ほんとうの実力は選句でわかる
はじめに
こんちには、やまだみのるです。
選句を見ればその人の実力がわかるといわれます。
投句は偶然に佳句が授かることもありますが、
選句の場合はまぐれで秀句を選別するということはまずないからです。
英会話の先生から聞いた話ですが話すことより聞き取る訓練のほうが大切だということでした。
なぜなら聞き取る能力以上のレベルで話すことは出来ないからです。
聞き取り=選句、話す=投句、と置き換えてみるとよくわかる説明だと思います。
いいかえれば選句のレベルアップが図れれば当然作句力も向上するということになりますね。
つまり、日々の選句の訓練は俳句上達のためのもっとも重要な要素なのだと言えます。
ここで説明している手法は実際の句会で選句するときも同じですから、
そのためにもぜひ正しい選句手法に慣れておいてください。
あなたは、どんな方法で選句をしておられますか?
画面の上から順に見ながら自分の気に入った句に出くわしたらチェックを入れ、
早々に、二句目のチェックが入ったらそれでよし・・というような無責任な選句になっていないでしょうか。
画面を見ながら、たくさんの作品の中から正しく二句を選ぶのは多分無理です。
選句は必ず清記を印刷して行うようにしてください。
GH毎日句会では、選句のページに各種の印刷フォーマットを用意していますのでこれを利用されると便利です。
印刷された清記をもとに選句を始める手順は次のとおりです。
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印刷された清記を一句ずつ見ながら共感できると思う作品に赤えんぴつなどでチェックを入れていきます。
「○」印ではなくて、「レ」印をつけていきます。
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この段階の作業はいわば「予選」です。厳選ではなく緩選を心がけて全体の10%〜20%ぐらいを選ぶといいでしょう。
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予選作業のことを、「抜き取り」とも言います。
つまり、別に白紙のメモを用意してこれに書き出すのです。こちらの方が理想的です。
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予選が終わったら、「レ」印の中から五句くらいに絞り込みます。このとき、「レ」印を囲むように、「○」印をつけるとわかりやすいです。
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五句に絞り込んだ中から最終的に二句に絞り込みます。このときは、「○」印に重ねるように、「○」印をつけます。
つまり、「◎」印になるわけです。
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選句が決定したら、パソコンの選句画面を開いて選句番号にチェックを入れ送信します。
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このような手順をふむことで、パソコン画面と対する時間も少なくなり目の保護のためにもよいと思います。
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毎日の選句データは、ファイルに保存しておくと後日の復習の良い資料となります。
みのる選の結果と照合したり尊敬する先輩の選と比べたりすると良い学びができます。
どうしても印刷できないという環境の方もいらっしゃるでしょうね。
そんな場合は、次のような手法で選句作業をしてください。
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A4程度の白紙メモを一枚用意します。
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選句画面を見ながら一番上から順に一句ずつ読みます。
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ほぼ、合格と判断した句に出くわしたらその句をメモに書き出します。
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10%〜20%くらいの割合、総数が100句でしたら10句〜20句程度抜き取るのが目安です。
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一番下の行まで、全部見終わったら選句画面を閉じます。
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メモへの抜き取りが終わったら絞りこみの作業に移りますが、
でもその前にひとまず小休止して目を休めてください。
画面からの抜き取り作業はとても目が疲れますのでゆっくりコーヒーでも飲んでリラックスしてから、
絞り込みの作業にとりかかられるのがリズムとしてもいいです。
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抜き取り作業が終わってからの絞込みの手法は、「清記を印刷をして行う」場合と同じです。
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