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春塵の仁王の目玉瞬かず
胸反らせ春来たりぬと女神像
瀞にきて笑窪の渦や春の川
よす波に畳みよす波砂嘴の春
春の汐砂嘴の真砂を躍らしむ
下校子を待てずに溶けし雪だるま
大玻璃に序破急を舞ふ春の雪
探梅や軍馬の駈けし谷は此処
海望む蕪村の句碑に日脚伸ぶ
古りし碑に縷々と由緒や竜の玉
2月度の吟行句
孫二人合唱のごと御慶述ぶ
お返しは笑顔のハグやお年玉
厨妻濡れ手のままで屠蘇の座に
大榾が寝返り打ちし福火かな
目潰しの落暉が射抜く大枯木
御手洗に浮くは吉書の灰ならむ
しののめに捧ぐ祈りや阪神忌
懐手触れねば開かぬ自動ドア
庭雀障子に影を散らしけり
鎮魂の碑あり白息もて祈る
毎日句会1月投句分より抜粋
錦して六甲連山絵巻なす
蟷螂の動きはパントマイムかな
枯蓮に紛れてゐづや河太郎
枯蓮の容梵字に似たりけり
枯蓮の虚実混交池鏡
枯蓮の弊衣破帽といひつべし
そこペンキ塗りたてなるぞ冬の蝿
くしやみして次ぎの言葉を忘れけり
寒林に怒髪のごとき徒長梅
鴨一陣自爆さながら着水す
毎日句会12月投句分より抜粋
岩噛んで根上りしたる樹下涼し
絵図の立つ歴史古道の樹下涼し
一渓の涼し瀬となり淵となり
岩襖からも水吐く梅雨の渓
十薬の埋めし賽の河原かな
老いし蟻仏足石をうろうろす
大師像望む遠嶺へほととぎす
我影へ馳せ寄す鯉の水尾涼し
万緑を嵌めて鎮もるバン字池
5月7日に池田市久安寺を吟行しました。
返し馬涼しく踵返しけり
勝馬の騎手夏空へ拳あぐ
笑み涼し当たり馬券を見せあひて
蹄音の怒涛に汗すゴール前
鬣を撫でて勝馬ねぎらひぬ
パドックの人垣中に白日傘
ビギナーズラックの馬券汗涼し
騎手騎乗してより気合競り馬
背筋伸ぶ白馬の女騎手涼し
5月7日に尼崎市園田競馬場を吟行しました。
建学は聖書むねとす花の門
常盤木の落葉の森に神学部
神は愛なりと碑の立つ花の影
キャンパスにグリンチャペルや芽木芳る
媼どち少女顔して花下に笑む
セコイアの芽木高空の風いなす
変顔で仲間写真や卒業子
風なくば無聊や池の花筏
躊躇ひのやまざる蜷の道づくり
4月7日に関西学院大学上ケ原キャンパスを吟行しました。
目鼻なき豆雛らの愁ひかな
耳寄せて豆雛らの私語聞かむ
顎紐の結びあやしき古雛
御簾垂れて暗き玉座や雛の恋
袖合はすやに隣りあふ貝雛
立雛玉座は朱なる輪島塗
豆雛ドールハウスの奥座敷
雛御殿秘蔵の蔵も開張す
つるし雛厄除け魔除け犇めきて
3月11日に川西市郷土館の雛祭りを吟行しました。
四世紀守りし涅槃図寺宝とす
焼失に克ちし秘仏や涅槃堂
木隠れに大河逆巻く涅槃絵図
日照るとき金色極む寝釈迦かな
障子明り寝釈迦醒めよと堂に満つ
欄間絵に飛天の舞へる涅槃堂
涅槃図に描かれぬ嘆き聞こえずや
我も斯く涅槃したしと見る寝釈迦
涅槃図に鼠ゐて猫見あたらず
2025年2月 池田市西光寺
寒禽の藪に呼びあふ古墳山
起伏野のごとたたなづく紅葉山
いまし火の坩堝といはむ庭紅葉
怪獣の凍てしごと立つ椋大樹
冬帝へ巨幹をよじる椋大樹
舟宿の雁木跡鎖す木戸寒し
資料館寒し千両箱は似非
たとふれば花柊は淑女の香
極月の路地へはみだす小商ひ
2024年12月
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