリヤス屋の口上に買ふ汗拭ひ なつき 1 えいじ.
園丁の迷彩服や草を刈る なつき 1 せいじ.
日矢二三射して一服梅雨の雲 えいじ 1 康子.
ビル庭園一角占める青田波 かかし 1 よう子.
青梅雨や賽銭湿る仏石跡 ぽんこ 1 康子.
汗拭ひ日々五千歩のリハビリを かかし 1 なつき.
水槽の見ぬ間に殖ゆる目高かな わかば 1 かかし.
卒寿翁子らに写メール青田波 かかし 1 よう子.
梅天に凝る白煙や溶鉱炉 みのる 1 あひる.
老鶯やいづこ聞き耳立ち止まる よう子 1 かかし.
好物の茄子漬父に途中下車 よう子 1 わかば.
滝のごとなだれて栗の花穂かな あひる 1 わかば.

5月31日 (投句11名 選句12名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
池涼しあぶくと見しは亀の息 せいじ 6 ぽんこ.よう子.むべ.かえる.えいいち.こすもす.
もう一年頑張る卒寿田植笠 かかし 5 せいじ.あひる.えいじ.かえる.こすもす.
をさなごの去れば雀の水あそび あひる 5 えいじ.ぽんこ.えいいち.康子.わかば.
緑陰の仙人めきし気功翁 あひる 5 えいじ.むべ.康子.こすもす.かかし.
高空にさやぎやまずよ花樗 みのる 4 あひる.よう子.むべ.わかば.
ままごとの跡に散らばる鼓草 かえる 4 あひる.せいじ.えいじ.よう子.
夏の霧畑仕事の影絵めく かえる 3 ぽんこ.えいいち.こすもす.
白百合の花粉こぼるる遺影かな むべ 2 あひる.かえる.
触覚のごと蔓遊ぶ薔薇アーチ みのる 2 せいじ.わかば.
捕虫網振るたび逃がす三歳児 ぽんこ 2 かかし.わかば.
遠目なる樗の花の淡さかな みのる 2 せいじ.よう子.
緑陰に牧師説きたる天の国 むべ 2 かえる.えいいち.
玉葱畑ま白き首の傾ぐ列 よう子 2 ぽんこ.かかし.
小手毬の深きところに雀ゐて かえる 1 むべ.
小流れの岩がとどめし杜鵑花かな あひる 1 かかし.
雨に濡れ膨らむやうに枇杷色む えいじ 1 かえる.
緑さす墓碑に再会約束す むべ 1 康子.
昨夜雨に色鮮やかや薔薇アーチ こすもす 1 わかば.
みほとりの整理をかねて更衣 わかば 1 康子.
クローバー編みつ待ちたる納骨式 むべ 1 よう子.
雨降つて休むことなし親燕 えいじ 1 こすもす.
読み聞かせ児ら頬杖や新樹光 よう子 1 えいじ.
空豆もここにいるよと上向きて こすもす 1 えいいち.
昨夜の雨含み艶増す薔薇の花 わかば 1 かかし.
サンダルは嫌とむづかる跣足の児 せいじ 1 ぽんこ.
下校児の甲高い声夏に入る よう子 1 せいじ.
キャンバスに赤が氾濫薔薇描く みのる 1 あひる.
結葉の明るき墓地に友眠る むべ 1 康子.
水鉄砲わざと濡れゆく男の子 ぽんこ 1 むべ.

4月30日 (投句12名 選句13名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
太公望竿を一閃風光る みのる 6 えいじ.かかし.ぽんこ.澄子.わかば.こすもす.
水満ちて燕旋回千枚田 かかし 5 康子.あひる.ぽんこ.こすもす.なつき.
阿字池のさざなみと和す藤の影 せいじ 5 えいじ.康子.ぽんこ.よう子.澄子.
豆飯の莢を剥きつつ妣のこと わかば 4 えいいち.康子.あひる.ぽんこ.
永き日の貫主なかなか俳句通 みのる 4 せいじ.あひる.ぽんこ.よう子.
魚鼓一打写経の墨に若葉風 かかし 3 えいいち.えいじ.澄子.
街路樹は新芽立つ茶や宇治をゆく あひる 3 むべ.康子.なつき.
波止の灯の等間隔に朧かな みのる 3 えいじ.せいじ.なつき.
花筏大瀞を埋めつくしたる みのる 3 せいじ.あひる.よう子.
一面の青葦原の匂ひ立つ えいいち 3 あひる.澄子.わかば.
山吹の黄に染まりたる石畳 むべ 2 せいじ.こすもす.
海の綺羅飲み干すやうにソーダ水 なつき 2 せいじ.澄子.
反橋を渡りて宇治の春惜しむ せいじ 2 かかし.よう子.
肩寄せるふたり見下ろす花満開 えいじ 2 えいいち.むべ.
新緑を抱くダム湖の赤い橋 よう子 2 むべ.なつき.
参道にみな浴びてゆく新茶の香 あひる 2 えいいち.こすもす.
葉桜や轍の跡のにわたずみ ぽんこ 1 むべ.
木々を抜け澄み渡る鶯の声 えいいち 1 わかば.
終着駅迎へくれしは軒燕 あひる 1 康子.
通勤の燕も通ふ無人駅 よう子 1 なつき.
なに植えよ苗棚あふる夏野菜 よう子 1 わかば.
車道いま躑躅に躑躅咲きつらね むべ 1 えいじ.
藤の香の溢るる宮や能舞台 わかば 1 かかし.
赤髪の托鉢笠や青葉雨 なつき 1 こすもす.
海おぼろ島影浮かぶカフェの玻璃 なつき 1 わかば.
阿字池の洲浜を撫づる春の波 せいじ 1 むべ.
藤棚やお喋り止まぬ婆二人 ぽんこ 1 かかし.
幽玄と夜に浮かぶ蒲公英の絮 えいいち 1 かかし.
若葉雨木琴のごと車窓打つ むべ 1 えいいち.
末垂るる木香薔薇の万朶かな むべ 1 よう子.

3月31日 (投句14名 選句15名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
機窓いま大東京の灯のおぼろ みのる 7 えいじ.せいじ.あひる.むべ.澄子.ぽんこ.わかば.
俥夫はいま胸突古都の花の坂 みのる 5 康子.せいじ.あひる.ぽんこ.よう子.
犬呼べば春泥蹴つて横つ飛び えいいち 4 康子.せいじ.なつき.よう子.
花冷や夫に日本酒供へけり こすもす 4 康子.あひる.澄子.えいいち.
楼門へ翳す萌黄の若葉かな みのる 4 かかし.むべ.わかば.こすもす.
大甍春日に反らす大伽藍 みのる 3 康子.かかし.ぽんこ.
球春やラジオが友と鍼灸師 せいじ 3 えいじ.なつき.こすもす.
あんぱんに老母の機嫌や春うらら あひる 3 隆松.えいいち.こすもす.
マカロンの箱に詰めたり染卵 なつき 3 せいじ.むべ.よう子.
鶯に口笛吹きて下校生 かかし 3 隆松.なつき.よう子.
落としたる洗濯ばさみクロッカス よう子 2 むべ.澄子.
花すみれ歪む古刹の石段に 康子 2 隆松.あひる.
卒業の乙女ら浜にジャンプせり なつき 2 かかし.えいいち.
真青なる空を染めんと大ミモザ 康子 2 わかば.こすもす.
つぼ探る鍼灸師の手あたたかし せいじ 2 よう子.えいいち.
どの軒の樋もた走る雪解水 よう子 2 かえる.隆松.
雨に透く日向水木の仄あかり えいいち 2 澄子.わかば.
雫うけ小さき木の芽は玉の中 えいいち 2 かえる.康子.
月朧草書の文字で写経せん かかし 2 えいじ.えいいち.
切株の年輪へ射す春日かな 康子 2 せいじ.あひる.
疎まるる杉の花粉の烟りかな わかば 2 かえる.かかし.
畦を塗る今年限りの卒寿翁 かかし 1 澄子.
背伸びたとバスケに励む春休み よう子 1 えいじ.
人の居ぬホームのベンチ春日占む せいじ 1 むべ.
銭湯の暖簾おろすや春寒し ぽんこ 1 かかし.
のどけしや犬の散歩に渡し船 かかし 1 ぽんこ.
牧師焼く種なしパンや受難節 あひる 1 なつき.
春寒し開花予想のずれ込みぬ せいじ 1 こすもす.
染み残す買い出しリュック春時雨 よう子 1 隆松.
渋滞の花のトンネル朱塗橋 なつき 1 かえる.
住人の変われど白木蓮の無垢 あひる 1 なつき.
湖霞茫漠となる伊吹山 隆松 1 えいじ.
山越への鈴新しき遍路杖 なつき 1 かえる.
山茱萸の花けぶる谷戸小糠雨 むべ 1 わかば.
春時雨朽ちし根株に深き洞 むべ 1 ぽんこ.

2月29日 (投句8名 選句11名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
梅東風や伊吹の裾を流れ雲 隆松 5 素秀.なつき.せいじ.あひる.よう子.
ゆるやかな磴百段の梅の宮 はく子 4 満天.なつき.せいじ.あひる.
点滴を終へて窓辺の梅日和 かかし 4 わかば.あひる.よう子.こすもす.
黒タイを緩め終電春寒し かかし 3 はく子.よう子.こすもす.
春寒や片頬欠けし狛狐 素秀 3 隆松.はく子.なつき.
大絵馬に影あはあはと枝垂梅 なつき 3 かかし.素秀.せいじ.
本堂の天井の闇春寒し よう子 2 かかし.あひる.
梅東風や水掛け牛の背乾く なつき 2 あひる.こすもす.
改修成る寺の大梁梅日和 よう子 2 満天.はく子.
梅の丘目路に淀川はるかなり はく子 2 素秀.よう子.
卒寿刀自共に詣でて梅の宮 はく子 2 素秀.せいじ.
春寒や鴬張りの長廊下 わかば 2 素秀.よう子.
青空に白のとけいる梅日和 満天 2 わかば.こすもす.
ゆるゆると杖を頼りの梅見坂 素秀 2 かかし.はく子.
又一つ更地となりて春寒し 満天 2 かかし.はく子.
春寒し讃岐うどんを啜りこむ 素秀 2 隆松.満天.
春寒や通ひ続ける鍼灸院 満天 2 かかし.隆松.
梅の花紅白にある良き遅速 わかば 1 こすもす.
供花のなき力士の墓や春寒し よう子 1 満天.
梅の里旧街道の道祖神 かかし 1 隆松.
堂屋根のしなる古寺の梅白し なつき 1 わかば.
錆びし缶梅一輪の無人駅 かかし 1 隆松.
春寒に声も震ふや明烏 隆松 1 なつき.
三世代手編み帽子で観梅す かかし 1 なつき.
探梅や母の手を引き背を押し なつき 1 わかば.
紅梅を池辺に散らし鷺一羽 素秀 1 わかば.
はらからの相次ぐ葬や春寒し はく子 1 満天.
春寒し騒ぐ舞子の松林 わかば 1 せいじ.

1月31日 (投句9名 選句11名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
独楽廻す猫のパンチが二度三度 かかし 5 はく子.なつき.素秀.たか子.よう子.
喧嘩独楽手垢の紐の宙を舞ふ よう子 4 はく子.素秀.かかし.うつぎ.
大寒や朝練の子の意気高し よう子 4 はく子.かかし.満天.わかば.
大寒や百段駆ける部活生 かかし 4 はく子.素秀.隆松.満天.
大寒や顔を洗うに身構えぬ 隆松 3 こすもす.よう子.うつぎ.
紐を巻くことから伝授独楽回し はく子 3 こすもす.たか子.わかば.
大寒の湯気ほのぼのと厨朝 満天 2 わかば.うつぎ.
父よりも母が達人独楽まわし こすもす 2 なつき.隆松.
大寒の柏手響く神社かな 満天 2 こすもす.たか子.
大寒の朝のみそ汁具沢山 なつき 2 満天.たか子.
手の甲へしっぺの如く独楽の紐 隆松 2 よう子.うつぎ.
妹を泣かせて止まる暴れ独楽 なつき 2 満天.わかば.
大寒やモノトーンなる里の山 かかし 2 満天.よう子.
くるりんと逆立ちしたる独楽をかし はく子 1 こすもす.
大寒の聞かぬふりする風の音 素秀 1 隆松.
大寒や影の連なる歩道橋 なつき 1 素秀.
紐甘し右手へ左手へよろけ独楽 隆松 1 たか子.
臥せし児の枕辺に置く木の実独楽 わかば 1 かかし.
大寒や診療所の急階段 よう子 1 かかし.
独楽眠る方舟めける玩具箱 素秀 1 よう子.
大寒やトートバックの重さ増す よう子 1 隆松.
独楽回し女子遠巻きに囃しをり よう子 1 隆松.
老人会折紙独楽の作り方 こすもす 1 なつき.
飾り独楽いつの間にかの土の上 わかば 1 うつぎ.
大寒を駈ける短パン元気つ子 はく子 1 こすもす.
伊吹への残照淡し寒がはり 隆松 1 わかば.
大寒の日差しを通すサンルーム 素秀 1 なつき.
大寒や押しくらの如猿の群れ かかし 1 素秀.
大寒の荒れて高濤打つ巌 わかば 1 はく子.
紐離れ独楽空中に廻りけり 素秀 1 かかし.
大寒の風を聞きつつ夜の熱 素秀 1 なつき.

12月31日 (投句12名 選句15名)

作品 作者 点数  この句を選んだ人
烏賊の香の達磨ストーブ北の果て かかし 6 なつき.せいじ.はく子.素秀.ぽんこ.うつぎ.
するめ焼くストーブ列車山峡へ たか子 5 あひる.かかし.なおこ.はく子.ぽんこ.
冬ざれやモノトーンなる過疎の村 かかし 5 なつき.満天.わかば.こすもす.うつぎ.
ストーブを背に居眠りの電話番 よう子 4 なおこ.はく子.素秀.うつぎ.
冬ざれや廃線跡のケーブルカー かかし 4 なつき.なおこ.小袖.こすもす.
三十年動くストーブ娘は母に こすもす 4 満天.あひる.小袖.たか子.
海峡の逆波立ちて冬ざるる うつぎ 4 わかば.小袖.よう子.素秀.
淀は滔々冬ざれの河川敷 はく子 3 かかし.小袖.よう子.
父の椅子今も暖炉の定位置に うつぎ 3 あひる.せいじ.よう子.
ストーブの上に黒豆ふつふつと はく子 3 せいじ.かかし.こすもす.
夫の癖忘れ行く日の冬ざるる たか子 3 あひる.せいじ.よう子.
冬ざるる軽トラの菜の売れ残り よう子 3 かかし.たか子.ぽんこ.
ストーブに旅装それぞれ商人宿 素秀 2 せいじ.たか子.
冬ざれや医院建つてふ札傾ぎ なつき 2 たか子.ぽんこ.
足元に豆ストーブの美容院 なつき 2 なおこ.素秀.
ストーブの温めてゐる写経堂 なおこ 2 なつき.小袖.
ストーブを燃やし喧嘩の夫待てり なつき 2 あひる.たか子.
海峡の船影見えず冬ざるる わかば 2 かかし.よう子.
山小屋の薪整然とうず高し たか子 2 はく子.こすもす.
酒蔵の道冬ざれの波止場まで よう子 1 なおこ.
陸奥のだるまストーブ懐かしき わかば 1 満天.
遠山の見慣れし景も冬ざるる 満天 1 わかば.
冬ざるる高架となりし廃線路 なつき 1 素秀.
ストーブも無くて火鉢に暖取りし たか子 1 はく子.
手かざせば赤き輪郭暖炉の火 素秀 1 うつぎ.
恙無き一日に安堵煖炉燃ゆ かかし 1 わかば.
歩道橋風の尖りて冬ざるる 満天 1 ぽんこ.
冬ざれや煌々と月あるばかり うつぎ 1 なつき.
鈍色の雲灰色の海冬ざるる わかば 1 満天.
ストーブを囲み話の弾みけり 満天 1 わかば.
白うさぎ褪せたる絵馬の冬ざるる 素秀 1 うつぎ.
冬ざれや線路の脇の一軒家 こすもす 1 満天.
冬ざるる転がる空き缶音高し 満天 1 こすもす.

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